TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024130514
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023040280
出願日2023-03-15
発明の名称ポリイミド、ワニス、ポリイミドフィルム、フレキシブルプリント配線基板用耐熱絶縁フィルム、ディスプレイデバイス用透明プラスチック基板、タッチセンサー用基板、カバーウィンドウ用フィルム
出願人学校法人東邦大学,東洋紡株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類C08G 73/10 20060101AFI20240920BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 優れた光学的透明性、非常に高いTg、非常に低いCTE、十分な可撓性を併せ持つポリイミドフィルム、及び、当該ポリイミドフィルムに好適なポリイミドを提供すること。
【解決手段】 テトラカルボン酸二無水物とジアミン成分とを共重合したポリイミドであって、CpODA又はCBDAを含み、テトラカルボン酸二無水物がCpODAの場合は、ジアミン成分は変性AB-TFMB又はAB-TFMBを含み、テトラカルボン酸二無水物がCBDAの場合は、前記ジアミン成分は変性AB-TFMB及びAB-TFMBを含むポリイミド。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とを共重合したポリイミドであって、
前記テトラカルボン酸二無水物成分は、2,5-ビス(2-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5,6-ジカルボン酸無水物)シクロペンタノン、又は、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を含み、
前記テトラカルボン酸二無水物成分が2,5-ビス(2-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5,6-ジカルボン酸無水物)シクロペンタノンの場合は、前記ジアミン成分は、N,N-4,4’-(2,2’-トリフルオロメチルビフェニレン)ビス(4-アミノ-2-トリフルオロメチルベンズアミド)、及び/又は、N,N-4,4’-(2,2’-トリフルオロメチルビフェニレン)ビス(4-アミノベンズアミド)を含み、
前記テトラカルボン酸二無水物成分が1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物の場合は、前記ジアミン成分はN,N-4,4’-(2,2’-トリフルオロメチルビフェニレン)ビス(4-アミノ-2-トリフルオロメチルベンズアミド)、及び、N,N-4,4’-(2,2’-トリフルオロメチルビフェニレン)ビス(4-アミノベンズアミド)を含むポリイミド。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記ポリイミドは、下記式(1)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする請求項1に記載のポリイミド。
JPEG
2024130514000018.jpg
44
158
【請求項3】
さらに、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有し、
前記式(1)で表される繰り返し単位の含有量が、ポリイミド全体に対して10~90mol%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリイミド。
JPEG
2024130514000019.jpg
37
158
(式(2)中、Xは4価の芳香族基または脂肪族基、Yは2価の芳香族基または脂肪族基を表す。)
【請求項4】
請求項1又は2に記載のポリイミドが溶媒に溶解してなるワニス。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のポリイミドを含むことを特徴とするポリイミドフィルム。
【請求項6】
波長400nmにおける光透過率が40%以上または黄色度指数が10.0以下であり、
濁度が2.0%以下であることを特徴とする請求項5に記載のポリイミドフィルム。
【請求項7】
100~200℃の温度範囲における平均線熱膨張係数が20ppm/K以下であることを特徴とする請求項5に記載のポリイミドフィルム。
【請求項8】
300℃以上のガラス転移温度を有することを特徴とする請求項5に記載のポリイミドフィルム。
【請求項9】
請求項5に記載のポリイミドフィルムを用いたフレキシブルプリント配線基板用耐熱絶縁フィルム。
【請求項10】
請求項5に記載のポリイミドフィルムを用いたディスプレイデバイス用透明プラスチック基板。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリイミド、ワニス、ポリイミドフィルム、フレキシブルプリント配線基板用耐熱絶縁フィルム、ディスプレイデバイス用透明プラスチック基板、タッチセンサー用基板、カバーウィンドウ用フィルムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、小型電子機器内の限られた空間に自在に折曲げ実装可能で、各種製造装置の可動部においても屈曲配線可能なフレキシブルプリント配線基板(FPC)が広く採用されている。現行のFPCでは、絶縁基板として耐熱性に優れた全芳香族ポリイミドフィルムが用いられているが、全芳香族ポリイミドフィルムは、その分子構造に由来する電荷移動相互作用により強く着色している(例えば非特許文献1参照)。
【0003】
通常、FPCは電子機器内に組み込まれており、人の目に触れることはなかったため、FPCの絶縁基板として用いたポリイミドフィルムの強い着色は特に問題ではなかった。しかしながら将来、ウエアラブル機器、照明機器、医療機器等、人の目に触れるFPC用途の拡大が見込まれることから、透明性を強調したスケルトンタイプのFPCのように、デザイン性を重視したFPCの開発が課題となっている。
【0004】
従来より、光学的に透明なポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)を絶縁基板として用いたFPCが知られていたが、これらの絶縁基板は、物理的耐熱性(短期耐熱性)が不十分なために、260℃のハンダリフロー工程で熱変形するという深刻な問題があった。そのため、透明FPCに適用する新たな絶縁基板材料の候補として、耐熱性に優れた透明ポリイミドが検討されている。
【0005】
透明FPC用絶縁基板には、光学的透明性と耐熱性に加え、デバイス製造時の大きな温度変化に対抗する優れた寸法安定性も求められる。そのため、透明FPC用絶縁基板に適用する透明ポリイミドフィルムは、非常に低い線熱膨張係数(CTE)を有していなければならない。CTEが大きいと、透明ポリイミドフィルム上に薄膜トランジスタ(TFT)等の素子を形成していく工程で、複数の高温-室温温度サイクルの間、絶縁基板は大きく熱膨張-熱収縮を繰り返すことになり、フィルム面方向(XY方向)への伸縮のヒステリシス現象や不可逆的に蓄積された残留歪により、微細な回路の位置ずれ等の深刻な不具合が生じる恐れがある。
【0006】
ポリイミドの着色を抑制する方法として、ポリイミドを製造する際に用いるモノマー即ち、ジアミンまたはテトラカルボン酸二無水物のどちらか一方、あるいは両方に脂肪族(通常、耐熱性の観点から脂環式)のモノマーを選択することが有効であり、これにより、着色の原因である電荷移動相互作用を妨害してポリイミドを完全に無色透明化する技術が知られている(例えば非特許文献2、3参照)。
【0007】
しかしながら、ポリイミド骨格への脂環構造導入により、しばしば物理的耐熱性(短期耐熱性)の指標であるガラス転移温度(T

)や熱寸法安定性が著しく悪化する。また、低CTEを達成するために、剛直で直線性の高い主鎖構造を選択すると、ポリイミド鎖間の絡み合いが激減して、通常、フィルムが著しく脆弱化するだけでなく、しばしば重合反応工程で反応溶液のゲル化や沈殿析出が起こり、次のフィルム形成工程に進めなくなるといった重大な問題が生じる。
【0008】
このような事情から、優れた光学的透明性、非常に高いT

、非常に低いCTE、十分な可撓性を併せ持つ、ポリイミドフィルムを開発することは非常に困難であり、透明FPC用絶縁基板、ディスプレイデバイス用透明プラスチック基板、タッチセンサー用透明基板、有機電界発光(OLED)ディスプレイ用カバーウィンドウ用フィルム、特に透明FPC用絶縁基板に好適な材料はこれまで知られていなかった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
Prog. Polym. Sci., 26, 259-335 (2001).
J. Polym. Sci., Part A, 38, 108-116 (2000).
Polymer, 55, 4693-4708 (2014).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、極めて達成困難な複合的特性即ち、優れた光学的透明性、非常に高いTg、非常に低いCTE、十分な可撓性を併せ持つポリイミドフィルム、及び、当該ポリイミドフィルムに好適なポリイミドを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

学校法人東邦大学
ポリイミドフィルム
2か月前
学校法人東邦大学
自己反応性T細胞の検出方法
2か月前
学校法人東邦大学
化合物、酵素活性測定用試薬、酵素活性測定用キット、及び酵素活性測定方法
2か月前
学校法人東邦大学
ポリイミド、ワニス、ポリイミドフィルム、フレキシブルプリント配線基板用耐熱絶縁フィルム、ディスプレイデバイス用透明プラスチック基板、タッチセンサー用基板、カバーウィンドウ用フィルム
4か月前
東ソー株式会社
延伸物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3か月前
東ソー株式会社
射出成形体
1か月前
東ソー株式会社
押出成形体
17日前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3か月前
株式会社カネカ
樹脂フィルム
23日前
東ソー株式会社
ブロー成形体
1か月前
株式会社トクヤマ
樹脂組成物
3か月前
東亞合成株式会社
硬化型組成物
24日前
オムロン株式会社
電子部品
2か月前
三洋化成工業株式会社
樹脂組成物
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
6日前
花王株式会社
樹脂組成物
18日前
ヤマハ株式会社
重縮合体
18日前
東レ株式会社
ポリエステルの製造方法
1か月前
NOK株式会社
EPDM組成物
3か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型樹脂組成物
24日前
住友精化株式会社
粘性組成物の製造方法
3か月前
アイカ工業株式会社
メラミン樹脂発泡体
3か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
9日前
株式会社スリーボンド
硬化性樹脂組成物
2か月前
株式会社トクヤマ
イオン交換膜の製造方法
18日前
日本ポリプロ株式会社
プロピレン系重合体
2か月前
株式会社大阪ソーダ
ゴム加硫物の製造方法
2か月前
東洋紡株式会社
積層ポリエステルフィルム
1か月前
東レ株式会社
光学用ポリエステルフィルム
6日前
株式会社大阪ソーダ
熱可塑性材料用組成物
3か月前
横浜ゴム株式会社
靴底用ゴム組成物
1か月前
トヨタ自動車株式会社
樹脂溶解装置
2日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
3か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
3か月前
続きを見る