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公開番号2025068608
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-28
出願番号2024178526
出願日2024-10-11
発明の名称アミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレン誘導体、その製造方法およびアミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレン結合体
出願人日油株式会社
代理人個人,個人
主分類C08G 65/32 20060101AFI20250421BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】体機能性分子をプロドラッグ化し、生理的条件下で徐々に生体機能性分子を放出することを特徴としたアミノ基およびアセタール構造を有するポリオキシエチレン誘導体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】例えば式(1)で表されるアミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレン誘導体。
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(B1は水素原子または-C(R1)(R2)OC(O)E1であり、R1、R2は、炭素数1~10の炭化水素基またはHであり、E1は脱離基であり、P1はポリオキシエチレン誘導体部であり、wは1~8の整数であり、mは0または1である。)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)、式(2)、式(3)または式(4)で表されることを特徴とする、アミ
ノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレン誘導体。
TIFF
2025068608000094.tif
66
155
TIFF
2025068608000095.tif
64
148
TIFF
2025068608000096.tif
70
156
TIFF
2025068608000097.tif
71
154
(式(1)、(2)、(3)および式(4)中


は水素原子または-C(R

)(R

)OC(O)E

であり、


は脱離基であり、


はポリオキシエチレン誘導体部であり、
wは1~8の整数であり、


、R

、R

、R

、R

およびR
12
はそれぞれ独立して炭素数1~10の炭化
水素基または水素原子であり、


は、置換されていてもよい炭素数1~24の炭化水素基または水素原子であり、


、R

、R

、R
10
およびR
11
はそれぞれ独立して電子求引性置換基、電子供
与性置換基または水素原子であり、

13
は、置換されていてもよい炭素数1~10の炭化水素基または水素原子であり、

14
は、置換されていてもよい炭素数1~10の炭化水素基であり、

13
はR
14
と結合していてもよく、
mは0または1である。)
続きを表示(約 4,600 文字)【請求項2】
mが0であり、R

およびR

が水素原子であり、R

、R

、R

およびR
12
がそ
れぞれ独立して水素原子またはメチル基であることを特徴とする、請求項1記載のアミノ
基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレン誘導体。
【請求項3】
mが0であり、R

およびR

が水素原子であり、R

、R

、R

およびR
12
がそ
れぞれ独立して水素原子またはメチル基であり、L

中のR
13
とR
14
とが結合してお
り、

13
は、下記式(5)で表される炭化水素基であり、R
14
は、下式(6)で表され
る炭化水素基であることを特徴とする、請求項1または2に記載のアミノ基を含むアセタ
ール型リリーサブルポリオキシエチレン誘導体。
TIFF
2025068608000098.tif
32
123
(式(5)中、

15
およびR
16
は、それぞれ独立して、置換されていてもよい炭素数1~4の炭化
水素基または水素原子であり、
q1は1~4の整数であり、
(*1)はNとの結合点を表し、
(*2)はR
14
との結合点を表す。)
TIFF
2025068608000099.tif
33
123
(式(6)中、

17
およびR
18
は、それぞれ独立して、置換されていてもよい炭素数1~4の炭化
水素基または水素原子であり、

19
はCR
20
または窒素原子であり、

20
は、置換されていてもよい炭素数1~4の炭化水素基または水素原子であり、
q2は0~3の整数であり、


は、R
19
の炭素原子または窒素原子とP

をつなぐ単結合または2価のスペーサ
ーであり、
(*3)はNとの結合点を表し、
(*4)はR
13
との結合点を表し、
(*5)はP

との結合点を表す。)
【請求項4】
mが0であり、


およびR

が水素原子であり、


、R

、R

およびR
12
がそれぞれ独立して水素原子またはメチル基であり、

13
とR
14
が結合しており、

15
およびR
16
が水素原子であり、
q1が2であり、

17
およびR
18
が水素原子であり、

19
がメチン基または窒素原子であり、
q2が2であることを特徴とする、請求項3に記載のアミノ基を含むアセタール型リリ
ーサブルポリオキシエチレン誘導体。
【請求項5】
請求項1、2、3または4に記載のアミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキ
シエチレン誘導体を製造する方法であって、
ポリオキシエチレン誘導体とベンズアルデヒド誘導体またはフェニルケトン誘導体とを
カップリングさせることによって、下記式(7)または下記式(8)で表されるカップリ
ング生成物を得るカップリング工程、
前記カップリング工程後に、酸性条件下で、下記式(7)または下記式(8)で表され
る前記カップリング生成物を、2位にヒドロキシメチル基を有し、かつ4位または6位に
置換基(-CH=CB

)C(R

)(R

)-OH(B

、m、R

、R

は前述の通
りである)を有するフェノールと反応させることで、アセタール構造体を得るアセタール
化工程、および、
前記アセタール化工程後に、4位または6位の前記置換基の末端に脱離基構造(-OC
(O)E

)(E

は脱離基である)を導入する脱離基構造導入工程
を備えることを特徴とする、アミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレ
ン誘導体の製造方法。
TIFF
2025068608000100.tif
54
123
TIFF
2025068608000101.tif
55
123
(式(7)および式(8)中、P

、w、R

、R

、R

、R

、R
10
、R
11
、R
13
およびR
14
は、前述した通りである。)
【請求項6】
前記カップリング工程と、前記アセタール化工程との間に、酸性条件下で、前記式(7
)または前記式(8)の前記カップリング生成物を、1価のアルコールと反応させること
によって、下記式(9)または下記式(10)で表されるジアルキルアセタール構造体を
得るジアルキル化工程を備えることを特徴とする、請求項5に記載のアミノ基を含むアセ
タール型リリーサブルポリオキシエチレン誘導体の製造方法。
TIFF
2025068608000102.tif
54
123
TIFF
2025068608000103.tif
53
123
(式(9)および(10)中、

21
およびR
22
は、それぞれ独立して炭素数1~10の炭化水素基であり、


、w、R

、R

、R

、R

、R
10
、R
11
、R
13
およびR
14
は前述した
通りである。)
【請求項7】
前記アセタール化工程と、前記脱離基構造導入工程との間に、前記カップリング生成物
中の保護基で保護されたアミノ基の脱保護工程、および
前記脱保護工程後に脱保護されたアミノ基に生体機能性分子と反応可能な官能基を導入
する工程を備えることを特徴とする、請求項5に記載のアミノ基を含むアセタール型リリ
ーサブルポリオキシエチレン誘導体の製造方法。
【請求項8】
前記アセタール化工程と、前記脱離基構造導入工程との間に、前記ジアルキルアセター
ル構造体中の保護基で保護されたアミノ基の脱保護工程、および
前記脱保護工程後に脱保護されたアミノ基に生体機能性分子と反応可能な官能基を導入
する工程を備えることを特徴とする、請求項6に記載のアミノ基を含むアセタール型リリ
ーサブルポリオキシエチレン誘導体の製造方法。
【請求項9】
下記の式(11)、式(12)、式(13)または式(14)で表され、生理的条件下
で開裂することを特徴とする、アミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチ
レン結合体。
TIFF
2025068608000104.tif
66
168
TIFF
2025068608000105.tif
63
161
TIFF
2025068608000106.tif
63
161
TIFF
2025068608000107.tif
66
155
(式(11)、式(12)、式(13)および式(14)中、


は水素原子または-C(R

)(R

)OC(O)NHD

であり、


は、生体機能性分子に含まれるアミノ基から、カーバメート結合を構成するアミノ
基を除いた残基であり、


は、ポリオキシエチレン誘導体部、またはポリオキシエチレン誘導体部と生体機能
性分子の結合体であり、
wは1~8の整数であり、


、R

、R

、R

、R

およびR
12
は、それぞれ独立して炭素数1~10の炭
化水素基または水素原子であり、


は、置換されていてもよい炭素数1~24の炭化水素基または水素原子であり、


、R

、R

、R
10
およびR
11
は、それぞれ独立して、電子求引性置換基、電
子供与性置換基または水素原子であり、

13
は、置換されていてもよい炭素数1~10の炭化水素基または水素原子であり、

14
は、置換されていてもよい炭素数1~10の炭化水素基であり、

13
はR
14
と結合していてもよく、
mは0または1である。)
【請求項10】
請求項9記載のアミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレン結合体を
製造する方法であって、請求項1または2に記載のアセタール型リリーサブルポリオキシ
エチレン誘導体と生体機能性分子を、水溶性の有機溶媒が含まれていてもよい中性または
塩基性の緩衝液中で反応させるカップリング工程、および前記カップリング工程後の中性
または塩基性条件下での精製工程を備えることを特徴とする、アミノ基を含むアセタール
型リリーサブルポリオキシエチレン結合体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレン誘導体、その製造方法および生体機能性分子との結合体であるアミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレン結合体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ホルモンやサイトカイン、酵素などの生体機能性分子などを用いた医薬品は、通常生体内へ投与されると腎臓における糸球体濾過や肝臓や脾臓などにおけるマクロファージによる取り込みによって、生体内から速やかに排出されてしまう。そのため血中半減期が短く、十分な薬理効果を得ることが困難であることが多い。この問題を解決するため、生体機能性分子にポリオキシエチレン(PEG)などの水溶性ポリマーによって化学修飾する試みが行われている。その結果、分子量の増大や水和層の形成などにより生体機能性分子などの血中半減期を延長することが可能となる。また、これらの修飾により、生体機能性分子などの毒性や抗原性の低下、凝集性の改善などの効果が得られることも良く知られている。
【0003】
一方で、PEGなどの水溶性ポリマーで化学修飾された生体機能性分子は、当該水溶性ポリマーによる水和層の形成や活性部位の立体的な遮蔽効果により、ターゲットとする生体内因性分子や受容体などとの相互作用が低下し、生体機能性分子本来の薬理作用の低下や、体内・細胞内動態の変化など好ましくない影響を与える場合があることが知られている。
【0004】
上記のような課題に対するアプローチとして、生体機能性分子に一時的結合を介して水溶性ポリマーを化学修飾し、生体内でこの一時的結合を開裂させて化学修飾されていない生体機能性分子を放出させる方法、すなわちプロドラッグ化の方法が用いられる。
【0005】
近年、水溶性ポリマーで修飾された生体機能性分子について、プロドラッグ化の方法を用いて生体機能性分子本来の薬理作用の低下や、体内・細胞内動態の変化を抑制可能な技術として、特許文献1、2に記載の技術が知られている。これら特許文献1、2には、生体機能性分子であるヒト成長ホルモン(hGH)やインターロイキン2(IL-2)を非酵素依存的で生理的条件下、すなわち中性条件下、において適度な速度で分解するリンカーを介してPEGで修飾したPEG化hGHやPEG化IL-2がそれぞれの血中半減期を延長しつつ、リンカーの分解に伴い、生体機能性分子が放出されることでPEG化による薬理作用の低下を改善できることが報告されている。このことから、生体機能性分子の血中半減期を延長しつつ、かつ、生理的条件下において非酵素依存的に生体機能性分子を適度な速度で放出し、薬理作用を発現させるプロドラッグ化技術は重要である。
【0006】
特許文献3では、PEGで化学修飾された生体機能性分子が非酵素依存的に一時結合を開裂し、化学修飾されていない生体機能性分子を放出する化合物が報告されている。
【0007】
具体的には、酸性条件下で加水分解されるアセタール構造を有するリンカーの加水分解をトリガーとして1,4-または1,6-ベンジル脱離により一時結合であるカーバメート結合を開裂し、化学修飾されていない生体機能性分子を放出することが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2018-150311号公報
特開2022-000043号公報
特開2018-172648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、特許文献3の実施例では、非酵素依存的に生体機能性分子を放出可能であり、酸性条件下で生体機能性分子を放出可能な構造が例示されている。しかし、生理的条件下、すなわちpH7.4付近の中性条件下で、非酵依存的に生体機能性分子を適度な速度で放出し、薬理作用を発現させるプロドラッグ化技術は記載されていない。
【0010】
本発明の課題は、上記課題に鑑み、生体機能性分子をプロドラッグ化し、生理的条件下で徐々に生体機能性分子を放出することを特徴としたアミノ基およびアセタール構造を有するポリオキシエチレン誘導体およびその安定的な製造方法ならびにアミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレン結合体を提供するである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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