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公開番号
2024166119
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2024078102
出願日
2024-05-13
発明の名称
ポリエチレン微多孔膜、その製造方法、および前記微多孔膜を含むセパレータ
出願人
エスケー イノベーション カンパニー リミテッド
,
SK INNOVATION CO.,LTD.
,
エスケー アイイー テクノロジー カンパニー リミテッド
,
SK IE TECHNOLOGY CO., LTD.
代理人
個人
,
個人
主分類
H01M
50/489 20210101AFI20241121BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】機械的強度と透過度に優れるとともに、高温での耐熱性が著しく向上したポリエチレン微多孔膜、その製造方法、および前記微多孔膜を含むセパレータを提供する。
【解決手段】一態様によると、重量平均分子量が1×10
5
g/mol~10×10
5
g/molであるポリエチレンを含み、微多孔膜の厚さが3μm~20μm、穿孔強度が0.25N/μm以上、気体透過度が1.5×10
-5
Darcy以上、131℃で1時間放置した後に測定した横方向収縮率が10%以下、縦方向の引張強度が1500kg/cm
2
以上、横方向の引張強度が2000kg/cm
2
以上、縦方向の引張強度と横方向の引張強度の比が0.5~0.7である、ポリエチレン微多孔膜とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
重量平均分子量が1×10
5
g/mol~10×10
5
g/molであるポリエチレンを含み、
微多孔膜の厚さが3μm~20μmであり、穿孔強度が0.25N/μm以上であり、気体透過度が1.5×10
-5
Darcy以上であり、131℃で1時間放置した後に測定した横方向収縮率が10%以下であり、縦方向の引張強度(TS
MD
)が1500kg/cm
2
以上であり、横方向の引張強度(TS
TD
)が2000kg/cm
2
以上であり、縦方向の引張強度と横方向の引張強度の比(TS
MD
/TS
TD
)が0.5~0.7である、ポリエチレン微多孔膜。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
縦方向の引張強度が2000kg/cm
2
以上であり、横方向の引張強度が2800kg/cm
2
以上である、請求項1に記載のポリエチレン微多孔膜。
【請求項3】
縦方向の引張強度と横方向の引張強度の平均値が2500kg/cm
2
以上である、請求項1に記載のポリエチレン微多孔膜。
【請求項4】
穿孔強度が0.50N/μm以上である、請求項1に記載のポリエチレン微多孔膜。
【請求項5】
空隙率が30%~70%である、請求項1に記載のポリエチレン微多孔膜。
【請求項6】
逐次二軸延伸工程を含む湿式法により製造される、請求項1に記載のポリエチレン微多孔膜。
【請求項7】
(a)重量平均分子量が1×10
5
g/mol~10×10
5
g/molであるポリエチレン樹脂とディルエントを含有する混合物を押出機により溶融混練して溶融物を製造するステップと、
(b)前記溶融物を押出してシート状に成形するステップと、
(c)前記シートを縦方向と横方向に逐次二軸延伸してフィルムに成形するステップと、
(d)延伸されたフィルムからディルエントを抽出し、乾燥させるステップと、
(e)乾燥されたフィルムを、前記乾燥されたフィルムの結晶が20%~50%溶ける温度で熱処理するステップと、を含み、
前記(c)ステップの縦方向の延伸比(SR
MD
)が4.0倍以上であり、横方向の延伸比(SR
TD
)が5.3倍以上であり、縦方向の延伸比と横方向の延伸比の比(SR
MD
/SR
TD
)が0.5~0.75である、ポリエチレン微多孔膜の製造方法。
【請求項8】
前記(e)ステップで、乾燥されたフィルムの結晶が20%~50%溶ける温度は133℃~145℃である、請求項7に記載のポリエチレン微多孔膜の製造方法。
【請求項9】
請求項1から6の何れか一項に記載のポリエチレン微多孔膜を含むセパレータ。
【請求項10】
請求項9に記載のセパレータを含む電気化学素子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリエチレン微多孔膜、その製造方法、および前記微多孔膜を含むセパレータに関する。一態様によると、耐熱性が向上したポリエチレン微多孔膜、その製造方法、および前記微多孔膜を含むセパレータに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエチレン微多孔膜は、分離用フィルター、二次電池用セパレータ、燃料電池用セパレータ、スーパーキャパシタ用セパレータなどの多様な分野に利用されている。中でも、優れた電気絶縁性、イオン透過性などを有することから、二次電池用セパレータとして広く用いられている。
【0003】
近年、二次電池は、電気自動車、ESS(Energy storage system)などに適用するために高容量化および大型化しており、電池の安全性の確保がさらに重要な要素となっている。例えば、高温の環境に電池が曝されたり作動されたりする際にセパレータが収縮して内部短絡を引き起こすことがあり、前記内部短絡により、火事が発生する恐れがある。したがって、電池の温度上昇に対備できる、耐熱性に優れたポリエチレン微多孔膜の開発が必要とされている。耐熱性とともに、電池の製造過程と使用中における安全性の向上のために高い機械的強度が求められており、容量および出力の向上のために、高い透過度が求められている。
【0004】
このような安全性を高めるための手法として、韓国特許公開第10-2016-0106177号公報には、16μm換算の透気抵抗度が100~220sec/100cc、16μm換算の突刺強度(puncture strength)が550gf以上であり、117℃等温結晶化時の半結晶化時間t
1/2
が10~35分である、ポリオレフィン微多孔膜が開示されている。しかし、かかる微多孔膜は、105℃での横方向の収縮率が6%程度に過ぎず、ホットボックス(hot-box)評価のような高温環境で電池の安全性に劣ることから、高容量および大型化の電池に適用するには適しない欠点がある。
【0005】
したがって、機械的強度と透過度が高く、且つより高い温度下での耐熱性が著しく向上するだけでなく、特に、高温安全性の評価指標である130℃のホットボックス評価でも優れた電池の安全性を達成することができるポリエチレン微多孔膜の開発が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の問題を解決するために、本開示は、機械的強度と透過度に優れるとともに、高温での耐熱性が著しく向上したポリエチレン微多孔膜、その製造方法、および前記微多孔膜を含むセパレータを提供することを課題とする。
【0007】
特に、電池を組み立てた後、130℃のホットボックス評価でも優れた電池の安全性を達成することができるポリエチレン微多孔膜を提供することを課題とする。
【0008】
本開示の微多孔膜は、電気自動車、電池充電スタンド、その他に電池を用いる太陽光発電、風力発電などのグリーンテクノロジー分野に広く適用可能である。また、本開示の微多孔膜は、大気汚染および温室効果ガスの放出を抑え、気候変動を防止するための環境にやさしい(eco-friendly)電気自動車(Electric Vehicle)、ハイブリッド自動車(hybrid vehicle)などに用いられることができる。前記微多孔膜は、二次電池のセパレータに用いられることができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を達成するための一手段として、本開示は、重量平均分子量が1×10
5
g/mol~10×10
5
g/molであるポリエチレンを含み、微多孔膜の厚さが3μm~20μmであり、穿孔強度が0.25N/μm以上であり、気体透過度が1.5×10
-5
Darcy以上であり、131℃で1時間放置した後に測定した横方向収縮率が10%以下であり、縦方向の引張強度(TS
MD
)が1500kg/cm
2
以上であり、横方向の引張強度(TS
TD
)が2000kg/cm
2
以上であり、縦方向の引張強度と横方向の引張強度の比(TS
MD
/TS
TD
)が0.5~0.7である、ポリエチレン微多孔膜を提供する。
【0010】
一態様において、前記ポリエチレン微多孔膜は、縦方向の引張強度が2000kg/cm
2
以上であり、横方向の引張強度が2800kg/cm
2
以上であってよい。
(【0011】以降は省略されています)
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