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公開番号2024131445
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023041709
出願日2023-03-16
発明の名称オルガノアシロキシシラン組成物
出願人日油株式会社
代理人個人,個人
主分類C07F 7/18 20060101AFI20240920BHJP(有機化学)
要約【課題】反応性及び保存安定性に優れたオルガノアシロキシシラン組成物を提供する。
【解決手段】(A)下記一般式(1)で表されるオルガノアシロキシシラン化合物、及び(B)水酸基を有していてもよい炭素数3~18の直鎖状又は分岐状の脂肪族カルボン酸を含み、前記オルガノアシロキシシラン化合物の含有量と前記脂肪族カルボン酸の含有量の合計を100質量%としたときの前記脂肪族カルボン酸の含有量が、0.1~35質量%である、オルガノアシロキシシラン組成物。
一般式(1)
(R1)n-Si-(OCOR2)4-n
(一般式(1)中、R1は、水素原子、又は炭素数1~3の直鎖状又は分岐状の脂肪族炭化水素基であり、R2は、炭素数1~17の直鎖状又は分岐状の脂肪族炭化水素基であり、nは1又は2である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)下記一般式(1)で表されるオルガノアシロキシシラン化合物、及び(B)水酸基を有していてもよい炭素数3~18の直鎖状又は分岐状の脂肪族カルボン酸を含み、
前記オルガノアシロキシシラン化合物の含有量と前記脂肪族カルボン酸の含有量の合計を100質量%としたときの前記脂肪族カルボン酸の含有量が、0.1~35質量%である、オルガノアシロキシシラン組成物。
一般式(1)
(R

)

-Si-(OCOR

)
4-n
(一般式(1)中、R

は、水素原子、又は炭素数1~3の直鎖状又は分岐状の脂肪族炭化水素基であり、R

は、炭素数1~17の直鎖状又は分岐状の脂肪族炭化水素基であり、nは1又は2である。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、オルガノアシロキシシラン組成物に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
オルガノアルコキシシラン化合物及びオルガノアシロキシシラン化合物は、有機基の疎水性と、アルコキシ基又はアシロキシ基の反応性を利用して、無機物や樹脂などをはじめとする基質と反応して、(有機基)-Si-O-(基質)のように変性させて、基質に疎水性を付与することができる。また、このように基質に付与されたオルガノアルコキシシリル基及びオルガノアシロキシシリル基は、加水分解縮合によってシロキサン結合を形成し、基質のコーティングをすることができる。このため、オルガノアルコキシシラン化合物及びオルガノアシロキシシラン化合物は、無機フィラーや樹脂の改質剤若しくは変性剤、塗料添加剤、含浸材、コーティング剤、又は表面処理剤等として利用されている。
【0003】
オルガノアシロキシシラン化合物は、オルガノアルコキシシラン化合物に比べ、反応性に優れている。実際、非特許文献1では、アシロキシシラン化合物がアルコキシシラン化合物より反応性の高いカップリング剤として報告されている。
また、特許文献1には、フルオロアルキル基含有トリアシロキシシランを用いて、プラズマコーティングにて基材表面に疎水性構造を形成する方法が記載されている。
一方で、オルガノアルコキシシランは、オルガノアシロキシシランに比べて、酸以外の化学物質に対して安定な化合物であり、保存安定性が必要な場面で多く用いられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
中村吉伸、永田員也、他、「シランカップリング剤の効果と使用法 全面改訂版」S&T出版、2012年、第1章
【特許文献】
【0005】
特開2007-177328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オルガノアシロキシシラン化合物は、反応性が高く、固体表面と効率的に反応することが知られているが、安定性が低く、保存安定性に乏しい。特許文献1では、アシロキシシランの反応性の高さから、アシロキシシランを溶液として使用できず、さらに反応を制御できないため、基材表面にアシロキシシランを選択的に反応させることができず、一部重合体が形成してしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、反応性及び保存安定性に優れたオルガノアシロキシシラン組成物の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定のオルガノアシロキシシラン化合物と特定の脂肪族カルボン酸を特定量で組み合わせることで、オルガノアシロキシシラン化合物の酸及び水に対する安定性を向上させることができ、反応性及び保存安定性に優れたオルガノアシロキシシラン組成物を得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明のオルガノアシロキシシラン組成物は、(A)下記一般式(1)で表されるオルガノアシロキシシラン化合物、及び(B)水酸基を有していてもよい炭素数3~18の直鎖状又は分岐状の脂肪族カルボン酸を含み、
前記オルガノアシロキシシラン化合物の含有量と前記脂肪族カルボン酸の含有量の合計を100質量%としたときの前記脂肪族カルボン酸の含有量が、0.1~35質量%であることを特徴とする。
一般式(1)
(R

)

-Si-(OCOR

)
4-n
(一般式(1)中、R

は、水素原子、又は炭素数1~3の直鎖状又は分岐状の脂肪族炭化水素基であり、R

は、炭素数1~17の直鎖状又は分岐状の脂肪族炭化水素基であり、nは1又は2である。)
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、反応性及び保存安定性に優れたオルガノアシロキシシラン組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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