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公開番号2024178353
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2024165083,2022545258
出願日2024-09-24,2020-08-31
発明の名称光トランシーバ、光通信システム、光伝送装置、光トランシーバのチャネル設定方法及びプログラム
出願人日本電気株式会社
代理人個人
主分類H04B 10/073 20130101AFI20241217BHJP(電気通信技術)
要約【課題】光送受信する光信号のチャネルを自律的に設定する光トランシーバ、光通信システム、光伝送装置、光トランシーバのチャネル設定方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】光トランシーバ100において、波長可変光送信部10は、第1のチャネル情報を含む第1のチャネル設定用光信号を送信し、波長可変光受信部20は、他の光トランシーバから受信した第2のチャネル設定用光信号に含まれる第2のチャネル情報を転送する。光トランシーバはまた、光伝送装置に取り付けられた場合に自律的に実行するチャネル設定処理において、波長可変光送信部が、第1のチャネル設定用光信号を送信し、波長可変光受信部が、第2のチャネル設定用光信号を受信したときに第2のチャネル情報を転送し、制御部が、転送された第2のチャネル情報に基づいて、第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
光伝送装置に取り付け可能な光トランシーバであって、
第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、
他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、
前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を備え、
前記光トランシーバは、前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、チャネル設定処理を自律的に実行し、
前記チャネル設定処理において、
前記波長可変光送信部は、前記第1のチャネル設定用光信号を送信し、
前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル情報を転送し、
前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する、
光トランシーバ。
続きを表示(約 3,000 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記第1のチャネル情報と、前記第1のチャネルを示す第3のチャネル情報と、が前記第1のチャネル設定用光信号に含まれるように、前記波長可変光送信部を制御する、
請求項1に記載の光トランシーバ。
【請求項3】
前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号に、前記第2のチャネル情報と、前記他の光トランシーバが受け取った前記第1のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第1のチャネルと異なる第2のチャネルを示す前記第1のチャネル情報に基づいて前記第2のチャネルを示す第4のチャネル情報と、が含まれているときには、前記第4のチャネル情報を転送し、
前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第4のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネルを前記波長可変光送信部が送信する光信号のチャネルとして設定する、
請求項2に記載の光トランシーバ。
【請求項4】
前記制御部は、前記第1のチャネル設定用光信号の送信を停止するように、前記波長可変光送信部を制御する、
請求項3に記載の光トランシーバ。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信していない状態においては、前記第1のチャネル設定用光信号のチャネルを、前記第1のチャネル設定用光信号のチャネルとして未だ設定していないチャネルに変更して、前記第1のチャネル設定用光信号を出力する、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光トランシーバ。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1及び第2のチャネル設定用光信号は、光信号をオン/オフ変調したものである、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光トランシーバ。
【請求項7】
第1の光トランシーバを含む複数の光トランシーバと、前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する第1の光合分波器と、を有する第1の光伝送装置と、
第2の光トランシーバを含む複数の光トランシーバと、前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する第2の光合分波器と、を有する第2の光伝送装置と、
前記第1の光伝送装置と、前記第2の光伝送装置と、の間を接続する光ケーブルと、を備え、
前記第1の光トランシーバは、
第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、
前記第2の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、
前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を備え、
前記第1の光トランシーバは、前記第1の光トランシーバが前記第1の光伝送装置に取り付けられ、且つ前記第2の光トランシーバが前記第2の光伝送装置に取り付けられた場合に、チャネル設定処理を自律的に実行し、
前記チャネル設定処理において、
前記波長可変光送信部は、前記第1のチャネル設定用光信号を送信し、
前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル情報を転送し、
前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する、
光通信システム。
【請求項8】
光伝送装置に取り付け可能な複数の光トランシーバと、
前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する光合分波器と、を備え、
前記複数の光トランシーバのそれぞれは、
第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、
他の光伝送装置に設けられた他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、
前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を備え、
前記複数の光トランシーバのそれぞれは、前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、チャネル設定処理を自律的に実行し、
前記チャネル設定処理において、
前記波長可変光送信部は、前記第1のチャネル設定用光信号を送信し、
前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル情報を転送し、
前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する、
光伝送装置。
【請求項9】
光伝送装置に取り付け可能な光トランシーバによるチャネル設定方法であって、
前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を自律的に送信し、
他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送し、
転送された前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを、受信する光信号のチャネルとして設定する、
光トランシーバのチャネル設定方法。
【請求項10】
波長可変光送信部及び波長可変光受信部を制御可能な演算部として構成された制御部を有し、光伝送装置に取り付け可能な光トランシーバにおいて、
前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を前記波長可変光送信部から自律的に送信する処理と、
他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を前記波長可変光受信部で転送する処理と、
前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを、前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する処理と、を前記制御部に実行させる、
プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光トランシーバ、光通信システム、光伝送装置、光トランシーバのチャネル設定方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
光ケーブルを介して陸上の基地局間を接続することで光通信を可能とする光通信システムが広く用いられている。各基地局には、1つ以上の光トランシーバが搭載された光伝送装置が設けられる。光トランシーバの使用開始に当たっては、光トランシーバの初期設定が行われる。
【0003】
光トランシーバ間で、データ通信に先立って伝送速度、データフォーマット及び伝送フォーマットを調整してから通信を開始する技術が開示されている(特許文献1)。本技術では、光トランシーバ間の伝送速度および伝送フォーマットを設定した試験用信号が光トランシーバ間で送受信される。伝送速度は、試験用信号の送信に用いた伝送速度と受信した試験用信号の伝送速度との比較により設定される。伝送フォーマットは、試験用信号の誤り検出に応じて推定される伝送路状態に対応して設定される。データフォーマットは、伝送速度及び伝送フォーマットの確定後に、データフォーマットに関する情報を送受信することで確定される。これらの確定後に、光トランシーバ間での通信が開始される。
【0004】
また、未通信状態の光トランシーバ間でデータパケットの双方向通信を開始する手法が提案されている(特許文献2)。この手法では、データパケットの双方向通信に先立って、各光トランシーバの特定情報を有し、かつ、データパケットの伝送速度以下の低速度の接続用パケットを、光ファイバ伝送路を介して、光トランシーバ間で送受信する。そして、各光トランシーバで受信した接続用パケットの特定情報に応じて、各光トランシーバの一方をマスタ、他方をスレーブとして設定し、マスタの光トランシーバで設定した伝送方法を設定パケットによりスレーブの光トランシーバへ通知する。この通知によって設定した伝送方法により、光トランシーバ間の双方向通信が行われる。
【0005】
さらに、OLT(Optical Line Terminal)とONU(Optical Network Unit)とで構成されるPON(Passive Optical Network)システムにおいて、光モジュール間で通信に用いる波長のネゴシェーションを行う手法が提案されている(特許文献3)。この手法では、光モジュール(第1の光モジュールと称する)は、選択した第1の波長の波長アイドル信号を相手先の光モジュール(第2の光モジュールと称する)に定期的に送信する。この波長アイドル信号は選択された第1の波長が使用可能であることを示すものであり、波長アイドル信号を受け取った第2の光モジュールは、第1の波長に対応する第2の波長の波長要求メッセージを第1の光モジュールへ送信する。第1の光モジュールは、波長要求メッセージを受け取ったならば、選択した波長の使用を許可するため、第2の光モジュールへ、波長許可メッセージを送信する。これにより、2つの光モジュール間での光信号の送受信に用いられる波長が決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-229298号公報
特開2005-229299号公報
特表2017-539142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
光伝送装置には、一般に、複数の光トランシーバが実装され、各光トランシーバが送受信に用いるチャネル(波長)を設定する初期設定を行う必要がある。この場合、光伝送装置に実装された多数の光トランシーバのチャネル設定を人手で行うと、設定作業に多大な時間を要してしまう。従って、作業時間の短縮の観点からは、光トランシーバを光伝送装置に実装したときに、初期設定として、光トランシーバが送受信される光信号のチャネルを自律的に設定できることが望ましい。
【0008】
特許文献3の手法では、2つの光モジュール(光トランシーバ)の間で波長ネゴシェーションを行うことで、送受信に用いるチャネル(波長)を設定できるものの、そもそも2つの光モジュール間で特定のチャネルの光信号の送受信を行えることが前提となっている。換言すれば、用いられる第1及び第2の波長は人手によって割り当てなくてはならい。すなわち、特許文献3の手法は、単に割り当てられたチャネルを用いて送受信の経路が使用可能であることを確認しているに過ぎず、使用するチャネルを自律的に設定することはできない。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、光トランシーバが送受信される光信号のチャネルを自律的に設定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様である光トランシーバは、光伝送装置に取り付け可能な光トランシーバであって、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を備え、前記光トランシーバは、前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、チャネル設定処理を自律的に実行し、前記チャネル設定処理において、前記波長可変光送信部は、前記第1のチャネル設定用光信号を送信し、前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル情報を転送し、前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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