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公開番号2025008279
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023110294
出願日2023-07-04
発明の名称圧着綴じ装置
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類A61J 7/00 20060101AFI20250109BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】綴じ歯の山谷の位相を合わせて往復圧着綴じをすることで、広い範囲でPET層を破壊することにより、複数の薬包を圧着綴じする際の綴じ力を格段に向上させ、誤配のリスクを解消できる圧着綴じ装置を提供する。
【解決手段】第1ギア4aと第2ギア4bの噛合部4cに、媒体としての2つの薬包56-1、56-2を挿入し、挟み込んだ状態で圧着綴じする試験を行った。試験結果としては、一定の方向(図2の実線黒丸で囲んだ領域)でのみPET層の破壊が起きたことが確認された。もう片方の方向(図2の点線黒丸で囲んだ領域)では、PET層の破壊がされていなかったことが確認された。綴じ力を向上させるためには、綴じ部の全体でPET層の破壊がされていることが好ましいため、逆方向からも綴じる必要がある。そこで、1度目で綴じた山谷の位相と合わせた状態で2度目を綴じる往復圧着綴じを行う(図3)と、綴じ力が約2倍以上に向上した(図4)。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
回転可能な第1歯と第2歯を備え、前記第1歯と前記第2歯の噛合部に複数の媒体が重ねて挿入され、前記第1歯と前記第2歯との圧着により前記複数の媒体が綴じられるように構成され、かつ前記複数の媒体の搬送方向が第一搬送方向とこれと逆方向である第二搬送方向とに変更可能に構成された圧着綴じ装置において、
前記第一搬送方向と前記第二搬送方向とに前記複数の媒体の搬送方向を切り換えたときに、位相をそろえた状態で前記複数の媒体の搬送が可能な圧着綴じ装置。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記第一搬送方向と前記第二搬送方向とを切り換えたとき、前記第1歯と前記第2歯との間に前記複数の媒体が挟まれている状態を保つことが可能であることを特徴とする請求項1に記載の圧着綴じ装置。
【請求項3】
前記第一搬送方向及び前記第二搬送方向の何れか一方から前記噛合部に搬送されてくる前記複数の媒体の後端を検出する媒体検知手段を有し、
前記媒体検知手段によって前記噛合部に搬送されてくる媒体の後端を検出したとき、前記第1歯と前記第2歯の回転を停止することを特徴とする請求項1に記載の圧着綴じ装置。
【請求項4】
前記複数の媒体を乗せる置台を有することを特徴とする請求項1に記載の圧着綴じ装置。
【請求項5】
前記複数の媒体における前記第一搬送方向又は前記第二搬送方向と直交する側端を突き当てる第1側端ガイド部材を有することを特徴とする請求項1に記載の圧着綴じ装置。
【請求項6】
前記複数の媒体の搬送を補助する補助部材を有することを特徴とする請求項1に記載の圧着綴じ装置。
【請求項7】
前記複数の媒体を乗せる置台と、
前記複数の媒体の搬送を補助する補助部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の圧着綴じ装置。
【請求項8】
前記補助部材が、コロであることを特徴とする請求項6又は7に記載の圧着綴じ装置。
【請求項9】
前記置台における前記複数の媒体を設置する面は、前記第一搬送方向又は前記第二搬送方向と直交する前記複数の媒体の側面が前記噛合部に対して上から下に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の圧着綴じ装置。
【請求項10】
前記複数の媒体における前記第一搬送方向又は前記第二搬送方向と直交する前記噛合部と反対側の側端を突き当てる第2側端ガイド部材を有することを特徴とする請求項1に記載の圧着綴じ装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧着綴じ装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
薬包針無し綴じ装置において、綴じ部の圧着力が強くて見栄えがよく、重ねた分包紙を安定して送ることができるとともに、分包紙を双方から挿入することができ、使い勝手が良いうえ、歯の摩耗が少なく、長寿命な薬包綴じ機を提供する目的で、回転可能な第1ギアと第2ギアを備え、第1ギアと第2ギアの噛合部に複数の薬包が重ねて挿入され、第1ギアと第2ギアにより複数の薬包が綴じられるように構成されている。第1ギアと第2ギアの少なくともいずれか一方の側面に押さえ部が設けられ、押さえ部で複数の薬包の綴じ部の側方部を第1ギアと第2ギアが噛み合う方向に押さえるように構成されている。複数の薬包を支持する薬包支持部(3)と、複数の薬包の非綴じ側の端縁をガイドする可動ガイド部(23)とを備える薬包綴じ機(1)に係る技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1記載の発明は、本発明とは確かに綴じ歯を回転させ複数の薬包(媒体)を圧着綴じさせている点では似ている点がある。しかしながら、綴じる媒体の枚数に限界があり、患者さん(以下、敬称略)の手に届くまでに媒体がはがれてしまうことで誤配のリスクにつながり、最終的に患者に対して適切に服薬してもらえないという問題は解消できていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、綴じ歯の山谷の位相を合わせて往復圧着綴じをすることで、広い範囲でPET(ポリエチレンテレフタレート樹脂を意味し、以下省略)層を破壊することにより、複数の薬包を圧着綴じする際の綴じ力を格段に向上させ、誤配のリスクを解消できる圧着綴じ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、回転可能な第1歯と第2歯を備え、前記第1歯と前記第2歯の噛合部に複数の媒体が重ねて挿入され、前記第1歯と前記第2歯との圧着により前記複数の媒体が綴じられるように構成され、かつ前記複数の媒体の搬送方向が第一搬送方向とこれと逆方向である第二搬送方向とに変更可能に構成された圧着綴じ装置において、前記第一搬送方向と前記第二搬送方向とに前記複数の媒体の搬送方向を切り換えたときに、位相をそろえた状態で前記複数の媒体の搬送が可能な圧着綴じ装置にある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、第1歯と第2歯との山谷の位相を合わせて往復圧着綴じをすることで、広い範囲で媒体(例えばPET層)を破壊することにより、複数の媒体を圧着綴じする際の綴じ力を格段に向上させ、誤配のリスクを解消できる圧着綴じ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
(a)は本発明の一実施形態の試験例に係る第1ギアと第2ギアで薬包を圧着綴じする様子を示す斜視図、(b)は(a)の圧着綴じした個所及び断面を説明する図、(c)はの試験例に係るギアの歯形状を示す拡大図である。
図1の圧着綴じ動作(1度綴じのみ)によって得られた圧着綴じ部の断面のSEM拡大図である。
図1の圧着綴じ動作(位相を併せた状態で往復圧着綴じ)によって得られた圧着綴じ部の断面のSEM拡大図である。
図2の1回圧着綴じと図3の往復圧着綴じにより得られた圧着綴じ部の綴じ力を比較したグラフである。
本発明の一実施形態に係る圧着綴じ装置全体の外観斜視図である。
図1の圧着綴じ装置から左右側面カバー、側板カバー、圧解除部カバー等を取り外して内部構成を示す図である。
第1ギア、第2ギア及び圧解除部周りを示す正面図である。
圧解除レバーによる第2ギアの第1ギアに対する加圧時の動作を示す正面図である。
圧解除レバーによる第2ギアの第1ギアに対する圧解除時の動作を示す正面図である
操作部の構成示す平面図である。
薬包を綴じるときに用いるサイドガイド、上ガイド周りの側面図である。
図11の正面図である。
第1ギアの駆動構成を示す図である。
第1ギア周りの構成を示す図である。
第2ギア周りの構成を示す図である。
図8に示した加圧状態を90度回転させて示す圧解除機構の詳細図である。
図8に示した加圧状態の圧解除機構の詳細図である。
薬包センサの配置構成を示す正面図である。
圧着綴じ装置の主な制御構成を示す制御ブロック図である。
図10の操作部において、停止時間表示器及び停止時間調整スイッチの表示例を示す平面図である。
薬包数設定のための操作部の平面図である。
連続モードの実行に係るフローチャートである。
単包モードの実行に係るフローチャートである。
間欠モードの実行に係るフローチャートである。
従来例の実行に係るフローチャートである。
(a)、(b)は圧着綴じ装置で複数の薬包を針無し綴じ動作を行う説明図である。
(a)~(d)は第1分包紙検出センサ及び第2分包紙検出センサを有する圧着綴じ装置において位相を合わせた状態で往復圧着綴じを行う場合の動作推移図である。
図27において第1ギア、第2ギアの回転切換を行うフローチャートである。
第4の態様のサイドガイドを補足説明する図である。
第7の態様の主な構成及び動作を示す図である。
第8の態様の主な構成及び動作を示す図である。
第9の態様の主な構成及び動作を示す図である。
第10の態様の主な構成及び動作を示す図である。
第20の態様の主な構成及び動作を示す図である。
第21の態様の主な構成及び動作を示す図である。
第22の態様の主な構成及び動作を示す図である。
第23の態様の主な構成及び動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態を詳細に説明する。各実施形態、各実施例等に亘り、同一の機能及び形状等を有する構成要素(部材や構成部品)等については、混同の虞がない限り一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。
【0009】
図1~図4を参照して本発明の一実施形態に係る薬包の基本的な素材構成と、これを用いて圧着綴じする際の構成、技術条件等について説明する。図1(a)は、本発明に係る一実施形態の第1ギアと第2ギアで薬包を圧着綴じする様子を示す斜視図、図1(b)は、図1(a)の圧着綴じした個所及び断面を説明する図、図1(c)は図1(b)のギアの歯形状を示す拡大図である。図2は、図1の圧着綴じ動作(1度圧着綴じのみ)によって得られた圧着綴じ部の断面のSEM拡大図である。図3は、図1の圧着綴じ動作(位相を併せた状態で往復圧着綴じ)によって得られた圧着綴じ部の断面のSEM拡大図、図4は、図2の1回圧着綴じと図3の往復圧着綴じにより得られた圧着綴じ部の綴じ力を比較したグラフである。
【0010】
図1に示すように、一実施形態の試験例に係る第1ギア4aと第2ギア4bは、円形状で、それぞれ外周部に第1歯、第2歯が形成されている。第1ギア4a、第2ギア4bの歯形状は、図1(c)に示すように、半径r1の円筒面からなる歯先69aと、半径r2の円筒面からなる歯底69bと、歯底69bと歯先69aとの間の傾斜角度θの傾斜歯面69cとで形成されている。
上記試験例で用いた第1ギア4a、第2ギア4bの歯形状は、厚さが2mm、ピッチ円pcの直径12mm、歯数48であり、歯のピッチpは0.79mmである。
(【0011】以降は省略されています)

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