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公開番号2025090867
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2022046076
出願日2022-03-22
発明の名称シュードモナスシリンガエ抑制組成物及び該組成物を含む皮膚消毒剤
出願人日油株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 31/80 20060101AFI20250611BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】アルコールを含有しながらも、該アルコールによるIL-1αの産生を抑制しながら、シュードモナスシリンガエ発育抑制できるシュードモナスシリンガエ抑制組成物の提供することである。
【解決手段】炭素数1~3の1価のアルコールを含み、かつ、特定の構造を有する共重合体(P)を含む組成物は、IL-1αの産生を抑制しながら、シュードモナスシリンガエ発育抑制ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)炭素数1~3の1価のアルコール 35~75 w/v%と、及び、
(b) 重量平均分子量5,000~5,000,000であり、下記式(1)で表される2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位と下記式(2)で表されるブチルメタクリレートに基づく構成単位からなり、該構成単位(1)と該構成単位(2)の含有量の比がモル比にて10:90~90:10である共重合体(P) 0.001~1.0 w/v%と
を含む、シュードモナスシリンガエ抑制組成物。
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続きを表示(約 37 文字)【請求項2】
請求項1に記載の組成物を含む、皮膚消毒剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、真正細菌であるシュードモナスシリンガエ抑制組成物及び該組成物を含む皮膚消毒剤に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
シュードモナスシリンガエ(
P. syringae
)は、カエデ、エンドウマメ、キウイフルーツ等の植物に感染する真正細菌であり、植物の葉や枝の表面に生存するほか、ヒトの生活環境中に生存、あるいはヒトの身体表面に付着することもある。シュードモナスシリンガエの寄主植物に対する作用として、葉の表面に斑点を形成する、葉が奇形になる、花が壊死する等の症状をもたらすことが知られている。
シュードモナスシリンガエの発育抑制方法としては、特許文献1に記載の方法が知られている。該方法では、特定の置換基を有するN-エチル-N-メチル-ホルムアミジン系化合物とストロビルリン系化合物を用いて、シュードモナスシリンガエの活性を阻害している。
【0003】
ストロビルリン系化合物は甲状腺毒性等を示すものもあるため、ヒトの身体に適用することは安全上困難である。前述の通り、シュードモナスシリンガエはヒトの身体表面に付着していることに鑑みると、シュードモナスシリンガエの発育抑制剤はヒトの皮膚に適用しても問題ないものが好ましい。
例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等の逆性石鹸系化合物、グルコン酸クロルヘキシジンに代表されるクロルヘキシジン塩等のビグアナイド化合物、クレゾール等のフェノール系化合物及びヨウドホルム等のヨウ素化合物は、ヒトの皮膚に適用可能であり、シュードモナスシリンガエを含む多くの微生物種に有効な殺菌成分である。しかし、これらの成分は、pHや共存有機物の影響を受ける。すなわち処方や使用環境によって、効力が変化し、シュードモナスシリンガエに対して十分な発育抑制効果を発揮できない場合がある。
【0004】
IL-1α産生量を抑制する方法としては、以下のような技術が挙げられる。
特許文献2では、サクラダソウ抽出物がIL-1α産生量を抑制する効果があることを公開している。また、特許文献3では、アルニカ抽出物がIL-1α産生量を抑制する効果があることを公開している。特許文献2においては、ヒト表皮細胞に対し、50 μg/mLのLPS(リポサッカライド)培地を暴露することで、IL-1αの産生を意図的に促進し、該抽出物によるIL-1α抑制効果の有無を評価している。また、特許文献3においては、マウス由来マクロファージに対し、100 ng/mlのLPS培地を暴露することで、IL-1αの産生を意図的に促進し、該抽出物によるIL-1α抑制効果の有無を評価している。
しかし、いずれの文献に記載の抽出物は、本発明のシュードモナスシリンガエ抑制組成物とは構成が異なり、さらに、ヒトの皮膚などに対してアルコールを暴露した際に発生するIL-1α産生量の抑制効果を有しているかは示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2018-534284号公報
特許4477285号
特開2011-178705号公報
【非特許文献】
【0006】
https://www.nikoderm.com/有用性評価/角層診断/抗炎症/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
エタノールやイソプロパノール等のアルコールは、pHや共存有機物の変化を受けにくく、かつ速乾性、即効性に優れる。これにより、シュードモナスシリンガエの発育抑制として、アルコールを使用(噴霧、塗擦等による処理)することが好ましい。アルコールは、ストロビルリン系化合物のような甲状腺毒性等は有さず、通常皮膚に適用する場合、安全上の問題はほとんどない。
しかし、一部のアルコール消毒使用者、例えば、アルコールに対して過剰反応を示してしまう敏感肌の人においては、アルコールを皮膚に頻回接触することで、アルコールがサイトカインIL-1αの産生を促進し、しわの形成等、皮膚に影響を及ぼす可能性がある(非特許文献1)。
そこで、敏感肌の人に対して皮膚にアルコールを頻回接触させる際は、しわ形成予防の観点から、アルコールによるIL-1αの産生を抑制することが重要である。
より詳しくは、本発明の課題は、アルコールを含有しながらも、該アルコールによるIL-1αの産生を抑制しながら、シュードモナスシリンガエ発育抑制できるシュードモナスシリンガエ抑制組成物の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、炭素数1~3の1価のアルコールを含み、かつ、以下で説明する特定の構造を有する共重合体(P)を含む組成物は、IL-1αの産生を抑制しながら、シュードモナスシリンガエ発育抑制ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は次の通りである。
[1](a)炭素数1~3の1価のアルコール 35~75 w/v%と、及び、
(b) 重量平均分子量5,000~5,000,000であり、下記式(1)で表される2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位と下記式(2)で表されるブチルメタクリレートに基づく構成単位からなり、該構成単位(1)と該構成単位(2)の含有量の比がモル比にて10:90~90:10である共重合体(P) 0.001~1.0 w/v%と
を含む、シュードモナスシリンガエ抑制組成物。
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[2]前項1に記載の組成物を含む、皮膚消毒剤。
【発明の効果】
【0010】
本発明のシュードモナスシリンガエ抑制組成物は、該組成物にアルコールを含有しながらも、アルコールによるIL-1αの産生を抑制しながら、シュードモナスシリンガエ発育抑制ができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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