TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024168514
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085260
出願日2023-05-24
発明の名称フィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物及びフィルムコンデンサ
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 101/02 20060101AFI20241128BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】フィルムコンデンサの誘電体用フィルムに使用する硬化性樹脂組成物およびその硬化物からなるフィルムを用いたフィルムコンデンサを提供することを目的とする。
【解決手段】(A)数平均分子量3,000以上のマレイミド樹脂、
(B)1分子中に1個以上のアリル基及び1個以上のイソシアヌル環を有する有機化合物、及び
(C)重合開始剤
を含むフィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物であって、
上記硬化性樹脂組成物の硬化物が以下の特性を満たすものであることを特徴とするフィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物である。
1)1kHz、25℃での比誘電率が2.7以上
2)1kHz、25℃での誘電正接が0.006以下
3)5μmの厚みにおいて180°折り曲げを10回行っても破損が生じない
4)25℃及び150℃の絶縁破壊電圧が220V/μm以上である
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)数平均分子量3,000以上のマレイミド樹脂、
(B)1分子中に1個以上のアリル基及び1個以上のイソシアヌル環を有する有機化合物、
及び
(C)重合開始剤
を含むフィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物であって、
前記硬化性樹脂組成物の硬化物が以下の特性を満たすものであることを特徴とするフィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物。
1)1kHz、25℃での比誘電率が2.7以上
2)1kHz、25℃での誘電正接が0.006以下
3)5μmの厚みにおいて180°折り曲げを10回行っても破損が生じない
4)25℃及び150℃の絶縁破壊電圧が220V/μm以上である
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記(A)成分のマレイミド樹脂が、下記一般式(1)及び/又は(2)で示される芳香族ビスマレイミドを含むものであることを特徴とする請求項1に記載のフィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物。
TIFF
2024168514000021.tif
65
169
(式中、X

は独立して下記式
TIFF
2024168514000022.tif
41
162
から選ばれる2価の基であり、lは1~40の数である。)
TIFF
2024168514000023.tif
22
162
(式中、X

は独立して前記式中X

と同じである。mは1~50の数であり、nは1~50の数である。A

及びA

はそれぞれ独立して、下記一般式(3)または下記一般式(4)で表される2価の基である。)
TIFF
2024168514000024.tif
29
97
(式中、X

は独立して、前記式X

及びX

と同じである2価の基であり、R

は独立して、水素原子、塩素原子、または非置換又は置換の炭素数1~6の脂肪族炭化水素基である。)
TIFF
2024168514000025.tif
21
105
(式中、X

は前記と同じものを示す。)
【請求項3】
前記(B)成分がアリル基を1分子中に2つ以上有する有機化合物であることを特徴とする請求項1に記載のフィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
前記(B)成分の配合量が前記(A)成分100質量部に対して5質量部~40質量部であることを特徴とする請求項1に記載のフィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
前記(C)重合開始剤が熱ラジカル重合開始剤及び/又は光硬化開始剤であることを特徴とする請求項1に記載のフィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のフィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物を硬化してなり、厚み1~20μmのフィルム状であることを特徴とするフィルムコンデンサ用樹脂硬化物。
【請求項7】
請求項6に記載の樹脂硬化物を含むフィルムコンデンサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物及びフィルムコンデンサに関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
フィルムコンデンサは誘電体にプラスチックフィルムを用いたコンデンサで、優れた高周波特性、温度特性、静電容量の高精度対応可能、長寿命などの利点があり、多くの電気機器や電子回路に使用されている。近年ではパワーエレクトロニクスだけでなく、車載用途にも使用されるようになってきた(特許文献1、2)。
【0003】
フィルムコンデンサに用いられる誘電体は一般的に熱可塑樹脂である(非特許文献1)。PET(ポリエチレンテレフタレート)とPP(ポリプロピレン)はリード線タイプの誘電体であり、以前は小型で低価格のPETが一般用、優れた高周波特性を有するPPが高周波/大電流用という住みわけであったが、PPの高安全、高耐湿性、低コストの利点から現在はPPが多く使用されている。PPS(ポリフェニレンスルファイド)やPEN(ポリエチレンナフタレート)は高耐熱性を有することから表面実装用フィルムコンデンサに使用されている。(例えば特許文献3,4)
【0004】
これら複数種の熱可塑性樹脂フィルムが用いられているが、それぞれ一長一短がある。PETは吸湿率が高く、絶縁破壊電圧がやや低い。PPは絶縁特性や低誘電正接であるが、ガラス転移温度が低く、安定的に120℃以上の環境での長時間使用が難しく、耐リフロー性も乏しい。PPSは高耐熱性を有するが、絶縁破壊電圧が低く、PENは吸湿性が高く環境依存性が大きいと言える。
【0005】
耐熱性に特化すれば熱や光硬化性樹脂組成物の使用が考えられるが、一般的に硬化性樹脂組成物のフィルムで誘電特性のバランスがよく、吸湿性が低く、薄膜での絶縁破壊電圧が高い材料はほとんど存在しておらず、そもそもフィルムとしてのハンドリング性が乏しいこともあってほとんど検討されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
:特開2020―96073号公報
:特開2022―110539号公報
:特開2022―164735号公報
:特開2023-2364号公報
【非特許文献】
【0007】
:ルビコン株式会社技術資料(https://www.rubycon.co.jp/wp-content/uploads/products-film/film-technical-note.pdf)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はフィルムコンデンサの誘電体用フィルムに使用する硬化性樹脂組成物およびその硬化物からなるフィルムを用いたフィルムコンデンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、下記硬化性樹脂組成物およびその硬化物からなるフィルムを用いたフィルムコンデンサを提供する。
【0010】
即ち、本発明は、(A)数平均分子量3,000以上のマレイミド樹脂、
(B)1分子中に1個以上のアリル基及び1個以上のイソシアヌル環を有する有機化合物、
及び
(C)重合開始剤
を含むフィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物であって、
上記硬化性樹脂組成物の硬化物が以下の特性を満たすものであることを特徴とするフィルムコンデンサ用硬化性樹脂組成物を提供する。
1)1kHz、25℃での比誘電率が2.7以上
2)1kHz、25℃での誘電正接が0.006以下
3)5μmの厚みにおいて180°折り曲げを10回行っても破損が生じない
4)25℃及び150℃の絶縁破壊電圧が220V/μm以上である
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

東ソー株式会社
押出成形体
25日前
東ソー株式会社
射出成形体
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
1か月前
AGC株式会社
組成物
3日前
株式会社カネカ
樹脂フィルム
1か月前
東ソー株式会社
ブロー成形体
1か月前
東亞合成株式会社
硬化型組成物
1か月前
三洋化成工業株式会社
樹脂組成物
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
14日前
東レ株式会社
ポリエステルの製造方法
1か月前
ヤマハ株式会社
重縮合体
26日前
花王株式会社
樹脂組成物
26日前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
17日前
アイカ工業株式会社
光硬化型樹脂組成物
1か月前
AGC株式会社
液状組成物
3日前
株式会社トクヤマ
イオン交換膜の製造方法
26日前
東洋紡株式会社
積層ポリエステルフィルム
1か月前
横浜ゴム株式会社
靴底用ゴム組成物
1か月前
トヨタ自動車株式会社
樹脂溶解装置
10日前
東レ株式会社
光学用ポリエステルフィルム
14日前
東レ株式会社
二軸配向ポリエステルフィルム
25日前
旭有機材株式会社
耐熱性重合体
2か月前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸水性分散体
2か月前
グンゼ株式会社
樹脂の回収方法
1か月前
東レ株式会社
熱可塑性プリプレグの製造方法
1か月前
グンゼ株式会社
樹脂の回収方法
4日前
オムロン株式会社
樹脂組成物、及び部品
1か月前
東レ株式会社
被膜除去装置および被膜除去方法
1か月前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物
1か月前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物
1か月前
artience株式会社
積層体の分離回収方法
26日前
恵和株式会社
樹脂組成物及びシート
今日
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物
2か月前
本田技研工業株式会社
解重合システム
1か月前
株式会社ADEKA
ポリエステルの製造方法
1か月前
住友ベークライト株式会社
封止用樹脂組成物
1か月前
続きを見る