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公開番号2025150349
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024051181
出願日2024-03-27
発明の名称メタンガスの抑制方法及び装置、ならびにメタンガス抑制剤
出願人水ing株式会社
代理人個人
主分類C02F 11/04 20060101AFI20251002BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】メ本発明は、メタン発酵させる段階に悪影響を与えずに、効率的にメタンガスの生成を抑制することが可能なメタンガスの抑制方法及びそのための装置を提供することを課題とする。
【解決手段】有機物排水をメタン発酵させる段階と、前記メタン発酵させる段階の前段として、前記有機物排水に、0.01~0.5mmの範囲の平均粒径(D50)とする活性炭を添加する段階と、を有し、前記有機物からのメタンガスの自然発生を抑制することを特徴とするメタンガスの抑制方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有機物排水をメタン発酵させる段階と、
前記メタン発酵させる段階の前段として、前記有機物排水に、0.01~0.5mmの範囲の平均粒径(D50)とする活性炭を添加する段階と、
を有し、
前記有機物からのメタンガスの自然発生を抑制することを特徴とするメタンガスの抑制方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記有機物排水に活性炭を添加する段階は、
有機物排水を貯留する段階、又は有機物排水を濃縮する段階
であることを特徴とする、請求項1に記載のメタンガスの抑制方法。
【請求項3】
前記活性炭は、バイオ炭であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のメタンガスの抑制方法。
【請求項4】
前記活性炭の添加率は、前記有機物排水の容量に対し0.5~2.0重量容量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のメタンガスの抑制方法。
【請求項5】
有機物排水からのメタンガスの自然発生を抑制するメタンガスの抑制方法において、
前記有機物排水をメタン発酵させる段階と、
前記メタン発酵させる段階の前段として、前段側から、有機物排水を流入させる段階、流入した前記有機物排水を嫌気ろ過する段階、嫌気ろ過された前記有機物排水を接触曝気する段階、及び接触曝気を受けた前記有機物排水の有機物を沈殿させる段階、の少なくとも1つを有するとともに、前記有機物排水を流入させる段階、前記有機物排水を流入させる段階の前段及び後段、前記嫌気ろ過する段階、前記嫌気ろ過する段階の前段及び後段、前記接触曝気する段階、前記接触曝気する段階の前段及び後段、前記沈殿させる段階、前記沈殿させる段階の前段及び後段、の少なくとも1つに活性炭を添加するための段階と、
を有し、
前記活性炭が、0.01~0.5mmの範囲の平均粒径(D50)を有することを特徴とするメタンガスの抑制方法。
【請求項6】
有機物排水をメタン発酵させるための発酵手段と、
前記発酵手段の前段に設けられた、前記有機物排水の濃縮手段と、
前記濃縮手段、前記濃縮手段の前段、及び前記濃縮手段の後段、の少なくとも1つに、0.01~0.5mmの範囲の平均粒径(D50)とする活性炭を添加するための添加手段と、
を有し、
前記有機物排水からのメタンガスの自然発生を抑制することを特徴とするメタンガスの抑制装置。
【請求項7】
有機物排水をメタン発酵させるための発酵手段と、
前記発酵手段の前段に設けられた、前段側から、有機物排水を流入させるための流入手段、流入した前記有機物排水を嫌気ろ過するための嫌気ろ過手段、嫌気ろ過された前記有機物排水に空気を接触させるための接触曝気手段、及び接触曝気を受けた前記有機物排水中の有機物を沈殿させるための沈殿手段、の少なくとも1つを有するとともに、
前記流入手段、前記流入手段の前段及び後段、前記嫌気ろ過手段、前記嫌気ろ過手段の前段及び後段、前記接触曝気手段、前記接触曝気手段の前段及び後段、前記沈殿手段、及び、前記沈殿手段の前段及び後段、のいずれか1つに活性炭を添加するための添加手段と、を有し、
前記活性炭が、0.01~0.5mmの範囲の平均粒径(D50)を有することを特徴とするメタンガスの抑制処理装置。
【請求項8】
有機物排水をメタン発酵させるために添加される0.01~0.5mmの範囲の平均粒径(D50)を有する活性炭からなることを特徴とするメタンガス抑制剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メタン発酵プロセスで発生するガスを抑制する方法及び装置に関する。特に本発明は、メタンガス化施設におけるメタン発酵処理に係わる処理方法及び装置、又は浄化槽に係わる処理方法及び装置に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
メタン発酵プロセスは、酸素の無い嫌気性条件下で、嫌気性細菌の代謝作用により、有機性排水・バイオマス廃棄物等に含まれる有機物をメタン(CH

)と炭酸ガス(CO

)にまで分解する反応である。
【0003】
メタン発酵プロセスは、環境負荷低減、エネルギー回収、残渣利活用、これに伴う経済性の向上、温暖化対策への貢献といった利点があり、国内外においてメタン発酵プロセスによるエネルギー回収を目的としたメタンガス化施設が増加傾向にある。
【0004】
前述の通り、メタン発酵プロセスは非常に魅力的なプロセスではあるものの、装置の大型化に伴う莫大な費用、安定した設備運転・調整の難しさ、これらに伴う費用対効果が十分でないといった様々な課題があり、メタン発酵プロセスの技術成長を阻んでいる。
【0005】
現在、前述した課題を克服するために、発酵槽・消化槽にメタン発酵促進剤を添加する手法が開発されてきており、このメタン発酵促進剤には界面活性剤や導電性物質が用いられる。
【0006】
このうち、特許文献1(特開2020-28830)によると、界面活性剤については、ノニオン系界面活性剤は微生物に対して影響が少ない、有機性廃棄物内の浮遊物質(SS)の界面に吸着しやすい、低起泡性で安定性や刺激性が低いという性質を持つため、より好ましいとしている。
【0007】
また、導電性物質については消化槽に添加することで、律速段階となっている微生物間での電子伝達反応を仲介し、メタンガスの生成効率を上昇させることが知られている。ここで使用される導電性物質は、炭素系導電材料(バイオ炭、活性炭、グラフェン、炭素布等)、鉄系導電材料(マグネタイト、酸化鉄、ヘマタイト等)の2種類に分類され、特許文献2(特開2020-82044)では、粉末活性炭を添加することでメタン発酵を促進させる方法について述べられている。
【0008】
より具体的には、この特許文献2には、特許文献1と同様に、バイオマスをメタン発酵処理する消化槽を備えたメタンガス化施設において、バイオマスに対して多孔性物質(粉末活性炭)とリン酸を投入し、活性炭が微生物の電気共生反応促進効果を促進させることで、メタン発酵速度の向上を図っている。
【0009】
このような促進剤の添加により、消化槽内の汚泥性状や消化ガスの発生を安定化させ、消化槽の消化率を向上することが可能な有機性廃棄物の処理方法及び有機性廃棄物の処理システムが提供されている。
【0010】
ところで他方では、上記の内容とは逆に、消化ガスや浄化槽から発生するガスが問題なっている。例えば有機物からなる原料の貯留槽、浄化槽、水田などにおいては、意図せず嫌気雰囲気下となり、メタン菌が増加しメタン発酵が進行することで、消化ガスが発生、又は大気に放出されて温室効果ガス増加の原因となるといった問題もある。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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