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公開番号2024170068
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-06
出願番号2023087027
出願日2023-05-26
発明の名称シリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物およびその製造方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類C07F 7/18 20060101AFI20241129BHJP(有機化学)
要約【課題】 シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として用いた場合に、シリル基の脱離反応が抑制され、かつ、剛直性、耐熱性、高い機械的強度を付与でき、優れた添加効果を発現するシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物を提供すること。
【解決手段】
下記一般式(1)で示されるシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024170068000008.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">18</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">89</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、R1は、非置換の炭素数3~20の2級または3級炭化水素基を表し、R2、R3、R5およびR6は、それぞれ独立して置換または非置換の炭素数1~20の1価炭化水素基を表し、R4は、水素原子またはメチル基を表し、nは0、1または2を表す。)
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で示されるシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物。
TIFF
2024170068000006.tif
18
89
(式中、R
1
は、非置換の炭素数3~20の2級または3級炭化水素基を表し、R
2
、R
3
、R
5
およびR
6
は、それぞれ独立して置換または非置換の炭素数1~20の1価炭化水素基を表し、R
4
は、水素原子またはメチル基を表し、nは0、1または2を表す。)
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記R
1
が、非置換の炭素数3~20の2級炭化水素基であり、前記R
2
およびR
3
が、非置換の炭素数3~20の2級炭化水素基である請求項1記載のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物。
【請求項3】
前記R
1
が、非置換の炭素数4~20の3級炭化水素基であり、前記R
2
およびR
3
が、非置換の炭素数1~20の1級炭化水素基である請求項1記載のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物。
【請求項4】
前記R
1
~R
3
が、いずれもイソプロピル基である請求項1または2記載のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物。
【請求項5】
前記R
1
が、tert-ブチル基であり、前記R
2
およびR
3
が、メチル基である請求項1または3記載のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物。
【請求項6】
下記一般式(2)
TIFF
2024170068000007.tif
18
60
(式中、R
1
、R
2
、R
3
およびR
4
は、前記と同じ意味を表す。)
で示されるシリル基で保護されたカルボキシ基を有するノルボルネン化合物と、下記一般式(3)
HSiR
5
n
(OR
6

3-n
(3)
(式中、R
5
、R
6
およびnは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるハイドロジェンシラン化合物を、白金化合物存在下で反応させる請求項1記載のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として有用なシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
カルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物は、シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として有用であるが、カルボキシ基とオルガノキシシリル基との間で反応する可能性があるため、カルボキシ基が保護されている化合物が一般的である。
【0003】
このような保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物としては、例えば特許文献1記載のトリメチルシリル基で保護されたカルボキシ基を有するアルコキシシラン化合物、特許文献2記載のトリイソプロピルシリル基で保護されたオルガノキシシラン化合物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平8-325276号公報
特開2018-70480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1記載の化合物は、カルボキシ基の保護基がトリメチルシリル基であるため容易にトリメチルシリル基が脱離してしまい、カルボキシ基とオルガノキシシリル基の間での反応が進行して、シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として用いた場合に、十分な効果を発揮することができない。また、特許文献2記載の化合物は、特許文献1記載の化合物と比較してシリル基の脱離反応は進行しにくくなるものの、脱離反応抑制効果は十分ではない。
さらに最近では、光学材料や電子材料等において、樹脂または硬化物に、剛直性、耐熱性、高い機械的強度が要求される傾向にある。しかし、既知のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物では、満足な剛直性、耐熱性、高い機械的強度を付与することができない。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として用いた場合に、シリル基の脱離反応が抑制され、且つ剛直性、耐熱性、高い機械的強度を付与でき、優れた添加効果を発現するシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、特定のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物が、シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として用いた場合に、シリル基の脱離反応が抑制され、かつ、剛直性、耐熱性、高い機械的強度を付与でき、優れた添加効果を発現することを知見し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
1. 下記一般式(1)で示されるシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物、
TIFF
2024170068000001.tif
18
89
(式中、R
1
は、非置換の炭素数3~20の2級または3級炭化水素基を表し、R
2
、R
3
、R
5
およびR
6
は、それぞれ独立して置換または非置換の炭素数1~20の1価炭化水素基を表し、R
4
は、水素原子またはメチル基を表し、nは0、1または2を表す。)
2. 前記R
1
が、非置換の炭素数3~20の2級炭化水素基であり、前記R
2
およびR
3
が、非置換の炭素数3~20の2級炭化水素基である1のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物、
3. 前記R
1
が、非置換の炭素数4~20の3級炭化水素基であり、前記R
2
およびR
3
が、非置換の炭素数1~20の1級炭化水素基である1のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物、
4. 前記R
1
~R
3
が、いずれもイソプロピル基である1または2のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物、
5. 前記R
1
が、tert-ブチル基であり、前記R
2
およびR
3
が、メチル基である1または3のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物、
6. 下記一般式(2)
TIFF
2024170068000002.tif
18
60
(式中、R
1
、R
2
、R
3
およびR
4
は、前記と同じ意味を表す。)
で示されるシリル基で保護されたカルボキシ基を有するノルボルネン化合物と、下記一般式(3)
HSiR
5
n
(OR
6

3-n
(3)
(式中、R
5
、R
6
およびnは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるハイドロジェンシラン化合物を、白金化合物存在下で反応させる1のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物の製造方法
を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のシリル基で保護されたカルボキシ基を有するオルガノキシシラン化合物は、シリル基の脱離反応が抑制され、かつ、剛直性、耐熱性、高い機械的強度を付与でき、使用時に優れた添加効果を発現するため、シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
合成例1で得られた5-メチル-5-トリイソプロピルシロキシカルボニル-2-ノルボルネンの
1
H-NMRスペクトルである。
合成例1で得られた5-メチル-5-トリイソプロピルシロキシカルボニル-2-ノルボルネンのIRスペクトルである。
合成例2で得られた5-メチル-5-tert-ブチルジメチルシロキシカルボニル-2-ノルボルネンの
1
H-NMRスペクトルである。
合成例2で得られた5-メチル-5-tert-ブチルジメチルシロキシカルボニル-2-ノルボルネンのIRスペクトルである。
実施例1で得られた2-メチル-2-トリイソプロピルシロキシカルボニル-5-トリメトキシシリルノルボルナンの
1
H-NMRスペクトルである。
実施例1で得られた2-メチル-2-トリイソプロピルシロキシカルボニル-5-トリメトキシシリルノルボルナンのIRスペクトルである。
実施例2で得られた2-メチル-2-トリイソプロピルシロキシカルボニル-5-メチルジメトキシシリルノルボルナンの
1
H-NMRスペクトルである。
実施例2で得られた2-メチル-2-トリイソプロピルシロキシカルボニル-5-メチルジメトキシシリルノルボルナンのIRスペクトルである。
実施例3で得られた2-メチル-2-トリイソプロピルシロキシカルボニル-5-トリエトキシシリルノルボルナンの
1
H-NMRスペクトルである。
実施例3で得られた2-メチル-2-トリイソプロピルシロキシカルボニル-5-トリエトキシシリルノルボルナンのIRスペクトルである。
実施例4で得られた2-メチル-2-トリイソプロピルシロキシカルボニル-5-メチルジエトキシシリルノルボルナンの
1
H-NMRスペクトルである。
実施例4で得られた2-メチル-2-トリイソプロピルシロキシカルボニル-5-メチルジエトキシシリルノルボルナンのIRスペクトルである。
実施例5で得られた2-メチル-2-tert-ブチルジメチルシロキシカルボニル-5-メチルジエトキシシリルノルボルナンの
1
H-NMRスペクトルである。
実施例5で得られた2-メチル-2-tert-ブチルジメチルシロキシカルボニル-5-メチルジエトキシシリルノルボルナンのIRスペクトルである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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