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公開番号2024173391
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023091774
出願日2023-06-02
発明の名称撮像装置、撮像装置の制御方法およびプログラム
出願人キヤノン株式会社
代理人個人
主分類H04N 23/695 20230101AFI20241205BHJP(電気通信技術)
要約【課題】画角に適したPT駆動速度がカメラの最低駆動速度よりも小さい場合に、ユーザの望むPT制御を行うことができるようにする。
【解決手段】切り出し表示領域であるデジタルPT領域が検知枠からはみ出たことを検知すると、まず、撮影映像の静止画像を取得する。そして、静止画像を取得した時点でのデジタルPT領域の位置が撮影映像の中心になるようにメカPT制御を行うよう指示を出す。そして、メカPT制御が行われている間、取得した静止画像の中で画角に適したPT駆動速度に相当する速度でデジタルPT制御を行うように制御し、メカPTが目標位置まで達すると、メカPT制御を停止するとともに、静止画像の中でのデジタルPT制御を停止し、撮影映像でデジタルPT制御を再開する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
撮影映像を取得する撮像手段と、
前記撮像手段をパン方向及びチルト方向に回転させる駆動制御手段と、
前記撮像手段が撮影した撮影映像から一部の領域を切り出す画像処理手段と、
前記撮像手段による現在の画角に応じたパン方向及びチルト方向の駆動速度を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された駆動速度が、予め定められた駆動速度の下限である最低駆動速度を下回っている場合に、前記駆動制御手段による制御から前記画像処理手段による制御に切り替える制御手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記画像処理手段は、前記撮像手段へのパン方向及びチルト方向の駆動指示に従って、前記撮像手段のズームを変更した状態で前記撮像手段が撮影した撮影映像から一部の領域を切り出し、前記駆動指示での方向へ前記決定手段によって決定された駆動速度に相当する速度で前記切り出した領域を前記撮影映像の中で移動させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記撮影映像よりも小さく、かつ前記切り出した領域よりも大きい矩形領域を前記撮影映像の中に設定する設定手段をさらに有し、
前記切り出した領域が前記矩形領域からはみ出た場合に、前記撮像手段は静止画像を取得し、
前記画像処理手段は前記取得した静止画像の中で前記切り出した領域を変更する、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記画像処理手段により前記取得した静止画像の中で前記切り出した領域を変更する間、
前記駆動制御手段は、前記静止画像を取得した時点での前記切り出した領域の位置が撮影映像の中央の位置になるよう、前記撮像手段をパン方向及びチルト方向に回転させ、
前記制御手段は、前記静止画像を取得した時点での前記切り出した領域の位置が撮影映像の中央に到達した後は、前記駆動制御手段による制御から前記画像処理手段による制御に切り替える
ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記駆動制御手段による前記撮像手段の回転により前記撮影映像の中央から端までの距離を移動する時間に基づいて、前記矩形領域の大きさを設定することを特徴とする請求項3または4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記撮影映像よりも小さく、かつ前記切り出した領域よりも大きい矩形領域を前記撮影映像の中に設定する設定手段をさらに有し、
前記切り出した領域が前記矩形領域からはみ出た場合に、前記駆動制御手段は、前記画像処理手段による前記切り出した領域の移動と同時に、前記撮像手段の回転を行い、前記画像処理手段は、前記駆動制御手段による回転を打ち消すように、前記決定手段によって決定された駆動速度に相当する速度で前記切り出した領域を変更する、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
撮影映像を取得する撮像手段を有する撮像装置の制御方法であって、
前記撮像手段をパン方向及びチルト方向に回転させる駆動制御工程と、
前記撮像手段が撮影した撮影映像から一部の領域を切り出す画像処理工程と、
前記撮像手段による現在の画角に応じたパン方向及びチルト方向の駆動速度を決定する決定工程と、
前記決定工程において決定された駆動速度が予め定められた駆動速度の下限である最低駆動速度を下回っている場合に、前記駆動制御工程による制御から前記画像処理工程による制御に切り替える制御工程と、
を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項8】
撮影映像を取得する撮像手段を有する撮像装置を制御するためのプログラムであって、
前記撮像手段をパン方向及びチルト方向に回転させる駆動制御工程と、
前記撮像手段が撮影した撮影映像から一部の領域を切り出す画像処理工程と、
前記撮像手段による現在の画角に応じたパン方向及びチルト方向の駆動速度を決定する決定工程と、
前記決定工程において決定された駆動速度が予め定められた駆動速度の下限である最低駆動速度を下回っている場合に、前記駆動制御工程による制御から前記画像処理工程による制御に切り替える制御工程と、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、パンチルト制御を行うために用いて好適な撮像装置、撮像装置の制御方法およびプログラムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
パン、チルト(PT)機構を備えたカメラでは、同じPT駆動速度でPT駆動させたとき、広角側よりも望遠側の方が画面内の撮像物の移動速度が相対的に大きく感じられる。このため、望遠側で広角側と同じPT駆動速度でPT駆動させると、撮影方向が急激に変化したように感じ、監視対象を追うなどのユーザの望むPT操作が困難になる場合がある。そこで、画角に合わせて適切なPT駆動速度を計算し、PT駆動速度をその計算した速度に制限する技術が一般的に知られている。
【0003】
一方で、カメラの機械的制約によりカメラのPT駆動には最低駆動速度が設定されている。現在の画角から計算された適切なPT駆動速度が最低駆動速度より小さいとき、適切な速度よりも大きい速度でPT駆動する必要があるため、撮影方向が急激に変化してPT操作が困難になる。また、近年はカメラの高画素化に伴い、デジタルズームの性能も向上しており、ズーム倍率が高いほど画角に合わせた適切なPT駆動速度は低速になる傾向にある。そこで特許文献1には、現在の制御可否パラメータに応じて機械的なPT(メカPT)制御または撮影画像内で切り出し位置を変更するデジタルPT制御によって、表示領域内のポインタで指定した位置が中央になるようにPT制御を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-7662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、メカPTかデジタルPTかを選択する技術であるため、メカPTとデジタルPTとの間の切り替えをスムーズに行うための技術ではない。そのため、高倍率なデジタルズーム領域で適切なPT駆動速度がカメラの最低駆動速度よりも小さいときに、監視対象を追うなどのユーザの望むPT操作が困難になるという課題は十分に解消できていない。
【0006】
本発明は前述の問題点に鑑み、画角に適したPT駆動速度がカメラの最低駆動速度よりも小さい場合に、ユーザの望むPT制御を行うことができるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る撮像装置は、撮影映像を取得する撮像手段と、前記撮像手段をパン方向及びチルト方向に回転させる駆動制御手段と、前記撮像手段が撮影した撮影映像から一部の領域を切り出す画像処理手段と、前記撮像手段による現在の画角に応じたパン方向及びチルト方向の駆動速度を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された駆動速度が、予め定められた駆動速度の下限である最低駆動速度を下回っている場合に、前記駆動制御手段による制御から前記画像処理手段による制御に切り替える制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画角に適したPT駆動速度がカメラの最低駆動速度よりも小さい場合に、ユーザの望むPT制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る撮像システムの全体的な構成例を示す図である。
撮像システムにおける各装置の内部構成例を示すブロック図である。
実施形態に係るリモートカメラにおいて、メカPT制御かデジタルPT制御かを選択する全体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。
デジタルPT制御における撮影映像とデジタルPTの表示領域との関係を説明するための図である。
撮影映像内の検知枠を説明するための図である。
第1の実施形態におけるPT制御を説明するための図である。
第1の実施形態におけるデジタルPT制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。
第2の実施形態におけるデジタルPT制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態において示す構成は一例に過ぎず、図示された構成について限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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