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公開番号2025018523
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023122300
出願日2023-07-27
発明の名称発電システム、蓄電装置、発電装置、及び発電方法
出願人株式会社リコー
代理人個人,個人
主分類H02N 1/04 20060101AFI20250130BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】連続的に供給される液体からも、大量の電気エネルギーを取り出すことができる発電システム、又は発電方法を提供する。
【解決手段】発電システム1は、液滴形成部14と、電極11を備えた発電層10と、を有する。液滴形成部は、発電層に接して形成され、連続的に供給される液体を液滴化した液滴を発電層に供給し、発電層は、液滴を発電層の上面で移動させて電極から電気エネルギーを取り出す。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
液滴形成部と、電極を備えた発電層と、を有する発電システムであって、
前記液滴形成部は、前記発電層に接して形成され、連続的に供給される液体を液滴化した液滴を前記発電層に供給し、
前記発電層は、前記液滴を前記発電層の上面で移動させて前記電極から電気エネルギーを取り出す、発電システム。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記液滴形成部は、
前記液体との接触角が前記発電層よりも大きい材料で形成されている、前記液体を振動する、前記液体の連続的な流れを凸状体により分岐する、及び前記液体の連続的な流れを凸状体により分断する、ことの少なくとも1つ以上により液滴化する請求項1に記載の発電システム。
【請求項3】
前記液体は水、水溶液、コロイド溶液、又は油である請求項1又は2に記載の発電システム。
【請求項4】
前記液体との接触角が前記発電層よりも大きい材料は超撥水材料である請求項2に記載の発電システム。
【請求項5】
前記液滴形成部は、前記液体との接触角が前記発電層よりも大きい材料で形成されており、
(前記液体と前記発電層との静的接触角)/(前記液体と、前記液体との接触角が前記発電層よりも大きい材料との静的接触角)の値が0.75以下である請求項1に記載の発電システム。
【請求項6】
前記発電層の上面及び/又は下面に前記電極を有する請求項1又は2に記載の発電システム。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の発電システムを備える蓄電装置。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の発電システムを備える発電装置。
【請求項9】
連続的に供給される液体を液滴化した液滴を電極を備えた発電層に供給し、前記液滴を前記発電層の上面で移動させて前記電極から電気エネルギーを取り出す発電方法であって、
前記液滴は前記発電層上で液滴化される発電方法。
【請求項10】
前記発電層は上面及び/又は下面に前記電極を備える請求項9に記載の発電方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発電システム、蓄電装置、発電装置、及び発電方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、温室効果ガス排出を実質ゼロとすることが求められており、太陽光発電は特に期待されている技術であるが、天候変化によらず安定した電力を得るために、他の再生可能エネルギーを利用する補完技術が求められている。
【0003】
一般的に、摩擦帯電型ナノ発電機(TriboElectric Nano Generator:TENG)は、摩擦帯電効果と静電誘導の組み合わせによって外界の力学的エネルギーを電気エネルギーに変換するデバイスであり、不連続な滴状等の液体の塊が複数移動することで、静電誘導が複数回引き起こされて電荷が移動し、それによって電気エネルギーを取り出すことができる。
例えば、特許文献1には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の層に液滴を落下させた際の滑落挙動から電力を得る発電機が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、液体が連続的に供給されると、最初の静電誘導が引き起こされた後は電荷のつり合いが取れている状態となり、その後は静電誘導が引き起こされないので、連続的な液体の供給を停止した後に、再度液体を供給しないと、電荷の移動が起こらず、液滴ではない連続的に供給される液体から大きな発電量を得ることができない。
本発明の目的は、連続的に供給される液体からも、大量の電気エネルギーを取り出すことができる発電システム、及び発電方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の一実施態様は、
液滴形成部と、電極を備えた発電層と、を有する発電システムであって、
前記液滴形成部は、前記発電層に接して形成され、連続的に供給される液体を液滴化した液滴を前記発電層に供給し、
前記発電層は、前記液滴を前記発電層の上面で移動させて前記電極から電気エネルギーを取り出す、発電システムを提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施の一態様によれば、連続的に供給される液体からも、大量の電気エネルギーを取り出すことができる発電システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の一実施態様に係る発電システムの一例の概略図である。
本発明の一実施態様に係る発電システムの他の一例の概略図である。
本発明の一実施態様に係る発電システムの他の一例の概略図である。
本発明の一実施態様に係る発電システムにおいて液滴との摩擦により発電層が帯電する様子の一例である。
本発明の一実施態様に係る発電システムにおける液滴の移動によって電荷が移動する流れの一例である。
本発明の一実施態様に係る発電システムの一例の概略図である。
本発明の一実施態様に係る発電システムの一例の概略図である。
本発明の一実施態様に係る発電システムの液滴形成部に形成される液体との接触角が発電層よりも大きい材料の一例を含む写真である。
本発明の一実施態様に係る発電システムの液滴形成部に形成される液体との接触角が発電層よりも大きい材料とその微細凹凸構造の一例の写真である。
実施例1で作製した発電素子に液体を連続的に供給したときの発電の様子のグラフである。
比較例1で作製した発電素子に液体を連続的に供給したときの発電の様子のグラフである。
実施例1で作製した発電素子に液体を連続的に供給する様子の一例の概略図である。
実施例2で作製した発電素子に液体を連続的に供給する様子を部分拡大した一例の概略図である。
比較例1で作製した発電素子に液体を連続的に供給する様子の一例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に本発明の実施の態様を詳細に説明する。
【0009】
(発電システム及び発電方法)
本発明の発電システムは、
液滴形成部と、電極を備えた発電層と、を有する発電システムであって、
前記液滴形成部は、前記発電層に接して形成され、連続的に供給される液体を液滴化した液滴を前記発電層に供給し、
前記発電層は、前記液滴を前記発電層の上面で移動させて前記電極から電気エネルギーを取り出す、発電システムである。
本発明の発電システムの態様としては、上記の構成を満たす態様であれば特に制限はなく、前記発電システムの構成を満たす発電素子であってもよい。
前記発電システムは、さらに必要に応じて、その他の部材を有していてもよい。
本発明の発電システムによれば、連続的に供給される液体を液滴化し、大量の電気エネルギーを取り出すことができる。
【0010】
前記発電システムでは、前記電極を静電誘導させることで電気エネルギーを取り出すことが好ましい。
前記静電誘導は、前記発電層の上面で電荷をもつ液滴を移動させることで、前記発電層の上面側の電荷により分極した液滴が上面側の電極に接触することにより引き起こされることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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