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公開番号
2025012187
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023114843
出願日
2023-07-13
発明の名称
モータ駆動装置およびモータ駆動装置の制御方法
出願人
株式会社明電舎
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H02P
23/04 20060101AFI20250117BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】モータ駆動装置においてガタ位相の推定方法を簡素化または省略しかつできるだけ時間遅れの少ないジャーク抑制対策とジャークの変化抑制対策とを両立する。
【解決手段】外乱トルクオブザーバ110aはモータトルクT
m
(トルク信号Tr)とモータの速度検出値ω
m_det
とに基づいて推定モータ加速トルク^T
mA
と推定軸トルク^T
dm
と推定外乱トルク^T
d_dist
を出力する。ガタ詰め制御機能部202はバックラッシュが発生する際にトルク指令T
ref
を制限した制限トルクT
rLim
を第1中間トルク指令T
ref1
として出力しそれ以外の時はトルク指令T
ref
を第1中間トルク指令として出力する。振動抑制補償部112は推定モータ加速トルク^T
mA
に基づいて振動抑制の補償トルクT
Fcomp
を生成し第1中間トルク指令T
ref1
から補償トルクT
Fcomp
を減算した値に基づいてモータトルクT
m
(トルク信号Tr)を生成する。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
制御部と主回路部と備え、モータを駆動源とする車両システムを制御するモータ駆動装置であって、
前記制御部は、
軸トルクがトルク指令に追従し、かつ、共振成分を含まないように、モータトルクに相当するトルク信号を制御する振動抑制・ガタ詰め制御部を有し、
前記振動抑制・ガタ詰め制御部は、
前記トルク信号とモータの速度検出値とに基づいて、推定モータ加速トルクと推定軸トルクと推定外乱トルクとを出力する外乱トルクオブザーバと、
前記トルク指令に基づいて第0中間トルク指令を出力するフィルタと、
前記トルク指令の極性が変化してバックラッシュが発生する際に、前記トルク指令を制限した制限トルクを第1中間トルク指令として出力し、それ以外の時は前記第0中間トルク指令を前記第1中間トルク指令として出力するガタ詰め制御機能部と、
前記推定モータ加速トルクに基づいて振動抑制の補償トルクを生成し、前記第1中間トルク指令から前記補償トルクを減算した値に基づいて前記トルク信号を生成する振動抑制補償部と、
を備えたことを特徴とするモータ駆動装置。
続きを表示(約 3,900 文字)
【請求項2】
制御部と主回路部と備え、モータを駆動源とする車両システムを制御するモータ駆動装置であって、
前記制御部は、
軸トルクがトルク指令に追従し、かつ、共振成分を含まないように、モータトルクに相当するトルク信号を制御する振動抑制・ガタ詰め制御部を有し、
前記振動抑制・ガタ詰め制御部は、
前記トルク信号とモータの速度検出値とに基づいて、推定モータ加速トルクと推定軸トルクと推定外乱トルクとを出力する外乱トルクオブザーバと、
前記トルク指令に基づいて第0中間トルク指令を出力するフィルタと、
前記トルク指令の極性が変化してバックラッシュが発生する際に、前記トルク指令を制限した制限トルクを第1中間トルク指令として出力し、それ以外の時は前記第0中間トルク指令を前記第1中間トルク指令として出力するガタ詰め制御機能部と、
加速トルク補償期間は前記第1中間トルク指令に加速トルクを加算して第2中間トルク指令として出力し、それ以外の時は前記第1中間トルク指令を前記第2中間トルク指令として出力するモータ加速トルク補正部と、
前記推定モータ加速トルクに基づいて振動抑制の補償トルクを生成し、前記第2中間トルク指令から前記補償トルクを減算した値に基づいて前記トルク信号を生成する振動抑制補償部と、
を備えたことを特徴とするモータ駆動装置。
【請求項3】
前記モータ加速トルク補正部は、
前記推定軸トルクまたは前記トルク信号の零クロスを検出する零クロス検出部と、
零クロスの検出から第2設定時間まで加速トルク補償期間を生成するトルク補正タイマ部と、
前記加速トルク補償期間に前記第1中間トルク指令をラッチし、前記加速トルク補償期間に、そのラッチ成分に前記加速トルクを加算して前記第2中間トルク指令として出力するトルク補正部と、
を備えたことを特徴とする請求項2記載のモータ駆動装置。
【請求項4】
前記ガタ詰め制御機能部は、
前記第0中間トルク指令を正側のトルク制限値、負側のトルク制限値内に制限して前記制限トルクを出力するトルク指令制限部と、
前記第0中間トルク指令が前記正側のトルク制限値または前記負側のトルク制限値を超過したことを検出した直後から第1設定時間だけガタ詰め制御信号を出力する制限期間発生部と、
を備え、
前記ガタ詰め制御信号の発生中は前記制限トルクを前記第1中間トルク指令として出力することを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
【請求項5】
前記ガタ詰め制御機能部は、
前記第0中間トルク指令を正側のトルク制限値、負側のトルク制限値内に制限して前記制限トルクを出力するトルク指令制限部と、
前記第0中間トルク指令が前記正側のトルク制限値と前記負側のトルク制限値を超過したことを検出した直後から第1設定時間だけガタ詰め制御信号を出力する制限期間発生部と、
を備え、
前記ガタ詰め制御信号の発生中は前記制限トルクを前記第1中間トルク指令として出力することを特徴とする請求項2記載のモータ駆動装置。
【請求項6】
前記トルク指令制限部は、
前記推定軸トルクまたは前記トルク信号の前回値に前記推定外乱トルクに基づいて算出された外乱トルク補償成分を加算する第1加算部と、
前記第1加算部の出力の絶対値を演算する絶対値関数部と、
前記絶対値関数部の出力に緩和ゲインを乗算する第1乗算部と、
前記第1乗算部の出力にトルク制限の下限値を加算する第2加算部と、
前記第2加算部の出力に-1を乗算する符号反転部と、
前記第2加算部の出力から前記外乱トルク補償成分を減算して前記正側のトルク制限値を出力する第1減算部と、
前記符号反転部の出力から前記外乱トルク補償成分を減算して前記負側のトルク制限値を出力する第2減算部と、
前記第0中間トルク指令が前記正側のトルク制限値または前記負側のトルク制限値を超過した場合、超過状態信号を出力する範囲比較部と、
前記第0中間トルク指令を前記正側のトルク制限値と前記負側のトルク制限値内に制限して前記制限トルクとして出力する飽和関数部と、を備えたことを特徴とする請求項4または5記載のモータ駆動装置。
【請求項7】
状態信号を出力するトルク制限の動作条件判定部を備え、
前記制限期間発生部は、
超過状態信号の立ち上がり時にトリガ信号を生成し、それから前記第1設定時間が経過した後にリセット信号を出力するエッジ遅延部と、
前記トリガ信号と前記状態信号と反転信号の論理積を出力する論理積部と、
前記論理積部の出力と前記リセット信号により前記ガタ詰め制御信号を生成する第1SRラッチと、
前記リセット信号を入力してから延長期間だけ遅延した信号を出力する遅延部と、
前記論理積部の出力と前記遅延部の出力を入力とする第2SRラッチと、
前記第2SRラッチの出力を1演算周期遅延させ再トリガ禁止信号として出力するバッファ223と、
前記再トリガ禁止信号を反転させ、前記反転信号として出力する論理反転部と、
を備えたことを特徴とする請求項4記載のモータ駆動装置。
【請求項8】
状態信号を出力するトルク制限の動作条件判定部を備え、
前記制限期間発生部は、
超過状態信号の立ち上がり時にトリガ信号を生成し、それから前記第1設定時間が経過した後にリセット信号を出力するエッジ遅延部と、
前記トリガ信号と前記状態信号と反転信号の論理積を出力する論理積部と、
前記リセット信号と加速トルク補償期間前回値の論理和を出力する第1論理和部と、
前記論理積部の出力と前記第1論理和部の出力により前記ガタ詰め制御信号を生成する第1SRラッチと、
前記第1論理和部の出力を入力してから延長期間だけ遅延した信号を出力する遅延部と、
前記論理積部の出力と前記遅延部の出力を入力とする第2SRラッチと、
前記第2SRラッチの出力を1演算周期遅延させ再トリガ禁止信号として出力するバッファと、
前記再トリガ禁止信号と前記加速トルク補償期間前回値の論理和を第2再トリガ禁止信号として出力する第2論理和部と、
前記第2再トリガ禁止信号を反転させ、前記反転信号として出力する論理反転部と、
を備えたことを特徴とする請求項5記載のモータ駆動装置。
【請求項9】
制御部と主回路部と備え、モータを駆動源とする車両システムを制御するモータ駆動装置の制御方法であって、
前記制御部は、
軸トルクがトルク指令に追従し、かつ、共振成分を含まないように、モータトルクに相当するトルク信号を制御する振動抑制・ガタ詰め制御部を有し、
前記振動抑制・ガタ詰め制御部は、
外乱トルクオブザーバが、前記トルク信号とモータの速度検出値とに基づいて、推定モータ加速トルクと推定軸トルクと推定外乱トルクとを出力し、
前記トルク指令に基づいて第0中間トルク指令を出力し、
ガタ詰め制御機能部が、前記トルク指令の極性が変化してバックラッシュが発生する際に、前記第0中間トルク指令を制限した制限トルクを第1中間トルク指令として出力し、それ以外の時は前記第0中間トルク指令を前記第1中間トルク指令として出力し、
振動抑制補償部が、前記推定モータ加速トルクに基づいて振動抑制の補償トルクを生成し、前記第1中間トルク指令から前記補償トルクを減算した値に基づいて前記トルク信号を生成する、
ことを特徴とするモータ駆動装置の制御方法。
【請求項10】
制御部と主回路部と備え、モータを駆動源とする車両システムを制御するモータ駆動装置の制御方法であって、
前記制御部は、
軸トルクがトルク指令に追従し、かつ、共振成分を含まないように、モータトルクに相当するトルク信号を制御する振動抑制・ガタ詰め制御部を有し、
前記振動抑制・ガタ詰め制御部は、
外乱トルクオブザーバが、前記トルク信号とモータの速度検出値とに基づいて、推定モータ加速トルクと推定軸トルクと推定外乱トルクとを出力し、
ガタ詰め制御機能部が、前記トルク指令の極性が変化してバックラッシュが発生する際に、前記第0中間トルク指令を制限した制限トルクを第1中間トルク指令として出力し、それ以外の時は前記第0中間トルク指令を前記第1中間トルク指令として出力し、
モータ加速トルク補正部が、加速トルク補償期間は前記第1中間トルク指令に加速トルクを加算して第2中間トルク指令として出力し、それ以外の時は前記第1中間トルク指令を前記第2中間トルク指令として出力し、
振動抑制補償部が、前記推定モータ加速トルクに基づいて振動抑制の補償トルクを生成し、前記第2中間トルク指令から前記補償トルクを減算した値に基づいて前記トルク信号を生成する、
ことを特徴とするモータ駆動装置の制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動機(モータ)を駆動源とする車両システムのモータ駆動装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
本願発明では特許文献1と同様に、例えば、図1のモータ駆動装置1により、図2の車両システムを制御するものである。図1のモータ2には固定子2aと回転子2b間に電磁気的なモータトルクT
m
が発生しており、これが図2の伝達機構部3の軸トルクT
d
となりタイヤ4や車体5を駆動する。モータ駆動装置1はこの軸トルクT
d
がトルク指令T
ref
に追従するように、モータトルクT
m
を制御する。
【0003】
図1に示すモータ駆動装置1は電圧型インバータを利用した構成例であり、制御部6と主回路部7および電流検出器8などにより構成されている。制御部6は、「振動抑制・ガタ詰め制御部6a」、「トルク/電流変換部6b」、「電流制御部6c」、「電圧/PWM変換部6d」、「速度検出部6e」などから構成されている。
【0004】
制御部6の出力は主回路部7のスイッチング素子に与えるゲート信号G
6
であり、主回路部7の電圧型インバータによりPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)波形に変換した電圧をモータ2に供給する。主回路部7からモータ2へ出力された電流は電流検出器8により検出され電流検出値I
m
として電流制御部6cに出力される。
【0005】
「振動抑制・ガタ詰め制御部6a」では、トルク指令T
ref
に追従し、さらに軸共振も抑制できるトルク信号T
r
を出力する。「トルク/電流変換部6b」は、トルク信号T
r
を電流指令値I
r
に変換する。「電流制御部6c」は、電流指令値I
r
と電流検出値I
m
に基づいて電圧指令値V
r
を出力しモータ2の入力電流を制御する。「電圧/PWM変換部6d」は電圧指令値V
r
に基づいてPWM制御を行い、ゲート信号G
6
を出力する。これにより、トルク信号T
r
に相当するモータトルクT
m
を発生させている。なお、位置検出器によりモータ2のモータ位相θ
m
が検出され、「速度検出部6e」により速度検出値ω
m_det
が生成される。
【0006】
以降では、電流制御には誤差が無く、トルク信号T
r
と実機のモータトルクT
m
とは等しいものとみなして、振動抑制・ガタ詰め制御部6aの出力信号も「モータトルクT
m
」に統一して表現し、中間の電流制御やインバータ部の動作説明は省略する。
【0007】
図2は車両システムの模式図であり、各変数に「定格トルクと定格速度を基準とする正規化」を適用して表現している。正規化することにより、モータの慣性モーメントJ
m
は時定数TJ
m
に変換され、同様にタイヤ4や車体5などの慣性成分も時定数TJ
w
や時定数TJ
M
になる。
【0008】
一般的にはモータ定格トルクの表示には定常時の「機械的な軸トルクT
mS
」を使用するが、モータ速度が変化している場合には、慣性モーメントJ
m
(時定数TJ
m
)を加速させるトルク成分も必要になる。そのため、モータ2の加減速時には電磁気的なモータトルクT
m
と機械的な軸トルクT
ms
とは一致しない。
【0009】
以降で取り扱う振動抑制・ガタ詰め制御部6aの出力であるトルク信号T
r
はこのモータトルクT
m
成分に相当している。また、(1)式に示すモータトルクT
m
と軸トルクT
ms
の差分を「モータ加速トルクT
mA
」と定義すると、このモータ加速トルクT
mA
と「モータ速度ω
m
」と「モータ加速度A
m
」とは(2)式のような関係になる。なお、sはラプラス演算子である。
【0010】
TIFF
2025012187000002.tif
25
166
(【0011】以降は省略されています)
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