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公開番号2024155075
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069481
出願日2023-04-20
発明の名称調理器
出願人象印マホービン株式会社
代理人個人,個人
主分類H05B 6/12 20060101AFI20241024BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】調理器の加熱回路の構成を簡素化しつつ局所加熱のパターンを多様化する。
【解決手段】加熱回路10が、単一のIGBT16で構成されたインバータ回路15と、ダイオードブリッジ11とインバータ回路15とに並列接続された通電線32A,32B,32Cと、通電線32A,32B,32Cに介設された電源側コイル26A,26B,26C及びインバータ側コイル27A,27B,27Cと、電源側コイル26A,26B,26Cとインバータ側コイル27A,27B,27Cとの間の節点34A,34B,34C同士を接続する接続線35と、節点34A,34B,34Cと電源側コイル26A,26B,26Cとの間に配置される電源側開閉器41A,41B,41Cと、節点34A,34B,34Cとインバータ側コイル27A,27B,27Cとの間に配置されるインバータ側開閉器42A,42B,42Cとを有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
鍋を収容する収容部と、
前記収容部の外面側に互いに間隔をあけて配置された複数のコイルを有し、前記鍋に誘導加熱を生じさせるべく前記複数のコイルに通電する加熱回路と、
を備え、前記加熱回路が、
単一のスイッチング素子で構成され、前記複数のコイルに通電される電流を制御するインバータ回路と、
電源と前記インバータ回路とに並列接続される複数の通電線と、
前記複数の通電線同士を接続する接続線と、
前記通電線の各々に介設され、前記接続線との節点よりも前記電源側に位置する電源側コイルと、
前記通電線の各々に介設され、前記接続線との節点よりも前記インバータ回路側に位置するインバータ側コイルと、
前記通電線の各々に介設され、前記節点よりも前記電源側に位置する電源側開閉器と、
前記通電線の各々に介設され、前記節点よりも前記インバータ回路側に位置するインバータ側開閉器と、を更に有する、
調理器。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記複数のコイルが、前記鍋の軸線側に配置された複数の内側コイルと、前記軸線に対して前記内側コイルよりも離れて配置された複数の外側コイルとを含み、
前記電源側コイルが、前記内側コイル及び前記外側コイルの一方で揃えられ、前記インバータ側コイルが、前記内側コイル及び前記外側コイルの他方で揃えられる、
請求項1に記載の調理器。
【請求項3】
前記複数の通電線が、第1通電線、第2通電線、及び第3通電線の3本の通電線であり、
前記複数のコイルが、前記第1通電線上の第1電源側コイル及び第1インバータ側コイル、前記第2通電線上の第2電源側コイル及び第2インバータ側コイル、並びに前記第3通電線上の第3電源側コイル及び第3インバータ側コイルの6個のコイルである、
請求項2に記載の調理器。
【請求項4】
前記加熱回路が、前記インバータ回路に接続される枝線を更に有し、前記複数の通電線のうち2つの通電線が、前記枝線を介して前記インバータ回路に接続され、
前記加熱回路が、
前記2つの通電線のうちの一方に設定され、前記インバータ側コイルよりも前記枝線側に設定されるバイパス節点と、
前記電源を前記バイパス節点に接続するバイパス線と、
前記バイパス線に介設されるバイパス開閉器と、
前記バイパス節点が設定された通電線に介設され、前記バイパス節点よりも前記枝線側に位置する下流開閉器と、
前記枝線に介設される枝線開閉器と、
を更に有する、
請求項3に記載の調理器。
【請求項5】
前記インバータ側コイルが、前記内側コイルで揃えられ、前記電源側コイルが、前記外側コイルで揃えられる、
請求項4に記載の調理器。
【請求項6】
前記電源側開閉器及び前記インバータ側開閉器が、2個のMOSFETを有する交流スイッチである、
請求項1から5のいずれか1項に記載の調理器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、調理器に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、鍋を収容する収容部の外面側に配置された6個のコイルを備える調理器を開示している。調理器には、これらコイルに通電し、鍋を電磁誘導により加熱する加熱回路が設けられている。
【0003】
加熱回路は、3個のIGBT(Insulated-Gate Bipolar Transistor)及び3個の共振コンデンサを備える。第1~第3コイルが電源に接続され、第4~第6コイルが3個のIGBTそれぞれに接続される。第4~第6コイルの各々は、第1~第3コイルのうちの2個と接続される。第1~第3コイルの群と第4~第6コイルの群との間の6本の接続線の各々に、開閉器が1個ずつ介設されている。
【0004】
6個の開閉器のうちいずれか1つが閉じると、第1~第3コイルのいずれか1つが通電され、且つ第4~第6コイルのいずれか1つが通電される。6個のコイルのうち2個が通電され、鍋が局所的に加熱される。閉じる開閉器を順次切り換えていくことにより、局所加熱される部位が順次変更されていく。6個のコイルから選択される2個のコイルの組合せの数、すなわち局所加熱のパターンの数は、開閉器の個数と同じ6である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-162468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の加熱回路の場合、回路を構成する素子が多く、配線が複雑である。また、実践可能な局所加熱のパターン数が、理論値の
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よりも少ない。回路構成の簡潔性、及び局所加熱のパターンの多様性に、改善の余地がある。
【0007】
本発明は、調理器の加熱回路の構成を簡素化しつつ、局所加熱のパターンを多様化することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、鍋を収容する収容部と、前記収容部の外面側に互いに間隔をあけて配置された複数のコイルを有し、前記鍋に誘導加熱を生じさせるべく前記複数のコイルに通電する加熱回路と、を備え、前記加熱回路が、単一のスイッチング素子で構成され、前記複数のコイルに通電される電流を制御するインバータ回路と、電源と前記インバータ回路とに並列接続される複数の通電線と、前記複数の通電線同士を接続する接続線と、前記通電線の各々に介設され、前記接続線との節点よりも前記電源側に位置する電源側コイルと、前記通電線の各々に介設され、前記接続線との節点よりも前記インバータ回路側に位置するインバータ側コイルと、前記通電線の各々に介設され、前記節点よりも前記電源側位置する電源側開閉器と、前記通電線の各々に介設され、前記節点よりも前記インバータ回路側に位置するインバータ側開閉器と、を更に有する、調理器を提供する。
【0009】
上記構成によれば、各通電線に2個のコイルが介設される。通電線がn本の場合、2n個のコイル、n個の電源側開閉器、及びn個のインバータ側開閉器が、通電線上に介在する。例えば、電源側開閉器のいずれか1つが閉となり、インバータ側開閉器のいずれか1つが閉となった場合、閉じた電源側開閉器と隣接する1つの電源側コイル、及び閉じたインバータ側開閉器と隣接する1つのインバータ側コイルの2個のコイルが通電される。2n個のコイルの中から2個に通電するパターン数が、電源側開閉器の個数とインバータ側開閉器の個数との積、すなわちnの2乗となる。例えば、コイルの個数が6であれば、パターン数は9となる。このように、局所加熱のパターンが多様化される。
【0010】
コイルの半数の通電線と、通電線同士を接続する1本の接続線とにより、このような作用を奏する加熱回路が実現されており、加熱回路の配線が簡略化される。開閉器の個数をコイルと同数としたまま、複数本の通電線が単一のスイッチング素子に並列に接続されており、加熱回路を構成する素子数が削減される。よって、加熱回路の構成が簡素化される。なお、いずれのパターンが選択された場合でも、通電対象の2個のコイルは、電源とインバータ回路との間で直列に接続される。これら2個のコイルには、単一のスイッチング素子によって制御された電流が通電される。
(【0011】以降は省略されています)

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