TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025000088
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2023099744
出願日2023-06-19
発明の名称水処理装置
出願人株式会社クボタ
代理人個人
主分類C02F 1/44 20230101AFI20241224BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】コンパクトな空間に水処理装置を設置することが可能で、かつ、無駄な溶存酸素を無酸素槽に持ち込むことを抑制可能な水処理装置を提供する。
【解決手段】原水が流入する無酸素槽4と、複数の膜分離装置7が浸漬設置された処理槽3と、無酸素槽4から処理槽3に被処理水を供給する流入路5と、処理槽3から被処理水を無酸素槽4に返送する返送路6と、を備えた水処理装置1であって、膜分離装置7は、処理槽3に複数列に配列して設置され、返送路6は、膜分離装置7の各列の直下に、各列に沿う方向に延在するように設置され、返送路6は、各列に配された膜分離装置7に対応する部位は被覆され、膜分離装置7同士の間隙に対応する部位に被処理水を受け入れる開口部が形成されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
原水が流入する無酸素槽と、複数の膜分離装置が浸漬設置された処理槽と、前記無酸素槽から前記処理槽に被処理水を供給する流入路と、前記処理槽から被処理水を前記無酸素槽に返送する返送路と、を備えた水処理装置であって、
前記膜分離装置は、前記処理槽に複数列に配列して設置され、
前記返送路は、前記膜分離装置の各列の直下に、各列に沿う方向に延在するように設置され、
前記返送路は、各列に配された前記膜分離装置に対応する部位は被覆され、前記膜分離装置同士の間隙に対応する部位に被処理水を受け入れる開口部が形成されている水処理装置。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記返送路は、前記処理槽の床に形成された溝で構成され、前記溝には各列に配された前記膜分離装置に対応する部位に蓋体が設置されている請求項1記載の水処理施設。
【請求項3】
前記返送路は、前記膜分離装置の直下で各列に沿う方向に延在するように、前記処理槽の床面に設置された樋で構成され、前記樋には各列に配された前記膜分離装置に対応する部位に蓋体が設置されている請求項1記載の水処理施設。
【請求項4】
前記返送路は、前記膜分離装置の直下で各列に沿う方向に延在するように、前記処理槽の床面に設置された管体で構成され、前記管体には各列に配された前記膜分離装置同士の間隙に対応する部位に開孔が形成されている請求項1記載の水処理施設。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、原水が流入する無酸素槽と、複数の膜分離装置が浸漬設置された処理槽と、前記無酸素槽から前記処理槽に被処理水を供給する流入路と、前記処理槽から被処理水を前記無酸素槽に返送する返送路と、を備えた水処理装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
下水、畜産排水、し尿、食品工場で発生する排水などの有機性排水を浄化するため、膜分離活性汚泥法を採用した水処理装置が注目されている。
図1には、膜分離活性汚泥法を採用した従来の水処理装置の構成が例示されている。上流側から嫌気槽AN、無酸素槽AX、前曝気槽PA、膜分離槽MBRが配置され、原水である有機性排水は、嫌気槽ANに流入して活性汚泥と混合された被処理水として、嫌気槽AN、無酸素槽AX、前曝気槽PA、膜分離槽MBRに順に流下する過程で浄化処理される。なお、前曝気槽PAは必要に応じて無酸素槽として機能させる場合もある。
【0003】
嫌気槽ANでは脱リン処理、無酸素槽AXでは脱窒処理、前曝気槽PAでは硝化(好気)処理、膜分離槽MBRでは硝化(好気)および膜分離装置MSにより膜分離処理される。膜分離槽MBRから引き抜かれた汚泥が返送路RSを介して嫌気槽ANまたは無酸素槽AXに返送される。嫌気槽ANから膜分離槽MBRの間で被処理水が循環される過程で有機性排水が浄化され、被処理水が膜分離装置MSにより処理水として引き抜かれる。
【0004】
膜分離槽MBRは、平面視が矩形で一方向に細長い直方体形状の処理槽であり、処理槽の長手方向に沿って複数の膜分離装置MSが一列に浸漬設置される。
各膜分離装置MSの下部には散気装置が設けられ、散気装置から供給される酸素により膜面の浄化処理とともに被処理水の好気処理が行われる。散気装置による好気処理で不足する酸素は、膜分離槽MBRの上流側の前曝気槽PAに設置された補助散気装置から供給される。
【0005】
膜分離装置MSのファウリングを抑制するために、前曝気槽PAから膜分離槽MBRへ流入する被処理水の溶存酸素濃度(DO濃度)を1~2mg/Lに調節することが多く、好気処理は前曝気槽PAと膜分離槽MBRの上流域でほぼ完了し、膜分離槽MBRの下流域では酸素が過剰供給された状態となる。その結果、膜分離槽MBRの下流側から溶存酸素濃度の高い汚泥が嫌気槽ANまたは無酸素槽AXに返送されることとなり、嫌気槽ANまたは無酸素槽AXに無駄に溶存酸素を持ち込むことになっていた。
【0006】
つまり、好気処理が進行する膜分離槽MBRの上流域では溶解性COD(sCOD)濃度が高く、下流域に比べて膜ファウリングが発生しやすい環境に晒され、被処理水の流れ方向において膜の汚れ方に偏りが生じる。
【0007】
また、膜分離装置MSにより行われる処理水の引抜きのため、膜分離槽MBRの下流ほどMLSS濃度が高くなり、膜間閉塞リスクが高まる。そのため、膜分離装置MSの下部に備えた散気装置からの散気量は、膜分離槽MBRの下流ほど高く設定する必要がある。
【0008】
図2(a)には、膜分離装置MSが設置された膜分離槽MBRの断面構造が例示されている。膜分離装置MSは、上下2段の膜ケースMCと、膜ケースMCの下方に備えた散気装置ADを備えている。散気装置ADからの散気により被処理水に生じる上向流により膜ケースMCに備えた膜面が浄化され、膜分離装置MSの上方から両側部に下降するように、被処理水の旋回流が形成される。そのため、図2(b)、(c)に示すように、膜分離槽MBRに充填された被処理水の溶存酸素濃度は水面側で高くなり、底部側で低くなる。膜間差圧の算出の便宜のため水位を一定とする必要があり、膜分離槽MBRからのオーバーフロー水を末端の貯水槽で貯水し、ポンプを用いて返送汚泥として返送していたので、溶存酸素DO濃度の高い汚泥が嫌気槽ANまたは無酸素槽AXに返送される要因の一つとなっていた。
【0009】
特許文献1には、コンパクトな空間に膜分離装置設置しても安定した上向流が確保でき、しかも運転コストを低減できる汚水処理設備として、脱窒処理が行なわれる無酸素槽と、硝化処理が行なわれる好気槽と、硝化処理が行なわれた被処理水に浸漬配置され被処理水から透過水を得る固液分離処理が行なわれる複数の膜分離装置と、を備え、各膜分離装置の上方空間に無酸素槽に向けて延出するトラフが配置され、膜分離装置に備えた散気機構からの散気により生じる被処理水の上向流により固液分離処理後の濃縮水をトラフに溢流させて無酸素槽に返送するように構成されている汚水処理設備が提案されている。
【0010】
当該汚水処理設備に拠れば、散気機構から放出される気泡によるエアリフト効果で発生した上向流により膜分離装置を下方から上方へ流れる被処理水、つまり膜ろ過後の濃縮水が、膜分離装置の上方に設けられたトラフに流れ込み、トラフを介して無酸素槽に返送されて脱窒処理されるようになる。そのため、濃縮水を無酸素槽に返送するための別途のポンプ機構を備える必要が無く、それだけ動力に費やされる運転コストを低減することができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社クボタ
作業車
15日前
株式会社クボタケミックス
多層管
15日前
株式会社クボタ
水処理装置
3日前
株式会社クボタ
水処理装置
3日前
株式会社クボタ
塗装方法及び塗装系
2日前
株式会社クボタ
粒状物供給システム
3日前
株式会社クボタ
作業機および作業機の制御方法
1日前
株式会社クボタ
作業機および作業機の制御方法
1日前
株式会社クボタ
作業機および作業機の制御方法
1日前
株式会社クボタ
作業機および作業機の制御方法
1日前
株式会社クボタ
列検出システムおよび農業機械
1日前
株式会社クボタ
作業機および作業機の制御方法
1日前
株式会社クボタ
電動作業機及び電動作業機の起動方法
1日前
株式会社クボタ
電動作業機及び電動作業機の起動方法
1日前
株式会社クボタ
電動作業機及び電動作業機の起動方法
1日前
株式会社クボタ
電動作業機及び電動作業機の起動方法
1日前
株式会社クボタケミックス
排水集合管および排水集合管の製造方法
16日前
株式会社クボタ
水処理施設の更新方法および膜分離装置
1日前
株式会社クボタ
油圧クラッチ及び走行用の伝動装置及び作業車
1日前
株式会社クボタ
作業機
1日前
株式会社クボタ
トラクタ
15日前
株式会社クボタ
水処理装置
3日前
株式会社クボタ
水処理装置
3日前
株式会社日本トリム
水処理装置
29日前
株式会社ノーリツ
電解水生成装置
1日前
株式会社クボタ
膜分離装置
16日前
前澤工業株式会社
急速混和槽
23日前
オルガノ株式会社
純水製造装置
3日前
栗田工業株式会社
超純水製造装置
3日前
水道機工株式会社
微細藻類の回収方法
1か月前
鹿島建設株式会社
整流壁
29日前
オルガノ株式会社
水質予測方法及び装置
1日前
日本特殊膜開発株式会社
雨水より安全な純水の製造方法
1か月前
東上ガス株式会社
排水処理装置
24日前
DOWAテクノロジー株式会社
被処理水の処理方法
29日前
株式会社フジテクノ
道路橋排水樋水質改善部材および水質改善具
1日前
続きを見る