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公開番号2025103775
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221400
出願日2023-12-27
発明の名称蛋白質吸着抑制剤、蛋白質吸着抑制剤からなる被覆層を表面に備える基材、磁性粒子および蛋白質吸着抑制方法
出願人日油株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 33/531 20060101AFI20250702BHJP(測定;試験)
要約【課題】生物汚染及びロット間差など生物由来の蛋白質吸着抑制剤に由来する懸念がなく、基材表面への蛋白質の吸着を高度に抑制でき、空気中の酸素や水等の成分により、容易に分解されない蛋白質吸着抑制剤を提供すること。
【解決手段】式(1)で示される化合物を有効成分として含有する蛋白質吸着抑制剤。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025103775000006.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">19</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">90</com:WidthMeasure> </com:Image> [式(1)中、nは5~15の整数である。]
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式(1)で示される化合物を有効成分として含有する蛋白質吸着抑制剤。
JPEG
2025103775000005.jpg
19
90
[式(1)中、nは5~15の整数である。]
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
請求項1に記載の蛋白質吸着抑制剤からなる被覆層を表面に備える基材。
【請求項3】
請求項1に記載の蛋白質吸着抑制剤からなる被覆層を表面に備える磁性粒子。
【請求項4】
請求項1に記載の蛋白質吸着抑制剤で基材表面を処理して、該基材表面への蛋白質の吸着を抑制することを含む、基材への蛋白質吸着抑制方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蛋白質吸着抑制剤、この蛋白質吸着抑制剤からなる被覆層を表面に備える基材、磁性粒子およびこの蛋白質吸着抑制剤を用いた蛋白質吸着抑制方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
疾病の早期発見のために、臨床検査、診断薬の分野において、免疫反応を利用した測定方法が広く用いられている。これらの免疫学的測定法において、抗体(蛋白質)は抗原抗体反応により、目的の抗原の特異的な吸着を起こす一方で、免疫反応容器や測定器具へ非特異な吸着を起こす。また、検体として利用される血清や細胞、尿には目的の抗原以外の不純物(蛋白質)も存在しており、抗体はこれらの不純物とも非特異吸着を起こすことがある。このような蛋白質の非特異吸着はバックグラウンドの上昇や擬陽性の発生など測定精度の低下に繋がる。
【0003】
これらの蛋白質の非特異吸着の抑制のために蛋白質吸着抑制剤が利用されており、代表的な蛋白質吸着抑制剤としては、例えば、特許文献1に開示があるように、ウシ血清アルブミン、ゼラチン、スキムミルクといった生物由来の蛋白質が用いられている。また、特許文献2では化学合成品を主成分とする蛋白質吸着抑制剤として、ポリエチレングリコールアクリレートやポリエチレングリコールメタクリレートをモノマーとして用いた共重合体を用いる方法を開示している。これらの方法は、基材の表面へ蛋白質吸着抑制剤を物理吸着させることにより効果を発現させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-219111号公報
特開2019-206685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載されているような生物由来の蛋白質吸着抑制剤は、BSE(bovin spongiform encephalopathy)に代表される生物汚染及びロット間差の問題があり、さらに保管温度や使用期限などの制限がある。また、特許文献2に記載されているような化学合成品では、構造中にポリエチレングリコール(PEG)骨格を有しており、PEGは空気中の酸素により容易に酸化される特徴を有する。このPEGの酸化により製品が劣化しやすいという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑み、生物汚染及びロット間差など生物由来の蛋白質吸着抑制剤に起因する懸念がなく、基材表面への蛋白質の吸着を高度に抑制でき、空気中の酸素や水等の成分により、容易に分解されない蛋白質吸着抑制剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、式(1)で示される化合物が、反応容器や磁性微粒子等の基材の表面へ効果的に吸着することにより、該表面への蛋白質の吸着を高度に抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、以下の通りである。
[1]式(1)で示される化合物を有効成分として含有する蛋白質吸着抑制剤。
JPEG
2025103775000001.jpg
19
90
[式(1)中、nは5~15の整数である。]
[2]上記[1]に記載の蛋白質吸着抑制剤からなる被覆層を表面に備える基材。
[3]上記[1]に記載の蛋白質吸着抑制剤からなる被覆層を表面に備える磁性粒子。
[4]上記[1]に記載の蛋白質吸着抑制剤で基材表面を処理して、該基材表面への蛋白質の吸着を抑制することを含む、基材への蛋白質吸着抑制方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の式(1)の化合物を有効成分として含む蛋白質吸着抑制剤は、反応容器や磁性微粒子等の基材の表面へ効果的に吸着することにより、該基材表面への蛋白質の吸着を高度に抑制できる。すなわち、高い蛋白質吸着抑制能を発揮する。また、生物由来の蛋白質吸着抑制剤が有するロット間差や生物汚染などといった懸念が無く、安全かつ安定的に蛋白質吸着抑制能を発揮する。さらに、本発明の蛋白質吸着抑制剤は、劣化し難く、使用期限の長い蛋白質吸着抑制剤とすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<蛋白質吸着抑制剤>
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の蛋白質吸着抑制剤は、式(1)の化合物を有効成分として含有する蛋白質吸着抑制剤である。
本発明の蛋白質吸着抑制剤は、例えば蛋白質、ポリペプチド、ステロイド、脂質、ホルモン等、さらに具体的には各種抗原、抗体、レセプター、酵素等を利用した、酵素反応あるいは抗原抗体反応を利用して測定する免疫学的測定法等において使用可能である。具体的には、本発明の蛋白質吸着抑制剤は、放射免疫測定法(RIA)、酵素免疫測定法(EIA)、蛍光免疫測定法(FIA)、ラテックス比濁法、ウェスタンブロッティング等の公知の免疫学的測定法に適用することができる。これらの公知の免疫学的測定法において、例えば、基材表面に抗体あるいは抗原を結合させた後、抗体あるいは抗原が結合していない基材表面部分を、本発明の蛋白質吸着抑制剤で処理することによって、非特異的な蛋白質の吸着を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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