TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024118026
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-30
出願番号2023024188
出願日2023-02-20
発明の名称環状化合物の製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07D 307/00 20060101AFI20240823BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明は、ビニル基を有する脂環式化合物と共役ジエンのディールス・アルダー反応において、環状化合物を収率良く得る方法を提供することを目的とする。
【解決手段】重合抑制剤の存在下で、ビニル基を有する脂環式化合物と共役ジエンとをディールス・アルダー反応させる、環状化合物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
重合抑制剤の存在下で、ビニル基を有する脂環式化合物と共役ジエンとをディールス・アルダー反応させる、環状化合物の製造方法。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記重合抑制剤が、式(1):
JPEG
2024118026000010.jpg
31
170
(式(1)中、R
1
、及びR
2
は、各々独立して、水素原子、水酸基、リン酸基、炭素数6~20のアリール基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~11のエステル基、炭素数1~11のアシル基、又は、炭素数1~30のアルキル基であり、R
3
は、水素原子、水酸基、リン酸基、炭素数6~20のアリール基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~11のエステル基、炭素数1~11のアシル基、又は、炭素数1~30のアルキル基であり、アリール基、アルコキシ基、エステル基、アシル基、又は、アルキル基は、置換されていてもよい。)で表される化合物を含む、請求項1に記載の環状化合物の製造方法。
【請求項3】
前記重合抑制剤が、式(2):
JPEG
2024118026000011.jpg
27
170
(式(2)中、R
11
、及びR
15
は、各々独立して、水素原子、水酸基、リン酸基、炭素数6~20のアリール基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~11のエステル基、炭素数1~11のアシル基、又は、炭素数1~30のアルキル基であり、R
12
、R
13
、及びR
14
、は、各々独立して、水素原子、水酸基、リン酸基、炭素数6~20のアリール基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~11のエステル基、炭素数1~11のアシル基、又は、炭素数1~30のアルキル基であり、アリール基、アルコキシ基、エステル基、アシル基、又は、アルキル基は、置換されていてもよい。)で表される化合物を含む、請求項1に記載の環状化合物の製造方法。
【請求項4】
前記重合抑制剤が、式(3):
JPEG
2024118026000012.jpg
29
170
(式(3)中、Rは、水素原子、水酸基、リン酸基、炭素数6~20のアリール基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~11のエステル基、炭素数1~11のアシル基、又は、炭素数1~30のアルキル基であり、アリール基、アルコキシ基、エステル基、アシル基、又は、アルキル基は、置換されていてもよい。)で表される化合物を含む、請求項1に記載の環状化合物の製造方法。
【請求項5】
前記重合抑制剤が、前記式(1)で表される化合物及び前記式(2)で表される化合物を含む、請求項1に記載の環状化合物の製造方法。
【請求項6】
前記重合抑制剤の総添加量が、前記ビニル基を有する脂環式化合物及び前記共役ジエンの総添加量に対して、100質量ppm~10,000質量ppmである、請求項1~5のいずれか一項に記載の環状化合物の製造方法。
【請求項7】
前記共役ジエンが、環状共役ジエン化合物である、請求項1~5のいずれか一項に記載の環状化合物の製造方法。
【請求項8】
前記環状共役ジエン化合物が、シクロペンタジエンである、請求項7に記載の環状化合物の製造方法。
【請求項9】
前記ビニル基を有する脂環式化合物が、式(4):
JPEG
2024118026000013.jpg
36
170
(式(4)中、Aは置換基を有していてもよい環状部位である。)で表される化合物である、請求項1~5のいずれか一項に記載の環状化合物の製造方法。
【請求項10】
反応温度が25℃以上250℃以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の環状化合物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、環状化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
ビニル化合物と共役ジエンのディールス・アルダー反応は六員環炭素骨格を構築できる有用な反応である。例えば、ビニル化合物とシクロペンタジエンをディールス・アルダー反応させると、六員環炭素骨格をもつノルボルネン化合物が生じる。
【0003】
一部の高活性な基質を用いる場合を除いて、ディールス・アルダー反応は200℃程度の高温下で行われることが一般的である。このような環境では、主反応であるビニル化合物への共役ジエンのディールス・アルダー反応に加えて、共役ジエン同士のディールス・アルダー反応、ビニル化合物や共役ジエンの熱劣化や重合反応といった様々な副反応が併発し、目的物の収率が低下する。特に、重合物は難溶性であることが多く、目的の環状化合物の単離精製を妨げる要因となる。
【0004】
副反応を抑制するために、ビニル化合物と共役ジエンを重合抑制剤の存在下で反応させることもある。例えば、特許文献1には、シクロペンタジエンと1,3-ブタジエンのディールス・アルダー反応において、重合抑制剤としてtert-ブチルカテコールの存在下で反応を行うことが記載されている。
【0005】
スチレンの熱重合を抑制する重合抑制剤としてキノンメチドが知られている(例えば、特許文献2、及び3)。また、キノンメチドは、特許文献4に示されるように、シクロペンタジエンの熱重合抑制にも効果的であるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-071564号公報
特表2022-514026号公報
特開2020-132678号公報
特開2014-181239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上で述べたように、キノンメチド系重合抑制剤はシクロペンタジエン類の重合抑制に効果的であることが示されている。しかし、特許文献4ではシクロペンタジエン単独での重合抑制効果を検証した結果が示されており、ビニル基を有する脂環式化合物と共役ジエンの共存下での添加効果については何ら言及されていない。したがって、キノンメチド系重合抑制剤の存在下で、ディールス・アルダー反応を行った場合、共役ジエンの熱重合だけでなく、目的とするディールス・アルダー反応も抑制されるおそれがある。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ビニル基を有する脂環式化合物と共役ジエンのディールス・アルダー反応において、環状化合物を収率良く得る方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は、以下の実施形態を包含する。
<1>
重合抑制剤の存在下で、ビニル基を有する脂環式化合物と共役ジエンとをディールス・アルダー反応させる、環状化合物の製造方法。
<2>
前記重合抑制剤が、式(1):
JPEG
2024118026000001.jpg
31
170
(式(1)中、R
1
、及びR
2
は、各々独立して、水素原子、水酸基、リン酸基、炭素数6~20のアリール基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~11のエステル基、炭素数1~11のアシル基、又は、炭素数1~30のアルキル基であり、R
3
は、水素原子、水酸基、リン酸基、炭素数6~20のアリール基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~11のエステル基、炭素数1~11のアシル基、又は、炭素数1~30のアルキル基であり、アリール基、アルコキシ基、エステル基、アシル基、又は、アルキル基は、置換されていてもよい。)で表される化合物を含む、<1>に記載の環状化合物の製造方法。
<3>
前記重合抑制剤が、式(2):
JPEG
2024118026000002.jpg
27
170
(式(2)中、R
11
、及びR
15
は、各々独立して、水素原子、水酸基、リン酸基、炭素数6~20のアリール基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~11のエステル基、炭素数1~11のアシル基、又は、炭素数1~30のアルキル基であり、R
12
、R
13
、及びR
14
、は、各々独立して、水素原子、水酸基、リン酸基、炭素数6~20のアリール基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~11のエステル基、炭素数1~11のアシル基、又は、炭素数1~30のアルキル基であり、アリール基、アルコキシ基、エステル基、アシル基、又は、アルキル基は、置換されていてもよい。)で表される化合物を含む、<1>又は<2>に記載の環状化合物の製造方法。
<4>
前記重合抑制剤が、式(3):
JPEG
2024118026000003.jpg
29
170
(式(3)中、Rは、水素原子、水酸基、リン酸基、炭素数6~20のアリール基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数1~11のエステル基、炭素数1~11のアシル基、又は、炭素数1~30のアルキル基であり、アリール基、アルコキシ基、エステル基、アシル基、又は、アルキル基は、置換されていてもよい。)で表される化合物を含む、<1>~<3>のいずれかに記載の環状化合物の製造方法。
<5>
前記重合抑制剤が、前記式(1)で表される化合物及び前記式(2)で表される化合物を含む、<1>~<4>のいずれかに記載の環状化合物の製造方法。
<6>
前記重合抑制剤の総添加量が、前記ビニル基を有する脂環式化合物及び前記共役ジエンの総添加量に対して、100質量ppm~10,000質量ppmである、<1>~<5>のいずれかに記載の環状化合物の製造方法。
<7>
前記共役ジエンが、環状共役ジエン化合物である、<1>~<5>のいずれかに記載の環状化合物の製造方法。
<8>
前記環状共役ジエン化合物が、シクロペンタジエンである、<7>に記載の環状化合物の製造方法。
<9>
前記ビニル基を有する脂環式化合物が、式(4):
JPEG
2024118026000004.jpg
36
170
(式(4)中、Aは置換基を有していてもよい環状部位である。)で表される化合物である、<1>~<5>のいずれかに記載の環状化合物の製造方法。
<10>
反応温度が25℃以上250℃以下である、<1>~<5>のいずれかに記載の環状化合物の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ビニル基を有する脂環式化合物と共役ジエンのディールス・アルダー反応において、環状化合物を収率良く得る方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

旭化成株式会社
情報処理装置
7日前
旭化成株式会社
生体電極及びその用途
14日前
旭化成株式会社
配合組成物、塗料組成物、及び塗膜
7日前
旭化成株式会社
ネガ型感光性樹脂組成物及び硬化レリーフパターンの製造方法
7日前
旭化成株式会社
ポリウレタン弾性繊維、並びにそれを含む布帛、及び衛生材料
7日前
旭化成株式会社
感光性樹脂組成物、転写フィルム、パターンの形成方法、及び硬化物
7日前
旭化成株式会社
微細セルロース繊維及び樹脂複合体
7日前
旭化成株式会社
ネガ型感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法、硬化膜及び層間絶縁膜
1日前
旭化成株式会社
ゴム改質用マスターバッチ、及び低分岐共役ジエン系重合体組成物
13日前
旭化成株式会社
ネガ型感光性樹脂組成物、ポリイミドの製造方法および硬化レリーフパターンの製造方法
9日前
個人
炭化水素の製造方法
4か月前
長谷川香料株式会社
ロタンドンの製造方法
3か月前
三菱ケミカル株式会社
化合物
2か月前
三菱ケミカル株式会社
化合物
2か月前
築野グループ株式会社
脂肪酸エステル
20日前
築野グループ株式会社
脂肪酸エステル
20日前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
3か月前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
1か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン吸着剤の製造方法
1か月前
日本精化株式会社
ホスホコリン誘導体の製造方法
1か月前
マナック株式会社
新規脱水縮合剤
3か月前
東ソー株式会社
アデノ随伴ウイルス吸着剤の洗浄方法
4か月前
小野薬品工業株式会社
イミダゾール化合物の製造方法
2か月前
東ソー株式会社
組換えFc結合性タンパク質抽出試薬
2か月前
学校法人近畿大学
アミロイド線維検出プローブ
6日前
ダイキン工業株式会社
含フッ素化合物
2か月前
株式会社合同資源
α-ヨード置換カルボン酸
1か月前
三菱ケミカル株式会社
アセトキシアリル化合物の製造方法
1か月前
気相成長株式会社
膜形成材料、及び製造方法
3か月前
ダイキン工業株式会社
含フッ素シラン化合物
3か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、発光デバイス
2か月前
日油株式会社
オルガノアシロキシシラン組成物
1か月前
日産化学株式会社
チエノウラシル化合物及び有害生物防除剤
2か月前
公立大学法人福井県立大学
抗体又は抗体フラグメント
3か月前
ユニチカ株式会社
アミド基含有構造を有するビスマレイミド
2か月前
ヤマナカヒューテック株式会社
反応生成物の製造方法
1か月前
続きを見る