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公開番号2025101029
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023217573
出願日2023-12-25
発明の名称カルボン酸化合物の製造方法
出願人公立大学法人大阪
代理人個人,個人,個人
主分類C07C 51/145 20060101AFI20250630BHJP(有機化学)
要約【課題】液相中の原料有機化合物と、気相中のCOガスとを反応させ、原料有機化合物のC-H結合をC-OOH結合に変換することより、カルボン酸化合物を製造する方法において、効率的にカルボン酸化合物を製造する方法を提供する。
【解決手段】液相中の原料有機化合物と、気相中のCOガスとを反応させ、前記原料有機化合物のC-H結合をC-OOH結合に変換することより、カルボン酸化合物を製造する方法であって、
前記液相は、互いに接触する有機相と水相とから形成されており、
前記有機相には、前記原料有機化合物が含まれ、
前記水相には、前記原料有機化合物のC-H結合を開裂させてラジカルを発生させるラジカル開始剤が含まれ、
前記液相と前記気相とが交互に並んだ状態で反応管内を一方側から他方側に移動させながら、前記反応を進行させる、カルボン酸化合物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
液相中の原料有機化合物と、気相中のCOガスとを反応させ、前記原料有機化合物のC-H結合をC-OOH結合に変換することより、カルボン酸化合物を製造する方法であって、
前記液相は、互いに接触する有機相と水相とから形成されており、
前記有機相には、前記原料有機化合物が含まれ、
前記水相には、前記原料有機化合物のC-H結合を開裂させてラジカルを発生させるラジカル開始剤が含まれ、
前記液相と前記気相とが交互に並んだ状態で反応管内を一方側から他方側に移動させながら、前記反応を進行させる、カルボン酸化合物の製造方法。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記反応管の円形断面の面積が、3mm
2
以下である、請求項1に記載のカルボン酸化合物の製造方法。
【請求項3】
前記反応管の長さが、5m以上である、請求項1又は2に記載のカルボン酸化合物の製造方法。
【請求項4】
前記反応管内で前記液相と前記気相とが交互に並んだ状態において、1つの前記液相の体積が5mm
3
以下であり、1つの気相の体積が5mm
3
以下である、請求項1又は2に記載のカルボン酸化合物の製造方法。
【請求項5】
前記液相において、1つの前記有機相の体積が1mm
3
以上であり、1つの水相の体積が4mm
3
以上である、請求項4に記載のカルボン酸化合物の製造方法。
【請求項6】
前記液相と前記気相とが交互に並んだ状態で前記反応管内を一方側から他方側に移動させる際の流速が、10mm/秒以上である、請求項1又は2に記載のカルボン酸化合物の製造方法。
【請求項7】
前記反応を進行させる反応温度が、120℃以下である、請求項1又は2に記載のカルボン酸化合物の製造方法。
【請求項8】
前記反応を進行させる反応圧力が、1MPa以下である、請求項1又は2に記載のカルボン酸化合物の製造方法。
【請求項9】
前記ラジカル開始剤が、ペルオキソ二硫酸塩、過酸化ベンゾイル、ジ-t-ブチルペルオキシド、t―ブチルヒドロペルオキシド、及び過酸化水素からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載のカルボン酸化合物の製造方法。
【請求項10】
液相中の原料有機化合物と、気相中のCOガスとを反応させ、前記原料有機化合物のC-H結合をC-OOH結合に変換する方法であって、
前記液相は、互いに接触する有機相と水相とから形成されており、
前記有機相には、前記原料有機化合物が含まれ、
前記水相には、前記原料有機化合物のC-H結合を開裂させてラジカルを発生させるラジカル開始剤が含まれ、
前記液相と前記気相とが交互に並んだ状態で反応管内を一方側から他方側に移動させながら、前記反応を進行させる、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カルボン酸化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
カルボン酸化合物(カルボキシ基を有する化合物)は、医薬品、農薬、樹脂など、極めて広範な分野で利用されている。
【0003】
カルボン酸化合物の合成は、多段的に行われることが一般的である。一方、カルボン酸化合物の効率的な合成法として、一酸化炭素(COガス)を用い、原料有機化合物を直接酸化的カルボニル化反応させる方法も知られている。
【0004】
例えば、非特許文献1には、原料有機化合物であるメタン等と、COガスとを、ペルオキソ二硫酸塩の存在下に反応させて、カルボン酸化合物を製造する方法が開示されている。
【0005】
また、原料有機化合物と、気相中のCOガスとを、パラジウム触媒、ニッケル触媒、銅触媒などの触媒の存在下に反応させて、カルボン酸化合物を製造する方法も知られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
J. Chem. Soc. Chem. Commun. 1992, 892.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記の通り、原料有機化合物とCOガスとを反応させて、カルボン酸化合物を製造する方法については、様々な方法が知られている。しかしながら、これらのカルボン酸化合物の製造においては、バッチ式の反応系が採用されている。
【0008】
例えば、非特許文献1に開示された方法では、バッチ式の反応系において、総圧力70気圧、反応時間10時間という条件でカルボン酸化合物が製造されており、高い圧力と長い反応時間を要するだけでなく、収率は50%程度にとどまっている。
【0009】
本発明は、液相中の原料有機化合物と、気相中のCOガスとを反応させ、原料有機化合物のC-H結合をC-OOH結合に変換することより、カルボン酸化合物を製造する方法において、効率的にカルボン酸化合物を製造する方法を提供することを主な目的とする。さらに、本発明は、液相中の原料有機化合物と、気相中のCOガスとを反応させ、原料有機化合物のC-H結合をC-OOH結合に変換する方法を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、液相中の原料有機化合物と、気相中のCOガスとを反応させ、原料有機化合物のC-H結合をC-OOH結合に変換することより、カルボン酸化合物を製造する方法において、液相を、互いに接触する有機相と水相とから形成し、有機相には、原料有機化合物を含ませ、水相には、原料有機化合物のC-H結合を開裂させてラジカルを発生させるラジカル開始剤を含ませ、さらに、液相と気相とが交互に並んだ状態で反応管内を一方側から他方側に移動させながら、前記の反応を進行させることで、効率的にカルボン酸化合物を製造できることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)

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