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公開番号
2024177933
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-24
出願番号
2023096350
出願日
2023-06-12
発明の名称
4-ヒドロキシ安息香酸組成物
出願人
グリーンケミカルズ株式会社
代理人
個人
主分類
C07C
65/03 20060101AFI20241217BHJP(有機化学)
要約
【課題】環境適合性と色調のバランスが向上した4-ヒドロキシ安息香酸組成物を提供する。
【解決手段】ASTM D6866-20に基づいて測定される、1950年代の循環炭素中の放射性炭素の濃度を基準として求まるバイオマス資源由来の放射性炭素
14
Cの割合を示す実測バイオ化率が、80%以上100%以下である4-ヒドロキシ安息香酸(A)を少なくとも含み、20g/Lの濃度でエタノールに溶解した際の425nmの波長における吸光度が0.015以下である、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ASTM D6866-20に基づいて測定される、1950年代の循環炭素中の放射性炭素の濃度を基準として求まるバイオマス資源由来の放射性炭素
14
Cの割合を示す実測バイオ化率が、80%以上100%以下である4-ヒドロキシ安息香酸(A)を少なくとも含み、
20g/Lの濃度でエタノールに溶解した際の425nmの波長における吸光度が0.015以下である、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の4-ヒドロキシ安息香酸組成物において、
前記4-ヒドロキシ安息香酸(A)の含有量が、前記4-ヒドロキシ安息香酸組成物全体を100質量%としたとき、95質量%以上100質量%以下である、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の4-ヒドロキシ安息香酸組成物において、
前記4-ヒドロキシ安息香酸(A)の前記実測バイオ化率が95%以上100%以下である、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
【請求項4】
請求項1または2に記載の4-ヒドロキシ安息香酸組成物において、
前記吸光度が0.010以下である、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
【請求項5】
請求項1または2に記載の4-ヒドロキシ安息香酸組成物において、
前記吸光度が0.001以上である、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
【請求項6】
請求項1または2に記載の4-ヒドロキシ安息香酸組成物において、
前記4-ヒドロキシ安息香酸(A)は、形質転換体HBA-2(受託番号:NITE BP-01838)および形質転換体HBA-47(受託番号:NITE BP-01849)から選択される1つまたは2つの形質転換体の生成物を少なくとも含む、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、4-ヒドロキシ安息香酸組成物に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
地球温暖化や化石資源の枯渇問題を背景に、再生可能なバイオマス資源を原料とした化学品の製造は、低炭素社会の実現に向けた新しい産業として注目されている。
【0003】
4-ヒドロキシ安息香酸(4-HBA)は、液晶のポリマー原料や、防腐剤であるパラベンの合成原料等に利用されている有用な化学物質である。
現在、4-ヒドロキシ安息香酸は、原油を原料として化学的に生産されている。化学的な4-ヒドロキシ安息香酸の製造方法は、たとえばフェノールと水酸化カリウムと二酸化炭素を用いて高圧条件下で反応させる方法などがある。
【0004】
しかし、こうした方法では、原料とするフェノールが化石原料に依存しているだけでなく、反応プロセス中で強アルカリや二酸化炭素、高温高圧条件を必要としており、製造過程において生じる有害な廃液・排ガスが生じるなど、環境に多大な負荷を与えている。
このような背景を踏まえ、省エネルギー、且つ、有害廃液を削減した、環境調和型のバイオ法による4-ヒドロキシ安息香酸の製造技術の確立が強く望まれている。
【0005】
たとえば、非特許文献1,2および特許文献1,2には、4-HBAは、芳香族アミノ酸などの合成に関わるシキミ酸経路の中間体であるコリスミ酸からubiCによってコードされるコリスメート-ピルベート リアーゼによって合成されることが大腸菌を用いて明らかにされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
J. Bacteriol., 174, 5309-5316 (1992)
Microbiology, 140, 897-904 (1994)
米国特許6030819号
米国特許6114157号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らの検討によれば、上記のようなバイオマス由来の4-ヒドロキシ安息香酸は、色調という観点から改善の余地があることが明らかになった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、環境適合性と色調のバランスが向上した4-ヒドロキシ安息香酸組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討を重ねた。その結果、425nmの波長をもつ光の吸光度を特定の範囲にすることにより、4-ヒドロキシ安息香酸組成物の環境適合性と色調のバランスを向上できることを見出して、本発明を完成させた。
【0010】
[1]
ASTM D6866-20に基づいて測定される、1950年代の循環炭素中の放射性炭素の濃度を基準として求まるバイオマス資源由来の放射性炭素
14
Cの割合を示す実測バイオ化率が、80%以上100%以下である4-ヒドロキシ安息香酸(A)を少なくとも含み、
20g/Lの濃度でエタノールに溶解した際の425nmの波長における吸光度が0.015以下である、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
[2]
上記[1]に記載の4-ヒドロキシ安息香酸組成物において、
上記4-ヒドロキシ安息香酸(A)の含有量が、上記4-ヒドロキシ安息香酸組成物全体を100質量%としたとき、95質量%以上100質量%以下である、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
[3]
上記[1]または[2]に記載の4-ヒドロキシ安息香酸組成物において、
上記4-ヒドロキシ安息香酸(A)の上記実測バイオ化率が95%以上100%以下である、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
[4]
上記[1]~[3]のいずれかに記載の4-ヒドロキシ安息香酸組成物において、
上記吸光度が0.010以下である、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
[5]
上記[1]~[4]のいずれかに記載の4-ヒドロキシ安息香酸組成物において、
上記吸光度が0.001以上である、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
[6]
上記[1]~[5]のいずれかに記載の4-ヒドロキシ安息香酸組成物において、
前記4-ヒドロキシ安息香酸(A)は、形質転換体HBA-2(受託番号:NITE BP-01838)および形質転換体HBA-47(受託番号:NITE BP-01849)から選択される1つまたは2つの形質転換体の生成物を少なくとも含む、4-ヒドロキシ安息香酸組成物。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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