TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024173501
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023091956
出願日2023-06-02
発明の名称正浸透膜エレメント
出願人水ing株式会社,公立大学法人北九州市立大学,一般財団法人造水促進センター,有限会社九州技研
代理人個人,個人
主分類B01D 63/08 20060101AFI20241205BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】内部に滞留する空気を効率的に除去できる正浸透膜エレメントを提供すること。
【解決手段】外枠10と、外枠10の両面に対向するように取り付けられる一対の正浸透膜と、外枠10と正浸透膜によって囲まれる領域S内に流路Rを形成するように設置される流路壁40-1~3と、流路Rの上端部に設けられるエア抜き手段60,60とを具備する。流路Rの一端側に設けた流路口11-1から導入した第1の流体を、流路Rの他端側に設けた流路口11-2から導出しながら、第1の流体と、一対の正浸透膜の外面に接触させる第2の流体との間で、浸透圧差による水の移動を行わせ、且つ流路R内の空気をエア抜き手段60から排出する。エア抜き手段60は、流路Rに連通するエア抜き穴61に、先端が大気開放されたエア抜きライン63と、ポンプPによって空気を吸引する引き抜きライン67とを接続して構成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
外枠の両面に対向するように取り付けられる一対の正浸透膜と、
前記外枠と前記一対の正浸透膜によって囲まれる領域内に、流路を形成するように設置される流路壁と、
前記流路壁によって形成された流路の上端部に設けられるエア抜き手段と、
を具備し、
前記流路の一端側に設けた流路口から導入した第1の流体を、前記流路の他端側に設けた流路口から導出しながら、当該第1の流体と、前記一対の正浸透膜の外面に接触させる第2の流体との間で、浸透圧差による水の移動を行わせ、且つ流路内の空気を前記エア抜き手段から排出することを特徴とする正浸透膜エレメント。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
請求項1に記載の正浸透膜エレメントであって、
前記一対の正浸透膜は、前記外枠と前記流路壁に貼り付けられていることを特徴とする正浸透膜エレメント。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の正浸透膜エレメントであって、
前記エア抜き手段は、前記流路に連通するエア抜き穴に、エア抜きラインを接続して構成されていることを特徴とする正浸透膜エレメント。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の正浸透膜エレメントであって、
前記エア抜き手段は、前記流路に連通するエア抜き穴に、先端が大気開放されたエア抜きラインと、空気を吸引する引き抜きラインとを接続して構成されていることを特徴とする正浸透膜エレメント。
【請求項5】
請求項1に記載の正浸透膜エレメントであって、
前記流路壁によって形成された流路を仕切る位置に設置され且つ通水孔を設けた整流壁をさらに具備することを特徴とする正浸透膜エレメント。
【請求項6】
請求項5に記載の正浸透膜エレメントであって、
前記一対の正浸透膜は、前記外枠と前記流路壁と前記整流壁のすべてに貼り付けられていることを特徴とする正浸透膜エレメント。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の正浸透膜エレメントであって、
前記正浸透膜エレメント内の複数設置した各流路壁の間隔、又は複数設置した各整流壁の間隔は、等間隔であることを特徴とする正浸透膜エレメント。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、浸透圧差を駆動力として溶液濃度を濃縮あるいは希釈する正浸透膜エレメントに関するものである。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、下水処理場やし尿処理場等で発生する排水中の有機物や無機物の濃縮、海水淡水化施設や食品工業分野等で発生する高塩濃度廃水の希釈、植物工場や農業分野での肥料の希釈等を行う方法の一つとして膜分離法が知られている。
【0003】
中でも、有機物を含む有機性排水に対して生物処理技術と膜分離技術とを組み合わせて水処理を行う処理方法や、海水淡水化処理の際に濃縮された濃縮海水を希釈する処理方法として、正浸透膜による処理方法が知られている。
【0004】
特許文献1には、被処理水を反応槽に導入し曝気処理する工程と、反応槽の槽内水の溶質濃度を高める工程とを有する水処理方法であって、反応槽の槽内水の溶質濃度を濃縮手段により高めることにより、曝気処理の際に供給される気泡の大きさを小さくし、槽内水への酸素溶解効率を高めることが開示されており、上記濃縮手段として正浸透膜装置を用いることが好ましいことが開示されている。
【0005】
正浸透膜による処理では、フィード溶液(Feed Solution、以下「FS」という)と、FSよりも高い浸透圧を有するドロー溶液(Draw Solution、以下「DS」という)を、膜を介してそれぞれ通水し、浸透圧差を駆動力としてDS側に水を引き抜くことが行われる。
【0006】
同処理に使用される正浸透膜の活性層の材質としては、三酢酸セルロースやポリアミド系等が挙げられる。また、正浸透膜の支持層としては、ポリケトンなどの有機物やセラミックなどの無機物が挙げられる。
【0007】
正浸透膜の形態としては、平面状、中空糸やチューブラ状のものが挙げられる。また、正浸透膜のエレメントとしては、平膜、ケーシング状やスパイラル型などが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2014-65008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
液体をろ過するのに、吸引ろ過あるいは加圧ろ過を用いた場合は、圧力をかけて強制的に水をろ過するので、エア溜まりは生じにくい。
【0010】
一方、正浸透膜による浸透圧差を利用したろ過の場合、加圧や吸引が用いられず、大気圧のまま自然的に発生する水流のみによって、正浸透膜エレメントの入口から流入した流体を出口から排出させる構成のため、当該正浸透膜エレメント内にエア溜まりが生じ易い。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

水ing株式会社
正浸透膜エレメント
1か月前
水ing株式会社
正浸透膜エレメント
1か月前
水ing株式会社
水処理施設の流出物質の吸着除去方法
2日前
水ing株式会社
リン化合物の生産方法及びリン化合物の生産システム
2か月前
個人
担持光触媒
1か月前
東レ株式会社
複合半透膜
3日前
株式会社フルヤ金属
触媒
1か月前
東ソー株式会社
多孔質ゼオライト成形体
18日前
株式会社フクハラ
圧縮空気圧回路
1か月前
前澤工業株式会社
沈殿池構造
16日前
住友金属鉱山株式会社
蒸気回収機構
1か月前
東レ株式会社
スパイラル分離膜エレメント
24日前
東洋紡エムシー株式会社
濾材およびフィルター
1か月前
冷化株式会社
撹拌混合装置
16日前
新東工業株式会社
集塵機
4日前
DOWAメタルマイン株式会社
撹拌装置
3日前
株式会社フルヤ金属
担持触媒の作製方法
1か月前
三菱ケミカル株式会社
分離材および分離材の製造方法
17日前
個人
水溶性フィルター
25日前
トヨタ自動車株式会社
吸着システム及び吸着方法
1か月前
国立大学法人広島大学
二酸化炭素吸放出材
1か月前
前澤工業株式会社
沈殿池のピット排泥装置
16日前
大同化学株式会社
ワックスソリューション液の製造方法
1か月前
東洋リビング株式会社
除湿ユニットおよび保管庫
1か月前
積水化学工業株式会社
ガス製造装置
2日前
JFEエンジニアリング株式会社
多重管式反応容器
23日前
JFEエンジニアリング株式会社
多重管式反応容器
23日前
株式会社レゾナック
ノズル、送液装置、及び送液システム
1か月前
JFEエンジニアリング株式会社
多重管式反応容器
23日前
セイコーエプソン株式会社
気体分離膜
1か月前
セイコーエプソン株式会社
気体分離膜
1か月前
株式会社美和製作所
触媒材
24日前
東ソー株式会社
二酸化炭素分離用アミン組成物及びその用途
16日前
国立大学法人北海道大学
酸素還元触媒の製造方法
1か月前
日本特殊陶業株式会社
回収装置
4日前
株式会社島津製作所
ピペット装置
3日前
続きを見る