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公開番号
2024169191
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023086452
出願日
2023-05-25
発明の名称
媒体処理装置及び画像形成システム
出願人
株式会社リコー
代理人
弁理士法人武和国際特許事務所
主分類
B65H
37/04 20060101AFI20241128BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約
【課題】綴じ手段を主走査方向に移動させる際に、上圧着歯が他の構成部品に接触するのを防止可能な媒体処理装置を提供する。
【解決手段】媒体処理装置は、トレイに支持された複数の媒体の下方に位置する下圧着歯と、トレイに支持された複数の媒体を挟んで下圧着歯と反対側において、下圧着歯に接離する向きに移動可能な上圧着歯とを備える圧着手段を備える。コントローラは、圧着手段が綴じ位置に対面するときに、トレイに支持された複数の媒体を、下圧着歯と上圧着歯とで挟んで押圧し、圧着手段を主走査方向に移動させる過程において、圧着手段の主走査方向の位置に応じて、下圧着歯と上圧着歯との離間距離を変更する。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
シート状の媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送された複数の前記媒体を支持可能なトレイと、
前記トレイに支持された複数の前記媒体の前記搬送方向の下流側の端部に当接して、複数の前記媒体の前記搬送方向の位置を揃える搬送方向揃え部と、
前記トレイに支持された複数の前記媒体の前記搬送方向の下流側の端部に沿って前記搬送方向に直交する主走査方向に移動可能で、前記搬送方向揃え部によって前記搬送方向の位置が揃えられた複数の前記媒体の綴じ位置を圧着綴じする圧着手段と、
前記搬送部及び前記圧着手段の動作を制御するコントローラとを備え、
前記圧着手段は、
前記トレイに支持された複数の前記媒体の下方に位置する下圧着歯と、
前記トレイに支持された複数の前記媒体を挟んで前記下圧着歯と反対側において、前記下圧着歯に接離する向きに移動可能な上圧着歯とを備え、
前記コントローラは、
前記圧着手段が前記綴じ位置に対面するときに、前記トレイに支持された複数の前記媒体を、前記下圧着歯と前記上圧着歯とで挟んで押圧し、
前記圧着手段を前記主走査方向に移動させる過程において、前記圧着手段の前記主走査方向の位置に応じて、前記下圧着歯と前記上圧着歯との離間距離を変更することを特徴とする媒体処理装置。
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
前記コントローラは、前記圧着手段を前記主走査方向に移動させる過程において、
前記搬送方向揃え部の設置位置を含む特定領域から前記圧着手段が前記主走査方向にずれているときに、前記下圧着歯に対する前記上圧着歯の離間距離を第一距離とし、
前記圧着手段が前記特定領域を通過するときに、前記下圧着歯に対する前記上圧着歯の離間距離を前記第一距離より大きい第二距離とすることを特徴とする請求項1に記載の媒体処理装置。
【請求項3】
前記圧着手段は、前記下圧着歯に対して前記上圧着歯を接離させるアクチュエータを備えることを特徴とする請求項2に記載の媒体処理装置。
【請求項4】
前記アクチュエータは、直流電流が供給されて回転するDCモータであり、
前記上圧着歯は、
前記DCモータの正転によって、前記下圧着歯に近づく向きに移動し、
前記DCモータの逆転によって、前記下圧着歯から離れる向きに移動することを特徴とする請求項3に記載の媒体処理装置。
【請求項5】
前記トレイに支持された前記媒体から前記主走査方向の一方側に外れたホーム位置に前記圧着手段が位置していることを検知するホームセンサと、
前記圧着手段の前記主走査方向の移動量に応じた数のパルス信号を出力するロータリエンコーダとを備えることを特徴とする請求項2に記載の媒体処理装置。
【請求項6】
前記主走査方向における前記特定領域の端部に前記圧着手段が位置していることを検知する位置センサをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の媒体処理装置。
【請求項7】
前記圧着手段は、
前記主走査方向に延びる回動軸周りに回動可能に支持され、回動先端側で前記上圧着歯を支持する回動アームと、
前記アクチュエータの駆動力を前記回動アームに伝達して、前記回動アームを前記回動軸周りに回動させる駆動力伝達手段とを備えることを特徴とする請求項3に記載の媒体処理装置。
【請求項8】
前記媒体に画像を形成する画像形成装置と、
前記画像形成装置によって画像が形成された複数の前記媒体を圧着綴じする請求項1に記載の媒体処理装置と、を備えることを特徴とする画像形成システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体処理装置及び画像形成システムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、画像形成装置によって画像が形成されたシート状の媒体を束にして綴じる処理を行う媒体処理装置が知られている。なお、シート状の媒体の例として用紙が広く知られているので、本明細書では、シート状の媒体の束に関しては複数の用紙を積層した「用紙束」を例に用いることとする。また、媒体処理装置には、省資源化や環境負荷の低減を鑑みる観点から、金属製の綴じ針を用いずに、凹凸状の綴じ歯で用紙束を挟持して加圧変形させる所謂「圧着綴じ」が可能な圧着手段を備えるものがある。
【0003】
このような媒体処理装置の一例として、特許文献1には、用紙束の搬送方向の位置を揃える用紙規制部と、下歯に対して上歯を上下方向に接離させて用紙束を圧着綴じする綴じユニットとを備える後処理装置が開示されている。また、特許文献1に記載の綴じユニットは、主走査方向に移動することによって、主走査方向における用紙束の任意の位置を圧着綴じ可能に構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上歯を上下に移動させるための構成部品の間には、微小な隙間(所謂、ガタ)が存在する。また、上歯は、用紙束を加圧変形させるために剛性の大きい焼結部材などで構成されるので、その自重によってガタの分だけ沈み込む。そのため、主走査方向に移動する綴じユニットが、設計上では干渉しないはずの他の構成部品(例えば、用紙規制部)に接触する可能性がある。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、綴じ手段を主走査方向に移動させる際に、上圧着歯が他の構成部品に接触するのを防止可能な媒体処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、シート状の媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、前記搬送部によって搬送された複数の前記媒体を支持可能なトレイと、前記トレイに支持された複数の前記媒体の前記搬送方向の下流側の端部に当接して、複数の前記媒体の前記搬送方向の位置を揃える搬送方向揃え部と、前記トレイに支持された複数の前記媒体の前記搬送方向の下流側の端部に沿って前記搬送方向に直交する主走査方向に移動可能で、前記搬送方向揃え部によって前記搬送方向の位置が揃えられた複数の前記媒体の綴じ位置を圧着綴じする圧着手段と、前記搬送部及び前記圧着手段の動作を制御するコントローラとを備え、前記圧着手段は、前記トレイに支持された複数の前記媒体の下方に位置する下圧着歯と、前記トレイに支持された複数の前記媒体を挟んで前記下圧着歯と反対側において、前記下圧着歯に接離する向きに移動可能な上圧着歯とを備え、前記コントローラは、前記圧着手段が前記綴じ位置に対面するときに、前記トレイに支持された複数の前記媒体を、前記下圧着歯と前記上圧着歯とで挟んで押圧し、前記圧着手段を前記主走査方向に移動させる過程において、前記圧着手段の前記主走査方向の位置に応じて、前記下圧着歯と前記上圧着歯との離間距離を変更することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、綴じ手段を主走査方向に移動させる際に、上圧着歯が他の構成部品に接触するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
画像形成システムの全体構成を示す図。
後処理装置の内部構造を示す図。
内部トレイを用紙の厚み方向から見た図。
主走査方向に移動する圧着手段とエンドフェンスとの関係を示す図。
圧着手段の概略構成図。
下圧着歯及び上圧着歯の関係を示す図。
後処理装置のハードウェア構成図。
圧着手段の主走査方向の位置と、下圧着歯及び上圧着歯の離間距離との関係を示す図。
変形例に係る位置センサの配置を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る画像形成システム1について、図面を参照しながら説明する。図1は、画像形成システム1の全体構成を示す図である。画像形成システム1は、用紙P(シート状の媒体)に画像を形成し、画像が形成された用紙Pに対して後処理を施す機能を有する。図1に示すように、画像形成システム1は、画像形成装置2と、後処理装置3(媒体処理装置)とで構成される。
【0010】
画像形成装置2は、用紙Pに画像を形成し、画像を形成した用紙Pを後処理装置3に排出する。画像形成装置2は、用紙Pが収容されたトレイと、トレイに収容された用紙Pを搬送する搬送部と、搬送部によって搬送された用紙Pに画像を形成する画像形成部とを主に備える。画像形成部は、インクを用いて画像を形成するインクジェット方式でもよいし、トナーを用いて画像を形成する電子写真方式でもよい。画像形成装置2の構成は既に周知なので、詳細な説明は省略する。
(【0011】以降は省略されています)
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