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公開番号
2024125436
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-19
出願番号
2021119593
出願日
2021-07-20
発明の名称
イミダゾール化合物の製造方法
出願人
小野薬品工業株式会社
代理人
主分類
C07D
471/04 20060101AFI20240911BHJP(有機化学)
要約
【課題】収率のよいフッ素化イミダゾールの製造方法、および光学純度の高いイミダゾール化合物の製造方法を提供すること。
【解決手段】下記の化合物Yを用いることにより、フッ素化イミダゾールを高収率で得ることができる。また、化合物Yとシンコニジンとの塩を再結晶により精製する工程を加えることで、高光学純度の化合物Yが得られる。
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【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(3S)-3-{2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-4-フルオロ-1H-イミダゾール-5-イル}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-7-インドリジニル 4-メチルベンゼンスルホナートを製造する方法であって、2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-5-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-1H-イミダゾール-4-カルボン酸をフッ素化する工程を含む製造方法。
続きを表示(約 2,300 文字)
【請求項2】
フッ素化する工程が、求電子的フッ素化剤を用いる工程である、請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
求電子的フッ素化剤が、1-クロロメチル-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン ビス(テトラフルオロボラート)である、請求項2記載の製造方法。
【請求項4】
光学純度の高い2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-5-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-1H-イミダゾール-4-カルボン酸を用いる、請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
光学純度の高い2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-5-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-1H-イミダゾール-4-カルボン酸が、2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-5-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-1H-イミダゾール-4-カルボン酸 (R)-4-キノリニル[(2S,4S,5R)-5-ビニル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクト-2-イル]メタノール (1:1)を経由して得られる2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-5-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-1H-イミダゾール-4-カルボン酸である、請求項4記載の製造方法。
【請求項6】
2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-5-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-1H-イミダゾール-4-カルボン酸 (R)-4-キノリニル[(2S,4S,5R)-5-ビニル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクト-2-イル]メタノール (1:1)の光学純度が70%e.e.以上である、請求項5記載の製造方法。
【請求項7】
2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-5-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-1H-イミダゾール-4-カルボン酸 (R)-4-キノリニル[(2S,4S,5R)-5-ビニル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクト-2-イル]メタノール (1:1)の光学純度が80%e.e.以上である、請求項5または6記載の製造方法。
【請求項8】
2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-5-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-1H-イミダゾール-4-カルボン酸 (R)-4-キノリニル[(2S,4S,5R)-5-ビニル-1-アザビシクロ[2.2.2]オクト-2-イル]メタノール (1:1)の光学純度が95%e.e.以上である、請求項5から7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
さらに、a)2-メチル-2-プロパニル 3-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-3-オキソプロパノアートを臭素化して2-メチル-2-プロパニル 2-ブロモ-3-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-3-オキソプロパノアートを得る工程、b)2-メチル-2-プロパニル 2-ブロモ-3-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-3-オキソプロパノアートと6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジンカルボキシイミダミドとを環化反応に付して2-メチル-2-プロパニル 2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-5-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-1H-イミダゾール-4-カルボキシラートを得る工程、および、c)2-メチル-2-プロパニル 2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-5-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-1H-イミダゾール-4-カルボキシラートを脱保護反応に付して2-[6-(ジベンジルアミノ)-2-フルオロ-3-ピリジニル]-5-[(3S)-7-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-3-インドリジニル]-1H-イミダゾール-4-カルボン酸を得る工程を含む、請求項1記載の製造方法。
【請求項10】
臭素化の工程が、N-ブロモスクシンイミドを用いる工程である、請求項9記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、イミダゾール化合物の製造方法に関する。さらに詳しくは、フッ素化イミダゾールの製造方法、および、光学純度の高いイミダゾール化合物の製造方法等に関する。本開示は、さらに、本発明の製造方法によるイミダゾール化合物の合成中に得られる中間体化合物等を含む。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
血栓症およびその合併症である血栓塞栓症(以下、血栓塞栓性疾患)は、癌と並んで成人における死亡原因の上位を占め、近年重要な問題となっている。血栓塞栓性疾患は、血栓が血管傷害部位で形成されることにより、もしくはその血栓が遊離して血流に乗って別の血管内に運ばれ血管を閉塞することにより発生する。血栓塞栓性疾患には、例えば深部静脈血栓症と肺塞栓症の総称である静脈血栓塞栓症、脳卒中、狭心症、心筋梗塞、その他種々の動脈および静脈血栓症等が含まれる。
【0003】
血管の損傷などで血管壁に発現した組織因子は、血液凝固カスケードの起点となり、血中に微量に存在する血液凝固第VII因子と複合体を形成する。本複合体は血液凝固第IX因子および血液凝固第X因子を活性化し、活性化血液凝固第X因子がプロトロンビンをトロンビンへ変換する。トロンビンはフィブリノーゲンをフィブリンへ変換し、最終的に不溶性フィブリンが形成する(開始期)。この過程で産生されたトロンビンは、開始期の血栓形成を促すと考えられ、止血に重要と考えられる一方で、血液凝固第XI因子を活性化し、活性化血液凝固第XI因子(以下、FXIaともいう。)を介して爆発的なトロンビン産生を引き起こし(増幅期)、その結果、血栓が増大することが報告されている(非特許文献1-3参照)。
【0004】
血栓塞栓性疾患の治療および/または予防には一般的に抗凝固薬剤が用いられているが、既存の抗凝固薬剤は、優れた抗血栓作用を示す一方で、出血合併症という重篤な副作用が問題となっているか、あるいは出血合併症を引き起こさないために、投与量が制限され、十分な抗血栓作用を発揮していない可能性が考えられる。このような状況下で、病的血栓の成長あるいは増大を抑制し、かつ止血血栓の形成に影響しない、新しい作用機序を有する血栓症や血栓塞栓症の治療剤および/または予防剤が必要とされている。その標的の一つとして、近年、FXIaが注目されている。血液凝固第XI因子は、血液凝固の調節に関与する血漿中セリンプロテアーゼの一つであり、活性化血液凝固第XII因子、トロンビン、または自身によってFXIaとなる。FXIaは、古典的血液凝固カスケードにおいては内因系あるいは接触系と呼ばれる血液凝固経路の構成因子の一つであり、Arg-AlaとArg-Val間のペプチド結合を選択的に切断することにより、血液凝固第IX因子を活性化する。FXIaの安全性は、血友病Cと呼ばれるヒトの血液凝固第XI因子欠損症において、主に術後または外傷後の軽度から中程度の出血を特徴とした観察結果から支持されている。さらに、FXIaの効果と安全性の高さについては、ヒトの血液凝固第XI因子欠損症の観察結果に加えて、血液凝固第XI因子欠損マウスを用いた実験的血栓症および出血モデルにおける実験結果およびサルまたはウサギを用いた実験的血栓症および出血モデルにおける抗血液凝固第XI因子中和抗体またはアンチセンスの実験結果から証明されている(非特許文献4-8参照)。
【0005】
以上の結果から、FXIaは抗血栓治療剤および/または予防剤を開発する上で、出血という副作用の無い非常に魅力的な標的であり、FXIa阻害剤は出血等の望ましくない副作用を持たない、非常に強力かつ安全な抗血栓治療剤または予防剤になることが期待されている。
【0006】
ところで、特許文献1には、(3S)-3-[2-(6-アミノ-2-フルオロピリジン-3-イル)-4-フルオロ-1H-イミダゾール-5-イル]-7-[5-クロロ-2-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロインドリジン-5(1H)-オン(以下、化合物Xと略記することがある。)が、選択的な血液凝固第XIa因子阻害剤であり、血栓塞栓疾患等の治療薬として有用であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2016/093285号パンフレット
国際公開第2020/111268号パンフレット
【非特許文献】
【0008】
ブラッド・コアグレーション・アンド・フィブリノリシス(Blood Coagulation and Fibrinolysis)、2006年、第17巻、251-257頁
サイエンス(Science)、1991年、第253巻、909-912頁
ブラッド(Blood)、2003年、第102巻、953-955頁
ジャーナル・オブ・トロンボシス・アンド・ヘモスタシス(Journal of Thrombosis and Haemostasis)、2005年、第3巻、695-702頁
ジャーナル・オブ・トロンボシス・アンド・ヘモスタシス(Journal of Thrombosis and Haemostasis)、2006年、第4巻、1982-1988頁
ブラッド(Blood)、2012年、第119巻、2401-2408頁
ブラッド(Blood)、2009年、第113巻、936-944頁
ジャーナル・オブ・トロンボシス・アンド・ヘモスタシス(Journal of Thrombosis and Haemostasis)、2006年、第4巻、1496-1501頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
医薬品としての化合物Xの工業的生産スケールに適した製造方法(その過程の方法)を提供すること、および/または当該製造方法に適した新規中間体を提供することである。
【0010】
以下に示す、特許文献1の実施例2(10)に記載の化合物Xは、その化学構造中に、フッ素化されたイミダゾール環を有する。
(【0011】以降は省略されています)
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