TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025012661
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115672
出願日2023-07-14
発明の名称水処理システム、イオン交換装置および測定方法
出願人オルガノ株式会社
代理人個人,個人
主分類C02F 1/42 20230101AFI20250117BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】イオン交換樹脂の含有金属量の高精度な管理を行う。
【解決手段】含有金属量が所定の基準を満たすイオン交換樹脂が充填された非再生型イオン交換装置105を具備し、イオン交換樹脂の含有金属量は、イオン交換樹脂に特定の濃度の酸を添加して得られた混合液を、所定の濃度の酸を入れてマイクロ波分解法を用いて分解を行った際に内壁から酸へ溶出する金属溶出量が閾値以下である容器内に入、マイクロ波分解法を用いてイオン交換樹脂を分解し、得られた分析用試料の金属濃度に基づいて得られた値である水処理システム。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
含有金属量が所定の基準を満たすイオン交換樹脂が充填されたイオン交換装置を具備し、
前記イオン交換樹脂の前記含有金属量は、該イオン交換樹脂に特定の濃度の酸を添加して得られた混合液を、所定の濃度の酸を入れてマイクロ波分解法を用いて分解を行った際に内壁から酸へ溶出する金属溶出量が閾値以下である容器内に入れ、マイクロ波分解法を用いて該イオン交換樹脂を分解し、得られた分析用試料の金属濃度に基づいて得られた値である水処理システム。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水処理システムにおいて、
前記イオン交換樹脂の前記含有金属量である含有ナトリウム量が50μg-Na/L-R以下である水処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の水処理システムにおいて、
前記イオン交換装置は、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とが混合されて前記イオン交換樹脂として充填され、該カチオン交換樹脂の含有ナトリウム量が100μg-Na/L-CERであり、該アニオン交換樹脂の含有ナトリウム量が50μg-Na/L-AER以下である水処理システム。
【請求項4】
請求項2に記載の水処理システムにおいて、
前記得られた分析用試料の酸濃度が一定となるように調整される水処理システム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の水処理システムにおいて、
前記イオン交換装置は、当該水処理システムに供給される被処理水から金属イオン成分を除去する装置として当該水処理システムの最後段に配置される水処理システム。
【請求項6】
含有金属量が所定の基準を満たすイオン交換樹脂が充填され、前記イオン交換樹脂の前記含有金属量が、該イオン交換樹脂に特定の濃度の酸を添加して得られた混合液を、所定の濃度の酸を入れてマイクロ波分解法を用いて分解を行った際に内壁から酸へ溶出する金属溶出量が閾値以下である容器内に入れ、マイクロ波分解法を用いて該イオン交換樹脂を分解し、得られた分析用試料の金属濃度に基づいて得られた値である、イオン交換装置。
【請求項7】
イオン交換装置に充填されるイオン交換樹脂の含有金属量を測定する測定方法であって、
前記イオン交換樹脂に特定の濃度の酸を添加して得られた混合液を、所定の濃度の酸を入れてマイクロ波分解法を用いて分解を行った際に内壁から酸へ溶出する金属溶出量が閾値以下である容器内に入れ、マイクロ波分解法を用いて前記イオン交換樹脂を分解し、
該分解後に得られた分析用試料の金属濃度に基づいて得られた値を前記含有金属量として取得する測定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理システム、イオン交換装置および測定方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスや液晶デバイスの製造プロセスでは、洗浄工程など様々な用途に、不純物が高度に除去された超純水が用いられている。超純水は、一般に、原水(河川水、地下水、工業用水など)を、前処理システム、一次純水システム、および二次純水システム(サブシステム)で順次処理することで製造される。そのうちの一次純水システムやサブシステムの中には、内部にイオン交換樹脂が充填されたイオン交換装置を備えたものがある。特にサブシステムでは、超純水に対する厳しい水質要求(例えば、金属濃度がpg/Lレベル)を満たすために、それぞれ高度に精製されたカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とが混床で充填された非再生型イオン交換装置(カートリッジポリッシャー)が好適に用いられている。このような非再生型イオン交換装置から処理水中に金属イオンなどのイオン成分がリークすると、超純水の水質が要求するレベルを満たさなくなる。そのため、非再生型イオン交換装置に充填するアニオン交換樹脂として、金属の溶出量が閾値以下のアニオン交換樹脂を用いることで、その非再生型イオン交換装置の処理水質を管理する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5499433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術においては、非再生型イオン交換装置で用いられるアニオン交換樹脂について、酸振とう(アニオン交換樹脂を容器に採り、これに酸液を加えて振とうすること)により該アニオン交換樹脂から酸液中に溶出した金属量(金属濃度)を分析している。しかしながら、イオン交換樹脂に吸着する金属の中には、イオン交換によってイオン交換樹脂に吸着する以外に、例えば、金属元素であれば配位結合により、有機物が含まれている物質であれば疎水結合や分子間力による結合によりイオン交換樹脂に付着する金属も一部存在する可能性がある。これらの金属は、酸と接触させてもイオン交換樹脂から溶離し難く、酸振とうにより該アニオン交換樹脂から酸液中に溶離し難い。そのため、このような金属は、非再生型イオン交換装置の処理水質(例えば金属濃度がpg/Lレベル)には影響を及ぼすおそれがあるという問題点がある。例えば、アニオン交換樹脂の再生処理で使用された試薬(水酸化ナトリウム)の一部がアニオン交換樹脂に残存した場合、試薬由来の金属イオンは該アニオン交換樹脂に、イオン交換によって吸着しているわけではない。そのため、酸液中に溶離した金属量に対して、該アニオン交換樹脂に超純水を通液したときの処理水中に含まれる金属イオン濃度が高いことがある。つまり、イオン交換反応によって吸着した金属量の測定だけでは、アニオン交換樹脂処理水(特に、金属濃度がpg/Lレベル)の金属溶出量の挙動を追従できない。そのため、イオン交換装置の処理水質を高精度に管理することが困難であるという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、イオン交換装置の処理水質を高精度に管理することができる水処理システム、イオン交換装置および超純水製造用途向けのイオン交換樹脂の含有金属量の測定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の水処理システムは、
含有金属量が所定の基準を満たすイオン交換樹脂が充填されたイオン交換装置を具備し、
前記イオン交換樹脂の前記含有金属量は、該イオン交換樹脂に特定の濃度の酸を添加して得られた混合液を、所定の濃度の酸を入れてマイクロ波分解法を用いて分解を行った際に内壁から酸へ溶出する金属溶出量が閾値以下である容器内に入れ、マイクロ波分解法を用いて該イオン交換樹脂を分解し、得られた分析用試料の金属濃度に基づいて得られた値である。
【0007】
また、本発明のイオン交換装置は、
含有金属量が所定の基準を満たすイオン交換樹脂が充填され、前記イオン交換樹脂の前記含有金属量が、該イオン交換樹脂に特定の濃度の酸を添加して得られた混合液を、所定の濃度の酸を入れてマイクロ波分解法を用いて分解を行った際に内壁から酸へ溶出する金属溶出量が閾値以下である容器内に入れ、マイクロ波分解法を用いて該イオン交換樹脂を分解し、得られた分析用試料の金属濃度に基づいて得られた値である。
【0008】
また、本発明の測定方法は、
イオン交換装置に充填されるイオン交換樹脂の含有金属量を測定する測定方法であって、
前記イオン交換樹脂に特定の濃度の酸を添加して得られた混合液を、所定の濃度の酸を入れてマイクロ波分解法を用いて分解を行った際に内壁から酸へ溶出する金属溶出量が閾値以下である容器内に入れ、マイクロ波分解法を用いて前記イオン交換樹脂を分解し、
該分解後に得られた分析用試料の金属濃度に基づいて得られた値を前記含有金属量として取得する。
【発明の効果】
【0009】
本発明においては、イオン交換装置の処理水質を高精度に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の超純水製造システムの実施の一形態を示す図である。
測定に用いる容器およびその洗浄方法による各元素の溶出量の測定値の一例を示す図である。
測定された含有ナトリウム量と、CPの処理水質との関係の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社クボタ
水処理装置
19日前
株式会社クボタ
水処理装置
19日前
株式会社Deto
浄水器
9日前
株式会社ノーリツ
電解水生成装置
17日前
株式会社クボタ
膜分離装置
1か月前
大阪瓦斯株式会社
造水器
2日前
オルガノ株式会社
純水製造装置
19日前
個人
水処理用フィルター
2日前
栗田工業株式会社
超純水製造装置
19日前
オルガノ株式会社
水質予測方法及び装置
17日前
京都市
水質管理指標出力装置及び水質管理指標出力方法
6日前
株式会社フロム工業
排水処理装置
10日前
栗田工業株式会社
排ガス処理設備排水の処理装置
11日前
株式会社竹中工務店
浄化方法
6日前
株式会社フジテクノ
道路橋排水樋水質改善部材および水質改善具
17日前
ルーセントC株式会社
排水処理システム及び排水処理方法
9日前
栗田工業株式会社
純水製造システムおよび純水製造方法
9日前
国立大学法人神戸大学
水処理方法及び水処理装置
17日前
ミヨシ油脂株式会社
スケール防止剤
1か月前
カッパー工業株式会社
担体ろ材の生物処理槽
6日前
株式会社明電舎
水質判定装置および水質判定方法
6日前
王子ホールディングス株式会社
可搬式浄水装置
4日前
株式会社クボタ
水処理設備および水処理方法
2日前
オルガノ株式会社
水処理システム、イオン交換装置および測定方法
2日前
株式会社日本トリム
電解水生成装置及びその制御方法
1か月前
水ing株式会社
水処理施設の流出物質の吸着除去方法
17日前
オルガノ株式会社
水処理装置および水処理方法
2日前
オルガノ株式会社
水処理装置および水処理方法
18日前
オルガノ株式会社
水処理装置および水処理方法
18日前
株式会社ワールドケミカル
液面浮遊物回収装置(揺動ゲート口機構)
1か月前
日揮触媒化成株式会社
硝酸含有廃液の処理方法および硝酸分解用触媒
1か月前
住友重機械エンバイロメント株式会社
し渣搬送装置及び搬送方法
9日前
株式会社ノーリツ
除菌装置及び温水装置
9日前
オルガノ株式会社
水処理方法及び水処理システム
2日前
株式会社ノーリツ
除菌装置及び温水装置
9日前
野村マイクロ・サイエンス株式会社
液体循環システム
1か月前
続きを見る