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公開番号2024166589
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023082778
出願日2023-05-19
発明の名称発酵ビールテイストアルコール飲料
出願人サッポロビール株式会社
代理人個人,個人
主分類C12C 5/02 20060101AFI20241122BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】麦芽使用比率が50質量%未満でありながら、硫化物臭が抑制され且つ飲み応えおよびキレが向上した発酵ビールテイストアルコール飲料を提供する。
【解決手段】アルコール度数が1v/v%以上であり且つ麦芽使用比率が50質量%未満であり、さらにイソ酪酸イソブチルを2.0μg/L以上およびフェネチルアルコールを10mg/L以上含有する発酵ビールテイストアルコール飲料とすることにより、前記課題を解決する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アルコール度数が1v/v%以上であり且つ麦芽使用比率が50質量%未満である発酵ビールテイストアルコール飲料であって、
イソ酪酸イソブチルを2.0μg/L以上およびフェネチルアルコールを10mg/L以上含有する、発酵ビールテイストアルコール飲料。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
さらに、4-ビニルグアイアコールを20μg/L以上200μg/L以下含有する、請求項1に記載の発酵ビールテイストアルコール飲料。
【請求項3】
前記イソ酪酸イソブチルの含有量が10μg/L以上400μg/L以下である、請求項1または2に記載の発酵ビールテイストアルコール飲料。
【請求項4】
前記フェネチルアルコールの含有量が30mg/L以上100mg/L以下である、請求項1または2に記載の発酵ビールテイストアルコール飲料。
【請求項5】
前記麦芽使用比率が25質量%未満である、請求項1または2に記載の発酵ビールテイストアルコール飲料。
【請求項6】
アルコール度数が1v/v%以上であり且つ麦芽使用比率が50質量%未満である発酵ビールテイストアルコール飲料の製造方法であって、
イソ酪酸イソブチルを2.0μg/L以上含有させる工程と、フェネチルアルコールを10mg/L以上含有させる工程と、を備える、発酵ビールテイストアルコール飲料の製造方法。
【請求項7】
アルコール度数が1v/v%以上であり且つ麦芽使用比率が50質量%未満である発酵ビールテイストアルコール飲料において、イソ酪酸イソブチルの含有量を2.0μg/L以上およびフェネチルアルコールの含有量を10mg/L以上とすることを特徴とする、発酵ビールテイストアルコール飲料における硫化物臭の抑制ならびに飲み応えおよびキレの向上方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発酵ビールテイストアルコール飲料、その製造方法等に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
ビールなどに代表される発酵ビールテイストアルコール飲料は、主に麦芽を原料(発酵原料)として用いてアルコール発酵工程を経て製造された、独特の苦味や焙煎香などを有するアルコール飲料である。一方で、その原料における麦芽の使用比率を低減した発酵ビールテイストアルコール飲料も製造等がされている。
【0003】
例えば特許文献1には、麦芽使用比率が60%以下であり、シトロネロール、及び2-アセチル-3,4,5,6-テトラヒドロピリジン及びその互変異性体である2-アセチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリジンから成る群から選択される少なくとも一種の2-アセチルテトラヒドロピリジン化合物を含み、該シトロネロールの濃度が5.0μg/l以上であり、該2-アセチルテトラヒドロピリジン化合物の濃度が3.0μg/l以上である、香味バランスに優れた発酵ビールテイスト飲料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-047387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、発酵ビールテイストアルコール飲料の製造において原料における麦芽の使用比率を低くすると、発酵時の窒素源不足などによって発酵不良等が生じ易くなり、これに伴って硫化水素、揮発性含硫有機化合物等の増加やこれらと他の香気成分とのバランスが崩れることなどが生じて不快な硫化物臭を感じ易くなってしまう場合がある。あわせて、麦芽使用比率を低くした(特に50質量%未満とした)発酵ビールテイストアルコール飲料は、飲み応えが不足したり、キレが悪くなったりし易い。
【0006】
そこで本発明は、麦芽使用比率が50質量%未満でありながら、硫化物臭が抑制され且つ飲み応えおよびキレが向上した発酵ビールテイストアルコール飲料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明者は鋭意検討し、香気成分であるイソ酪酸イソブチルおよびフェネチルアルコールが、麦芽使用比率が低い発酵ビールテイストアルコール飲料の硫化物臭抑制や飲み応え、キレの向上に効果を発揮することを明らかにした。そして、この知見から、アルコール度数が1v/v%以上であり且つ麦芽使用比率が50質量%未満であり、さらにイソ酪酸イソブチルを2.0μg/L以上およびフェネチルアルコールを10mg/L以上含有する発酵ビールテイストアルコール飲料とすることにより、硫化物臭が抑制され且つ飲み応えおよびキレが向上したものとなることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は次の<1>~<7>である。
<1>アルコール度数が1v/v%以上であり且つ麦芽使用比率が50質量%未満である発酵ビールテイストアルコール飲料であって、イソ酪酸イソブチルを2.0μg/L以上およびフェネチルアルコールを10mg/L以上含有する、発酵ビールテイストアルコール飲料。
<2>さらに、4-ビニルグアイアコールを20μg/L以上200μg/L以下含有する、<1>に記載の発酵ビールテイストアルコール飲料。
<3>前記イソ酪酸イソブチルの含有量が10μg/L以上400μg/L以下である、<1>または<2>に記載の発酵ビールテイストアルコール飲料。
<4>前記フェネチルアルコールの含有量が30mg/L以上100mg/L以下である、<1>~<3>のいずれか1つに記載の発酵ビールテイストアルコール飲料。
<5>前記麦芽使用比率が25質量%未満である、<1>~<4>のいずれか1つに記載の発酵ビールテイストアルコール飲料。
<6>アルコール度数が1v/v%以上であり且つ麦芽使用比率が50質量%未満である発酵ビールテイストアルコール飲料の製造方法であって、イソ酪酸イソブチルを2.0μg/L以上含有させる工程と、フェネチルアルコールを10mg/L以上含有させる工程と、を備える、発酵ビールテイストアルコール飲料の製造方法。
<7>アルコール度数が1v/v%以上であり且つ麦芽使用比率が50質量%未満である発酵ビールテイストアルコール飲料において、イソ酪酸イソブチルの含有量を2.0μg/L以上およびフェネチルアルコールの含有量を10mg/L以上とすることを特徴とする、発酵ビールテイストアルコール飲料における硫化物臭の抑制ならびに飲み応えおよびキレの向上方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、麦芽使用比率が50質量%未満でありながら、硫化物臭が抑制され且つ飲み応えおよびキレが向上した発酵ビールテイストアルコール飲料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明について説明する。
本発明は、アルコール度数が1v/v%以上であり且つ麦芽使用比率が50質量%未満であり、さらにイソ酪酸イソブチルを2.0μg/L以上およびフェネチルアルコールを10mg/L以上含有する発酵ビールテイストアルコール飲料(以下においては「本発明に係る発酵ビールテイストアルコール飲料」という場合もある)、ならびに、イソ酪酸イソブチルを2.0μg/L以上含有させる工程と、フェネチルアルコールを10mg/L以上含有させる工程と、を備える、アルコール度数が1v/v%以上であり且つ麦芽使用比率が50質量%未満である発酵ビールテイストアルコール飲料の製造方法(以下においては「本発明に係る発酵ビールテイストアルコール飲料の製造方法」という場合もある)である。
(【0011】以降は省略されています)

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