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公開番号
2025157903
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-16
出願番号
2024060255
出願日
2024-04-03
発明の名称
アンモニア含有水の処理装置
出願人
公立大学法人 富山県立大学
,
エスオーシー株式会社
代理人
個人
主分類
C02F
1/76 20230101AFI20251008BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】アンモニア含有水からアンモニアを効率的に且つ確実に除去することができ、隔膜や装置のメンテナンスも容易なアンモニア含有水の処理装置を提供する。
【解決手段】アンモニア含有水を入れて電解処理する電解槽12を備え、電解槽12の中に隔膜14を有し、電解槽12は直流電源のプラス側に接続した陽極室18と、隔膜14を介して陽極室18に隣接した陰極室22を備える。陽極室18は陽極16を備え、陰極室22は陰極20を備える。隔膜14は多数の微小な通水孔であるスリットを備える。スリットは、層流状態で通水し乱流による拡散を生じさせない大きさであって、アンモニア含有水のアンモニアが除去された処理水Wbが通過可能な大きさである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
アンモニア含有水を入れて電解処理する電解槽を備え、前記電解槽の中に隔膜が設けられ、前記電解槽は直流電源のプラス側に接続された陽極が設けられた陽極室と、前記隔膜を介して前記陽極室に隣接し直流電源のマイナス側に接続された陰極が設けられた陰極室とに仕切られ、
前記隔膜には多数の微小な通水孔が形成され、前記通水孔は層流状態で通水し乱流による拡散を生じさせない大きさであり、前記アンモニア含有水のアンモニアが除去された処理水が通過可能な大きさであることを特徴とするアンモニア含有水の処理装置。
続きを表示(約 420 文字)
【請求項2】
前記通水孔は、複数のスリットであり、前記通水孔の幅は層流状態で通水し乱流による拡散を生じさせない幅である請求項1記載のアンモニア含有水の処理装置。
【請求項3】
前記隔膜は絶縁性の板であり、前記スリットの幅は、0.3~0.7mmである請求項2記載のアンモニア含有水の処理装置。
【請求項4】
前記隔膜は合成樹脂板であり、前記スリットは前記合成樹脂板の一方の側縁から互いに平行に他方の側縁に向かって形成され、他方の側縁と所定間隔を空けて設けられ、前記スリットの幅は、0.4~0.6mmである請求項3記載のアンモニア含有水の処理装置。
【請求項5】
前記合成樹脂板は板厚が5~6mmであり、前記スリットは、前記合成樹脂板の一方の側縁から互いに平行に他方の側縁に向かって形成され、層流状態で通水し乱流による拡散を生じさせない幅である請求項3記載のアンモニア含有水の処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、アンモニアを含有した海水等の塩水からアンモニアを除去する処理装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、海水中のアンモニアの分解方法として微生物を用いたものがある。微生物による処理は、硝酸イオンへの酸化とそれに続く脱窒による処理がなされるもので、硝化・脱窒は共に生物反応を利用するため、速度が遅く設備が大きくなるという欠点がある。また、生物学的な脱窒反応には有機物が必要であるため、酢酸やアルコールの添加が必要な場合も多い。従って、微生物を用いる方法は、し尿処理や下水処理には有効であるが、海水や塩水中で微生物を用いたアンモニアの処理を行う場合、塩水中における微生物のアンモニア等の分解処理能力は低いため、アンモニアに対して高い浄化能力を発揮できないものである。そこで、海水中において、アンモニアを効率的に除去する処理装置として、アンモニア含有水を電解処理してアンモニアを除去する電解処理装置が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された方法は、海水を電気分解して活性塩素を生じさせ、その活性塩素によりNH
3
を分解して除去するものである。この方法では、NH
3
分解に使用されなかった未反応の活性塩素が水中に残留し、水中の魚類に対して悪影響を及ぼすという問題がある。そこで特許文献1では、電解後の活性塩素を含む海水を活性炭充填層に供給し、活性炭の触媒作用によって活性塩素を除去している。
【0004】
また、特許文献2に開示された養殖用海水循環装置は、魚介類を養殖している養殖槽内の海水を循環利用する養殖用海水循環装置であって、海水を循環させる循環経路中に海水中のアンモニアの分解処理等を行う電解手段を備えたものである。この養殖用海水循環装置も、アンモニアの分解処理等に微生物を用いず、電気分解を利用してアンモニアを分解している。
【0005】
また、特許文献3に開示されているように、飼育水槽の海水を浄化しながら循環させて飼育水槽内で魚介類を飼育する閉鎖循環式養殖システムにおいて、隔膜で仕切られた陽極室と陰極室とを備えたものも提案されている。この閉鎖循環式養殖システムは、飼育水槽から供給される海水を電気分解する電解槽と、陽極室から海水が供給される曝気槽と、水面より上の空間部が曝気槽の水面より上の空間部と連通され、水が貯溜あるいは通水されている塩素溶解槽と、塩素溶解槽の空間部の空気を曝気槽の海水中及び塩素溶解槽の水中に噴出して曝気する散気装置と、曝気槽から供給される海水中に残留する活性塩素を炭化剤で中和する中和槽と、陰極室から供給される海水と中和槽から供給される海水を混合して飼育水槽に返送する混合槽とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
2002-10724号公報
2002-335811号公報
2006-204235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記背景技術の特許文献1、2の場合処理装置が大掛かりであるとともに、アンモニアの分解は陽極側で発生する次亜塩素酸により行われるので、処理槽全体の容量に対してアンモニアの分解除去効率も高いものでなかった。これに対して、特許文献3の場合、隔膜で仕切られた陽極室と陰極室が設けられているため、陽極室でのアンモニアの分解効率は高いが、隔膜としてイオン交換膜を用いているので、長期間の使用により隔膜の汚れ等による性能の低下があり、隔膜のメンテナンスが面倒でありコストもかかるものである。また、特許文献3に開示された装置では、陰極室側と陽極室側に海水を流入して、両室から流出した処理水を再び混合して循環させているので、アンモニアの処理効率も高いものではない。
【0008】
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、アンモニア含有水からアンモニアを効率的に且つ確実に除去することができ、隔膜や装置のメンテナンスも容易なアンモニア含有水の処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、アンモニア含有水を入れて電解処理する電解槽を備え、前記電解槽の中に隔膜が設けられ、前記電解槽は直流電源のプラス側に接続された陽極が設けられた陽極室と、前記隔膜を介して前記陽極室に隣接し直流電源のマイナス側に接続された陰極が設けられた陰極室とに仕切られ、前記隔膜には多数の微小な通水孔が形成され、前記通水孔は層流状態で通水し乱流による拡散を生じさせない大きさであり、前記アンモニア含有水のアンモニアが除去された処理水が通過可能な大きさであるアンモニア含有水の処理装置である。
【0010】
前記通水孔は、複数のスリットであり、前記通水孔の幅は層流状態で通水し乱流による拡散を生じさせない幅である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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