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公開番号2025137792
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2025125119,2024018856
出願日2025-07-25,2021-01-14
発明の名称排水処理方法及び排水処理装置
出願人水ing株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C02F 3/12 20230101AFI20250911BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】分離膜の閉塞の兆候を迅速に検出でき、ファウリングを適切に抑制しながら安定して効率良く排水処理を行うことが可能な排水処理方法及び排水処理装置を提供する。
【解決手段】膜分離活性汚泥法を用いた排水処理方法において、膜分離活性汚泥槽内の膜ろ過原水の液相の有機物濃度及び膜ろ過水の有機物濃度を測定してその差分をモニタリング指標とし、膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間が6日以上でモニタリング指標が増加したときに、膜分離活性汚泥槽へ供給する洗浄空気量の増加、ろ過継続時間の短縮、または膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間の短縮のいずれか1以上の処理を行い、汚泥滞留時間が35日超でモニタリング指標が増加したときは、汚泥滞留時間の短縮を行うように運転条件を調整することを含む排水処理方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
膜分離活性汚泥法を用いた排水処理方法において、膜分離活性汚泥槽内の膜ろ過原水の液相の有機物濃度及び膜ろ過水の有機物濃度を測定してその差分をモニタリング指標とし、前記膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間が6日以上で前記モニタリング指標が増加したときに、前記膜分離活性汚泥槽へ供給する洗浄空気量の増加、ろ過継続時間の短縮、または前記膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間の短縮のいずれか1以上の処理を行い、汚泥滞留時間が35日超で前記モニタリング指標が増加したときは、前記汚泥滞留時間の短縮を行うように運転条件を調整することを含む排水処理方法。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
膜分離活性汚泥法を用いた排水処理方法において、膜分離活性汚泥槽内の膜ろ過原水の液相の有機物濃度及び膜ろ過水の有機物濃度を測定してその差分をモニタリング指標とし、前記膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間が6日以上で前記モニタリング指標が増加したときに、前記膜分離活性汚泥槽へ供給する洗浄空気量の増加、ろ過継続時間の短縮、または前記膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間の短縮のいずれか1以上の処理を行い、前記膜分離活性汚泥槽に供給される前の脱水処理で前記膜ろ過原水に添加される高分子凝集剤の添加率を低減する処理を行うように運転条件を調整することを含む排水処理方法。
【請求項3】
活性汚泥の存在下で膜ろ過原水を膜分離処理して膜ろ過水を得る膜分離活性汚泥槽と、
前記膜分離活性汚泥槽を曝気する曝気装置と、
前記膜分離活性汚泥槽から前記膜ろ過水を吸引する吸引ポンプと、
前記膜分離活性汚泥槽から汚泥を引き抜く排泥ポンプと、
前記膜分離活性汚泥槽内の前記膜ろ過原水の液相の有機物濃度と前記膜ろ過水の有機物濃度との差分値をモニタリング指標とし、前記膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間が6日以上で前記モニタリング指標が増加したときに、前記膜分離活性汚泥槽へ供給する洗浄空気量の増加、ろ過継続時間の短縮、または前記膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間の短縮のいずれか1以上の処理を行い、汚泥滞留時間が35日超で前記モニタリング指標が増加したときは、前記汚泥滞留時間の短縮を行うように、前記曝気装置、前記吸引ポンプ及び前記排泥ポンプの運転条件を制御する制御装置と
を備えることを特徴とする排水処理装置。
【請求項4】
活性汚泥の存在下で膜ろ過原水を膜分離処理して膜ろ過水を得る膜分離活性汚泥槽と、
前記膜分離活性汚泥槽を曝気する曝気装置と、
前記膜分離活性汚泥槽から前記膜ろ過水を吸引する吸引ポンプと、
前記膜分離活性汚泥槽から汚泥を引き抜く排泥ポンプと、
前記膜分離活性汚泥槽内の前記膜ろ過原水の液相の有機物濃度と前記膜ろ過水の有機物濃度との差分値をモニタリング指標とし、前記膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間が6日以上で前記モニタリング指標が増加したときに、前記膜分離活性汚泥槽へ供給する洗浄空気量の増加、ろ過継続時間の短縮、または前記膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間の短縮のいずれか1以上の処理を行い、前記膜分離活性汚泥槽に供給される前の脱水処理で前記膜ろ過原水に添加される高分子凝集剤の添加率を低減する処理を行うように、前記曝気装置、前記吸引ポンプ及び前記排泥ポンプの運転条件を制御する制御装置と
を備えることを特徴とする排水処理装置。
【請求項5】
活性汚泥の存在下で膜ろ過原水を膜分離処理して膜ろ過水を得る膜分離活性汚泥槽と、
前記膜分離活性汚泥槽を曝気する曝気装置と、
前記膜分離活性汚泥槽から前記膜ろ過水を吸引する吸引ポンプと、
前記膜分離活性汚泥槽から汚泥を引き抜く排泥ポンプと、
前記膜分離活性汚泥槽内の前記膜ろ過原水の液相の有機物濃度と前記膜ろ過水の有機物濃度との差分値をモニタリング指標とし、前記膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間が6日以上で前記モニタリング指標が増加したときに、前記膜分離活性汚泥槽へ供給する洗浄空気量の増加、ろ過継続時間の短縮、または前記膜分離活性汚泥槽の汚泥滞留時間の短縮のいずれか1以上の処理を行い、前記汚泥滞留時間が6日未満で前記モニタリング指標が増加したときは、前記汚泥滞留時間の短縮は行わないように、前記曝気装置、前記吸引ポンプ及び前記排泥ポンプの運転条件を制御する制御装置と
を備えることを特徴とする排水処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排水処理方法及び排水処理装置に関し、特に、膜分離活性汚泥法を利用した排水処理方法及び排水処理装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来のし尿・浄化槽汚泥処理においては、夾雑物を除去した汚泥を活性汚泥法等により直接生物処理し、有機物及び窒素を除去する手法が主流であり、膜分離活性汚泥法もその処理方式の1つとして採用されてきた。膜分離活性汚泥法は、固液分離を膜分離により行うために、生物処理槽内のMLSS(活性汚泥浮遊物:Mixed Liquor Suspended Solids)濃度を高め、敷地面積を削減することができるという利点を有している。
【0003】
また、近年では、し尿・浄化槽汚泥をあらかじめ脱水し、脱水ケーキを固形物燃料等として再利用し、かつ生物処理対象を脱水分離液のみとすることで、生物処理の負荷を低減させる手法が主流になりつつある。更に、近年増加している汚泥や生ごみ等のバイオマスを嫌気性消化し、メタンガスを回収する設備においても、嫌気性消化汚泥を脱水後に生物処理する必要がある。このようなケースでも、生物処理に膜分離活性汚泥法を採用し、敷地面積を削減することが多い。
【0004】
膜分離活性汚泥法を利用した技術として、例えば、特許第5868217号公報(特許文献1)には、被処理水を生物反応槽内で活性汚泥により生物処理し、生物反応槽の槽内混合液を膜分離装置で固液分離して分離膜を透過した膜ろ過水を槽外に取り出す膜分離活性汚泥処理方法において、COD(化学的酸素要求量)、BOD(生物学的酸素要求量)、TOC(全酸素要求量)、全糖濃度、タンパク質濃度、ウロン酸濃度、E260(波長260nmでの紫外線吸光度)の何れかに基づいて有機物濃度を求め、槽内混合液中の液相の有機物濃度と膜ろ過水の有機物濃度との濃度差、または槽内混合液中の液相の有機物濃度と膜ろ過水の有機物濃度との濃度比率を調整指標として、調整指標が増加したときに生物反応槽内の活性汚泥量を増加させ、調整指標が減少したときに生物反応槽内の活性汚泥量を減少させて、分離膜のファウリングを抑制することを特徴とする膜分離活性汚泥処理方法が記載されている。
【0005】
特許第4046661号公報(特許文献2)には、生物処理槽において有機性汚水を活性汚泥処理し、生物処理槽内に浸漬設置した第1分離手段をなす浸漬型膜分離装置で活性汚泥混合液を固液分離し、活性汚泥処理により生物処理槽内に蓄積される生物由来ポリマーを含むCODを第2分離手段によって適時に活性汚泥混合液から固液分離して、生物処理槽内の活性汚泥量を高濃度に維持しつつ、活性汚泥混合液中の生物由来ポリマー量を低濃度に維持するのに際して、浸漬型膜分離装置を透過した膜ろ液中のCODを測定し、浸漬型膜分離装置のろ過膜の細孔より大きい所定口径の細孔を有するろ過手段で生物処理槽内の活性汚泥混合液をろ過したろ過手段ろ液中のCODを測定し、ろ過手段ろ液中のCODから膜ろ液中のCODを減算したCOD差値が所定値以上であるときに、第2分離手段によって活性汚泥混合液から生物由来ポリマーを含むCODを分離することを特徴とする汚水の処理方法が記載されている。
【0006】
特許第5822264号公報(特許文献3)には、活性汚泥中で被処理液に散気する散気手段が浸漬配置された曝気槽と、活性汚泥中の被処理液から透過液を得る膜分離装置が浸漬配置された膜分離槽を備えた膜分離活性汚泥処理装置の運転方法であって、活性汚泥中の被処理液の上澄み液中の有機物濃度とBOD/SS負荷の値に基づいて、有機物濃度が所定値以上であるときに、BOD/SS負荷の値が所定値以上である場合には散気手段の単位時間当たりの散気量を増加させ、BOD/SS負荷の値が所定値未満である場合には散気手段の単位時間当たりの散気量を減少させるように、散気手段の単位時間当たりの散気量を調整する膜分離活性汚泥処理装置の運転方法が記載されている。
【0007】
特開2014-193452号公報(特許文献4)には、活性汚泥を収容した被処理水収容槽に有機性汚水を流入させ、生物処理し、被処理水収容槽又はその後段に設置した膜分離装置によって固液分離を行って処理水を得る有機性汚水の処理方法であって、活性汚泥中の細胞外ATP量または活性汚泥中の細胞外ATP量の増加速度が所定の基準値に達した際、膜分離装置に供給する散気量、膜分離装置の洗浄条件、被処理水収容槽に凝集剤を注入する凝集剤注入条件、膜分離装置のろ過流束、及び、被処理水収容槽からの活性汚泥の引き抜き量、から選ばれる少なくとも1つの条件を制御する有機性汚水の処理方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第5868217号公報
特許第4046661号公報
特許第5822264号公報
特開2014-193452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
し尿・浄化槽汚泥、嫌気性消化汚泥等の有機性汚泥の脱水処理の際には、無機凝集剤及び高分子凝集剤(ポリマー)を汚泥に添加することで、汚泥を凝集させてから脱水処理を行う。この際、高分子凝集剤の添加率は、凝集フロックの状態等により決定されるが、汚泥の性状の変化により過不足が生じると、脱水分離液中の浮遊物質(SS)濃度の増加及びろ液中の残存ポリマーの増加を招き、生物処理原水中に含まれる高分子凝集剤の濃度が増加する。
【0010】
高分子凝集剤は難分解性であることが多いため、微生物による分解がされにくく、その分子量は100万以上である。このような高分子凝集剤は、通常、膜分離活性汚泥法で使用される分離膜で捕捉されるが、高分子凝集剤の槽内濃度が高くなるにつれて分離膜上にゲル層と呼ばれる層が形成されてファウリングが進行するおそれがある。そのため、ファウリングを適切に抑制するための対策が必要となる。
(【0011】以降は省略されています)

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