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公開番号2024178481
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-25
出願番号2021183784
出願日2021-11-11
発明の名称GCL阻害剤
出願人小野薬品工業株式会社
代理人
主分類C07C 381/10 20060101AFI20241218BHJP(有機化学)
要約【課題】 がんなどのGCL関連疾患の進行抑制、再発抑制および/または治療において、GCL阻害活性を有する化合物を有効成分とする薬剤を提供すること。
【解決手段】 一般式(I)
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024178481000054.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">39</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">93</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、全ての記号は、明細書中に記載の記号と同じ意味を表す。)で示される化合物、またはその塩は、GCL阻害活性を有するため、がんなどのGCL関連疾患の進行抑制、再発抑制および/または治療において有用である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
一般式(I)
TIFF
2024178481000048.tif
39
93
(式中、


は、水素原子、メチル基またはヒドロキシル基を表し、


は、(1)-C(R



)-R

または(2)1~9個のR

で置換されていてもよいC3~C5シクロアルキル基を表し、


またはR

は、それぞれ、(1)水素原子、(2)ヒドロキシル基、(3)ハロゲン原子または(4)1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいメチル基を表し、


は、(1)トリフルオロメチル基または(2)tert-ブチル基を表し、


は、(1)ヒドロキシル基、(2)ハロゲン原子または(3)1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいメチル基を表し、R

が複数の場合、複数のR

はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、


は、水素原子またはC1~C4アルキル基を表し、
nは0または1を表す。)で示される化合物またはその塩。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】


が、(1)-C(R



)-CF

または(2)1~4個のR

で置換されていてもよいC4~C5シクロアルキル基である、請求項1記載の化合物、またはその塩。
【請求項3】


が、
TIFF
2024178481000049.tif
15
26
(式中、記号は請求項1と同じ意味を表す。)、または
TIFF
2024178481000050.tif
19
33
(式中、mは1~3の整数を表し、pは0~3の整数を表し、R
6a
は、(1)ヒドロキシル基、(2)ハロゲン原子または(3)1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいメチル基を表し、pが2または3のとき、複数のR
6a
はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)である、請求項1または2記載の化合物またはその塩。
【請求項4】


が水素原子であり、nが1である、請求項1~3のいずれかに記載の化合物またはその塩。
【請求項5】
一般式(I)で示される化合物が、一般式(II-3)
TIFF
2024178481000051.tif
36
82
(式中、R
2a

TIFF
2024178481000052.tif
15
26
(式中、記号は請求項1と同じ意味を表す。)、または
TIFF
2024178481000053.tif
16
27
(式中、記号は請求項3と同じ意味を表す。)を表し、その他の記号は請求項1と同じ意味を表す。)で示される化合物である、請求項1記載の化合物またはその塩。
【請求項6】


が水素原子、エチル基またはイソプロピル基である、請求項1~5のいずれかに記載の化合物またはその塩。
【請求項7】
一般式(I)で示される化合物が、
(1)(2S)-2-アミノ-4-[S-(4,4,4-トリフルオロブチル)スルホンイミドイル]ブタン酸、
(2)(2S)-2-アミノ-4-[S-(2-シクロペンチルエチル)スルホンイミドイル]ブタン酸、
(3)(2S)-2-アミノ-4-[S-(2-シクロブチルエチル)スルホンイミドイル]ブタン酸、
(4)(2S)-2-アミノ-4-[S-(2-シクロプロピルエチル)スルホンイミドイル]ブタン酸、
(5)(2S)-2-アミノ-4-[S-(4,4,4-トリフルオロ-3-メチルブチル)スルホンイミドイル]ブタン酸、
(6)(2S)-2-アミノ-4-{S-[2-(3,3-ジフルオロシクロブチル)エチル]スルホンイミドイル}ブタン酸、
(7)(2S)-2-アミノ-4-[S-(4,4-ジメチルペンチル)スルホンイミドイル]ブタン酸、
(8)(2S)-2-アミノ-4-{S-[2-(1-ヒドロキシシクロブチル)エチル]スルホンイミドイル}ブタン酸、
(9)(2S)-2-アミノ-4-[S-(4,4,4-トリフルオロ-3-ヒドロキシブチル)スルホンイミドイル]ブタン酸、
(10)(2S)-2-アミノ-4-{S-[2-(1-フルオロシクロブチル)エチル]スルホンイミドイル}ブタン酸、
(11)(2S)-2-アミノ-4-[S-(4,4,4-トリフルオロ-3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)スルホンイミドイル]ブタン酸、
(12)(2S)-2-アミノ-4-{S-[4,4,4-トリフルオロ-3-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)ブチル]スルホンイミドイル}ブタン酸、
(13)(2S)-2-アミノ-4-[S-(3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチル)スルホンイミドイル]ブタン酸、
(14)(S)-2-アミノ-4-((R,3R)-4,4,4-トリフルオロ-3-ヒドロキシブチルスルホンイミドイル)ブタン酸、
(15)(S)-2-アミノ-4-((R,3S)-4,4,4-トリフルオロ-3-ヒドロキシブチルスルホンイミドイル)ブタン酸、
(16)(S)-2-アミノ-4-((R)-2-(1-ヒドロキシシクロブチル)エチルスルホンイミドイル)ブタン酸、
(17)(S)-2-アミノ-4-((S)-4,4,4-トリフルオロブチルスルホンイミドイル)ブタン酸、
(18)エチル(2S)-2-アミノ-4-[S-(4,4,4-トリフルオロブチル)スルホンイミドイル]ブタノアート、および
(19)イソプロピル(2S)-2-アミノ-4-[S-(4,4,4-トリフルオロブチル)スルホンイミドイル]ブタノアート
からなる群から選択される化合物である、請求項1記載の化合物またはその塩。
【請求項8】
請求項1記載の一般式(I)で示される化合物またはその塩を含有する医薬組成物。
【請求項9】
GCL阻害剤である、請求項8記載の医薬組成物。
【請求項10】
がんの進行抑制、再発抑制および/または治療剤である、請求項8または9記載の医薬組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、グルタミン酸システインリガーゼ(以下、「GCL」と記載)阻害活性を有する化合物またはその塩およびそれらを有効成分として含有する医薬組成物等に関する。詳しくは、一般式(I):
続きを表示(約 1,200 文字)【0002】
TIFF
2024178481000001.tif
39
93
【0003】
(式中、全ての記号は後記と同じ意味を表す。)で示される化合物またはその塩(以下、本開示化合物という。)およびそれらを有効成分として含有する医薬組成物等に関する。
【背景技術】
【0004】
GCLは、グルタミン酸システインリガーゼ触媒サブユニット(以下、「GCLC」と記載)とグルタミン酸システインリガーゼ修飾サブユニット(以下、「GCLM」と記載)で構成される、グルタチオン(以下、「GSH」と記載)合成の律速酵素である。
【0005】
本酵素とがんとの関係が報告されている。例えば、GCLC阻害剤が、ARID1A欠損がんの治療に有用であること(特許文献1)やGCLCをノックアウトすることで、急性骨髄性白血病(AML)の腫瘍増殖が抑制されたことが報告されている(非特許文献1)。
【0006】
GCLC阻害剤としては、L-ブチオニンスルホキシイミン(以下、BSOと記載)が知られている。また、GCLC阻害剤として、BSO誘導体や低分子化合物に関する報告がある(特許文献2、非特許文献2~4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2020/138385号パンフレット
国際公開第1989/009205号パンフレット
【非特許文献】
【0008】
アメリカン・ジャーナル・オブ・キャンサー・リサーチ、2911頁、第11巻、6号、2021年(American Journal of Cancer Research 2911頁、11(6)、2021)
バイオサイエンス、バイオテクノロジー、アンド バイオケミストリー、1500頁、第66巻、7号、2002年(Bioscience、Biotechnology、and Biochemistry 1500、66(7)、2002)
バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー、1935頁、第6巻、1998年(Bioorganic & Medicinal Chemistry 1935、6、1998)
モレキュラー・ファーマコロジー、1140頁、第71巻、2007年(MOLECULAR PHARMACOLOGY 1140、71、2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、GCLに対して阻害活性を有する化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究した結果、後述の一般式(I)で示される化合物が、GCLに対して阻害活性を有することを見出した。
(【0011】以降は省略されています)

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