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公開番号
2024167001
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-29
出願番号
2023083503
出願日
2023-05-19
発明の名称
プリント基板用プリプレグ、金属張積層板、およびプリント基板
出願人
住友ベークライト株式会社
代理人
個人
主分類
H05K
1/03 20060101AFI20241122BHJP(他に分類されない電気技術)
要約
【課題】電子機器のノイズ等に対する優れた耐性を実現する、プリント基板用プリプレグを提供する。
【解決手段】本発明のプリント基板用プリプレグは、繊維基材と、樹脂組成物と、を含むプリント基板用プリプレグであって、当該プリント基板用プリプレグの硬化体における、前記繊維基材の10GHzにおける比誘電率と、前記樹脂組成物の10GHzにおける比誘電率との差が、2.5以下であって、当該プリント基板用プリプレグの硬化体の10GHzにおける誘電正接が0.0005以上0.005以下であって、当該プリント基板用プリプレグにおける、繊維基材を含まない領域の割合が、30%以下であるプリント基板用プリプレグである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
繊維基材と、熱硬化性樹脂組成物と、を含むプリント基板用プリプレグであって、
当該プリント基板用プリプレグの硬化体における、前記繊維基材の10GHzにおける比誘電率と、前記熱硬化性樹脂組成物の10GHzにおける比誘電率との差が、2.5以下であって、
当該プリント基板用プリプレグの硬化体の10GHzにおける誘電正接が0.0005以上0.005以下であって、
当該プリント基板用プリプレグにおける、以下の手順1により測定される、繊維基材を含まない領域の割合が、30%以下であるプリント基板用プリプレグ。
(手順1)
(1)顕微鏡を用いて、当該プリプレグの面外方向からの画像を取得する。
(2)上記(1)で得られた画像を2値化処理する。閾値色を白黒とし、256階調の30を閾値として、それ以下を黒とする。
(3)2値化後の黒色部分の割合を、繊維基材を含まない領域の割合とする。
続きを表示(約 2,700 文字)
【請求項2】
以下の手順2で測定される、Z
0MD
(t)が、以下の条件1を満たす、
請求項1に記載のプリント基板用プリプレグ。
(手順2)
1.厚さ50μm以上100μm以下の当該プリプレグの両面に18μm銅箔を配置し、温度200℃以上250℃以下、荷重3MPaの条件で2時間以上3時間以下の時間加熱して硬化させ銅張積層板を得る。
2.前記銅張積層板上にエッチングで回路を形成する。
3.前記銅張積層板上に、線幅120/140/160/180/200μm、高さ18μm、長さ40mmの各マイクロストリップ線路を任意のMD方向に形成する。
4.前記MD方向に形成した各マイクロストリップ線路について、ネットワークアナライザーにより特性インピーダンスZを測定し、Zの値が50Ω以上60Ω以下の範囲にあるマイクロストリップ線路を選択する。なお、Zの値が50Ω以上60Ω以下の範囲にあるマイクロストリップ線路が複数ある場合には、Zの値が最も小さいマイクロストリップ線路を選択する。そして、選択したマイクロストリップ線路の特性インピーダンスをZ
1
とする。
5.選択したマイクロストリップ線路に対して、信号源の内部インピーダンスを50Ωとして、電圧振幅125mV、立ち上がり時間20psのパルス信号を印加し、マイクロストリップ線路からの時間毎の反射電圧に対してTDR解析を行い、Z
0MD
(t)を測定する。
(条件1)
マイクロストリップ線路が形成された領域に対応する時間領域において、Z
0MD
(t)が、(Z
1
-5)Ω以上(Z
1
+5)Ω以下である。
【請求項3】
以下の手順3で測定される、Z
0TD
(t)が、以下の条件2を満たす、
請求項2に記載のプリント基板用プリプレグ。
(手順3)
1.厚さ50μm以上100μm以下の当該プリプレグの両面に18μm銅箔を配置し、温度200℃以上250℃以下、荷重3MPaの条件で2時間以上3時間以下の時間加熱して硬化させ銅張積層板を得る。
2.前記銅張積層板上にエッチングで回路を形成する。
3.前記銅張積層板上に、線幅120/140/160/180/200μm、高さ18μm、長さ40mmの各マイクロストリップ線路を前記MD方向に直角なTD方向に形成する。
4.前記TD方向に形成した各マイクロストリップ線路について、ネットワークアナライザーにより特性インピーダンスZを測定し、Zの値が50Ω以上60Ω以下の範囲にあるマイクロストリップ線路を選択する。なお、Zの値が50Ω以上60Ω以下の範囲にあるマイクロストリップ線路が複数ある場合には、Zの値が最も小さいマイクロストリップ線路を選択する。そして、選択したマイクロストリップ線路の特性インピーダンスをZ
2
とする。
5.選択したマイクロストリップ線路に対して、信号源の内部インピーダンスを50Ωとして、電圧振幅125mV、立ち上がり時間20psのパルス信号を印加し、マイクロストリップ線路からの時間毎の反射電圧に対してTDR解析を行い、Z
0TD
(t)を測定する。
(条件2)
マイクロストリップ線路が形成された領域に対応する時間領域において、Z
0TD
(t)が、(Z
2
-5)Ω以上(Z
2
+5)Ω以下である。
【請求項4】
以下の手順4で測定される、Z
045°
(t)が、以下の条件3を満たす、
請求項3に記載のプリント基板用プリプレグ。
(手順4)
1.厚さ50μm以上100μm以下の当該プリプレグの両面に18μm銅箔を配置し、温度200℃以上250℃以下、荷重3MPaの条件で2時間以上3時間以下の時間加熱して硬化させ銅張積層板を得る。
2.前記銅張積層板上にエッチングで回路を形成する。
3.前記銅張積層板上に、線幅120/140/160/180/200μm、高さ18μm、長さ40mmの各マイクロストリップ線路を前記MD方向に対して45°の方向に形成する。
4.前記MD方向に対して45°の方向に形成した各マイクロストリップ線路について、ネットワークアナライザーにより特性インピーダンスZを測定し、Zの値が50Ω以上60Ω以下の範囲にあるマイクロストリップ線路を選択する。なお、Zの値が50Ω以上60Ω以下の範囲にあるマイクロストリップ線路が複数ある場合には、Zの値が最も小さいマイクロストリップ線路を選択する。そして、選択したマイクロストリップ線路の特性インピーダンスをZ
3
とする。
5.選択したマイクロストリップ線路に対して、信号源の内部インピーダンスを50Ωとして、電圧振幅125mV、立ち上がり時間20psのパルス信号を印加し、マイクロストリップ線路からの時間毎の反射電圧に対してTDR解析を行い、Z
045°
(t)を測定する。
(条件3)
マイクロストリップ線路が形成された領域に対応する時間領域において、Z
045°
(t)が、(Z
3
-5)Ω以上(Z
3
+5)Ω以下である。
【請求項5】
前記熱硬化性樹脂組成物は、シリカ粒子を含む、
請求項1又は2に記載のプリント基板用プリプレグ。
【請求項6】
前記シリカ粒子は、熱硬化性樹脂組成物全体に対して、45質量%以上65質量%以下である、
請求項5に記載のプリント基板用プリプレグ。
【請求項7】
前記熱硬化性樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテルを含む、
請求項1又は2に記載のプリント基板用プリプレグ。
【請求項8】
前記熱硬化性樹脂組成物は、ビスマレイミド樹脂を含む、
請求項1又は2に記載のプリント基板用プリプレグ。
【請求項9】
前記熱硬化性樹脂組成物は、スチレンブタジエンゴムを含む、
請求項1又は2に記載のプリント基板用プリプレグ。
【請求項10】
前記熱硬化性樹脂組成物は、架橋剤を含む、
請求項1又は2に記載のプリント基板用プリプレグ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板用プリプレグ、金属張積層板、およびプリント基板に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【0002】
近年では、半導体技術の進歩により半導体部品の高速化、省電力化等が進み、電子機器の機能は、飛躍的に向上した。
【0003】
しかし、高速化、高集積化、低消費電力化の進んだ半導体のLC、LCIを使用することにより、電子機器のノイズ等に対する耐性は劣化する傾向にある。そのため、近年では、電子機器のノイズ等に対する優れた耐性を実現する、プリント基板用プリプレグが求められている。例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、変性ポリフェニレンエーテル共重合体、架橋型硬化剤、および無機充填材を含む、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-113543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ノイズの発生を抑制するプリント基板を実現する、プリント基板用プリプレグを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、繊維基材と、熱硬化性樹脂組成物とを含むプリント基板用プリプレグにおいて、繊維基材の10GHzにおける比誘電率と、熱硬化性樹脂組成物の10GHzにおける比誘電率との差を2.5以下に制御し、当該プリント基板用プリプレグの硬化体の10GHzにおける誘電正接を0.0005以上0.005以下に制御し、特定の方法で測定される当該プリント基板用プリプレグに含まれる繊維基材を含まない領域の割合を30%以下に制御することで、電子機器のノイズ等に対する優れた耐性を実現できることを見出して、本発明を完成させた。
【0007】
本発明によれば、以下のプリント基板用プリプレグ、金属張積層板、およびプリント基板が提供される。
[1]
繊維基材と、熱硬化性樹脂組成物と、を含むプリント基板用プリプレグであって、
当該プリント基板用プリプレグの硬化体における、前記繊維基材の10GHzにおける比誘電率と、前記熱硬化性樹脂組成物の10GHzにおける比誘電率との差が、2.5以下であって、
当該プリント基板用プリプレグの硬化体の10GHzにおける誘電正接が0.0005以上0.005以下であって、
当該プリント基板用プリプレグにおける、以下の手順1により測定される、繊維基材を含まない領域の割合が、30%以下であるプリント基板用プリプレグ。
(手順1)
(1)顕微鏡を用いて、当該プリプレグの面外方向からの画像を取得する。
(2)上記(1)で得られた画像を2値化処理する。閾値色を白黒とし、256階調の30を閾値として、それ以下を黒とする。
(3)2値化後の黒色部分の割合を、繊維基材を含まない領域の割合とする。
[2]
以下の手順2で測定される、Z
0MD
(t)が、以下の条件1を満たす、
[1]に記載のプリント基板用プリプレグ。
(手順2)
1.厚さ50μm以上100μm以下の当該プリプレグの両面に18μm銅箔を配置し、温度200℃以上250℃以下、荷重3MPaの条件で2時間以上3時間以下の時間加熱して硬化させ銅張積層板を得る。
2.前記銅張積層板上にエッチングで回路を形成する。
3.前記銅張積層板上に、線幅120/140/160/180/200μm、高さ18μm、長さ40mmの各マイクロストリップ線路を任意のMD方向に形成する。
4.前記MD方向に形成した各マイクロストリップ線路について、ネットワークアナライザーにより特性インピーダンスZを測定し、Zの値が50Ω以上60Ω以下の範囲にあるマイクロストリップ線路を選択する。なお、Zの値が50Ω以上60Ω以下の範囲にあるマイクロストリップ線路が複数ある場合には、Zの値が最も小さいマイクロストリップ線路を選択する。そして、選択したマイクロストリップ線路の特性インピーダンスをZ
1
とする。
5.選択したマイクロストリップ線路に対して、信号源の内部インピーダンスを50Ωとして、電圧振幅125mV、立ち上がり時間20psのパルス信号を印加し、マイクロストリップ線路からの時間毎の反射電圧に対してTDR解析を行い、Z
0MD
(t)を測定する。
(条件1)
マイクロストリップ線路が形成された領域に対応する時間領域において、Z
0MD
(t)が、(Z
1
-5)Ω以上(Z
1
+5)Ω以下である。
[3]
以下の手順3で測定される、Z
0TD
(t)が、以下の条件2を満たす、
[2]に記載のプリント基板用プリプレグ。
(手順3)
1.厚さ50μm以上100μm以下の当該プリプレグの両面に18μm銅箔を配置し、温度200℃以上250℃以下、荷重3MPaの条件で2時間以上3時間以下の時間加熱して硬化させ銅張積層板を得る。
2.前記銅張積層板上にエッチングで回路を形成する。
3.前記銅張積層板上に、線幅120/140/160/180/200μm、高さ18μm、長さ40mmの各マイクロストリップ線路を前記MD方向に直角なTD方向に形成する。
4.前記TD方向に形成した各マイクロストリップ線路について、ネットワークアナライザーにより特性インピーダンスZを測定し、Zの値が50Ω以上60Ω以下の範囲にあるマイクロストリップ線路を選択する。なお、Zの値が50Ω以上60Ω以下の範囲にあるマイクロストリップ線路が複数ある場合には、Zの値が最も小さいマイクロストリップ線路を選択する。そして、選択したマイクロストリップ線路の特性インピーダンスをZ
2
とする。
5.選択したマイクロストリップ線路に対して、信号源の内部インピーダンスを50Ωとして、電圧振幅125mV、立ち上がり時間20psのパルス信号を印加し、マイクロストリップ線路からの時間毎の反射電圧に対してTDR解析を行い、Z
0TD
(t)を測定する。
(条件2)
マイクロストリップ線路が形成された領域に対応する時間領域において、Z
0TD
(t)が、(Z
2
-5)Ω以上(Z
2
+5)Ω以下である。
[4]
以下の手順4で測定される、Z
045°
(t)が、以下の条件3を満たす、
[3]に記載のプリント基板用プリプレグ。
(手順4)
1.厚さ50μm以上100μm以下の当該プリプレグの両面に18μm銅箔を配置し、温度200℃以上250℃以下、荷重3MPaの条件で2時間以上3時間以下の時間加熱して硬化させ銅張積層板を得る。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ノイズの発生を抑制するプリント基板を実現する、プリント基板用プリプレグが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態に係るプリプレグの面外方向からの画像の一例を示す図である。
実施例におけるプリプレグのTDR法による特性インピーダンスの測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは一致していない。
(【0011】以降は省略されています)
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