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公開番号
2025018143
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023121615
出願日
2023-07-26
発明の名称
濁水処理設備を用いた常圧浮上処理方法
出願人
個人
代理人
弁理士法人 武政国際特許商標事務所
主分類
C02F
1/52 20230101AFI20250130BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】薬品を用いる常圧浮上処理方式を採用しているのでランニングコストはある程度必要とするが、薬品により気泡と固形物を電気化学的に吸着させ、清澄度の高い処理水が得られる。また、装置、設備をコンパクトな形状にすることで、トレーラー、トラックによる槽の分割輸送や、現地で容易に組み立て作業ができる。
【解決手段】原水(濁水)に薬剤を注入する急速撹拌機3と、薬剤が注入された原水を化学反応させる管形状の緩速撹拌機5と、原水をスカムと処理水とに分離する内筒602を、その下部は水槽601の底板603から離した状態で固定し、原水投入管605の噴出口605aを内筒602内に配置し、処理水を集水する集水口604aを有する排水管604とを設けた浮上処理装置6と、を備えた処理設備である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
砕石場、建設工事現場、工場、農業・漁業関連施設、廃棄物処理事業の現場で生じる濁水について、スカムと清浄にした処理水に分離処理する濁水処理設備であって、
処理する原水(濁水)の水量を調節するために、一定量の原水を貯留する原水槽(1)と、
前記原水槽(1)の下流に配置された、原水に薬剤を注入する薬剤注入口(302)を開けた筒体(301)と、該筒体(301)内にクロスミキサー(303)を設けた急速撹拌機(3)と、
前記急速撹拌機(3)の下流に配置された、薬剤が注入された原水を低位置から高位置へ移動させながら化学反応させる管形状の緩速撹拌機(5)と、
前記緩速撹拌機(5)の下流に配置された、水槽(601)の内側に原水をスカムと処理水とに分離する内筒(602)を、その開口が上下方向に向くと共に、その下部は該水槽(601)の底板(603)から離した状態で固定し、原水投入管(605)の噴出口(605a)を該内筒(602)内に配置し、該水槽(601)と内筒(602)との間に、処理水を集水する集水口(604a)を有する排水管(604)とを設けた浮上処理装置(6)と、を備えた、ことを特徴とする濁水処理設備。
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【請求項2】
前記急速撹拌機(3)は、前記筒体(301)の上流側に前記薬剤注入口(302)を、該薬剤注入口(302)に隣接する下流側に前記クロスミキサー(303)を設けた、ことを特徴とする請求項1に記載した濁水処理設備。
【請求項3】
前記緩速撹拌機(5)は、管材をらせん形状に複数回巻回し、該管材の下部位置にある一端を、前記原水槽(1)からの供給菅を連結し、下流になる該管材の上部位置にある他端を、前記浮上処理装置(6)の原水投入管(605)に連結した、ことを特徴とする請求項1に記載した濁水処理設備。
【請求項4】
前記浮上処理装置(6)は、前記水槽(601)を平面視で四角形状を有し、前記内筒(602)も平面視で四角形状を有し、
前記原水投入管(605)の噴出口(605a)を該水槽(601)の全高の約半分の高さ位置に配置した、ことを特徴とする請求項1に記載した濁水処理設備。
【請求項5】
前記浮上処理装置(6)における原水投入管(605)の噴出口(605a)に、原水をその噴出方向に対して直角方向に可変するじゃま板(606)を取り付けた、ことを特徴とする請求項1に記載した濁水処理設備。
【請求項6】
砕石場、建設工事現場、工場、農業・漁業関連施設、廃棄物処理事業の現場で生じる濁水について、処理する水量を調節する濁水(原水)を貯留する原水槽(1)と、原水に薬剤を注入する急速撹拌機(3)と、薬剤が注入された原水を化学反応させる緩速撹拌機(5)と、水槽(601)の内側に内筒(602)をその下部を水槽(601)の底板(603)から離した状態で配置した浮上処理装置(6)とを備えた濁水処理設備を用いた常圧浮上処理方法であって、
先ず、急速撹拌機(3)において原水に薬剤を添加し、その後緩速撹拌機(5)において原水と薬剤とを化学反応させ、
次に、薬剤と化学反応した原水を、前記浮上処理装置(6)の内筒(602)に噴射させ、この内筒(602)内においてスカムを浮上させ、そのまま掬い排出し、
内筒(602)内においてスカムを分離して清浄になった処理水を沈降させ、この処理水は内筒(602)の下部から内筒(602)と水槽(601)の間に上昇移動させて、溢流するように集水し、排出して処理を完了させる、ことを特徴とする濁水処理設備を用いた浮上処理方法。
【請求項7】
前記急速撹拌機(3)において、原水に複数の薬剤を添加する際に、2つのダイヤフラムを対向配置することで無脈動連続流できるスムーズフローポンプを用いて薬注する、ことを特徴とする請求項6に記載された濁水処理設備を用いた浮上処理方法。
【請求項8】
前記原水槽(1)からポンプで原水を輸送する量を決定する際に、現場において浮上ジャーテスト器(401)に原水と薬剤とを入れ、所定時間後にスカムの浮上時間を測定して、浮上処理装置(6)の容量から時間当たりの原水処理量を算出し、原水槽(1)のポンプ(7)の流量を決定し、原水を処理する、ことを特徴とする請求項6に記載された濁水処理設備を用いた浮上処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、砕石場、建設工事現場、工場、農業・漁業関連施設、廃棄物処理事業等で生じる濁水を清浄に処理する技術に係り、特に濁水について常圧で浮上処理する濁水処理設備及びその処理方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
地下水の高い建設工事ではほぼ例外なく濁水が排出される。排出される濁水については、水質汚濁防止法ならびに各都道府県が設ける条例が定める基準を遵守することが必要である。水質汚濁防止法や条例による濁水の規制により厳しく規制されている。
【0003】
従来では濁水等を処理する際に、浮上処理設備(装置)と、凝集沈降処理設備(装置)の2段階の処理設備(装置)を用いていた。浮上処理方法(装置)は、水より比重が軽い懸濁物質(油など)を水面に浮かせて分離する技術である。一般的に浮上処理方法(装置)は加圧浮上方式が主流である。この方式は効率や経済性に優れているために広く用いられている。
【0004】
浮上処理方法(装置)では、先ず、原水(濁水)を、原水槽に流入させて貯留する。原水(濁水)を均一にするために、原水調整槽に移す。なお、この原水調整槽は必須の設備(装置)ではない。
次に、薬品を投入してこの薬注した原水(濁水)を浮上分離槽に投入する。この浮上分離槽では、濁水中の浮遊物質に微細な気泡を付着させて浮遊物質の見かけの比重を小さくして浮遊物質は水面に浮かし、スカムとして排出する。
【0005】
図18は従来の浮上処理装置の一例を示す断面図である。図19は従来の浮上処理装置の一例を示す平面図である。図示する従来型の浮上処理装置901は原水流量Q=50m
3
/Hタイプの処理槽を示している。この浮上処理装置901は直方体の水槽902である。この水槽902の左半分に原水(濁水)を投入する投入管903をその噴出口904が上方に向くように、水槽902の上下方向の中間位置に配置した。水槽902の右半分に処理した水(処理水)を集水する排水管905を配置した。排水管905の集水口906が水槽902の上面位置に来るように水槽902に配置した。原水と処理後の処理水が混濁しないように、水槽902を右半分と左半分に仕切るように仕切板907が取り付けられている。この仕切板907は、投入管903と排水管905との間に配置される。仕切板907はその下部が水槽902の底板902aから離れているので、ここを処理水が移動するようになっている。
【0006】
この従来の浮上処理装置901では、投入管903の噴出口904から水面に向かって噴出される懸濁処理水は、スカムが上方に浮上し、スカムが分離した処理水は右半分の排水管905側に移動する。このとき浮上したスカムは仕切板907によって排水管905に集まらないようになっている。このスカムをすくい取り、濁水をスカムと処理水とに分離処理する。
【0007】
このように濁水を処理する技術は多数提案されている。例えば、特許文献1の特開2008-119563号「濁水処理装置」には、可搬式の架台に、原水槽と、緩速攪拌槽と、前記原水槽内の原水を、緩速攪拌槽へ送給する第1送給手段と、この第1送給手段の途中の凝集剤注入部に凝集剤を供給する凝集剤供給手段と、緩速攪拌槽内の処理水を、沈降分離槽その他に送給する第2送給手段とを設けた濁水処理装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2008-119563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、図18の断面図と図19の平面図に示した従来の浮上処理装置901では、図18の断面図に示すように、投入管903の噴出口904から水面に向かって噴出される懸濁処理水は、スカムと処理水に分離される際に、スカムは水の流れに乗って水面全体に広がり、渦巻いたりするため、スカムの掻き寄せが困難になる。その結果、スカムの除去率が低下するという問題を有していた。
【0010】
また、浮上処理装置901は、例えば図18の断面図のように処理水の流速V
L
を一定にするため、水槽902の中央下部では開口高をh=1300mmとし、分離面積A
L
(1.7m
2
=1300mm×1300mm)と同等の面積を確保している。これにより、浮上処理装置901の高さが増すばかりか、体積も大きくなるという問題を有している。
(【0011】以降は省略されています)
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