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公開番号
2025048706
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-03
出願番号
2024053589
出願日
2024-03-28
発明の名称
熱硬化性樹脂組成物及びカラーフィルター
出願人
日油株式会社
代理人
弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類
C08G
59/40 20060101AFI20250326BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】NMP耐性及び金属イオン低残留性に優れた硬化膜を形成可能であり、且つ低粘度での塗布性が良好な熱硬化性樹脂組成物と、その硬化物からなる保護膜を用いたカラーフィルターを提供すること。
【解決手段】エポキシ化合物(A)、多価カルボン酸ヘミアセタールエステル(B)、シリコーン系界面活性剤(C)を含み、前記(A)は、(a1)モノマーと(a2)モノマーと(a3)モノマーを構成単位とし、エポキシ当量が155~240g/molであるエポキシ基含有重合体を含み、前記(A)及び前記(B)の合計100質量部に対して、前記(C)は0.01~1.0質量部であり、前記(A)の合計のエポキシ基に対する前記(B)のカルボキシル基の官能基当量比が0.25~0.95の範囲である熱硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エポキシ化合物(A)、多価カルボン酸ヘミアセタールエステル(B)、シリコーン系界面活性剤(C)を含む熱硬化性樹脂組成物であって、
前記エポキシ化合物(A)は、(a1)エポキシ基を有する(メタ)アクリレート系モノマーと、(a2)下記式(1)で表されるモノマーと、(a3)下記式(2)で表されるモノマーを構成単位とし、エポキシ当量が155~240g/molであるエポキシ基含有重合体を含み、
JPEG
2025048706000022.jpg
34
132
(式中、R
1
は水素原子又はメチル基、R
2
はアリール基、又は炭素数3~12の脂環式炭化水素基を示す。)
JPEG
2025048706000023.jpg
35
132
(式中、R
3
は炭素数3~12の脂環式炭化水素基、又は芳香族炭化水素基を示す。)
前記エポキシ化合物(A)及び前記多価カルボン酸ヘミアセタールエステル(B)の合計100質量部に対して、前記シリコーン系界面活性剤(C)は0.01~1.0質量部であり、
前記エポキシ化合物(A)の合計のエポキシ基に対する前記多価カルボン酸ヘミアセタールエステル(B)のカルボキシル基の官能基当量比が0.25~0.95の範囲であることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
続きを表示(約 160 文字)
【請求項2】
さらに、有機溶剤を含み、
前記有機溶剤中、脂環式ケトン系有機溶剤の割合が20質量%以上80質量%であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる保護膜を有することを特徴とするカラーフィルター。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱硬化性樹脂組成物、及びこれを硬化させてなる保護膜を有するカラーフィルターに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に用いられるカラーフィルターは、透明基板上に、所定パターンに形成されたブラックマトリックス層、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)が所定順序に配列された着色層、保護膜、フォトスペーサーおよび配向膜を順次積層した構造が一般的である。
【0003】
最近では液晶ディスプレイの表示性能に対する要求が厳しくなってきており、カラーフィルターに対しては輝度、色純度およびコントラストといった表示性能に加え、表示素子の画像が固定化する焼き付きと呼ばれる現象や表示ムラなどの信頼性に対する要求が益々高まってきている。特許文献1によれば、前記の焼き付きの発生にはフォトスペーサー形成工程において水酸化カリウムや炭酸ナトリウムなどの現像液中に含まれるNaイオンやKイオンが保護膜表面に残留してしまうことが影響しているとされている。これらのイオンはフォトスペーサーの塗布前に保護膜表面に対して行われるUVオゾン処理などの塗布前洗浄によって保護膜表面に生成するカルボキシル基や水酸基などの極性官能基の影響で残留し易くなると考えられている。このため、前記の保護膜にはUV洗浄後に水酸化カリウムや炭酸ナトリウムなどの現像液に接触した場合でもNaイオンやKイオンの残留を抑制できる性能(以下、金属イオン低残留性)が必要とされている。特許文献1においては、金属イオン低残留性に優れるカラーフィルター保護膜用樹脂組成物として、エポキシ基又はオキセタニル基含有重合体、多価カルボン酸ヘミアセタールエステル、特定のエポキシ化合物、2官能ビスフェノールA型エポキシ樹脂を組み合わせた組成が提案されている。
【0004】
また、ディスプレイの光学特性向上を目的として、カラーフィルター保護膜の薄膜化(仕上がり膜厚:1.0μm程度)が進められており、カラーフィルター保護膜用塗工液の低粘度化(3.0mPa・s以下)が必要とされている。しかしながら、塗工液の低粘度化により、基板端部のガラス部分での塗工液の液戻りや、塗膜のハジキといった塗工欠陥が発生し易くなり、カラーフィルターの歩留り低下が問題となっている。この塗工欠陥の発生を防止するため、保護膜用塗工液には低粘度設計においても塗布性に優れることが求められている。塗布性に優れるカラーフィルター保護膜用樹脂組成物として、特許文献2においては、エポキシ化合物、エポキシ硬化剤、N-アルキルモルホリン、フッ素系ノニオン性界面活性剤を組み合わせた組成が、特許文献3においては、多官能エポキシ樹脂、多価カルボン酸ヘミアセタールエステル、1価のアルコールを組み合わせた組成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-112451号公報
特開2011-65051号公報
特開2022-26360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、液晶表示装置で表示可能な色域の拡大を目的として、着色層に含まれる顔料の微細化や顔料濃度の増加が進んでいる。しかしながら、この影響により顔料が保護膜を通り抜けて液晶層に溶出し、表示不良を引き起こすことが問題となっている。この顔料成分の溶出は、保護膜の後工程である配向膜形成工程において、保護膜に浸透した配向膜の溶剤(N-メチル-2-ピロリドン、以下、NMP)を介して生じると考えられている。この工程では、保護膜とNMPが接触した状態で180℃程度の高温に曝されることがあるため、保護膜には高温下でもNMPの浸透を抑制できる性能(以下、NMP耐性)が求められている。尚、従来のカラーフィルター保護膜は25~40℃程度において溶剤の浸透を抑制できれば充分とされていたが、上述の顔料成分の溶出を抑制するためには従来よりも著しく高い温度での溶剤の浸透抑制が必要となる。
【0007】
また、フォトスペーサーの塗布前洗浄時のUV照射量はメーカーによって異なり、特に高エネルギーのUV照射を行っているメーカーでは依然として焼き付きや表示ムラなどの問題が発生する場合があった。このため、フォトスペーサーの塗布前洗浄時に、より高いエネルギーのUV光に曝された場合でもNaイオンやKイオンの残留を抑制できることが必要とされている。さらに、塗布性については、スピンコートやスリットコートなどの塗布方式によらず塗工液の液戻りや、塗膜のハジキといった塗工欠陥が生じないことが求められている。本発明者らの検討によると、特許文献1~3に記載の組成物はNMP耐性、金属イオン低残留性および塗布性の並立が十分ではなかった。
【0008】
本発明は前記の従来技術に鑑みてなされたものであり、NMP耐性及び金属イオン低残留性に優れた硬化膜を形成可能であり、且つ低粘度での塗布性が良好な熱硬化性樹脂組成物と、その硬化物からなる保護膜を用いたカラーフィルターを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、前記の課題を解決すべく種々の検討を行った結果、特定のエポキシ基含有重合体、多価カルボン酸ヘミアセタールエステル、及びシリコーン系界面活性剤を特定の比率範囲で組み合わせることにより、前記の課題を同時に解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は次の〔1〕-〔3〕である。
【0010】
〔1〕
エポキシ化合物(A)、多価カルボン酸ヘミアセタールエステル(B)、シリコーン系界面活性剤(C)を含む熱硬化性樹脂組成物であって、
前記エポキシ化合物(A)は、(a1)エポキシ基を有する(メタ)アクリレート系モノマーと、(a2)下記式(1)で表されるモノマーと、(a3)下記式(2)で表されるモノマーを構成単位とし、エポキシ当量が155~240g/molであるエポキシ基含有重合体を含み、
JPEG
2025048706000001.jpg
32
153
(式中、R
1
は水素原子又はメチル基、R
2
はアリール基、又は炭素数3~12の脂環式炭化水素基を示す。)
JPEG
2025048706000002.jpg
35
153
(式中、R
3
は炭素数3~12の脂環式炭化水素基、又は芳香族炭化水素基を示す。)
前記エポキシ化合物(A)及び前記多価カルボン酸ヘミアセタールエステル(B)の合計100質量部に対して、前記シリコーン系界面活性剤(C)は0.01~1.0質量部であり、
前記エポキシ化合物(A)の合計のエポキシ基に対する前記多価カルボン酸ヘミアセタールエステル(B)のカルボキシル基の官能基当量比が0.25~0.95の範囲である熱硬化性樹脂組成物。
(【0011】以降は省略されています)
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