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公開番号
2025008560
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023110817
出願日
2023-07-05
発明の名称
水質判定装置および水質判定方法
出願人
株式会社明電舎
代理人
園田・小林弁理士法人
主分類
C02F
1/00 20230101AFI20250109BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】誤検出することなく、高精度で異常を検出することを可能とした水質判定装置および水質判定方法を提供する。
【解決手段】画像データ記憶部101は、ネットカメラで撮影された水面の画像データを保存する。画像データ加工部102は、画像データを加工して加工済画像データを出力する。画像データ拡張部103は、加工済画像データから異常ダミーデータを生成する。学習処理部104は、異常ダミーデータを教師データとして学習を行い、学習済パラメータをパラメータ記憶部105に保存する。異常推定部106は、加工済画像データを、学習済パラメータを用いて処理し、セグメンテーションマップを出力する。水質判定部107は、セグメンテーションマップに基づいて、所定の閾値に基づいて正常/異常を判定し、判定結果を示す水質判定結果データを出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水質判定対象から取得した画像データを記憶する画像データ記憶部と、
前記画像データ記憶部に記憶された前記画像データに加工処理を行って加工済画像データを出力する画像データ加工部と、
前記加工済画像データに対してデータ拡張を行い、異常ダミーデータを生成する画像データ拡張部と、
前記異常ダミーデータを教師データとして用いて深層学習し、学習済パラメータを出力する学習処理部と、
前記学習済パラメータを記憶するパラメータ記憶部と、
前記パラメータ記憶部に記憶された前記学習済パラメータを用いて、前記加工済画像データの各ピクセルに対してどのクラスラベルに属するかを推定する異常推定部と、
前記異常推定部により推定された各ピクセルのクラスラベルに基づいて水質判定を行う水質判定部と、
を備える水質判定装置。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
前記画像データ拡張部は、
異常画像データからユーザ操作に応じて選択された領域をブロック画像データとして選択し、前記選択されたブロック画像データを2値化することにより、異常ピクセルと近傍に残留の背景ピクセルとを正確に分離した、異常ピクセルのみが存在する二値化されたマスク画像データを生成し、前記ブロック画像データと前記マスク画像データとを結合し、任意の形状と明るさを有するブロックデータセットを作成し、前記ブロックデータセットと正常な前記加工済画像データとを結合し、前記異常ダミーデータを生成することを特徴とする請求項1に記載の水質判定装置。
【請求項3】
前記画像データ拡張部は、
自動的に、異常ピクセルを有する前記異常画像データを任意の形状の局部画像に分割し、異常ピクセルの密集度に応じてラベリングを行い、異常ピクセルを有する画像の局所領域をクラスタリングすることで、前記ブロック画像データの切り取り位置と形状を確定することを特徴とする請求項2に記載の水質判定装置。
【請求項4】
前記画像データ拡張部によって、事前にラベル付けされた異常ピクセルデータを、前記水質判定対象とは異なる水質判定対象における水質を判定する水質判定装置で使用可能に記憶する異常ピクセルデータ記憶部をさらに備えることを特徴とする請求項2または3に記載の水質判定装置。
【請求項5】
前記画像データ拡張部に代えて、前記異常ピクセルデータ記憶部の異常ピクセルデータを用いて、前記異なる水質判定対象における正常な画像データと組み合わせて学習用の異常ダミーデータを生成するダミーデータ生成部を備えることを特徴とする請求項4に記載の水質判定装置。
【請求項6】
画像データ記憶部と、画像データ加工部と、画像データ拡張部と、学習処理部と、パラメータ記憶部と、異常推定部と、水質判定部と備える水質判定装置の水質判定方法であって、
前記画像データ記憶部が、水質判定対象から取得した画像データを記憶すること、
前記画像データ加工部が、前記画像データ記憶部に記憶された前記画像データに加工処理を行って加工済画像データを出力すること、
前記画像データ拡張部が、前記加工済画像データに対してデータ拡張を行い、異常ダミーデータを生成すること、
前記学習処理部が、前記異常ダミーデータを教師データとして用いて深層学習し、学習済パラメータを出力すること、
前記パラメータ記憶部が、前記学習済パラメータを記憶すること、
前記異常推定部が、前記パラメータ記憶部に記憶された前記学習済パラメータを用いて、前記加工済画像データの各ピクセルに対してどのクラスラベルに属するかを推定すること、
前記水質判定部が、前記異常推定部により推定された各ピクセルのクラスラベルに基づいて水質判定を行うこと含むことを特徴とする水質判定方法。
【請求項7】
前記画像データ拡張部が、異常ダミーデータを生成することは、
異常画像データからユーザ操作に応じて選択された領域をブロック画像データとして選択すること、
前記選択されたブロック画像データを2値化することにより、異常ピクセルと近傍に残留の背景ピクセルとを正確に分離した、異常ピクセルのみが存在する二値化されたマスク画像データを生成すること、
前記ブロック画像データと前記マスク画像データとを結合し、任意の形状と明るさを有するブロックデータセットを作成すること、
前記ブロックデータセットと正常な前記加工済画像データとを結合し、前記異常ダミーデータを生成することを含むことを特徴とする請求項6に記載の水質判定方法。
【請求項8】
前記画像データ拡張部が、異常ダミーデータを生成することは、
自動的に、異常ピクセルを有する前記異常画像データを任意の形状の局部画像に分割し、異常ピクセルの密集度に応じてラベリングを行うこと、
異常ピクセルを有する画像の局所領域をクラスタリングすることで、前記ブロック画像データの切り取り位置と形状を確定することを含むことを特徴とする請求項7に記載の水質判定方法。
【請求項9】
前記水質判定装置は、異常ピクセルデータ記憶部をさらに備え、
前記異常ピクセルデータ記憶部が、前記画像データ拡張部によって事前にラベル付けされた異常ピクセルデータを、前記水質判定対象とは異なる水質判定対象における水質を判定する水質判定装置で使用可能に記憶することを含むことを特徴とする請求項7または8に記載の水質判定方法。
【請求項10】
前記水質判定装置は、前記画像データ拡張部に代えて、ダミーデータ生成部を備え、
前記ダミーデータ生成部が、前記異常ピクセルデータ記憶部の異常ピクセルデータを用いて、前記異なる水質判定対象における正常な画像データと組み合わせて学習用の異常ダミーデータを生成することを含むことを特徴とする請求項9に記載の水質判定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水質判定装置および水質判定方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
下水処理場の汚水処理の一環である最終沈殿池は、反応タンクで増殖した活性汚泥を取り除くことで、下水を浄化するものである。水面に浮かぶフロック(活性汚泥の中に含まれる、微生物の集合体)やスカム(浮きカス)といった異物を定期的に検出・回収することによって、川に放流する下水の水質を安定させることができる。
【0003】
近年、下水処理場においても労働力が不足しており、下水道処理施設の維持及び管理の効率化が求められている。そのため、職員の業務の一部を人工知能(AI:Artificial Intelligence)により代替することが検討されている。
【0004】
従来技術の一例である特許文献1には、特別なチューニングを行うことなく、水質の多様な特徴に対応した水質分析を行う水質分析装置及び水質分析方法が開示されている。特許文献1の水質分析装置は、沈殿池の画像データについて畳み込みオートエンコーダ(CAE)を学習して前記沈殿池の色相の特徴量を抽出し、該色相の特徴量からクラスタリングにより前記画像データを色相のクラスタに分類して色相の特徴空間及びクラスタ分布を描画する色相分析部と、CAEを用いて前記沈殿池の浮遊物の特徴量を抽出し、該浮遊物の特徴量からクラスタリングにより前記画像データを浮遊物のクラスタに分類して浮遊物の特徴空間及びクラスタ分布を描画する浮遊物分析部とを備えている。
【0005】
また、従来技術の一例である特許文献2には、水質判定装置は、CAEを用いて入力画像に基づいた正常な背景画像を生成し、入力画像との差異を評価することで、水質を判定する水質判定装置が開示されている。
【0006】
また、従来技術の一例である特許文献3には、時系列画像データを活かして、照明変化や外光による画像の変化が水質状態の判定に影響を与えることを避けるために、過酷な撮影環境下でも、高いロバスト性を実現した水質判定装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-170373号公報
特開2019-136664号公報
特開2021-140522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1では、レンズの汚れや悪天候(霧や雨)、水面の揺らぎ、水の屈折・反射などの外乱要因により、画像品質が低下するため、誤検知の確率が高く、また、異常データが極めて少ないため、学習のバランスを維持させることが困難であるという問題がある。
【0009】
また、特許文献2では、外乱がある場合には、外乱部分が異常として検知され、誤検知が発生するという問題がある。また、沈殿池の照明が不十分であったり、急な照明変化によりカメラ露出補正が不適切だったりすると、沈殿池画像にノイズが発生しやすくなるという問題がある。これらのノイズが正常な特徴量として学習の過程にCAEモデルに混入すると、フロックのような微細な浮遊物の検出精度が低下するという問題がある。
【0010】
また、特許文献3では、外乱が水質状態の判定に悪影響を及ばすことで、検知精度が不安定になるという問題がある。
(【0011】以降は省略されています)
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