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公開番号2025015566
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2024196442,2023528428
出願日2024-11-11,2021-11-12
発明の名称B-スペクトリン(SPTBN1)欠損はマウスを高脂肪食起因性肝疾患及び癌への進展から保護する
出願人ザ ジョージ ワシントン ユニバーシティ, ア コングレッショナリー チャータード ノット-フォー-プロフィット コーポレイション
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 31/713 20060101AFI20250123BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】B-スペクトリン(SPTBN1)欠損はマウスを高脂肪食起因性肝疾患及び癌への進展から保護することの提供。
【解決手段】本開示は、肥満、非アルコール関連脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪肝炎、または肝細胞癌の治療を、それを必要とする対象において行う方法を提供し、方法は、治療的有効量の、SPTBN1を標的とする少なくとも1つのsiRNA分子を投与することを含む。SPTBN1の発現を阻害する前記siRNA分子の少なくとも1つが15~30個のヌクレオチドを含む。SPTBN1の発現を阻害する前記siRNA分子の少なくとも1つが1~6ヌクレオチドのオーバーハング領域を含む。
【選択図】図6B
特許請求の範囲【請求項1】
明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
政府による支援
本発明は、国立衛生研究所により認められたU01 CA230690及びR01 M023146の下での政府による支援によってなされたものである。政府は本発明において一定の権利を有する。
続きを表示(約 4,100 文字)【0002】
電子提出された配列表の参照
本出願と共にASCIIテキストファイル(名前:3973_018PC02_Seqlisting_ST25.txt、サイズ:37,736バイト、及び作成日:2021年11月3日)で電子提出された配列表の内容の全体を参照により本明細書に援用する。
【0003】
本開示は、肥満、非アルコール関連脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪肝炎、または肝細胞癌の治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、治療的有効量の、SPTBN1を標的とするsiRNA分子を投与することを含む、当該方法を提供する。
【背景技術】
【0004】
非アルコール関連脂肪性肝疾患(NAFLD)及び非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、肥満及び代謝障害に起因するものであり、世界中の人口の3分の1を侵している(1,2)。これらの疾患は、肝臓における脂質蓄積(脂肪化)、損傷、炎症、肝細胞の風船様変性(細胞死)及び進行性線維化(肝硬変)を含む一領域を含んでおり、最終的に発がんを招く(3,4)。肝臓における脂質蓄積は、慢性酸化的及び小胞体(ER)ストレス、細胞死、免疫細胞炎症、線維化及び疾患進行を促進する。これらの影響は、遊離脂肪酸(FFA)の取込み増加、体をほとんど動かさない生活様式、及び高インスリン血症などの因子によって増悪する。NASHが肝硬変を伴って起こるか否かによって、肝臓癌発症率は2.4%(肝硬変なし)から12.8%(肝硬変あり)まで変動し得る(1,3)。肥満は肝臓癌死亡率のリスクを2倍上昇させ、NASHと一緒に、このがんの著しい増加の原因となっている(5,6)。NASHを標的とする新しい治療手法があるにもかかわらず、線維化及び脂肪化を両方とも逆行させる単剤はほとんどなく、このため、NASHは大きな臨床的難題を呈する(5,7)。したがって、異常な脂質蓄積、線維化及び肝発癌への致命的転換に収束する分子機序を理解することは、疾患が進行しやすい特異な群においてNASHを標的とする新たな手法をもたらす可能性がある。
【0005】
NAFLDの発症は、遊離脂肪酸、トリグリセリド及びコレステロールの異常蓄積と共に新生脂質生合成を伴うと考えられている。肝細胞死受容体経路、腫瘍壊死因子(TNF)及びカスパーゼの活性化は、NASHにみられる組織損傷及び脂肪肝炎の一因となる(8,9)。新生脂質生合成は、転写因子ステロール調節エレメント(SRE)結合タンパク質(SREBP)の活性化、及びエネルギー感知経路、例えばアデノシン一リン酸(AMP)活性化プロテインキナーゼ(AMPK)が関与する経路の抑制によって刺激される。SREBP1は、脂肪酸合成を促し、脂肪化の一因となる、支配的脂質生合成転写因子である(10)。SREBPタンパク質は、タンパク質INSIG及びSCAPとの相互作用によって小胞体内に維持される。ステロール枯渇またはERストレスに応答してSREBPが活性化されるには、INSIGの解離、及びsite-1プロテアーゼ(S1P)によるSREBPのSCAP誘導切断とその後のsite-2プロテアーゼ(S2P)による第2の切断が行われて、核内に移行して標的遺伝子転写を調節する成熟形態のSREBPタンパク質が生成する必要がある(11)。活性化型カスパーゼ3と共に存在しているストレス下の培養細胞において、SREBP1及びSREBP2はカスパーゼ3によって切断及び活性化されるが、このことの生理学的文脈は分かっていない(12)。切断型である核内形態は、n-SREBPと呼称され、完全長のER局在形態は前駆SREBPと呼称される。
【0006】
線維化の度合いは、NALFDからNASHへの、そして最終的には肝細胞癌(HCC)への進行に関する最も強力な予測因子であると考えられている(1,13,14)。肝線維化にとって極めて重要となるのは、形質転換成長因子β(TGF-β)経路の活性化である(15,16)。TGF-β1は、このファミリーの創設メンバーであり、このリガンドは、SMAD転写調節因子を活性化させるものである2つのセリン-スレオニンキナーゼ受容体(TGFBR2及びTGFBR1)を介してシグナルを送る。SMAD3を含有するSMAD複合体は、コラーゲンCOL1A1、COL1A2、COL3A1、COL5A2、COL6A1及びCOL6A3をコードするものなどの細胞外マトリックス遺伝子の過剰発現を引き起こすこと、ならびにプロテアーゼ阻害因子、組織メタロプロテアーゼ阻害因子(TIMP)、及びプラスミノゲン活性化因子阻害因子1(PAI-1)をコードする遺伝子を刺激することによって、線維化の進行の中心地としての役割を果たす(16)。SMAD3複合体はまた、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ共活性化因子1α(PGC-α)をコードする遺伝子を抑制しもする(17)。SMAD3を介するTGF-β1の線維化促進作用には、組織常在性線維芽細胞の浸潤または増殖(またはその両方)の増強、筋線維芽細胞の生成、上皮間葉転換(EMT)の誘導、及びコラーゲン溶解の阻害を含めた複数の機序及び細胞種が関与する(18)。
【0007】
SPTBN1(β2-スペクトリン、β2SPとも呼称される)は、細胞質及び核における機能を有する多ドメインアダプタータンパク質である(19~21)。詳しくは、SPTBN1は、サイトゾルにおけるSMAD3のTGF-β受容体活性化を促進し(22)、核においてSMAD3と相互作用して特定の標的遺伝子を制御する(23,24)。SPTBN1は、アルファ及びベータサブユニットの2つの逆平行二量体からなる動的な四量体型タンパク質である。SPTBN1結合パートナーとしては、細胞膜にあるタンパク質をスペクトリン含有細胞骨格に連結するように機能するものであるアンキリン、ならびに核においてクロマチンを組織化して遺伝子発現を調節するように機能するものであるラミン及びクロマチン調節因子CTCF(CCCTC結合因子)が挙げられる(19,23,25,26)。SPTBN1はカスパーゼ3及び7の基質であり、SPTBN1 1454DEVD1457ペプチド配列は、アポトーシス及び転写において相異なる別個な機能を有する2つの断片(160及び80kDa)を生成する(27)。肝疾患におけるSPTBN1の重要性は、SPTBN1を標的とするshRNAで処置したマウスが、より少ないアセトアミノフェン誘導肝毒性を呈する、という知見から来ている(27)。
肝臓SMAD3及びSPTBN1、ならびに線維化促進経路に関連するTGF-β経路メンバーの量の増加がHCCの約40%に認められ、多くのHCCはNASHに関連付いている(24,28)。
【図面の簡単な説明】
【0008】
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【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、疾患、障害または病状、例えば、肥満、非アルコール関連脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪肝炎、または肝細胞癌の治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、治療的有効量の、SPTBN1の発現を阻害する少なくとも1つのsiRNA分子を投与することを含む、当該方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
肝臓腫瘍形成におけるSPTBN1の役割は、肝臓特異的SPTBN1条件付きノックアウト(LSKO)マウスを作出することによって研究された。LSKOマウス、またはSPTBN1指向性siRNAで処置したマウスは、線維化促進遺伝子及び新生脂質生合成に関与する遺伝子の発現の減少を伴う機序によって、高脂肪食の悪影響から保護されることが示された。マウスは、肥満にならなかった、またはNASHもしくはHCCへと進展しなかった。結果の翻訳上の重要性は、ヒトNASH及びHCCにおけるSPTBN1の発現の分析によって、ならびにSPTBN1を標的とするsiRNAが、NASHのヒト三次元培養モデルで誘導される脂肪酸代謝及び線維化に関与する遺伝子における転写変化を逆行させたという知見によって、裏付けられた。かくして、結果は、高脂肪食(HFD)によって引き起こされるストレス条件に応答してカスパーゼ3によって誘発されたSREBP活性を調節することにおけるSPTBN1の従来知られていなかった役割を突き止めた。
(【0011】以降は省略されています)

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