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公開番号
2025067576
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-24
出願番号
2023177667
出願日
2023-10-13
発明の名称
酸変性ポリオレフィン、分散剤、及び封止剤用組成物
出願人
日油株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08F
8/46 20060101AFI20250417BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】無機粉体を良好に分散させることができる分散剤として使用可能な酸変性ポリオレフィンであって、無機粉体を含む組成物を低温で保管した場合でも経時的に分散性が変化しない酸変性ポリオレフィンを提供することである。
【解決手段】 以下に示す成分Aおよび成分Bの合計を100質量%としたとき、成分Aを80~99.99質量%、成分Bを0.01~20質量%反応させてなる酸変性ポリオレフィン。
(成分A)炭素数8~20の直鎖状オレフィンモノマーから得られる、数平均分子量が250~10,000のポリオレフィンであって、式(1)〔炭素数n-3以下の側鎖率(%)=[Nx/(Nx+Ny)×2n-3]/3×100〕から算出される炭素数n-3以下の側鎖率が1~40%であるポリオレフィン。
〔式(1)中、nは、前記オレフィンモノマーの平均炭素数を示し、Nxは、前記ポリオレフィンの
1
H-NMR測定において検出される0.75~0.95ppmのシグナルの積分値を示し、およびNyは、前記ポリオレフィンの
1
H-NMR測定において検出される1.00~1.45ppmのシグナルの積分値を示す。〕
(成分B)不飽和カルボン酸またはその酸無水物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
以下に示す成分Aおよび成分Bの合計を100質量%としたとき、成分Aを80~99.99質量%、成分Bを0.01~20質量%反応させてなる酸変性ポリオレフィン。
(成分A)
炭素数8~20の直鎖状オレフィンモノマーから得られる、数平均分子量が250~10,000のポリオレフィンであって、
式(1):炭素数n-3以下の側鎖率(%)=100×[{Nx/(Nx+Ny)}×2n-3]/3・・・(1)
〔式(1)中、nは、前記オレフィンモノマーの平均炭素数を示し、Nxは、前記ポリオレフィンの
1
H-NMR測定において検出される0.75~0.95ppmのシグナルの積分値を示し、およびNyは、前記ポリオレフィンの
1
H-NMR測定において検出される1.00~1.45ppmのシグナルの積分値を示す。〕
から算出される炭素数n-3以下の側鎖率が1~40%であるポリオレフィン。
(成分B)
不飽和カルボン酸またはその酸無水物
続きを表示(約 120 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の酸変性ポリオレフィンからなる分散剤。
【請求項3】
請求項1に記載の酸変性ポリオレフィンを0.1~50質量%、無機粉体を5~70質量%、および樹脂成分を0.1~30質量%含む封止剤用組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸変性ポリオレフィン、分散剤、及び封止剤用組成物に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリオレフィンは、エチレンやプロピレンに代表されるオレフィンをモノマーとする重合体である。ポリオレフィンは、C/H原子のみから構成される、不飽和結合を有さない重合体であり、低密度および低極性であり、並びに耐水性および耐薬品性が高いことが特徴である。
情報電子分野において、近年有機ELディスプレイや有機太陽電池、有機半導体等の有機電子デバイスが活発に開発されている。これらの有機電子デバイスを水分から保護するために、ポリオレフィンを原料とした封止剤用組成物または封止用シートが用いられている。封止剤用組成物または封止用シートは、一般的に水分バリア性を高めるために吸湿性の無機粉体を含有しており、分散剤として様々な材料に対する高い相溶性を有する酸変性ポリプロピレンが幅広く用いられている。
例えば、特許文献1には、数平均分子量が10,000未満の酸無水物基および/またはカルボキシ基を有するオレフィン系重合体、及びメジアン径が300nm以下である酸化カルシウム等を含む封止剤用組成物に関する発明が開示されており、上記オレフィン系重合体により、上記酸化カルシウムの封止剤用組成物中での分散性が向上することが記載されている。
【0003】
しかしながら、酸変性ポリプロピレンを用いた場合でも、無機粉体が分散不良となり凝集が生じた場合に、組成物粘度が高くなることで成形性が低下する問題がある。さらに、一般に、酸変性ポリプロピレンは高い融点を有するために、特定の溶融粘度条件下で混練し成形する必要があり、成形性が十分ではない。
【0004】
また、近年では有機電子デバイスの安全性の向上および高寿命化が求められており、水分バリア性のさらなる向上のために、微細な無機粉体が用いられている。微細な無機粉体を用いた場合、分散不良により、組成物粘度が高くなることで、成形性が悪化する問題があった。また、封止剤用組成物はエポキシ基などの反応性基を含むことが多いため、硬化しないよう、組成物を低温で保管した場合に、微細な無機粉体が凝集し、経時的に組成物粘度が高くなることで成形性が悪化する問題があった。
このような背景から、微細な無機粉体を良好に分散させ封止剤用組成物の粘度が低減できるとともに、低温で封止剤用組成物を保管した場合でも凝集が生じず、封止剤用組成物の粘度が変化しない分散剤が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-106860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、無機粉体を良好に分散させることができる分散剤として使用可能な酸変性ポリオレフィンであって、無機粉体を含む組成物に配合し低温で保管した場合でも経時的に分散性が変化しない酸変性ポリオレフィンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記事情に鑑みて鋭意検討した結果、特定の構造を有する酸変性ポリオレフィンを新たに案出し、これを分散剤として用いることにより上記目的を達成できることを見出した。この新たな知見に基づく本発明は以下の態様を含む。
【0008】
[1]以下に示す成分Aおよび成分Bの合計を100質量%としたとき、成分Aを80~99.99質量%、成分Bを0.01~20質量%反応させてなる酸変性ポリオレフィン。
(成分A)
炭素数8~20の直鎖状オレフィンモノマーから得られる、数平均分子量が250~10,000のポリオレフィンであって、
式(1):炭素数n-3以下の側鎖率(%)=100×[{Nx/(Nx+Ny)}×2n-3]/3・・・(1)
〔式(1)中、nは、前記オレフィンモノマーの平均炭素数を示し、Nxは、前記ポリオレフィンの
1
H-NMR測定において検出される0.75~0.95ppmのシグナルの積分値を示し、およびNyは、前記ポリオレフィンの
1
H-NMR測定において検出される1.00~1.45ppmのシグナルの積分値を示す。〕
から算出される炭素数n-3以下の側鎖率が1~40%であるポリオレフィン。
(成分B)
不飽和カルボン酸またはその酸無水物
[2]前記[1]に記載の酸変性ポリオレフィンからなる分散剤。
[3]前記[1]に記載の酸変性ポリオレフィンを0.1~50質量%、無機粉体を5~70質量%、および樹脂成分を0.1~30質量%含む封止剤用組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明の新規な酸変性ポリオレフィンを分散剤として用いることによって、無機粉体を良好に分散させることができるだけでなく、低温で保管した場合でも経時的に分散性が変化せず分散安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例で用いた化合物1の
1
H-NMRチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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