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公開番号
2024121116
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-06
出願番号
2023028030
出願日
2023-02-27
発明の名称
ホスホニウム塩の連続的製造方法
出願人
日本化学工業株式会社
代理人
個人
主分類
C07F
9/54 20060101AFI20240830BHJP(有機化学)
要約
【課題】ホスホニウム塩を短時間で製造することができ、ホスホニウム塩の生産効率が向上する製造方法を提供すること。
【解決手段】トリオルガノホスフィンとハロゲン化アルキルを含む液を連続的に送液しながら、前記液を前記トリオルガノホスフィンと前記ハロゲン化アルキルとが反応する条件に設定し、前記トリオルガノホスフィンと前記ハロゲン化アルキルとを反応させる、ホスホニウム塩の連続的製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
トリオルガノホスフィンとハロゲン化アルキルを含む液を連続的に送液しながら、前記液を前記トリオルガノホスフィンと前記ハロゲン化アルキルとが反応する条件に設定し、前記トリオルガノホスフィンと前記ハロゲン化アルキルとを反応させる、ホスホニウム塩の連続的製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記トリオルガノホスフィンが、下記一般式(1)で表される請求項1に記載のホスホニウム塩の連続的製造方法。
JPEG
2024121116000007.jpg
25
160
(式中、R
1
からR
3
は、直鎖状または分岐鎖を有するアルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキル基、あるいはこれらのヒドロキシル基もしくはアルコキシ基置換体のいずれかを示し、それぞれが同一の基でもよく、また異なる基であってもよい。)
【請求項3】
前記ハロゲン化アルキルが、下記一般式(2)で表される請求項1または2に記載のホスホニウム塩の連続的製造方法。
JPEG
2024121116000008.jpg
13
160
(式中、R
4
は直鎖状または分岐鎖を有するアルキル基、置換または未置換のアリール基を示す。Xはハロゲン基を示す。)
【請求項4】
前記一般式(1)中のR
1
からR
3
が,それぞれ独立に炭素数が2から8の直鎖状のアルキル基である請求項2に記載のホスホニウム塩の連続的製造方法。
【請求項5】
前記一般式(2)中のR
4
が、炭素数が1から16の直鎖状のアルキル基である請求項3に記載のホスホニウム塩の連続的製造方法。
【請求項6】
前記トリオルガノホスフィンと前記ハロゲン化アルキルとが反応する条件が前記液を20℃以上300℃以下に設定する請求項1または2に記載のホスホニウム塩の連続的製造方法。
【請求項7】
0.1MPa超の加圧下で前記トリオルガノホスフィンと前記ハロゲン化アルキルとを反応させる請求項1または2に記載のホスホニウム塩の連続的製造方法。
【請求項8】
前記トリオルガノホスフィンと前記ハロゲン化アルキルとの反応を線速度1m/分以上の送液速度で送液しながら行う請求項1または2に記載のホスホニウム塩の連続的製造方法。
【請求項9】
前記トリオルガノホスフィンの融点が30℃以下であり、前記ハロゲン化アルキルの融点が30℃以下である請求項1または2に記載のホスホニウム塩の連続的製造方法。
【請求項10】
前記トリオルガノホスフィンとハロゲン化アルキルの反応を無溶媒で行う請求項9に記載のホスホニウム塩の連続的製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホスホニウム塩の製造方法に関する。より詳細には本発明はフロー合成法によるホスホニウム塩の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、ホスホニウム塩は、相関移動触媒や高分子材料用帯電防止剤、界面活性剤、抗菌剤、エポキシ樹脂硬化触媒、イオン液体等に使用されている有用な物質である。
【0003】
ホスホニウム塩の製造方法としては、トリアルキルホスフィンとハロゲン化アルキルとを反応させる方法が知られている(特許文献1から3)。
【0004】
また、トリフェニルホスフィンとアルキルまたはアリルハライドとを有機溶媒の存在もしくは不在下のものに周期率系第8族元素のハロゲン化物を触媒として加熱反応させてホスホニウムハライドを製造する方法(特許文献4)等が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭62-161794号公報
特開昭63-119491号公報
特開平11-124388号公報
特公昭30-9067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、トリアルキルホスフィンとハロゲン化アルキルとの反応は、多くの場合、発熱を伴う。したがって、発熱による反応の暴走を抑えるため、例えばトリアルキルホスフィンにハロゲン化アルキルを徐々に滴下するようにして、発熱をできるだけ抑えながら反応を行う必要がある。
その結果、反応が完結するまで数時間以上を要し、ホスホニウム塩の生産効率が低い結果となっていた。
【0007】
したがって、ホスホニウム塩の製造において、生産効率の向上が望まれている。
本発明の目的は、ホスホニウム塩を短時間で製造することができ、ホスホニウム塩の生産効率が向上する製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
フロー合成方法は、原料流体を細い流路の反応管に搬送しながら連続的に反応を行い、目的生成物を合成する方法である。従来のいわゆるバッチ式の合成方法に比べ、フロー合成方法は合成に用いる反応原料の種類を容易に広げることができ、省エネルギー、省スペース、省廃棄物が可能であり、また高い安全性を有する合成方法として期待されている。しかしながら、その応用例は少なく、さまざま合成反応へのフロー合成方法の実用化が期待されている。
【0009】
本発明者らは、前記フロー合成方法に着目し、フロー合成方法による新規な合成方法を検討する中で、トリオルガノホスフィンを含む液とハロゲン化アルキルを含む液を連続的に反応させホスホニウム塩を生成する方法を見出した。
さらに本発明者らは、原料液の反応を行う反応流路を備えたフロー合成システムを用い、フロー合成を行うことにより短時間で目的とするホスホニウム塩が合成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0010】
すなわち本発明は、トリオルガノホスフィンとハロゲン化アルキルを含む液を連続的に送液しながら、トリオルガノホスフィンとハロゲン化アルキルを反応させ、連続的にホスホニウム塩を生成するホスホニウム塩の製造方法に関する。
また本発明は、原料液を反応流路に導入するための注入口と、前記注入口から導入された原料液の反応を行う反応流路と、前記反応流路で反応させて得られる生成物を含む反応液を反応流路から排出する排出口とを有するフロー合成システムを用いる前記ホスホニウム塩の製造方法に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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