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公開番号2024125862
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-19
出願番号2023033970
出願日2023-03-06
発明の名称メタン製造システム
出願人川崎重工業株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類C07C 1/12 20060101AFI20240911BHJP(有機化学)
要約【課題】 生成ガス中のメタンの濃度を高めることができるメタン製造システムを提供する。
【解決手段】 水蒸気発生装置11と、二酸化炭素を含む第1ガスを第1配管P1を通じて導入するとともに水蒸気発生装置11で発生した水蒸気を導入し、水蒸気の電気分解により発生した水素と二酸化炭素とを反応させてなるメタンを含む第2ガスを生成し、第2ガスを第2配管P2へ送出する電解メタネーション装置12と、電解メタネーション装置12へ水蒸気の電気分解に用いる直流電流を供給する電源装置16と、制御装置17と、を備え、制御装置17は、電解メタネーション装置12から第2配管P2へ送出された第2ガス中の二酸化炭素の測定濃度が基準濃度を超えたときに、水蒸気発生装置11に電解メタネーション装置12へ供給する水蒸気の流量を増加させるとともに、電源装置16に電解メタネーション装置12へ供給する直流電流の電流量を増加させる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
水蒸気を発生する水蒸気発生装置と、
二酸化炭素を含む第1ガスを第1配管を通じて導入するとともに前記水蒸気発生装置で発生した水蒸気を導入し、水蒸気の電気分解により発生した水素と二酸化炭素とを反応させてなるメタンを含む第2ガスを生成し、前記第2ガスを第2配管へ送出する電解メタネーション装置と、
前記電解メタネーション装置へ水蒸気の電気分解に用いる直流電流を供給する電源装置と、
前記水蒸気発生装置及び前記電源装置を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記電解メタネーション装置から前記第2配管へ送出された前記第2ガス中の二酸化炭素の測定濃度が基準濃度を超えたときに、前記水蒸気発生装置に前記電解メタネーション装置へ供給する水蒸気の流量を増加させるとともに、前記電源装置に前記電解メタネーション装置へ供給する直流電流の電流量を増加させる、
メタン製造システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記制御装置は、
前記電解メタネーション装置から前記第2配管へ送出された前記第2ガス中の二酸化炭素の測定濃度が基準濃度以下であり、かつ、前記第2ガス中のメタンの測定濃度が第1の基準濃度未満であるときに、前記水蒸気発生装置に前記電解メタネーション装置へ供給する水蒸気の流量を減少させるとともに、前記電源装置に前記電解メタネーション装置へ供給する直流電流の電流量を減少させる、
請求項1に記載のメタン製造システム。
【請求項3】
前記第2配管の途中に接続され、前記電解メタネーション装置から前記第2配管へ送出された前記第2ガスを前記第1配管へ供給する返送配管と、
前記第2配管へ送出された前記第2ガスを前記第2配管を通じて外部へ排出するか前記返送配管を通じて前記第1配管へ供給するかを切り替える切替装置と、をさらに備え、
前記制御装置は、
前記第2ガス中のメタンの測定濃度が第1の基準濃度未満または第1の基準濃度よりも低い第2の基準濃度未満になったときに、前記第2ガスが前記返送配管を通じて前記第1配管へ供給されるように前記切替装置を制御する、
請求項1または2に記載のメタン製造システム。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記電解メタネーション装置へ導入される前記第1ガス中の二酸化炭素の測定流量の増減に応じて、前記電解メタネーション装置へ導入される水蒸気の流量が増減するように前記水蒸気発生装置を制御するとともに、前記電解メタネーション装置へ供給される直流電流の電流量が増減するように前記電源装置を制御する、
請求項1または2に記載のメタン製造システム。
【請求項5】
前記電解メタネーション装置は第1の電解メタネーション装置であり、
前記第1の電解メタネーション装置から前記第2配管へ送出された前記第2ガスを前記第2配管の途中に接続された導入配管を通じて導入するとともに前記水蒸気発生装置で発生した水蒸気を導入し、水蒸気の電気分解により発生した水素と二酸化炭素とを反応させてなるメタンを含む第3ガスを生成し、前記第3ガスを送出配管を介して前記第2配管へ送出することができ、前記電源装置から水蒸気の電気分解に用いる直流電流が供給される第2の電解メタネーション装置と、
前記第2配管へ送出された前記第2ガスを前記第2配管を通じて外部へ排出するか前記導入配管を通じて前記第2の電解メタネーション装置へ供給するかを切り替える切替装置と、をさらに備え、
前記制御装置は、
前記第2ガス中のメタンの測定濃度が第1の基準濃度未満または第1の基準濃度よりも低い第2の基準濃度未満になったときに、前記第2ガスが前記導入配管を通じて前記第2の電解メタネーション装置へ供給されるように前記切替装置を制御する、
請求項1または2に記載のメタン製造システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、メタン製造システムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、廃棄物処理分野において、二酸化炭素の排出量を削減するための取り組みが図られている。例えば、特許文献1には、流動床炉の燃焼室から排出された排ガス中に含まれる二酸化炭素と、水を電気分解する電気分解装置で生成された水素とを用いて、メタンを生成するメタネーション反応器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-135024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1には、メタネーション反応器内の二酸化炭素の全量と水素の全量が反応してメタンが生成されるように、メタネーション反応器に流入する二酸化炭素の流量に基づいて、メタネーション反応器に流入する水素の流量を制御するようにしている。しかしながら、実際にはメタネーション反応器内で二酸化炭素と水素とが全て反応するとは限らず、メタネーション反応器から送出される生成ガスには、未反応の二酸化炭素や水素が含まれて、生成ガス中のメタンの濃度が低下する可能性がある。
【0005】
本開示は上記のような課題を解決するためになされたもので、生成ガス中のメタンの濃度を高めることができるメタン製造システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示のある態様に係るメタン製造システムは、水蒸気を発生する水蒸気発生装置と、二酸化炭素を含む第1ガスを第1配管を通じて導入するとともに前記水蒸気発生装置で発生した水蒸気を導入し、水蒸気の電気分解により発生した水素と二酸化炭素とを反応させてなるメタンを含む第2ガスを生成し、前記第2ガスを第2配管へ送出する電解メタネーション装置と、前記電解メタネーション装置へ水蒸気の電気分解に用いる直流電流を供給する電源装置と、前記水蒸気発生装置及び前記電源装置を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記電解メタネーション装置から前記第2配管へ送出された前記第2ガス中の二酸化炭素の測定濃度が基準濃度を超えたときに、前記水蒸気発生装置に前記電解メタネーション装置へ供給する水蒸気の流量を増加させるとともに、前記電源装置に前記電解メタネーション装置へ供給する直流電流の電流量を増加させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示は、以上に説明した構成を有し、生成ガス中のメタンの濃度を高めることができるメタン製造システムを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1実施形態のメタン製造システムの一例を示すブロック図である。
図2は、電解メタネーション装置に用いられるセルの構造の概略を示す図である。
図3は、制御装置による処理の概略を示すフローチャートである。
図4は、第2実施形態のメタン製造システムの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状及び寸法比等については正確な表示ではない場合がある。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のメタン製造システムの一例を示すブロック図である。図1に示すメタン製造システム10Aは、水蒸気発生装置11、電解メタネーション装置12、除湿器13、第1~第4配管P1~P4、返送配管P5、電源装置16、制御装置17、メタン発酵装置18及びガス精製装置19等を備えている。なお、メタン発酵装置18及びガス精製装置19はメタン製造システム10Aに含まれない場合もある。
(【0011】以降は省略されています)

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