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公開番号
2025002522
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023102753
出願日
2023-06-22
発明の名称
水処理施設の流出物質の吸着除去方法
出願人
水ing株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
C02F
1/28 20230101AFI20241226BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】水処理施設で流出する多種類の物質を容易且つ効率良く吸着させて除去することが可能な水処理施設の流出物質の吸着除去方法を提供する。
【解決手段】水処理施設で流出する物質を吸着マットに吸着させて除去する水処理施設の流出物質の吸着除去方法において、平均繊維径が0.5~200μmの合成繊維で形成される不織布層を備え、5分間吸着させた後に5分間金網上に載置した後の、水の吸着量が5.0~12.5g/g、ポリ塩化アルミニウムの吸着量が7.0~14.0g/g、硫酸アルミニウムの吸着量が8.0~15.5g/g、ポリ硫酸第二鉄の吸着量が10.0~17.0g/g、高分子凝集剤の吸着量が7.0~14.5g/g、硫酸の吸着量が9.5~17.0g/g、水酸化ナトリウムの吸着量が6.0~14.5g/g、次亜塩素酸ナトリウムの吸着量が5.5~13.5g/g、重油の吸着量が3.5~10.5g/g、汚泥の吸着量が6.0~12.5g/gである吸着マットを用いる水処理施設の流出物質の吸着除去方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水処理施設で流出する物質を吸着マットに吸着させて除去する水処理施設の流出物質の吸着除去方法において、平均繊維径が0.5~200μmの合成繊維で形成される不織布層を備え、5分間吸着させた後に5分間金網上に載置した後の、水の吸着量が5.0~12.5g/g、ポリ塩化アルミニウムの吸着量が7.0~14.0g/g、硫酸アルミニウムの吸着量が8.0~15.5g/g、ポリ硫酸第二鉄の吸着量が10.0~17.0g/g、高分子凝集剤の吸着量が7.0~14.5g/g、硫酸の吸着量が9.5~17.0g/g、水酸化ナトリウムの吸着量が6.0~14.5g/g、次亜塩素酸ナトリウムの吸着量が5.5~13.5g/g、重油の吸着量が3.5~10.5g/g、汚泥の吸着量が6.0~12.5g/gである前記吸着マットを用いることを特徴とする水処理施設の流出物質の吸着除去方法。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記合成繊維の繊維径の最小径と最大径の差が1.2倍以上である前記吸着マットを用いて前記物質を吸着させることを含む請求項1に記載の水処理施設の流出物質の吸着除去方法。
【請求項3】
厚みが0.5mm以上の前記吸着マットに前記物質を吸着させることを含む請求項1又は2に記載の水処理施設の流出物質の吸着除去方法。
【請求項4】
前記合成繊維がポリプロピレン製である請求項1又は2に記載の水処理施設の流出物質の吸着除去方法。
【請求項5】
目付が30~900g/m
2
、密度が0.5~1.5g/cm
3
の前記吸着マットを用いる請求項1又は2に記載の水処理施設の流出物質の吸着除去方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理施設の流出物質の吸着除去方法に関し、特に、水処理施設で流出する種々の物質に対して広く利用可能な水処理施設の流出物質の吸着除去方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
各種施設等から流出する薬剤、水分、油分等の種々の物質を吸着させて拭き取るための吸着マットが知られている。特許文献1には、海難事故等で流出した原油又は厨房や食品加工工場等の排水中に含まれる油脂(グリース)の除去に適した油吸着シートの例が記載されている。
【0003】
浄水場、下水処理場、し尿処理場、民間工場などの種々の水を取り扱う水処理施設においても多くの化学物質が使用されている。水処理施設では水処理施設特有の化学物質がある程度限定的に存在する。
【0004】
例えば凝集剤の一種であるポリ塩化アルミニウム(以下、「PAC」ともいう)、硫酸アルミニウム(以下、「硫酸バンド」ともいう)、ポリ硫酸第二鉄(以下、「ポリ鉄」ともいう)等の凝集剤は、負に帯電しているコロイドを荷電中和して粒子径を大きくすることで、汚泥を沈降除去させるためなどに使用されている化学物質である。「ポリマ」などと呼称される高分子凝集剤は、荷電中和後の凝集粒子を架橋作用により粗大化し、汚泥沈降及び汚泥脱水の促進等に使用される化学物質である。硫酸や水酸化ナトリウムなどのpH調整剤は、凝集剤や高分子凝集剤の凝集に最適pHとなるように排水をpH調整するため等に使用される化学物質である。次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒剤は、放流水に含まれる大腸菌などの微生物を消毒するためなどに使用される化学物質である。重油などの油分は、水処理施設及び排水処理施設の機器類の燃料などに使用される化学物質である。
【0005】
水処理施設に特有の化学物質を使用する際の種々のトラブル等によって化学物質が流出する場合がある。例えばハンディポンプで薬品タンクに充填する際は、ポンプ末端から少量が液だれすることがある。薬品注入ポンプをメンテナンスする際は、吐出部から少量が液だれすることがある。実験室で作業手順を誤って化学物質の入った瓶を机にこぼすこともある。震災により薬品タンクにひび割れが生じて、化学物質が床一面に広がってしまう場合がある。このように化学物質が水処理施設内に流出する原因は極めて多岐に渡る。
【0006】
化学物質が流出した際の災害としては、例えば高粘度の高分子凝集剤を床にこぼした際の転倒、硫酸や水酸化ナトリウムなどの強酸・強アルカリのpH調整剤による薬傷、次亜塩素酸ナトリウムと他の酸性溶液との接触による塩素ガス発生、重油などの油分の引火による火災、汚泥由来の病原菌による感染症罹患、雨水による機器の短絡(ショート)などが考えられる。化学物質が漏洩した際は、速やかに拭き取り除去する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018-47428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
化学物質が流出した際、ウェスや雑巾などで拭き取ることが一般的である。しかしながら、水処理施設で使用される化学物質は基本的に高濃度であり、化学物質の性状も親水性、疎水性など多岐に渡るため、流出した物質が必ずしも水のような吸着性能を示すとは限らない。そのため市販のウェスや雑巾などでは吸着性能が十分に得られないことがある。
【0009】
化学物質以外でも、水処理施設では、定期的に汚泥を採取し、実験室で汚泥分析を行うことで、日常的な運転管理を行っているため、汚泥採取時に汚泥をこぼすこともある。建屋においては台風や雨漏りなどにより床面が雨水浸水する場合もある。このような水処理施設において流出する種々の物質は速やかに吸着させて除去することが求められている。
【0010】
上述の特許文献1等に記載されるように、油脂吸着に特化した吸着マットなどは様々な種類が販売されている。通常は種々の種類の中から対象物に応じた最適な吸着マットを選択して対象物を吸着除去することが望ましい。しかしながら、水処理施設等における化学物質の漏洩時は緊急トラブルである場合が多く、その際、最適な吸着マット銘柄を選びながら使用するような時間的余裕は無く、単一銘柄の吸着マットを速やかに使用しトラブルを解消したい場合も多い。また、特許文献1に記載されるような撥水性を有する油吸着シートの場合、PAC、次亜塩素酸ナトリウム等の親水性の化学物質を吸着させることができないため、このような化学物質を吸着させる場合には効果を有しない。このような種々の事情により、水処理施設で流出する多種類の物質をいずれも満遍なく吸着可能な汎用性の高い吸着マットによる吸着方法が求められている。
(【0011】以降は省略されています)
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