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公開番号2025008201
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023110158
出願日2023-07-04
発明の名称液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類B41J 2/14 20060101AFI20250109BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】液体流路内の圧力変動を低減でき、製造しやすい液体吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】液体を吐出するノズル11と、前記ノズルに連通する液体流路210を有する流路部材212と、前記液体流路内の前記液体の圧力を変動させる圧力発生手段220と、を備え、前記流路部材の少なくとも一部に、前記液体流路側に凹部又は凸部の少なくとも一方が複数配列し、前記凹部又は前記凸部によって形成される複数の溝部204を有する溝形成部202が設けられ、前記溝形成部は、少なくとも前記凹部又は前記凸部の配列方向の断面において、前記液体に対する接触角が90°以上であることを特徴とする。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
液体を吐出するノズルと、
前記ノズルに連通する液体流路を有する流路部材と、
前記液体流路内の前記液体の圧力を変動させる圧力発生手段と、を備え、
前記流路部材の少なくとも一部に、前記液体流路側に凹部又は凸部の少なくとも一方が複数配列し、前記凹部又は前記凸部によって形成される複数の溝部を有する溝形成部が設けられ、
前記溝形成部は、少なくとも前記凹部又は前記凸部の配列方向の断面において、前記液体に対する接触角が90°以上である
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
一の方向に対して隣接する前記溝部の間隔の平均値をaとし、前記一の方向に対する前記溝部の幅の平均値をbとしたとき、aとbが
0<b/a≦2
を満たす
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項3】
一の方向に対する前記溝部の間隔及び幅は、2つ以上の値を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項4】
前記一の方向に対する前記溝部の幅の最小幅をbmとし、前記一の方向に対する前記溝部の最大幅をbMとしたとき、bmとbMとの比は、1:1~1:10である
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項5】
前記ノズル及び前記圧力発生手段は、複数設けられ、
前記液体流路は、前記複数のノズルとそれぞれ連通する複数の個別液室と、前記複数の個別液室と連通する共通液室と、を有し、
前記共通液室は、前記個別液室ごとに設けられる流体抵抗部を介して前記個別液室と連通し、
前記液体は、前記共通液室、前記個別液室の順に流れ、
前記圧力発生手段は、前記個別液室内の液体の圧力を変動させ、
前記溝形成部は、前記流体抵抗部よりも上流側の前記液体流路に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項6】
前記ノズル及び前記圧力発生手段は、複数設けられ、
前記液体流路は、前記複数のノズルとそれぞれ連通する個別液室と、前記複数の個別液室と連通する供給側共通液室と、前記複数の個別液室と連通する回収側共通液室と、を有し、
前記供給側共通液室は、前記個別液室ごとに設けられる供給側流体抵抗部を介して前記個別液室と連通し、
前記回収側共通液室は、前記個別液室ごとに設けられる回収側流体抵抗部を介して前記個別液室と連通し、
前記液体は、前記供給側共通液室、前記個別液室、前記回収側共通液室の順に流れ、
前記圧力発生手段は、前記個別液室内の液体の圧力を変動させ、
前記溝形成部は、前記供給側流体抵抗部よりも上流側の前記液体流路及び前記回収側流体抵抗部よりも下流側の前記液体流路のうちの少なくとも一方に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項7】
前記溝形成部は、前記液体に対して撥液性を有する撥液層を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項8】
前記凹部又は前記凸部は、2方向に配列する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項9】
液体を吐出するノズルと、
前記ノズルに連通する液体流路と、
前記液体流路内の前記液体の圧力を変動させる圧力発生手段と、を備え、
前記液体流路は、隔壁により隔てられた部分を有し、
前記隔壁によって隔てられた2つの流路内における前記液体の圧力は、該圧力の大気圧に対する正負が同じであり、
前記隔壁の少なくとも一部に、前記隔壁を貫通する複数の貫通孔を有する貫通孔形成部が設けられ、
前記貫通孔形成部は、少なくとも前記貫通孔の配列方向の断面において、前記液体に対する接触角が90°以上である
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項10】
一の方向に対して隣接する前記貫通孔の間隔の平均値をcとし、前記一の方向に対する前記貫通孔の幅の平均値をdとしたとき、cとdが
0<d/c≦2
を満たす
ことを特徴とする請求項9に記載の液体吐出ヘッド。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
液体吐出ヘッドでは、液体流路内の液体に圧力を印加し、ノズルから液体を吐出することが知られている。液体の吐出時などに液体流路内に圧力変動が生じ、液体の吐出特性に影響を及ぼすことが知られている。これに対して例えば特許文献1のような提案がなされている。
【0003】
特許文献1では、圧送チャンバ(圧力室)に流体を供給する給送チャネル(共通液室)にコンプライアント微小構造を有する液体吐出装置が開示されている。また、特許文献1には、コンプライアント微小構造の有するコンプライアンスにより、給送チャネルに接続される流体吐出器で生じる圧力変動のエネルギーを減衰し、他の流体吐出器への圧力変動の影響を低減することが記載されている。また、コンプライアント微小構造は、給送チャネル内に薄膜で被覆された陥凹により構成されることが開示されている。
【0004】
特許文献1によれば、同一入口または出口給送チャネルに接続される流体吐出器間の流体クロストークを低減させ、したがって、各流体吐出器から吐出される流体の液滴サイズおよび速度を安定化させ、精密かつ正確な印刷を可能にすることができるとしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、先行技術に記載される薄膜(シリコンや金属)を用いた構成では、コンプライアンスを大きくすることが難しく、かつコンプライアント微小構造の中空構造を形成するために複雑な加工プロセスが必要となる。従って、先行技術では、液体流路内の圧力変動を十分に低減することが難しく、複雑な加工による装置の複雑化し、製造コストが上昇してしまう。
【0006】
そこで本発明は、液体流路内の圧力変動を低減でき、製造しやすい液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の液体吐出ヘッドは、液体を吐出するノズルと、前記ノズルに連通する液体流路を形成する流路部材と、前記液体流路内の前記液体の圧力を変動させる圧力発生手段と、を備え、前記流路部材の少なくとも一部に、前記液体流路側に凹部又は凸部の少なくとも一方が複数配列し、前記凹部又は前記凸部によって形成される複数の溝部を有する溝形成部が設けられ、前記溝形成部は、少なくとも前記凹部又は前記凸部の配列方向の断面において、前記液体に対する接触角が90°以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、液体流路内の圧力変動を低減でき、製造しやすい液体吐出ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
溝形成部の一例と接触角θの一例を説明するための断面概略図である。
溝形成部を有していない流路部材の一例を示す断面概略図(A)、溝形成部を有する流路部材の一例を示す断面概略図(B)及び空気層の一例を説明するための断面概略図(C)である。
気体層の一例を説明するための断面概略図(A)及び(B)である。
溝部の間隔及び幅の一例を説明するための断面概略図である。
空気層の他の例を説明するための断面概略図(A)及び溝部の間隔及び幅の他の例を説明するための断面概略図(B)である。
接触角の測定方法の一例を説明するための概略図(A)及び(B)である。
液体流路の形状の一例及び溝形成部の他の例を説明するための概略図(A)及び(B)である。
液体流路の形状の一例及び溝形成部の他の例を説明するための概略図(A)及び(B)である。
液体流路の形状の他の例を説明するための概略図(A)~(C)である。
隣接する2面に溝形成部が設けられた場合の一例を説明するための概略図(A)~(C)である。
溝形成部の形成方法の一例を説明するための概略図(A)~(C)である。
圧力発生手段及びノズルの一例を説明するための断面概略図である。
撥液層の一例を説明するための概略図(A)~(C)である。
個別液室及び共通液室の一例を説明するための断面概略図(A)及び平面概略図(B)である。
図13A(A)において溝形成部を設けた場合の一例及び残留振動の一例を説明するための断面概略図(A)、及び、空気層の一例を説明するための断面概略図(B)である。
個別液室、供給側共通液室及び回収側共通液室の一例を説明するための断面概略図(A)及び平面概略図(B)である。
図14A(A)において溝形成部を設けた場合の一例及び残留振動の一例を説明するための断面概略図(A)、及び、図14A(B)において残留振動の一例を説明するための平面概略図(B)である。
溝形成部の一例を説明するための平面概略図(A)及び(B)である。
図15(A)を更に説明するための平面概略図である。
溝形成部の他の例を説明するための平面概略図(A)及び(B)である。
溝形成部の他の例を説明するための断面概略図(A)及び(B)である。
溝形成部の他の例を説明するための平面概略図(A)並びにその断面概略図(B)及び(C)である。
溝形成部の他の例を説明するための断面概略図(A)~(C)である。
貫通孔形成部の一例を説明するための概略図(A)~(C)である。
溝形成部の一例と接触角θの一例を説明するための断面概略図である。
貫通孔形成部の一例を説明するための断面概略図(A)及び(B)である。
貫通孔の間隔及び幅の一例を説明するための断面概略図である。
ヘッドモジュールの一例を示す分解斜視説明図である。
同ヘッドモジュールのノズル面側から見た分解斜視説明図である。
同ヘッドモジュールのヘッド、ベース部材およびカバー部材を表す分解斜視説明図である。
ヘッドモジュールの一例におけるヘッド短手方向に沿う断面説明図である。
本発明の液体吐出ヘッドの他の例を説明するための斜視分解概略図である。
本発明の液体吐出ヘッドの他の例を説明するための断面概略図である。
本発明の液体吐出ヘッドの他の例を説明するための断面概略図である。
本発明の液体吐出ヘッドの他の例を説明するための断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る液体吐出ヘッド及び液体吐出装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
(【0011】以降は省略されています)

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