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公開番号
2025075900
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2023187390
出願日
2023-11-01
発明の名称
オルガノアシロキシシラン化合物を含む疎水性表面処理剤
出願人
日油株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C09K
3/00 20060101AFI20250508BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】フッ素を含まず、防汚性および滑り性の付与効果に優れ、かつ保存安定性に優れた疎水性表面処理剤を提供する。
【解決手段】(A)特定の構造を有するオルガノアシロキシシラン化合物、および(B)特定の構造を有するオルガノアミドシラン化合物を含み、前記オルガノアシロキシシラン化合物と前記オルガノアミドシラン化合物の質量比が99.99:0.01~90:10である、疎水性表面処理剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)下記一般式(1)で表されるオルガノアシロキシシラン化合物、および(B)下記一般式(2)で表されるオルガノアミドシラン化合物を含み、前記オルガノアシロキシシラン化合物と前記オルガノアミドシラン化合物の質量比が99.99:0.01~90:10である、疎水性表面処理剤。
一般式(1)
(R
1
)
n
-Si-(OCOR
2
)
4-n
(一般式(1)中、R
1
は水素原子、または炭素数1~3の直鎖状または分岐状且つ飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基であり、R
2
は、炭素数1~17の直鎖状または分岐状且つ飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基であり、nは1~3の整数である。)
一般式(2)
(R
3
)
m
-Si-(NHCOR
4
)
4-m
(一般式(2)中、R
3
は水素原子、または炭素数1~3の直鎖状または分岐状且つ飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基であり、R
4
は、炭素数1~17の直鎖状または分岐状且つ飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基であり、mは1~3の整数である。)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス、セラミックス、繊維、金属、樹脂等の各種基材の表面に防汚性および滑り性を付与するために用いられる、オルガノアシロキシシラン化合物を含む疎水性表面処理剤に関する。
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【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンやタブレットを始めとした、タッチパネル式ディスプレイを搭載した電子デバイスが広く普及している。こうしたディスプレイは、指で画面を直接触って操作することが多い。この場合、皮膚に含まれる油脂が指を介してディスプレイ表面に吸着され、ディスプレイの視認性の低下や、外観を損なうといった問題が発生している。この問題を解決するために、防汚性、特に防指紋性を目的として、ディスプレイパネルの表面に、塗工液による疎水化コーティングが施されることがある。一方で、タッチパネル式ディスプレイには、ユーザーがディスプレイパネルを操作した際に指が滑らかに滑るための滑り性を有する表面が求められる。以上の課題を解決するために、ディスプレイパネルの表面に疎水化コーティング処理を施し、滑り性及び防汚性を付与することが行われている。ディスプレイ表面に滑り性および防汚性を付与する成分としては、例えば特許文献1に示されるように、フッ素系化合物が広く用いられている。
【0003】
一方で、環境への影響が懸念されることから、フッ素系化合物の使用は近年避けられる傾向にある。フッ素を含まない滑り性および防汚性を付与する成分としては、ケイ素系化合物が用いられている。例えば特許文献2には、耐擦傷性および防汚性を付与する表面処理剤として、オルガノポリシラザン、パーヒドロポリシラザンおよびテトラエトキシシランを含むポリシラザン系表面処理剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-23717号公報
特開2022-191969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
また、このような表面処理剤は、基材に対して少量で効果を発揮する高い反応性が求められる一方で、容器内で長期間保存されることから、高い保存安定性も求められる。しかし、ケイ素系化合物は、水分の影響を受けやすく、例えば開封後の保存容器内部の空気中に含まれる水分によって加水分解が生じるため、保存安定性に懸念がある。特許文献2では、コーティング物の特性に関する言及はあるものの、コーティング液自体の保存安定性に関しては特に言及されていない。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、フッ素を含まず、防汚性および滑り性の付与効果に優れ、かつ保存安定性に優れた疎水性表面処理剤の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定のアシロキシシラン化合物と特定のアミドシラン化合物を特定量で組み合わせることで、防汚性および滑り性の付与効果に優れ、かつ保存安定性に優れた疎水性表面処理剤が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明の疎水性表面処理剤は、(A)下記一般式(1)で表されるオルガノアシロキシシラン化合物、および(B)下記一般式(2)で表されるオルガノアミドシラン化合物を含み、前記オルガノアシロキシシラン化合物と前記オルガノアミドシラン化合物の質量比が99.99:0.01~90:10であることを特徴とする。
一般式(1)
(R
1
)
n
-Si-(OCOR
2
)
4-n
(一般式(1)中、R
1
は水素原子、または炭素数1~3の直鎖状または分岐状且つ飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基であり、R
2
は、炭素数1~17の直鎖状または分岐状且つ飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基であり、nは1~3の整数である。)
一般式(2)
(R
3
)
m
-Si-(NHCOR
4
)
4-m
(一般式(2)中、R
3
は水素原子、または炭素数1~3の直鎖状または分岐状且つ飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基であり、R
4
は、炭素数1~17の直鎖状または分岐状且つ飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基であり、mは1~3の整数である。)
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、フッ素を含まず、防汚性および滑り性の付与効果に優れ、かつ保存安定性に優れた疎水性表面処理剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について説明する。
なお、本発明において記号「~」を用いて規定された数値範囲は「~」の両端(上限および下限)の数値を含むものとする。例えば、「10~30」は10以上、かつ30以下の範囲を表す。
(【0011】以降は省略されています)
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