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公開番号2025002439
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023102620
出願日2023-06-22
発明の名称水処理方法及び水処理装置
出願人国立大学法人神戸大学
代理人個人,個人,個人
主分類C02F 1/52 20230101AFI20241226BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】シリカ及びカルシウムを含む水から、シリカ及びカルシウムを効率的に除去する、水処理方法を提供する。
【解決手段】シリカ及びカルシウムを含む水の処理方法であって、
シリカを凝集させる酸性凝集剤と、カルシウムを凝集させる塩基性凝集剤と、水とを処理槽中で共存させ、前記水中のシリカ及びカルシウムを凝集させる処理工程を備える、水処理方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シリカ及びカルシウムを含む水の処理方法であって、
シリカを凝集させる酸性凝集剤と、カルシウムを凝集させる塩基性凝集剤と、水とを処理槽中で共存させ、前記水中のシリカ及びカルシウムを凝集させる処理工程を備える、水処理方法。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記処理工程に供される水は、シリカの含有率が0.02ppm以上であり、カルシウムの含有率が20ppm以上である、請求項1に記載の水処理方法。
【請求項3】
前記処理工程において、シリカに対する前記酸性凝集剤のモル比(酸性凝集剤/シリカ)を、15~30の範囲に調整する、請求項1又は2に記載の水処理方法。
【請求項4】
前記処理工程において、カルシウムに対する前記塩基性凝集剤のモル比(塩基性凝集剤/カルシウム)を、15~25の範囲に調整する、請求項1又は2に記載の水処理方法。
【請求項5】
前記処理工程において、前記塩基性凝集剤に対する前記酸性凝集剤のモル比(酸性凝集剤/塩基性凝集剤)を、0.5~0.6の範囲に調整する、請求項1又は2に記載の水処理方法。
【請求項6】
前記処理工程において、水のpHを6.0~9.0の範囲に調整する、請求項1又は2に記載の水処理方法。
【請求項7】
前記処理工程において、前記塩基性凝集剤と水とを混合してカルシウムの凝集工程を前記処理槽中で行い、引き続き、前記酸性凝集剤と水とを混合してシリカの凝集工程を前記処理槽中で行う、請求項1又は2に記載の水処理方法。
【請求項8】
前記処理工程の後に、水の中和工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の水処理方法。
【請求項9】
前記処理工程に供される水は、アンモニウムイオンをさらに含む、請求項1又は2に記載の水処理方法。
【請求項10】
前記処理工程の後に、水からアンモニウムイオンを回収する工程をさらに含む、請求項9に記載の水処理方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、シリカ及びカルシウムを含む水の処理方法及び水処理装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
水道水源には、カルシウム、シリカなどが含まれている。例えば、日本は島国であり、河川、地下水等の水脈が短く、土壌中からの成分の溶け込みが少ないため、水道水源の硬度は欧州の半分程度(約200mg/L)であるが、それでも、50mg/L程度のカルシウムを含んでいる。また、火山の多い日本の土壌には花崗岩、石英粗面岩などケイ酸が多く含まれており、水道水源のシリカは、欧州の倍程度(約50mg/L)になる。そのため、水道水源を利用する排水(工場廃水など)にも数~数十ppmのシリカやカルシウムイオンが含まれる。
【0003】
カルシウム、シリカなどを含む排水を処理して再利用するために、逆浸透膜(RO膜)等を用いて溶解成分を濃縮除去する場合、シリカやカルシウムが不溶化析出して、膜の目詰まり(スケーリング)を生じ、処理が不能になる場合がある。
【0004】
例えば、シリカ除去については、特許文献1に見られるようなフッ素化合物として除去する方法が提案されている。しかしながら、フッ素化合物のような劇物を使用する方法は汎用的とはいえない。また、現状、シリカを安全かつ効率的に除去する実用的な吸着剤や薬剤が存在しないため、多量の酸性凝集剤を排水中に投入し、固形物としてシリカを凝集させて分離することが一般的である。
【0005】
また、カルシウム除去については、安価な方法として、二酸化炭素を排水中に吹き込んで炭酸カルシウムとして沈殿分離する方法等が知られている。しかしながら、この方法では、数%濃度の二酸化炭素含有気体が必要であり、適用範囲が限られる。このため、排水中のカルシウムについては、塩基性凝集剤である炭酸塩を添加して炭酸カルシウムとして沈殿分離することが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平7-136648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記の通り、排水中のシリカ除去については、多量の酸性凝集剤を排水中に投入し、固形物としてシリカを凝集させて分離することが一般的である。シリカを凝集させた水は、多量の酸性凝集剤によって酸性となる。排水基準に適合するよう水を中和するためには、多量のアルカリ性中和剤(水酸化カルシウムなど)が必要となる。
【0008】
一方、排水中のカルシウムについては、塩基性凝集剤である炭酸塩を添加して炭酸カルシウムとして沈殿分離することが一般的である。塩基性凝集剤によってカルシウムを凝集させるためには、pHは高いことが好ましく、塩基性凝集剤に加えて剤(水酸化カルシウムなど)が添加される。カルシウムを凝集させた水は、塩基性凝集剤とアルカリ剤によってアルカリ性となっているため、排水基準に適合するように水を中和するために、多量の酸性中和剤(塩酸など)が必要となる。
【0009】
このように、排水中のシリカ、カルシウムの除去には、多量の酸性凝集剤、塩基性凝集剤、アルカリ剤、酸を使用する必要がある。多量の凝集剤を使用すると、水処理のコストが大きくなるだけでなく、水中の塩濃度が上昇し、例えばRO膜で水を濃縮する操作を行う場合の操作圧の上昇にもつながる。
【0010】
本開示は、シリカ及びカルシウムを含む水から、シリカ及びカルシウムを効率的に除去する、水処理方法を提供することを主な目的とする。さらに、本開示は、当該水処理方法に好適に使用することができる、水処理装置を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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