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公開番号
2024131182
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023041284
出願日
2023-03-15
発明の名称
α-ヨード置換カルボン酸
出願人
株式会社合同資源
代理人
個人
,
個人
主分類
C07C
53/19 20060101AFI20240920BHJP(有機化学)
要約
【課題】熱や光等に対する安定性に優れる、α-ヨード置換カルボン酸を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)
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(式中、R
1
及びR
2
はそれぞれ独立して水素原子、カルボキシル基、脂肪族基又は芳香族基を表す。)で示され、含水量が0.1~15.0質量%の範囲、かつ酸成分含有量が0.15~3.0質量%の範囲である、α-ヨード置換カルボン酸。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1)
JPEG
2024131182000006.jpg
24
160
(式中、R
1
及びR
2
はそれぞれ独立して水素原子、カルボキシル基、脂肪族基又は芳香族基を表す。)
で示され、含水量が0.1~15.0質量%の範囲、かつ酸成分含有量が0.15~3.0質量%の範囲である、α-ヨード置換カルボン酸。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記酸成分の酸解離定数(pKa)が、2.8以下である、請求項1に記載のα-ヨード置換カルボン酸。
【請求項3】
前記酸成分が、無機酸である、請求項1又は2に記載のα-ヨード置換カルボン酸。
【請求項4】
下記一般式(1)
JPEG
2024131182000007.jpg
25
160
(式中、R
1
及びR
2
はそれぞれ独立して水素原子、カルボキシル基、脂肪族基又は芳香族基を表す。)で示されるα-ヨード置換カルボン酸に、水を0.1~15.0質量%の範囲、かつ酸成分を0.15~3.0質量%の範囲で含有させる、α-ヨード置換カルボン酸の安定化方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、α-ヨード置換カルボン酸に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
ヨウ素及びヨウ素化合物はその生理活性、抗菌性、X線吸収能等の独自の性質や、高い反応性等を活かし、殺菌剤、造影剤、色素、医薬品、農薬、電荷輸送材、酸化剤、精密重合、触媒等の種々の用途に広く用いられている(例えば非特許文献1等を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
「ヨウ素化合物の機能と応用展開」、シーエムシー出版、2005年10月30日初版発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
有機ヨウ素化合物の中でもα-ヨード置換カルボン酸は、制御ラジカル重合とも称されるリビングラジカル重合におけるラジカル発生剤や分子量制御剤、各種ファインケミカルの合成原料又は中間体等として有用である。しかし、α-ヨード置換カルボン酸は、熱や光に晒されたり、酸化還元条件下で分解されやすく、その安定性(長期保存性)には改善の余地があった。
本発明の目的は、熱や光等に対し安定化され、分解が抑制されるα-ヨード置換カルボン酸を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、水分及び酸成分を特定範囲でα-ヨード置換カルボン酸に含有させることで前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、下記の態様を有する。
[1] 下記一般式(1)
JPEG
2024131182000001.jpg
24
160
(式中、R
1
及びR
2
はそれぞれ独立して水素原子、カルボキシル基、脂肪族基又は芳香族基を表す。)
で示され、含水量が0.1~15.0質量%の範囲、かつ酸成分含有量が0.15~3.0質量%の範囲である、α-ヨード置換カルボン酸。
[2] 前記酸成分の酸解離定数(pKa)が、2.8以下である、前記[1]に記載のα-ヨード置換カルボン酸。
[3] 前記酸成分が、無機酸である、前記[1]又は[2]に記載のα-ヨード置換カルボン酸。
[4] 下記一般式(1)
JPEG
2024131182000002.jpg
26
160
(式中、R
1
及びR
2
はそれぞれ独立して水素原子、カルボキシル基、脂肪族基又は芳香族基を表す。)で示されるα-ヨード置換カルボン酸に、水を0.1~15.0質量%の範囲、かつ酸成分を0.15~3.0質量%の範囲で含有させる、α-ヨード置換カルボン酸の安定化方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、熱や光等に対し安定化され、分解が抑制されるα-ヨード置換カルボン酸を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、下記一般式(1)
JPEG
2024131182000003.jpg
25
160
(式中、R
1
及びR
2
はそれぞれ独立して水素原子、カルボキシル基、脂肪族基又は芳香族基を表す。)で示され、含水量が0.1~15.0質量%の範囲、かつ酸成分含有量が0.15~3.0質量%の範囲である、α-ヨード置換カルボン酸である。
本発明のα-ヨード置換カルボン酸は、熱や光等に対する安定性に優れており、分解が抑制され、また、長期に亘る保存後も着色が抑制される。
このような効果が発現する詳細な理由は不明であるが、α-ヨード置換カルボン酸におけるカルボキシル基の水存在下における解離平衡が、酸成分が特定量の範囲で存在することにより、水素イオンが解離しない側に傾くため、α-ヨード置換カルボン酸としての安定性が高まり、ヨウ素の遊離等の分解が抑制されると推定される。
【0008】
一般式(1)において、R
1
及びR
2
がそれぞれ独立して表す脂肪族基としては、直鎖又は分岐状の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基が挙げられる。
直鎖又は分岐状の脂肪族炭化水素基の炭素数は1~12が好ましく、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基の炭素数は3~12が好ましく、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、ビシクロヘキシル基等が挙げられる。
中でも、脂肪族基として、炭素数は1~12の直鎖又は分岐状の脂肪族炭化水素基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基がより好ましい。
【0009】
一般式(1)において、R
1
及びR
2
がそれぞれ独立して表す芳香族基としては、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基が挙げられる。
芳香族炭化水素基の炭素数は6~20が好ましく、例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、アズレニル基、ターフェニル基等が挙げられる。
芳香族複素環基の炭素数は6~20が好ましく、例えばフリル基、チエニル基、ピロリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾフラニル基、インドリル基、ベンゾチアゾリル基、カルバゾリル基等が挙げられる。
【0010】
上述した脂肪族基又は芳香族基は、置換基を有していてもよい。かかる置換基としては、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、tert-ペンチルオキシ基、1,2-ジメチルプロポキシ基等のアルコキシル基等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)
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