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公開番号
2024173497
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023091952
出願日
2023-06-02
発明の名称
芳香族シクロアルキルアミン化合物の製造方法
出願人
ENEOS株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
269/06 20060101AFI20241205BHJP(有機化学)
要約
【課題】触媒としてニッケル系触媒を単独で用いて芳香族シクロアルキルアミン化合物を製造できる方法を提供する。
【解決手段】下記式(1):
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で表されるN-ヒドロキシフタルイミドエステルと、ハロゲン化アリールとをニッケル系触媒の存在下で反応させることによって、芳香族シクロアルキルアミン化合物を合成する反応工程を含む、芳香族シクロアルキルアミン化合物の製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(1):
TIFF
2024173497000049.tif
45
170
(式(1)中、Xは下記式(2)~(4):
TIFF
2024173497000050.tif
37
170
(式(2)中、R
1
は、水素原子、tert-ブトキシカルボニル(Boc)基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)基、アセチル基、または炭素数1~6のアルキル基を示し、R
2
およびR
3
は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、ビニル基、または炭素数1~6のアルキル基を示す。)、
TIFF
2024173497000051.tif
38
170
(式(3)中、Y
1
は、ハロゲン原子で置換されていてもよいメチレン基、酸素原子、またはtert-ブトキシカルボニル基で置換されていてもよいアミノ基を示す。
R
4
は水素原子、またはtert-ブトキシカルボニル基を示す。)、および
TIFF
2024173497000052.tif
40
170
(式(4)中、R
5
は水素原子、またはtert-ブトキシカルボニル基を示す。)
からなる群から選択される化学式で表される。)
で表されるN-ヒドロキシフタルイミドエステルと、
下記式(5):
TIFF
2024173497000053.tif
41
170
(式(5)中、R
6
、R
7
は互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子またはヒドロキシル基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロン基、プロピオン酸基、炭素数1~6のアルキル基および/または炭素数1~6のアルコキシ基で置換されていてもよいカルバモイル基、(トリメチルシリル)エチニル基、クロロプロパンアミド基、炭素数1~6のアルキル基および/または(tert-ブトキシカルボニル)アミノ基で置換されていてもよいブタン酸基、アセチル基、または、酸素原子を示すか、あるいは、
R
6
とR
7
とが隣り合う場合、R
6
およびR
7
がそれぞれ隣接する炭素原子または窒素原子と一緒になって、置換されていてもよいベンゼン環、または、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を含有し、酸素原子で置換されていてもよい4~7員環ヘテロ環式環を形成する。
R
8
は、ヨウ素原子または臭素原子を示す。
Y
2
およびY
3
は、互いに独立して、CH、NおよびC(=O)より選択される。
TIFF
2024173497000054.tif
10
162
は単結合または二重結合を示す。)
で表されるハロゲン化アリールとを
ニッケル系触媒の存在下で反応させることによって、
下記式(6):
TIFF
2024173497000055.tif
44
170
(式(6)中、Xは式(1)と同義であり、R
6
、R
7
、
TIFF
2024173497000056.tif
10
162
、Y
2
およびY
3
は式(5)と同義である。)
で表される芳香族シクロアルキルアミン化合物を合成する反応工程を含む、芳香族シクロアルキルアミン化合物の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
下記式(7):
TIFF
2024173497000057.tif
35
170
(式(7)中、Xは、式(1)と同義である。)
で表される原料化合物と
N-ヒドロキシフタルイミドとを、
エステル化触媒の存在下で反応させることによって、
式(1)で表されるN-ヒドロキシフタルイミドエステルを合成する反応工程をさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記ニッケル系触媒が、下記式(8):
TIFF
2024173497000058.tif
57
170
で表される化合物である、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
式(1)で表されるN-ヒドロキシフタルイミドエステルと式(5)で表されるハロゲン化アリールとの反応工程において、亜鉛をさらに存在させることを含む、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項5】
式(1)で表されるN-ヒドロキシフタルイミドエステルと式(5)で表されるハロゲン化アリールとの反応工程において、クロロシラン化合物をさらに存在させることを含む、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記エステル化触媒が、カルボジイミド縮合剤である、請求項2に記載の製造方法。
【請求項7】
式(1)で表されるN-ヒドロキシフタルイミドエステルが、1,3-ジオキソインドリン-2-イル 1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロプロパン-1-カルボキシレートである、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項8】
式(5)で表されるハロゲン化アリールが、4-ヨードトルエンである、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項9】
式(6)で表される芳香族シクロアルキルアミン化合物が、下記式(9):
TIFF
2024173497000059.tif
50
170
(式(9)中、R
1
、R
2
、およびR
3
は式(2)と同義であり、R
6
およびR
7
は式(5)と同義である。)
で表される化合物である、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項10】
式(6)で表される芳香族シクロアルキルアミン化合物が、tert-ブチル(1-(p-トリル)シクロプロピル)カルバミメートである、請求項1または2に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香族シクロアルキルアミン化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
現代の創薬化学は、低分子医薬品と標的タンパク質の結合相互作用が効力の鍵となっている。芳香族シクロプロピルアミン骨格を有する化合物(以下、芳香族シクロプロピルアミン化合物ともいう)は、従来のベンジルアミンやgemジメチルアミン骨格よりも塩基性pKaが低いため、標的外のタンパク質への結合性を抑制できる。さらに、芳香族シクロプロピルアミン化合物は親油性LogPも低減してシトクロム酸化(代謝)を受けにくいため、水溶化およびタンパク質の結合選択性に悪影響を与えにくい。したがって、芳香族シクロプロピルアミン化合物は、開発過程におけるCYP酵素阻害試験やグルタチオントラッピング試験でのリスクを積極的に回避することができるため、数多く臨床試験に進むことができ、商業化に結び付いている。かかる化合物としては、抗生物質として用いられるパズフロキサシンやプロスタグランジンE2受容体EP4サブユニットアンタゴニストとして用いられうるCR-6086が知られている。
【0003】
現在、芳香族シクロアルキルアミン化合物の製造方法として、ニッケル系触媒とイリジウム系触媒を組み合わせ、かつ4員環のオキセタニルアミン化合物を合成する方法が記載されている(非特許文献1)。しかしながら、イリジウム系触媒は高価かつ医薬品において含有規制のあることが知られており、さらに非特許文献1の方法では、創薬化学において有益な芳香族シクロプロピルアミン化合物がほとんど得られないものであった。
【0004】
一方、非特許文献2には、NiCl
2
・6H
2
Oと2,2′-ビピリジン(1:1)をアセチルアセトン存在下、ジメチルスルホキシド中で反応させることにより、錯体[(bipy)
2
Ni
2
(μ-Cl)
2
(Cl)
2
(H
2
O)
2
]を製造したことが記載されている。
【0005】
しかしながら、芳香族シクロプロピルアミン化合物の製造において、上記錯体等のNi触媒を単独で用いることについては何ら報告されていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Kolahdouzan, K. et al., ACS catalysis, 2020, 10, pp.405-411
Ikotun, O. F. et al., European Journal of Inorganic Chemistry, 2007, 14, pp.2083-2088
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、今般、式(1)で表されるN-ヒドロキシフタルイミドエステルと式(5)で表されるハロゲン化アリールとをニッケル系触媒の存在下で反応させることによって、芳香族シクロアルキルアミン化合物を合成できることを見出した。
【0008】
したがって、本発明は、触媒としてニッケル系触媒を単独で用いて芳香族シクロアルキルアミン化合物を製造する方法を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1] 下記式(1):
TIFF
2024173497000001.tif
45
170
(式(1)中、Xは下記式(2)~(4):
TIFF
2024173497000002.tif
39
170
(式(2)中、R
1
は、水素原子、tert-ブトキシカルボニル(Boc)基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)基、アセチル基、または炭素数1~6のアルキル基を示し、R
2
およびR
3
は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、ビニル基、または炭素数1~6のアルキル基を示す。)、
TIFF
2024173497000003.tif
39
170
(式(3)中、Y
1
は、ハロゲン原子で置換されていてもよいメチレン基、酸素原子、またはtert-ブトキシカルボニル基で置換されていてもよいアミノ基を示す。
R
4
は水素原子、またはtert-ブトキシカルボニル基を示す。)、および
TIFF
2024173497000004.tif
39
170
(式(4)中、R
5
は水素原子、またはtert-ブトキシカルボニル基を示す。)
からなる群から選択される化学式で表される。)
で表されるN-ヒドロキシフタルイミドエステルと、
下記式(5):
TIFF
2024173497000005.tif
41
170
(式(5)中、R
6
、R
7
は互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子またはヒドロキシル基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロン基、プロピオン酸基、炭素数1~6のアルキル基および/または炭素数1~6のアルコキシ基で置換されていてもよいカルバモイル基、(トリメチルシリル)エチニル基、クロロプロパンアミド基、炭素数1~6のアルキル基および/または(tert-ブトキシカルボニル)アミノ基で置換されていてもよいブタン酸基、アセチル基、または、酸素原子を示すか、あるいは、
R
6
とR
7
とが隣り合う場合、R
6
およびR
7
がそれぞれ隣接する炭素原子または窒素原子と一緒になって、置換されていてもよいベンゼン環、または、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を含有し、酸素原子で置換されていてもよい4~7員環ヘテロ環式環を形成する。
R
8
は、ヨウ素原子または臭素原子を示す。
Y
2
およびY
3
は、互いに独立して、CH、NおよびC(=O)より選択される。
TIFF
2024173497000006.tif
10
162
は単結合または二重結合を示す。)
で表されるハロゲン化アリールとを
ニッケル系触媒の存在下で反応させることによって、
下記式(6):
TIFF
2024173497000007.tif
46
170
(式(6)中、Xは式(1)と同義であり、R
6
、R
7
、
TIFF
2024173497000008.tif
10
162
、Y
2
およびY
3
は式(5)と同義である。)
で表される芳香族シクロアルキルアミン化合物を合成する反応工程を含む、芳香族シクロアルキルアミン化合物の製造方法。
[2] 下記式(7):
TIFF
2024173497000009.tif
34
170
(式(7)中、Xは、式(1)と同義である。)
【発明の効果】
【0010】
式(1)で表されるN-ヒドロキシフタルイミドエステルと式(5)で表されるハロゲン化アリールとをニッケル系触媒の存在下で反応させることによって、式(6)で表される芳香族シクロアルキルアミン化合物を製造する反応工程を含むことにより、触媒としてはニッケル系触媒単独で芳香族シクロアルキルアミン化合物を製造できる。本発明は、触媒としては、高価なイリジウム系触媒等を用いず安価なニッケル系触媒のみを用いるため、芳香族シクロアルキルアミン化合物を低コストで製造できる上で有利である。さらに、本発明は、芳香族シクロアルキルアミン化合物を高収率で製造できる上で有利である。さらに、本発明は、芳香族シクロアルキルアミン化合物を高収率で製造できるため、製造コストを低減できる上で有利である。また、本発明は、含有規制の小さいニッケル系触媒のみを用いて、芳香族シクロアルキルアミン化合物のうち創薬化学において有益な芳香族シクロプロピルアミン化合物を製造することができる上で有利である。さらに、本発明は、芳香族シクロプロピルアミン化合物を高収率で製造できる上で有利である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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