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公開番号
2024166094
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2024071465
出願日
2024-04-25
発明の名称
硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品の製造方法
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08F
290/06 20060101AFI20241121BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】耐衝撃性に優れ、低い吸水性を有する硬化物を得ることができる、低粘度の硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】多官能ラジカル重合性化合物(A)と、単官能ラジカル重合性化合物(B)と、ゴム粒子(C)と、ラジカル重合開始剤(D)と、を含み、
化合物(A)は、多官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a1)を、化合物(A)(B)の総量100質量部に対して25質量部以上60質量部以下含み、
化合物(A)(B)の少なくとも一方は、式(1)乃至(3)を満たすラジカル重合性化合物の少なくとも1種を、化合物(A)(B)の総量100質量部に対して2質量部以上75質量部以下で含有し、
式(1)乃至(3)を満たす化合物は、オリゴマー(a1)以外の化合物である硬化性樹脂組成物。
log(S)≦0.4・・・(1)
3.0≦δP値≦6.0・・・(2)
分子量≦500・・・(3)
log(S):25℃の水に対する溶解度の常用対数
δP値:ハンセン溶解度パラメータにおける双極子相互作用エネルギーの値
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
多官能ラジカル重合性化合物(A)と、
単官能ラジカル重合性化合物(B)と、
ゴム粒子(C)と、
ラジカル重合開始剤(D)と、
を含む硬化性樹脂組成物であって、
前記多官能ラジカル重合性化合物(A)は、多官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a1)を、前記多官能ラジカル重合性化合物(A)と前記単官能ラジカル重合性化合物(B)の総量100質量部に対して25質量部以上60質量部以下含み、
前記多官能ラジカル重合性化合物(A)と前記単官能ラジカル重合性化合物(B)の少なくとも一方は、下記式(1)乃至(3)を満たすラジカル重合性化合物の少なくとも1種を、前記多官能ラジカル重合性化合物(A)と前記単官能ラジカル重合性化合物(B)の総量100質量部に対して2質量部以上75質量部以下で含有し、
前記式(1)乃至(3)を満たすラジカル重合性化合物は、前記多官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a1)以外のラジカル重合性化合物であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
log(S)≦0.4 ・・・(1)
3.0≦δP値≦6.0 ・・・(2)
分子量≦500 ・・・(3)
log(S):25℃の水に対する溶解度の常用対数
δP値:ハンセン溶解度パラメータにおける双極子相互作用エネルギーの値
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記単官能ラジカル重合性化合物(B)の含有量は、前記多官能ラジカル重合性化合物(A)と前記単官能ラジカル重合性化合物(B)の総量100質量部に対して30質量部以上75質量部以下であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
前記単官能ラジカル重合性化合物(B)は、下記式(4)を満たす単官能ラジカル重合性化合物を含有し、
前記式(4)を満たす単官能ラジカル重合性化合物の含有量は、前記多官能ラジカル重合性化合物(A)と前記単官能ラジカル重合性化合物(B)の総量100質量部に対して8質量部以上55質量部以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
log(S)>0.4 ・・・(4)
log(S):25℃の水に対する溶解度の常用対数
【請求項4】
前記単官能ラジカル重合性化合物(B)は、単官能アクリルアミド系化合物およびN-ビニル化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
前記単官能アクリルアミド系化合物およびN-ビニル化合物は、環状構造を有する化合物であることを特徴とする請求項4に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
前記ゴム粒子(C)は、コアシェル構造を有することを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
前記コアシェル構造のシェルは、(メタ)アクリロイル基を有する単官能ラジカル重合性化合物の重合体を含むことを特徴とする請求項6に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項8】
前記ゴム粒子(C)の含有量は、前記多官能ラジカル重合性化合物(A)と前記単官能ラジカル重合性化合物(B)の総量100質量部に対して2質量部以上25質量部以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項9】
前記式(2)は、下記式(2a)であることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
3.5≦δP値≦5.8 ・・・(2a)
【請求項10】
前記式(1)乃至(3)を満たすラジカル重合性化合物は、(メタ)アクリレート系化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、硬化性樹脂組成物、硬化物、物品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
光硬化性樹脂組成物に、三次元モデルの立体形状に基づいて選択的に光照射して硬化樹脂層を形成する工程を繰り返すことにより、当該硬化樹脂層が一体的に積層されてなる造形物を作製する光学的立体造形法(以下、「光造形法」と記述する。)が知られている。
具体的には、作製する三次元モデルの立体形状データから生成したスライスデータに従って、容器内に収容された液状の光硬化性樹脂組成物の液面に光を照射し、所定の厚みで所望のパターンを有する硬化樹脂層を形成する。次いで、この硬化樹脂層の上に、光硬化性樹脂組成物を供給し、同様に光を照射することにより、先に形成された硬化樹脂層と接合した新しい硬化樹脂層を積層形成する。このように、スライスデータに基づいたパターンで硬化樹脂層を積層していくことで、所望の立体造形物を得ることができる。このような光造形法によれば、三次元モデルの立体形状データがあれば、複雑な形状の立体物でも容易に作製することが可能となる。
光造形法は、形状確認のための試作品の造形(ラピッドプロトタイピング)や、機能性検証のためのワーキングモデルの造形や型の造形(ラピッドツーリング)への応用が進んでいる。さらに、近年は、光造形法の用途は実製品の造形(ラピッドマニュファクチャリング)にも広がり始めている。
このような背景から、汎用のエンジニアリングプラスチックに匹敵するような高い耐衝撃性を有する立体造形物の造形が可能な、光硬化性樹脂組成物が求められている。さらに、上記に加えて、高湿環境においても高い寸法安定性を示す、低い吸水性が求められている。
特許文献1および特許文献2には、ウレタン(メタ)アクリレート、ラジカル重合性基を有するエチレン性不飽和化合物、ゴム粒子、およびラジカル重合開始剤を含有する光学的立体造形用樹脂組成物が開示されている。そして、特許文献1および特許文献2では、柔軟な構造を有するウレタン(メタ)アクリレートとゴム粒子との併用による耐衝撃性の改善が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-51665号公報
特開2019-156932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、耐衝撃性の改善に有効なウレタン(メタ)アクリレートとゴム粒子の添加は、樹脂組成物の顕著な粘度上昇を引き起こすため、樹脂組成物の粘度を低く抑え且つ、その硬化物に高い耐衝撃性を付与することは困難であった。例えば、特許文献1では、樹脂組成物中におけるウレタン(メタ)アクリレートの含有量が比較的多いものの、硬化物作製時の作業性を損なわないよう、相対的にゴム粒子の添加量を少なく抑える必要があるため、硬化物の耐衝撃性は十分ではなかった。また、特許文献2では、ウレタン(メタ)アクリレートとゴム粒子の両方の含有量を少なく抑えているため、硬化物作製時の作業性には優れるものの、その耐衝撃性は低かった。
本開示は、耐衝撃性に優れ、低い吸水性を有する硬化物を得ることができる、低粘度の硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の硬化性樹脂組成物は、
多官能ラジカル重合性化合物(A)と、
単官能ラジカル重合性化合物(B)と、
ゴム粒子(C)と、
ラジカル重合開始剤(D)と、
を含む硬化性樹脂組成物であって、
前記多官能ラジカル重合性化合物(A)は、多官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a1)を、前記多官能ラジカル重合性化合物(A)と前記単官能ラジカル重合性化合物(B)の総量100質量部に対して25質量部以上60質量部以下含み、
前記多官能ラジカル重合性化合物(A)と前記単官能ラジカル重合性化合物(B)の少なくとも一方は、下記式(1)乃至(3)を満たすラジカル重合性化合物の少なくとも1種を、前記多官能ラジカル重合性化合物(A)と前記単官能ラジカル重合性化合物(B)の総量100質量部に対して2質量部以上75質量部以下で含有し、
前記式(1)乃至(3)を満たすラジカル重合性化合物は、前記多官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a1)以外のラジカル重合性化合物であることを特徴とする。
log(S)≦0.4 ・・・(1)
3.0≦δP値≦6.0 ・・・(2)
分子量≦500 ・・・(3)
log(S):25℃の水に対する溶解度の常用対数
δP値:ハンセン溶解度パラメータにおける双極子相互作用エネルギーの値
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、耐衝撃性に優れ、低い吸水性を有する硬化物を得ることができる、立体造形に好適な低粘度の硬化性樹脂組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施例で用いたラジカル重合性化合物のδP値と、硬化性樹脂組成物の粘度の関係を示す図である。
光造形装置の構成例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態(以下、「本実施形態」とも称する。)について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、あくまでも本実施形態の一つであり、本開示はこれら実施形態に限定されるものではない。
【0009】
従来、ウレタン(メタ)アクリレートとゴム粒子を含有する耐衝撃性に優れた硬化物を得るためには、両者の含有量を高くした樹脂組成物を用いることが必要であった。しかしながら、そのような樹脂組成物の粘度は高く、硬化物作製時の作業性低下を引き起こすため、立体造形物の造形に好適に用いることは困難であった。
【0010】
このような課題の解決に対して、本発明者らは鋭意検討を重ねた。その結果、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとゴム粒子を含有する樹脂組成物中に、ハンセン溶解度パラメータが特定の数値範囲内であり且つ、分子量がある数値以下の疎水性ラジカル重合性化合物を含有させることによって、耐衝撃性に優れ、低い吸水性を有する硬化物を得ることができる、立体造形に好適な低粘度の硬化性樹脂組成物が得られることを見出した。具体的には、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとゴム粒子を含有する樹脂組成物中に、下記式(1)乃至(3)を満たすラジカル重合性化合物を含有させることが、樹脂組成物の低粘度と硬化物の高い耐衝撃性との両立に有効であることを見出した。
log(S)≦0.4 ・・・(1)
3.0≦δP値≦6.0 ・・・(2)
分子量≦500 ・・・(3)
log(S):25℃の水に対する溶解度の常用対数
δP値:ハンセン溶解度パラメータにおける双極子相互作用エネルギーの値
(【0011】以降は省略されています)
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