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公開番号
2024167791
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-04
出願番号
2023084115
出願日
2023-05-22
発明の名称
定着装置
出願人
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人近島国際特許事務所
主分類
B41J
2/01 20060101AFI20241127BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約
【課題】ベルトにシートの巻き付きが発生した場合でもベルトが過度に加熱されることを抑制できる構成を提供する。
【解決手段】CPUは、温度センサ310の検知結果に基づいて第1、第2、第3ヒータ110、120、130を制御する。また、CPUは、ニップ部Nの上流側のシート検知センサ805がシートを検知してから所定時間Ta[sec]経過しても、ニップ部Nの下流側のシート検知センサ806がシートを検知しない場合に、上ベルト21及び下ベルト31の駆動を停止する。ニップ部Nにおけるシートの搬送速度をV[m/sec]とし、長さL=Ta×Vとした場合に、温度センサ310により上ベルト21の温度を検知する位置は、上ベルト21の回転方向に関して、シート検知センサ805に対して長さLよりも下流に位置する。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
インクを吐出して画像が形成されたシートを加熱して、該シートに画像を定着させる定着装置であって、
回転する無端状の第1ベルトと、
前記第1ベルトとの間でシートを挟持搬送するためのニップ部を形成し、回転する無端状の第2ベルトと、
前記第1ベルトの内側に前記第1ベルトに対し非接触に、且つ、前記第1ベルトの回転方向に交差する前記第1ベルトの幅方向に沿って配置され、熱を放射することで前記第1ベルトを加熱するヒータと、
前記第1ベルトの外側に配置され、前記第1ベルトの温度を検知する温度検知部と、
シートの搬送方向に関して前記ニップ部の上流側でシートを検知する第1シート検知部と、
シートの搬送方向に関して前記ニップ部の下流側でシートを検知する第2シート検知部と、
前記温度検知部の検知結果に基づいて前記ヒータを制御すると共に、前記第1シート検知部がシートを検知してから所定時間Ta[sec]経過しても前記第2シート検知部がシートを検知しない場合に、前記第1ベルト及び前記第2ベルトの駆動を停止すると共に前記ヒータによる加熱を停止する制御部と、を備え、
前記ニップ部におけるシートの搬送速度をV[m/sec]とし、長さL=Ta×Vとした場合に、
前記温度検知部により前記第1ベルトの温度を検知する位置は、前記第1ベルトの回転方向に関して、前記第1シート検知部に対して前記長さLよりも下流に位置する
ことを特徴とする定着装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記Taを第1所定時間、シートの搬送方向に関して前記第1シート検知部から前記第2シート検知部までの距離をD[m]、Tbを第2所定時間とした場合に、
前記Taは、
Ta=Tb+D/V
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
前記温度検知部により前記第1ベルトの温度を検知する位置は、第1ベルトの回転方向に関して前記ニップ部の下流端よりも更に下流側に位置することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項4】
前記ヒータは第1ヒータであり、
前記温度検知部は第1温度検知部であり、
前記第2ベルトを加熱する第2ヒータと、
前記第2ベルトの外側に配置され、前記第2ベルトの温度を検知する第2温度検知部を更に備え、
前記制御部は、前記第2温度検知部の検知結果に基づいて前記第2ヒータを制御し、
前記第2温度検知部により前記第2ベルトの温度を検知する位置は、前記第2ベルトの回転方向に関して、前記第1シート検知部に対して前記長さLよりも下流に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項5】
前記第2温度検知部により前記第2ベルトの温度を検知する位置は、第2ベルトの回転方向に関して前記ニップ部の下流端よりも更に下流側に位置することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1シート検知部がシートを検知してから前記所定時間Ta[sec]経過しても前記第2シート検知部がシートを検知しない場合に、前記第2ヒータによる加熱を停止することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
【請求項7】
インクを吐出して画像が形成されたシートを加熱して、該シートに画像を定着させる定着装置であって、
回転する無端状の第1ベルトと、
前記第1ベルトとの間でシートを挟持搬送するためのニップ部を形成し、回転する無端状の第2ベルトと、
前記第1ベルトの内側に前記第1ベルトに対し非接触に、且つ、前記第1ベルトの回転方向に交差する前記第1ベルトの幅方向に沿って配置され、熱を放射することで前記第1ベルトを加熱するヒータと、
前記第1ベルトの外側に配置され、前記第1ベルトの温度を検知する温度検知部と、
シートの搬送方向に関して前記ニップ部の上流側でシートを検知する第1シート検知部と、
シートの搬送方向に関して前記ニップ部の下流側でシートを検知する第2シート検知部と、
前記温度検知部の検知結果に基づいて前記ヒータを制御すると共に、前記第1シート検知部がシートを検知してから所定時間Ta[sec]経過しても前記第2シート検知部がシートを検知しない場合に異常判定を行い、前記第1ベルト及び前記第2ベルトの駆動を停止すると共に前記ヒータによる加熱を停止する制御部と、を備え、
前記温度検知部は、前記制御部が前記異常判定を行って前記第1ベルト及び前記第2ベルトの駆動が停止した際にシートが到達している位置よりも、前記第1ベルトの回転方向に関して下流に位置する
ことを特徴とする定着装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクにより形成された画像をシートに定着させる定着装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
シート及び画像を加熱して画像をシートに定着させる定着装置として、定着ローラの表面温度を検知する第1サーミスタと、定着ローラを加熱するヒータの温度を検知する第2サーミスタとを備えたものが従来から知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、第1サーミスタにより検知した温度に基づいて定着ローラの温度を目標温度に制御すると共に、第2サーミスタにより検知温度が閾値以上となった場合にヒータへの電力供給を停止する構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-53310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、一対のベルトにより形成されたニップ部でシートを挟持搬送しつつ、このシートをヒータにより加熱する定着装置において、ニップ部からシートが排出される際にベルトへの巻き付きが発生する虞がある。この際、ベルトのニップ部の出口近傍に、ヒータを制御するためにベルトの温度を検知する温度センサが配置されていると、巻き付いたシートがベルトと温度センサとの間に介在することで、温度センサによる温度検知を正しく行えない。すると、ベルトが過度に加熱されて変形する虞がある。
【0005】
本発明は、ベルトにシートの巻き付きが発生した場合でもベルトが過度に加熱されることを抑制できる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の定着装置は、インクを吐出して画像が形成されたシートを加熱して、該シートに画像を定着させる定着装置であって、回転する無端状の第1ベルトと、前記第1ベルトとの間でシートを挟持搬送するためのニップ部を形成し、回転する無端状の第2ベルトと、前記第1ベルトの内側に前記第1ベルトに対し非接触に、且つ、前記第1ベルトの回転方向に交差する前記第1ベルトの幅方向に沿って配置され、熱を放射することで前記第1ベルトを加熱するヒータと、前記第1ベルトの外側に配置され、前記第1ベルトの温度を検知する温度検知部と、シートの搬送方向に関して前記ニップ部の上流側でシートを検知する第1シート検知部と、シートの搬送方向に関して前記ニップ部の下流側でシートを検知する第2シート検知部と、前記温度検知部の検知結果に基づいて前記ヒータを制御すると共に、前記第1シート検知部がシートを検知してから所定時間Ta[sec]経過しても前記第2シート検知部がシートを検知しない場合に、前記第1ベルト及び前記第2ベルトの駆動を停止すると共に前記ヒータによる加熱を停止する制御部と、を備え、前記ニップ部におけるシートの搬送速度をV[m/sec]とし、長さL=Ta×Vとした場合に、前記温度検知部により前記第1ベルトの温度を検知する位置は、前記第1ベルトの回転方向に関して、前記第1シート検知部に対して前記長さLよりも下流に位置することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の定着装置は、インクを吐出して画像が形成されたシートを加熱して、該シートに画像を定着させる定着装置であって、回転する無端状の第1ベルトと、前記第1ベルトとの間でシートを挟持搬送するためのニップ部を形成し、回転する無端状の第2ベルトと、前記第1ベルトの内側に前記第1ベルトに対し非接触に、且つ、前記第1ベルトの回転方向に交差する前記第1ベルトの幅方向に沿って配置され、熱を放射することで前記第1ベルトを加熱するヒータと、前記第1ベルトの外側に配置され、前記第1ベルトの温度を検知する温度検知部と、シートの搬送方向に関して前記ニップ部の上流側でシートを検知する第1シート検知部と、シートの搬送方向に関して前記ニップ部の下流側でシートを検知する第2シート検知部と、前記温度検知部の検知結果に基づいて前記ヒータを制御すると共に、前記第1シート検知部がシートを検知してから所定時間Ta[sec]経過しても前記第2シート検知部がシートを検知しない場合に異常判定を行い、前記第1ベルト及び前記第2ベルトの駆動を停止すると共に前記ヒータによる加熱を停止する制御部と、を備え、前記温度検知部は、前記制御部が前記異常判定を行って前記第1ベルト及び前記第2ベルトの駆動が停止した際にシートが到達している位置よりも、前記第1ベルトの回転方向に関して下流に位置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ベルトにシートの巻き付きが発生した場合でもベルトが過度に加熱されることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態の画像形成システムの概略構成断面図。
実施形態に係る定着ベルトユニットの概略構成断面図。
実施形態に係る上ベルトユニットの定着制御に関するブロック図。
実施形態に係る下ベルトユニットの定着制御に関するブロック図。
実施形態に係る上ベルトユニットの定着制御に関するフローチャート。
実施形態に係る下ベルトユニットの定着制御に関するフローチャート。
比較例に係る定着ベルトユニットにおいてシートが上ベルトに巻き付いた状態を示す概略構成断面図。
比較例に係る定着ベルトユニットにおいてシートが下ベルトに巻き付いた状態を示す概略構成断面図。
実施形態に係る定着ベルトユニットにおいてシートが上ベルトに巻き付いた状態を示す概略構成断面図。
実施形態に係る定着ベルトユニットにおいてシートが下ベルトに巻き付いた状態を示す概略構成断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態について、図1ないし図10を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成システムの概略構成について、図1を用いて説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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