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公開番号2024154079
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-30
出願番号2023067696
出願日2023-04-18
発明の名称化粧料
出願人株式会社ファンケル
代理人
主分類A61K 8/49 20060101AFI20241023BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】
ナイアシンアミドを高含有する化粧料であって、塗布時に厚み感があり、みずみずしい使用感で、べたつき感がなく、塗布後に肌になじませる際に感じられるキシミ感を抑制し、肌のハリ感と、肌の弾力感が感じられる優れた使用感の化粧料を提供することを課題とする。さらに本発明の化粧料を塗布した上からメイクアップ化粧料を塗布したときに、所謂メイクのノリが良い化粧料を提供すること。
【解決手段】
次の(A)、(B)、(C)、(D)を含有する化粧料。
(A)ナイアシンアミドを化粧料全量に対し3質量%以上
(B)スクレロチウムガム、シロキクラゲ多糖体、タマリンドガム及びカラギーナンから選ばれる1以上を化粧料全量に対し0.03~0.6質量%
(C)マンニトール
(D)水
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の(A)、(B)、(C)、(D)を含有する化粧料。
(A)ナイアシンアミドを化粧料全量に対し3質量%以上
(B)スクレロチウムガム、シロキクラゲ多糖体、タマリンドガム及びカラギーナンから選ばれる1以上を化粧料全量に対し0.03~0.6質量%
(C)マンニトール
(D)水
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
任意で多価アルコールを含有するときに、(C)マンニトールを含む多価アルコールを化粧料全量に対し0.6~20質量%含有する請求項1に記載の化粧料。
【請求項3】
(C)マンニトールを化粧料全量に対し0.5~15質量%含有する請求項1に記載の化粧料。
【請求項4】
(D)水を化粧料全量に対し60~96質量%含有する請求項1~3のいずれかに記載の化粧料

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ナイアシンアミドを高含有する化粧料に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
ナイアシンアミドは、別名ニコチンアミド(nicotinamide)/ナイアシン/ビタミンB3とも呼ばれる、ニコチン酸のアミド化合物である。ナイアシンアミドは水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一つである。ナイアシンアミドが欠乏するとペラグラなどの欠乏症となる。ナイアシンアミドは、外用薬の成分としてニキビ(尋常性ざ瘡)の治療や、美容目的で化粧品に配合される。日本では、医薬部外品の化粧品に、シワ改善の有効成分(リンクルナイアシン)、美白作用の有効成分(ニコチン酸アミド)として承認されている。
【0003】
ナイアシンアミドは、上記の通りシワ改善の有効成分としてスキンケア化粧料等にしばしば配合されてきた。シワ改善、肌のハリ感や弾力を付与するためには、3~7質量%ほどの高い配合が求められる。しかし、ナイアシンアミドを高含有すると使用感が低下することが知られており、経験的には3質量%以上含有すると使用感の低下が認識された。例えば、塗布中に感じられるべたつき感、および塗布後肌に馴染ませる際に感じられるキシミ感などが代表的である。一般的にこうした化粧料のべたつき感やキシミなどの使用感を改善するためには、各種油剤、増粘剤、保湿剤、界面活性剤などの成分を組み合わせて配合することで改善させることが試みられている。
ところが、ナイアシンアミドを高含有する化粧料は、このような成分を含有することで一時的に使用感が改善しても、塗布後に一定時間が経過すると、キシミなどの好ましくない使用感が、再度顕著に感じられることが指摘されている。
このような中、ナイアシンアミドを高含有した化粧料の技術が開示されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、ナイアシンアミドと、プロピレングリコールまたはポリプロピレングリコールを含有させた、べたつかず、油のような肌馴染みの良さと、ハリ感等の仕上がり実感に優れた化粧料が記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、ナイアシンアミドを高含有し、さらに水溶性多糖類、両親媒性の化合物を含有する化粧料が記載されている。ナイアシンアミドによる組成物の粘度安定性の不良が改善されている。
しかし、これらの従来技術では、ある程度べたつきは改善しているものの、キシミ感が改善しているとは言い難い。
【0006】
べたつきの改善に加えてキシミ感がある程度改善している技術として、(A)ニコチン酸アミドと、(B)シロキクラゲ多糖体、コンドロイチン硫酸ナトリウムおよびプロテオグリカンからなる群から選ばれる1種または2種以上の水溶性多糖類と、(C)多価アルコールと、(D)1価の低級アルコールとを含有する水性組成物(特許文献3、特許文献4)が開示されている。しかしながらこの技術もまた十分満足できるものではない。さらにエタノールで刺激を感じてしまう消費者には受け入れられにくいという問題もある。
【0007】
また特許文献5には(A)ナイアシンアミド3質量%以上と(B)水溶性高分子として、アクリロイルジメチルタウリン塩含有共重合体、スクレロチウムガム、カルボキシメチルデキストランナトリウム及びキサンタンガムから選択される1種以上と、(C)IOB値0.15~0.35のエステル油を含有した乳化化粧料が、塗布直後から肌のハリ感を与え、さらに化粧料の伸びや肌馴染みに優れ、みずみずしい使用感を与える、安定性に優れた乳化化粧料となることが記載されている。
また特許文献6にはタマリンドガムと多価アルコールとニコチン酸又はその誘導体を含むゲル化が抑制された化粧料が記載されている。
【0008】
さらにまた出願人は、ナイアシンアミドを高含有した使用感の良好な化粧料の開発に努めており、特許文献7、特許文献8の技術を提案した。
特許文献7には、(A)ナイアシンアミドと(B)マンニトールと(C)コメ発酵物を含む、べたつき、きしみ感を抑制しながらハリ感を実感することができる、肌なじみ、肌の滑らかさに優れた水性化粧料が提案されている。
特許文献8には、ナイアシンアミドを高含有した系において、特定量の(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー及び/又は(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーと、特定量のシロキクラゲ多糖体、スクレロチウムガム、ジェランガム、カラギーナン及びローカストビーンガムから選ばれる1以上と、多価アルコールと水を含む、べたつき、キシミ感がなく、かつ、肌にやわらかさが感じられる優れた使用感の化粧料が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2019-131553号公報
特開2020-128363号公報
特開2019-131547号公報
特開2022-82669号公報
特開2022-130776号公報
特開2021-187790号公報
特願2022-190938
特願2023-042501
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、ナイアシンアミドを高含有する化粧料であって、塗布時に厚み感があり、みずみずしい使用感で、べたつき感がなく、塗布後に肌になじませる際に感じられるキシミ感を抑制し、肌のハリ感と、肌の弾力感が感じられる優れた使用感の化粧料を提供することを課題とする。さらに本発明の化粧料を塗布した上からメイクアップ化粧料や日焼け止め化粧料等を塗布したときに、所謂メイク化粧料のノリが良い化粧料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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