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公開番号
2024120587
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-05
出願番号
2023027470
出願日
2023-02-24
発明の名称
プリント配線板
出願人
イビデン株式会社
代理人
個人
主分類
H05K
1/11 20060101AFI20240829BHJP(他に分類されない電気技術)
要約
【課題】高い品質を有するプリント配線板の提供。
【解決手段】実施形態のプリント配線板は、第1導体層と、前記第1導体層上に形成されていて、前記第1導体層を露出するビア導体用の開口を有する樹脂絶縁層と、前記樹脂絶縁層上に形成されている第2導体層と、前記開口内に形成されていて、前記第1導体層と前記第2導体層とを接続するビア導体、とを有する。前記第2導体層と前記ビア導体は、シード層と前記シード層上の電解めっき層で形成されている。前記シード層は銅とアルミニウムと特定金属を含有する合金からなり、前記特定金属はニッケル、亜鉛、ガリウム、ケイ素、マグネシウムのうちの少なくとも1つである。前記樹脂絶縁層は無機粒子と樹脂によって形成されている。前記無機粒子は前記開口の内壁面を形成する第1無機粒子と前記樹脂絶縁層内に埋まっている第2無機粒子を含み、前記第1無機粒子の形状は前記第2無機粒子の形状と異なる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1導体層と、
前記第1導体層上に形成されていて、前記第1導体層を露出するビア導体用の開口を有する樹脂絶縁層と、
前記樹脂絶縁層上に形成されている第2導体層と、
前記開口内に形成されていて、前記第1導体層と前記第2導体層とを接続するビア導体、とを有するプリント配線板であって、
前記第2導体層と前記ビア導体は、シード層と前記シード層上の電解めっき層で形成されており、
前記シード層は銅とアルミニウムと特定金属を含有する合金からなり、前記特定金属はニッケル、亜鉛、ガリウム、ケイ素、マグネシウムのうちの少なくとも1つであり、
前記樹脂絶縁層は無機粒子と樹脂によって形成されており、
前記無機粒子は前記開口の内壁面を形成する第1無機粒子と前記樹脂絶縁層内に埋まっている第2無機粒子を含み、前記第1無機粒子の形状は前記第2無機粒子の形状と異なる。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
請求項1のプリント配線板であって、前記内壁面は前記第1無機粒子と前記樹脂によって形成されており、前記第1無機粒子は平坦部を有し、前記平坦部が前記内壁面を形成する。
【請求項3】
請求項1のプリント配線板であって、前記内壁面の算術平均粗さは1.0μm以下である。
【請求項4】
請求項2のプリント配線板であって、前記内壁面は前記樹脂と前記平坦部で形成されている。
【請求項5】
請求項4のプリント配線板であって、前記平坦部と前記内壁面を形成する前記樹脂の面は、ほぼ共通な面を形成する。
【請求項6】
請求項2のプリント配線板であって、前記第2無機粒子の形は球である。
【請求項7】
請求項1のプリント配線板であって、前記特定金属はケイ素である。
【請求項8】
請求項6のプリント配線板であって、前記第1無機粒子の形状は前記第2無機粒子を平面で切断することで得られる。
【請求項9】
請求項1のプリント配線板であって、前記開口を形成することは、前記開口の前記内壁面を形成する前記樹脂から突出する突出部分を有する前記無機粒子を形成することを含み、前記第1無機粒子は前記無機粒子の前記突出部分を除去することで形成される。
【請求項10】
請求項1のプリント配線板であって、前記開口を形成することは、前記第2無機粒子から突出部分を有する前記無機粒子を形成することを含み、前記開口の前記内壁面は前記突出部分を除去することで形成される前記第1無機粒子の露出面を含む。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書によって開示される技術は、プリント配線板に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、第1導体層と、第1導体層上に形成されている絶縁層と、絶縁層上に形成されている第2導体層とを有するプリント配線板を開示している。絶縁層は第1導体層を露出するビア導体用の貫通孔を有する。貫通孔内に第1導体層と第2導体層を接続するビア導体が形成されている。ビア導体は無電解めっき層および電解めっき層で形成されている。絶縁層は樹脂と無機粒子を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-126103号公報
【発明の概要】
【0004】
[特許文献1の課題]
特許文献1の図17に示されるように、特許文献1は貫通孔の壁面(内周面)上に中間層を有する。中間層は、無機粒子間に形成されている隙間により、複雑な凹凸面を有する。中間層に含まれる無機粒子は絶縁層に含まれる無機粒子と同じである。特許文献1の図18に示されるように、特許文献1は、貫通孔内に無電解めっき膜を形成する。無電解めっき膜は中間層に形成されている凹凸に追従している。もしくは、中間層に形成されている隙間が無電解めっき膜で充填される。しかしながら、凹凸が複雑であると、隙間を無電解めっき膜で完全に充填することは難しいと考えられる。無電解めっき膜が析出する時、反応により発生するガスが隙間を充填することを阻害すると考えらえる。隙間が無電解めっき膜で完全に充填されないと、貫通孔の壁面と無電解めっき膜との間にボイドが発生すると考えられる。熱でボイドが膨張すると、無電解めっき膜が貫通孔の壁面から剥がれると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のプリント配線板は、第1導体層と、前記第1導体層上に形成されていて、前記第1導体層を露出するビア導体用の開口を有する樹脂絶縁層と、前記樹脂絶縁層上に形成されている第2導体層と、前記開口内に形成されていて、前記第1導体層と前記第2導体層とを接続するビア導体、とを有する。前記第2導体層と前記ビア導体は、シード層と前記シード層上の電解めっき層で形成されている。前記シード層は銅とアルミニウムと特定金属を含有する合金からなり、前記特定金属はニッケル、亜鉛、ガリウム、ケイ素、マグネシウムのうちの少なくとも1つである。前記樹脂絶縁層は無機粒子と樹脂によって形成されている。前記無機粒子は前記開口の内壁面を形成する第1無機粒子と前記樹脂絶縁層内に埋まっている第2無機粒子を含み、前記第1無機粒子の形状は前記第2無機粒子の形状と異なる。
【0006】
本発明の実施形態のプリント配線板では、シード層は銅とアルミニウムと特定金属を含有する合金によって形成されている。アルミニウムは高い延性と高い展性を有する。そのため、樹脂絶縁層とシード層間の密着力が高い。ヒートサイクルによって樹脂絶縁層が膨張と収縮を繰り返しても、シード層が樹脂絶縁層から剥がれ難い。アルミニウムは酸化しやすいと考えられる。開口の内壁面上に形成されるシード層は内壁面に露出する無機粒子(例えばガラス粒子)内の酸素を介して無機粒子に密着すると考えられる。開口の内壁面とシード層間の密着力が高いと考えられる。さらに本発明の実施形態のプリント配線板では、第1無機粒子が開口の内壁面を形成する。そして、第1無機粒子の形状と樹脂絶縁層内に埋まっている第2無機粒子の形状は異なる。例えば、第1無機粒子の形状を変えることで、内壁面の形状を制御することができる。内壁面はビア導体と接する面である。そのため、内壁面の形状を制御することにより、ビア導体と樹脂絶縁層間の密着力を高くすることができる。ビア導体がシード層を含むと、シード層は内壁面上に形成される。そのため、内壁面の形状を制御することにより、シード層の厚みを薄くすることができる。シード層の厚みのバラツキを小さくすることができる。第2導体層内の各導体回路の幅を目標値に近くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施形態のプリント配線板を模式的に示す断面図。
実施形態のプリント配線板の一部を模式的に示す拡大断面図。
実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す拡大断面図。
実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
実施形態の別例1のプリント配線板の製造方法を模式的に示す拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態]
図1は実施形態のプリント配線板2を示す断面図である。図2は実施形態のプリント配線板2の一部を示す拡大断面図である。図1に示されるように、プリント配線板2は、絶縁層4と第1導体層10と樹脂絶縁層20と第2導体層30とビア導体40とを有する。
【0009】
絶縁層4は樹脂を用いて形成される。絶縁層4はガラス等の無機粒子を含んでもよい。絶縁層4は、ガラスクロス等の補強材を含んでもよい。絶縁層4は、第3面6と第3面6と反対側の第4面8を有する。
【0010】
第1導体層10は絶縁層4の第3面6上に形成されている。第1導体層10は信号配線12とパッド14を含む。図に示されていないが、第1導体層10は信号配線12とパッド14以外の導体回路も含んでいる。第1導体層10は主に銅によって形成される。第1導体層10は、絶縁層4上のシード層10aとシード層10a上の電解めっき層10bで形成されている。シード層10aはスパッタリングによって形成されている。シード層10aは第3面6上の第1層11aと第1層11a上の第2層11bで形成されている。第1層11aは絶縁層4に接している。第2層11bは必須ではない。
(【0011】以降は省略されています)
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