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公開番号
2024170111
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-06
出願番号
2023087093
出願日
2023-05-26
発明の名称
野菜のえぐみの低減剤、野菜のえぐみの低減用液状調味料、およびえぐみが低減された食品を製造する方法
出願人
味の素株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
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個人
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個人
,
個人
,
個人
主分類
A23L
27/00 20160101AFI20241129BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】野菜のえぐみを簡便にかつ良好に低減し得る、野菜のえぐみの低減剤、さらには、えぐみのある野菜や、えぐみのある野菜を食材として含有する食品の風味や色調に影響を及ぼすことなく、えぐみを低減し得る液状調味料、およびえぐみのある野菜を含有しながら、えぐみが低減された食品を提供する。
【解決手段】カルシウム塩および増粘剤を含有する野菜のえぐみの低減剤とし、カルシウムイオン濃度に換算して0.02重量%~1重量%のカルシウム塩と増粘剤とを含有し、25℃における粘度が800mPa・s~10000mPa・sである、野菜のえぐみの低減用液状調味料とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
カルシウム塩および増粘剤を含有する、野菜のえぐみの低減剤。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
カルシウム塩が、塩化カルシウム、乳酸カルシウムおよびこれらの水和物からなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載の低減剤。
【請求項3】
増粘剤が、キサンタンガム、グアガム、デンプンおよび加工デンプンからなる群より選択される1種以上である、請求項1または2に記載の低減剤。
【請求項4】
加工デンプンがアセチル化アジピン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンおよびリン酸架橋デンプンからなる群より選択される1種以上である、請求項3に記載の低減剤。
【請求項5】
さらに、イソ吉草酸を含有する、請求項1または2に記載の低減剤。
【請求項6】
野菜の調理に用いられる水、調味液または液状調味料に対し、カルシウムイオン濃度が0.02重量%~1重量%、および前記水、調味液または液状調味料の25℃における粘度が800mPa・s~10000mPa・sとなるように添加される、請求項1または2に記載の低減剤。
【請求項7】
カルシウムイオン濃度に換算して0.02重量%~1重量%のカルシウム塩と増粘剤とを含有し、25℃における粘度が800mPa・s~10,000mPa・sである、野菜のえぐみの低減用液状調味料。
【請求項8】
カルシウム塩が、塩化カルシウム、乳酸カルシウムおよびこれらの水和物からなる群より選択される1種以上である、請求項7に記載の液状調味料。
【請求項9】
増粘剤が、キサンタンガム、グアガム、デンプンおよび加工デンプンからなる群より選択される1種以上である、請求項7または8に記載の液状調味料。
【請求項10】
加工デンプンがアセチル化アジピン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンおよびリン酸架橋デンプンからなる群より選択される1種以上である、請求項9に記載の液状調味料。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、野菜のえぐみの低減剤、野菜のえぐみの低減用液状調味料、および、えぐみのある野菜を含有しながら、えぐみが低減された食品を製造する方法に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ホウレンソウ等の葉菜類等、シュウ酸を含み、えぐみがある野菜は、通常下茹でしてから調理に供される。しかし、下茹でという工程が加わることは調理操作の簡便性を損ない、調理に要する時間の増加を招き、また、下茹ですることにより、水溶性ビタミンやミネラル等の栄養素が流出してしまうという問題があった。
【0003】
そこで、野菜に含まれ、えぐみの原因となるシュウ酸を除去するために、カルシウムイオンを生成し得るカルシウム化合物を添加して、シュウ酸カルシウムを生成させ、遠心分離して除去する技術(特許文献1)、酸性白土および/または活性白土を含有する処理剤に接触させて、生成するシュウ酸カルシウムをろ過して除去する技術(特許文献2)が提案されている。
しかしながら、特許文献1、2に記載された技術は、シュウ酸とカルシウムイオンとにより生成するシュウ酸カルシウムを除去するために、ろ過や遠心分離といった操作を要し、通常の調理に容易に応用し得る技術であるとは言い難いものであった。
【0004】
また、澱粉加水分解物、糖蜜または糖類の炭水化物を熱処理、または酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られるクラスIのカラメルに、シュウ酸由来のえぐみをマスキングする効果があることが報告され、カラメルを呈味改善剤として、シュウ酸含有食品に添加する技術が提案されている(特許文献3)。
しかし、特許文献3に記載された技術は、食品の風味や色調に影響を及ぼす恐れがあった。
【0005】
それゆえ、えぐみのある野菜や、えぐみのある野菜を食材として含有する食品において、食品の風味や色調に影響を及ぼすことなく、かつ簡便にえぐみを改善し得る技術が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平3-195483号公報
特開2011-019469号公報
特開2020-198859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、野菜のえぐみを簡便にかつ良好に低減し得るえぐみの低減剤を提供し、さらには、えぐみのある野菜や、えぐみのある野菜を食材として含有する食品の風味や色調に影響を及ぼすことなく、えぐみを低減し得る液状調味料、およびえぐみのある野菜を含有しながら、えぐみが低減された食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、カルシウム塩および増粘剤を含有する組成物を、えぐみのある野菜の調理に用いる水や調味液に対し、カルシウムイオン濃度にして0.02重量%~1重量%、25℃における粘度が800mPa・s~10000mPa・sとなるように添加することにより、シュウ酸による野菜のえぐみを低減し得ることを見出し、さらに検討して、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下に関する。
[1]カルシウム塩および増粘剤を含有する、野菜のえぐみの低減剤。
[2]カルシウム塩が、塩化カルシウム、乳酸カルシウムおよびこれらの水和物からなる群より選択される1種以上である、[1]に記載の低減剤。
[3]増粘剤が、キサンタンガム、グアガム、デンプンおよび加工デンプンからなる群より選択される1種以上である、[1]または[2]に記載の低減剤。
[4]加工デンプンがアセチル化アジピン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンおよびリン酸架橋デンプンからなる群より選択される1種以上である、[3]に記載の低減剤。
[5]さらに、イソ吉草酸を含有する、[1]~[4]のいずれかに記載の低減剤。
[6]野菜の調理に用いられる水、調味液または液状調味料に対し、カルシウムイオン濃度が0.02重量%~1重量%、および前記水、調味液または液状調味料の25℃における粘度が800mPa・s~10000mPa・sとなるように添加される、[1]~[5]のいずれかに記載の低減剤。
[7]カルシウムイオン濃度に換算して0.02重量%~1重量%のカルシウム塩と増粘剤とを含有し、25℃における粘度が800mPa・s~10,000mPa・sである、野菜のえぐみの低減用液状調味料。
[8]カルシウム塩が、塩化カルシウム、乳酸カルシウムおよびこれらの水和物からなる群より選択される1種以上である、[7]に記載の液状調味料。
[9]増粘剤が、キサンタンガム、グアガム、デンプンおよび加工デンプンからなる群より選択される1種以上である、[7]または[8]に記載の液状調味料。
[10]加工デンプンがアセチル化アジピン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンおよびリン酸架橋デンプンからなる群より選択される1種以上である、[9]に記載の液状調味料。
[11]さらに、イソ吉草酸を含有する[7]~[10]のいずれかに記載の液状調味料。
[12]えぐみのある野菜100gに対し、15g~70g添加される、[7]~[11]のいずれかに記載の液状調味料。
[13]えぐみのある野菜を含有しながら、えぐみが低減された食品を製造する方法であって、えぐみのある野菜を調理する工程、および、えぐみのある野菜に野菜のえぐみの低減剤を添加する工程を含み、野菜のえぐみの低減剤がカルシウム塩および増粘剤を含有する、方法。
[14]カルシウム塩が、塩化カルシウム、乳酸カルシウムおよびこれらの水和物からなる群より選択される1種以上である、[13]に記載の方法。
[15]増粘剤が、キサンタンガム、グアガム、デンプンおよび加工デンプンからなる群より選択される1種以上である、[13]または[14]に記載の方法。
[16]加工デンプンがアセチル化アジピン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンおよびリン酸架橋デンプンからなる群より選択される1種以上である、[15]に記載の方法。
[17]野菜のえぐみの低減剤が、さらにイソ吉草酸を含有する、[13]~[16]のいずれかに記載の方法。
[18]野菜のえぐみの低減剤を添加する工程において、前記低減剤が水または調味液とともに、あるいは水または調味液に溶解または分散もしくは懸濁されて、えぐみのある野菜に添加され、水または調味液に対し、カルシウムイオン濃度が0.02重量%~1重量%、および前記水または調味液の25℃における粘度が800mPa・s~10000mPa・sとなるように添加される、[13]~[17]のいずれかに記載の方法。
[19]えぐみのある野菜を含有しながら、えぐみが低減された食品を製造する方法であって、えぐみのある野菜を調理する工程、および、えぐみのある野菜に野菜のえぐみの低減用液状調味料を添加する工程を含み、前記液状調味料が、カルシウムイオン濃度に換算して0.02重量%~1重量%のカルシウム塩と増粘剤とを含有し、25℃における粘度が800mPa・s~10000mPa・sである、方法。
[20]カルシウム塩が、塩化カルシウム、乳酸カルシウムおよびこれらの水和物からなる群より選択される1種以上である、[19]に記載の方法。
[21]増粘剤が、キサンタンガム、グアガム、デンプンおよび加工デンプンからなる群より選択される1種以上である、[19]または[20]に記載の方法。
[22]加工デンプンがアセチル化アジピン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンおよびリン酸架橋デンプンからなる群より選択される1種以上である、[21]に記載の方法。
[23]野菜のえぐみの低減用液状調味料が、さらにイソ吉草酸を含有する、[19]~[22]のいずれかに記載の方法。
[24]野菜のえぐみの低減用液状調味料を添加する工程において、前記液状調味料が、えぐみのある野菜100gに対し、15g~70g添加される、[19]~[23]のいずれかに記載の方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、シュウ酸に起因する野菜のえぐみを簡便にかつ良好に低減し得る、野菜のえぐみの低減剤を提供することができる。
また、本発明により、えぐみのある野菜や、えぐみのある野菜を食材として含有する食品において、風味や色調に影響を及ぼすことなくえぐみを低減し得る、野菜のえぐみの低減用液状調味料を提供することができる。
さらに本発明により、えぐみのある野菜を含有しながら、えぐみが低減された食品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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