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公開番号
2024149954
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-23
出願番号
2023063150
出願日
2023-04-10
発明の名称
仮想アース
出願人
個人
代理人
主分類
H04R
3/00 20060101AFI20241016BHJP(電気通信技術)
要約
【課題】オーディオシステムにおいて、本来音楽記録媒体が有する再生可能帯域を、阻害する要因である浮遊静電容量を取り除く仮想アースを提供する。
【解決手段】オーディオシステムにおいて、前置増幅器(20)及び増幅器(21)内の電気回路内で発生する浮遊静電容量を吸収排除するユニット(13)を、前置増幅器(20)、増幅器(21)及び再生機器(19)のアース端子に接続する。
【効果】これにより、歪の徹底排除及び音楽の必須要件である、高域や低域で本来楽器が有する音色・音質を再生可能とする。このことは、精密電子機器、コンピューター制御機器にも同様に云えることで、浮游静電容量を吸収排除することは、産業上必要とされる要因ともなり得る。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
棒状若しくは管状の導体(2)に一端を接続した蓄電器(1)を配設し、前記導体(2)の端が増幅器(21)、前置増幅器(20)若しくは再生機器(19)の少なくとも何れかの一つにアース端(22)に電気的に接続され、他端は大気中に開放されていることを特徴とする仮想アース。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記導体(2)に同軸状に巻回した筒状の蓄電器(1)を配設しこと
を特徴とする請求項1に記載の仮想アース。
【請求項3】
前記蓄電器(1)を複数の周波数帯域毎に複数個設けたことを特徴とする請求項1に記載の仮想アース。
【請求項4】
前記導体(2)に低周波数用蓄電器(3)中域周波数用蓄電器(4) 高域周波数用蓄電器(5)、超高域周波数用蓄電器(6)、超々高域周波数用蓄電器(7))の内、何れかの一個ないし複数個を配設したことを特徴とする請求項3に記載の仮想アース。
【請求項5】
前記蓄電器(1)は、導電箔(10)と当該導電箔(10)に接触させたフィルム状絶縁体(11)を所定周波数帯域毎に対応した巻幅、巻数だけ巻回してなることを特徴とする請求項1ないし4に記載の仮想アース。
【請求項6】
前記蓄電器(1)が各周波数帯域に対応する複数の導電箔(10)の幅、および長さの導電箔(10)を一枚のフィルム状絶縁体(11)に配設して導体(2)との接触部分を共通にして導体(2)に巻回してなることを特徴とする請求項5に記載の仮想アース。
【請求項7】
前記蓄電器(1)を一体化し、切れ込みを入れてなる蓄電器(1a)としたことを特徴とする請求項6に記載の仮想アース。
【請求項8】
前記導電箔(10)が金属箔であることを特徴とする請求項5ないし7に記載の仮想アース。
【請求項9】
前記導体(2)をV字状、L字状又はコの字状に個ないし複数個の蓄電器(1)の一端を導体(2)に接続して配設したことを特徴とする請求項1ないし4に記載のないし仮想アース。
【請求項10】
前記所定の周波数帯域毎の蓄電器(1)を導体(1)に着脱可能な状態で接触させることを特徴とする請求項1ないし6に記載の仮想アース。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、音響製品等、電気信号を再生する際の信号のアース端子に接続した装置で音質、
ノイズ低減の品質向上に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
CDやレコードに記録された音楽・会話等の音響信号を増幅器(20),前置増幅器(21)再生機器(19)、音変換トランスデユーサーとしてのスピーカー(16)により人の耳に伝え、感性として訴えかけるシステムは一般にオーディオと呼ばれている。
オーディオの愛好家には、記録された音の再生を如何に忠実に行うかが課題となっている。そのために、高価な音響装置(レコードプレーヤー、レコード針、CDプレーヤー等)、これらはハイエンドオーディオと呼ばれ、数千万円以上のシステムを導入している人たちも散見される。更に、最近では、オーディオ装置そのものばかりではなく、周辺部品、即ち、図示しない電源ケーブルや、インターコネクトケーブル(オーディオ機器間を接続するケーブル(17)、(18)、スピーカーケーブル(15)等に多大な費用をかけ音質性能向上を図っているのが現状である。
【0003】
各ケーブルメーカーは、材質や製法、構造に多大な費用と開発工数をかけて性能向上に努めているのも事実である。然るに、結果として得られる音質上の性能、即ち人の感性に訴える音楽再生は充分に達成できていないのが現状と云える。
【0004】
現状システム再生音の課題
Aくすんで靄がかかった如く、ベールに覆われた様な音質で再生される。
Bオーケストラの場合、各楽器の音の分離が不十分で生演奏のような臨場感が出ない。
C低域の音場が曖昧。低音楽器(コントラバス、チューバ等)の楽器としての再生が出来にくい。(付帯音が多く、オーディオの業界で言う、所謂ブー ミーなノイズに近い音がする)
D高域の音が出にくい。Jazzのシンバルやスネア―等の高域音が再生されにくい。トランペット等の管楽器の高温域のクリアな音が出にくい不満がある。
E演奏者の演奏技術に込められた意図が伝わらず、単なる”音”の再生に留まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許番号第3444877号 公報(請求項1)
【非特許文献】
【0006】
雑誌「季刊・オーディオアクセサリー186号」音元出版株式会社、P208~211、P214~217,P244~245、「同188号」P204~207、P236~237、P242~243
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の仮想アース技術は、アース電位”0”を目指し、ノイズを低減させるものであり、増幅器(21)、前置増幅器(20)や再生機器(19)で電気信号を流した時に回路上で発生する浮遊静電 容量は効率的に消去することができない構造となっていた。即ち、周波数帯域毎に効率よく静電容量を制御する構造とはなっておらず、単一の制御構造となっていた。本発明は上記課題に対し、解決策を提示するもので、根本的な原因を探求するとともに、その原因を効率的に取り除く手段を提供することにある。一般的に、電気信号、特に微小な信号を伝送するに際し、これを妨げるのは例えば導線の電気抵抗(インピーダンス)であり、導線を被覆する素材により静電容量が発生し、信号の流れを阻害することが知られている。然し、これらは既に電線メーカーによりかなり改善されており、要因は他に考えられる。
【0008】
その要因は、増幅器(21)、前置増幅器(20)や信号再生機器(19)に電気信号が流れる際に発生する”浮遊静電容量”であると考えられる。浮遊静電容量とは、「電子部品、電子回路、電気設備の中で物理的な構造に起因する、設計者が意図しない容量成分のこと」とある。
この浮遊静電容量が、電源投入と同時に音響回路内に発生し、各種周波数帯域の導通進行を妨げている要因と考えられ、この要因を取り除かない限り音響電気信号が増幅器(20)、前置増幅器(21)を介し、スピーカー(16)に正しい信号を送ることができない。その結果、ノイズを伴い且つ帯域制限を受けた信号が供給されることになり、前記音質上の課題が生じることとなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
アース線にて連結接続された増幅器(21)、前置増幅器(20)、再生機器(19)は、何れかのアース端子に増幅器(20)、前置増幅器(21)、再生機器(19)に発生する浮游静電容量をリアルタイムに吸収するための蓄電器(1)を同軸上の導線(2)に一個ないし複数個配設し、アース端子(22)に電気的に接続することにより、オーディオ帯域の静電容量を共振吸収排除することができる。更に、アースに繋がる全インターコネクトケーブル(17)、(18)スピーカーケーブル(15)のアースラインに乗る静電容量をも吸収制御可能となる。
また、前置増幅器(21)を増幅器(20)に内蔵し一体化した装置であっても同様の効果が得られる。
【発明の効果】
【0010】
信号ケーブル(15)、(17)、(18)に静電浮游容量が乗らないため、ノイズや付帯音(浮遊静電容量が交流信号のインピーダンスに影響し、純粋な信号が流れないことによってブーミーな、曇りのある音)が全くない、各楽器の生演奏と同様なクリアーな音が再生される。
(【0011】以降は省略されています)
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