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公開番号2024178850
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-25
出願番号2023097318
出願日2023-06-13
発明の名称化合物、酵素活性測定用試薬、酵素活性測定用キット、及び酵素活性測定方法
出願人学校法人東邦大学
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類C07C 229/36 20060101AFI20241218BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明の目的は、アミノ酸酸化酵素の酵素活性を良好に評価することができる新規化合物、アミノ酸酸化酵素の酵素活性測定用試薬、アミノ酸酸化酵素の酵素活性測定用キット、及びアミノ酸酸化酵素の酵素活性測定方法を提供することである。
【解決手段】本実施形態は、式(1)で表される化合物又はその塩若しくは溶媒和物である。
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(R1~R5は、それぞれ独立して、水素原子又はC1~C4アルキル基である)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される化合物又はその塩若しくは溶媒和物:
TIFF
2024178850000026.tif
30
167
(式(1)において、R

~R

は、それぞれ独立して、水素原子又はC

~C

アルキル基である)。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
下記式(1-D)及び(1-L)のいずれかで表される、請求項1に記載の化合物又はその塩若しくは溶媒和物:
TIFF
2024178850000027.tif
62
167
(式(1-D)及び(1-L)において、R

~R

は、それぞれ独立して、水素原子又はC

~C

アルキル基である)。
【請求項3】
下記式のいずれかで表される、請求項1に記載の化合物又はその塩若しくは溶媒和物:
TIFF
2024178850000028.tif
78
168
TIFF
2024178850000029.tif
142
168
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物又はその塩若しくは溶媒和物を含む、アミノ酸酸化酵素の酵素活性測定用試薬。
【請求項5】
請求項4に記載のアミノ酸酸化酵素の酵素活性測定用試薬を少なくとも含む、アミノ酸酸化酵素の酵素活性測定用キット。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物又はその塩若しくは溶媒和物を用いてアミノ酸酸化酵素の酵素活性を測定することを含む、アミノ酸酸化酵素の酵素活性測定方法。
【請求項7】
アミノ酸酸化酵素のスクリーニングにおいて用いられる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
アミノ酸酸化酵素の酵素活性阻害剤のスクリーニングにおいて用いられる、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
下記式(2)で表される化合物又はその塩若しくは溶媒和物:
TIFF
2024178850000030.tif
30
168
(式(2)において、R

~R

は、それぞれ独立して、水素原子又はC

~C

アルキル基である)。
【請求項10】
下記式のいずれかで表される、請求項9に記載の化合物又はその塩若しくは溶媒和物:
TIFF
2024178850000031.tif
109
170
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノ酸酸化酵素の酵素活性の測定に好適な化合物、アミノ酸酸化酵素の酵素活性測定用試薬、アミノ酸酸化酵素の酵素活性測定用キット、及びアミノ酸酸化酵素の酵素活性測定方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
D-アミノ酸酸化酵素(以下、「DAO」と称することがある。)及びL-アミノ酸酸化酵素(以下、「LAO」と称することがある。)は共に重要な酵素である。DAOは、統合失調症や筋委縮性側索硬化症(ALS)などとの関連が示唆され、DAO阻害剤がそれらの治療薬として開発されている。LAOは、ヘビ毒LAOが、がん細胞選択的に細胞死を引き起こすことから、LAOを用いた新たな抗がん療法が研究されている。そのため、DAO及びLAOの活性研究や酵素活性阻害剤の探索に用いることができるプローブ分子が強く求められている。
【0003】
従来、これらの酵素活性の測定には、2段階反応による方法が用いられてきた。1段階目の反応として、D-アミノ酸又はL-アミノ酸を前記酵素により反応させる。2段階目の反応は、1段階目の反応で生じた過酸化水素を、ペルオキシダーゼ及び発色又は発蛍光基質と反応させる。これにより生じた発色又は蛍光を用いてDAOやLAOの酵素活性を測定することができる。
【0004】
しかしながら、この方法は煩雑であり、また、ペルオキシダーゼを用いる酵素反応を伴うために、ペルオキシダーゼの活性を阻害する物質やペルオキシダーゼにより分解してしまう化合物の場合には、LAOやDAOに対する阻害活性を評価することができず、新たな酵素活性阻害剤のスクリーニングができないという問題がある。また、ペルオキシダーゼは細胞内に移行しないため、細胞内での酵素活性イメージング研究への展開ができないという問題もある。
【0005】
一方、非特許文献1では、キヌレニン(以下、「KYN」と称することがある。)を用いることで、LAOやDAOとの反応により蛍光物質であるキヌレン酸が生成することが報告されている。前記報告によれば、1段階の酵素反応でLAOやDAOの酵素活性を測定し得る。
【0006】
しかしながら、前記キヌレン酸は弱蛍光であるために、亜鉛イオンを添加し、強蛍光の錯体形成反応が必要である。また、亜鉛イオンを添加し、錯体を形成させ、強蛍光とすることはできるものの、細胞内の亜鉛は蛍光錯体の形成に十分な濃度ではなく、2段階反応の場合と同様に、細胞内での酵素活性イメージング研究への展開への障害がある。
【0007】
そこで、酵素反応後に十分な蛍光を発することができ、複雑な2段階反応を用いることなく、1段階反応でLAO又はDAOの酵素活性を評価することができるプローブ分子の開発が求められ、特許文献1では、そのようなプローブ分子として、所定の構造式(1)及び(2)のいずれかで表されることを特徴とする化合物(MeS-D-KYN又はMeS-L-KYN)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2023-22662号公報
【非特許文献】
【0009】
Song Y,Ogaya T,Ishii K,Ichiba H,Iizuka H,Fukushima T.J Health Sci 2010; 56,341-346.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の通り、特許文献1には、1段階反応でLAO又はDAOの酵素活性を評価することができるプローブ分子として、所定の構造式(1)又は(2)で表される化合物(MeS-D-KYN又はMeS-L-KYN)が開示されているが、LAO又はDAOの酵素活性研究、酵素阻害剤の研究又は酵素活性イメージング研究などへの展開を考慮すると、さらに検出感度に優れた新規化合物の開発が求められる。
(【0011】以降は省略されています)

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