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公開番号
2024166730
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-29
出願番号
2023083036
出願日
2023-05-19
発明の名称
画像形成装置
出願人
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人近島国際特許事務所
主分類
B41J
2/01 20060101AFI20241122BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約
【課題】低コストで、上ベルトが異常により停止した場合でも各ヒータへの電力供給を停止できる構成を提供する。
【解決手段】回転検知センサ100は、上ベルト21の回転を検知する。温調用温度センサ310は、検知した上ベルト21の温度が目標温度となるようにCPUが各ヒータ110、120、130への電力供給を制御するためのセンサである。保護用温度センサ210は、検知した上ベルト21の温度が閾値以上となった場合に各ヒータ110、120、130への電力供給を停止するためのセンサである。保護用温度センサ210により検知された温度が閾値未満であって、CPUが上ベルト21を駆動するモータに上ベルト21を回転駆動させる指示を出しても回転検知センサ100が上ベルト21の回転停止を検知した場合には、各ヒータ110、120、130への電力供給が停止される。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
インクを吐出してシートに画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により画像が形成されたシートを加熱して、該シートに画像を定着させる定着装置と、
制御部と、を備え、
前記定着装置は、
回転する無端状の第1ベルトと、
前記第1ベルトとの間でシートを挟持搬送するためのニップ部を形成し、回転する無端状の第2ベルトと、
前記第1ベルトを回転駆動する駆動部と、
前記第1ベルトの回転を検知する回転検知部と、
前記第1ベルトの内側に前記第1ベルトに対し非接触に、且つ、前記第1ベルトの回転方向に交差する前記第1ベルトの幅方向に沿って配置され、熱を放射することで前記第1ベルトを加熱するヒータと、
前記ヒータに電力を供給するための電源と、
前記第1ベルトの温度を検知する第1温度検知部であって、検知した温度が目標温度となるように前記制御部が前記ヒータへの電力供給を制御するための第1温度検知部と、
前記第1ベルトの温度を検知する第2温度検知部であって、検知した温度が閾値以上となった場合に前記ヒータへの電力供給を停止するための第2温度検知部と、を有し、
前記第2温度検知部により検知された温度が前記閾値未満であって、前記制御部が前記駆動部に前記第1ベルトを回転駆動させる指示を出しても前記回転検知部が前記第1ベルトの回転停止を検知した場合には、前記ヒータへの電力供給が停止される
ことを特徴とする画像形成装置。
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【請求項2】
前記第2温度検知部により検知された温度が前記閾値未満であって、前記制御部が前記駆動部に前記第1ベルトを回転駆動させる指示を出しても前記回転検知部が前記第1ベルトの回転停止を検知した場合に、前記定着装置の異常に関する情報を報知する報知部を、更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記幅方向に沿って配置され、前記第1ベルトを張架し、且つ、前記第1ベルトに従動して回転する張架ローラを更に備え、
前記回転検知部は、前記張架ローラの回転を検知することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記閾値は第1閾値であり、
前記ヒータの温度を検知する第3温度検知部であって、検知した温度が第2閾値以上となった場合に前記ヒータへの電力供給を停止するための第3温度検知部を、更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記幅方向に沿って配置され、前記第1ベルトを張架する第1ローラ及び第2ローラと、
前記幅方向に沿って配置され、前記第2ベルトを張架する第3ローラ及び第4ローラと、を更に備え、
前記ニップ部は、前記第1ベルトのうちの前記第1ローラと前記第2ローラで張架された部分と、前記第2ベルトのうちの前記第3ローラと前記第4ローラで張架された部分とで形成されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ヒータは、前記第1ベルトの回転方向に関し、前記第1ローラと前記第2ローラとの間に複数配置され、
複数の前記ヒータのうち、最も前記ニップ部の入口側に位置するヒータを第1ヒータ、最も前記ニップ部の出口側に位置するヒータを第2ヒータとした場合に、前記第1ベルトの回転方向に関して、前記第2ヒータの下流側から前記第1温度検知部と前記第2温度検知部のうちの上流側の温度検知部までの間に、前記第1ベルトの温度を検知するための温度検知部がないことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記ヒータは、前記第1ベルトの回転方向に関し、前記第1ローラと前記第2ローラとの間に複数配置され、
複数の前記ヒータのうち、最も前記ニップ部の入口側に位置するヒータを第1ヒータ、最も前記ニップ部の出口側に位置するヒータを第2ヒータとした場合に、前記第1ベルトの回転方向に関して、前記第1温度検知部と前記第2温度検知部のうちの下流側の温度検知部から前記第1ヒータまでの間に、前記第1ベルトの温度を検知するための温度検知部がないことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記ヒータは、前記第1ベルトの回転方向に関し、前記第1ローラと前記第2ローラとの間に複数配置され、
複数の前記ヒータのうち、最も前記ニップ部の入口側に位置するヒータを第1ヒータ、最も前記ニップ部の出口側に位置するヒータを第2ヒータとし、前記第1ベルトの前記ニップ部の領域のうち前記第1ヒータの中心を通る垂線が交わる位置と前記第2温度検知部との前記第1ベルトの回転方向に関する距離をL[mm]、前記第1ベルトの回転速度をα[mm/sec]、前記目標温度をT1[℃]、前記閾値をT2[℃]、前記第1ベルトの表面の温度上昇率をβ[℃/sec]とした場合に、前記Lは、
L<α×(T2-T1)/β
を満たすことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1ベルトの内側に前記幅方向に沿って配置され、前記ヒータの輻射熱を反射して前記第1ベルトの前記ニップ部の領域に向けて照射する反射部材を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記電源と前記ヒータとの間に配置されて、前記制御部による制御に基づいて前記電源から前記ヒータに印加する電圧を調整する電圧調整部と、
前記電圧調整部を前記電源から前記ヒータに通電可能な通電状態と、前記電源と前記ヒータとの間を遮断する遮断状態とを切り替え可能な第1切替部及び第2切替部と、を有し、
前記第1切替部は、前記第2温度検知部により検知された温度が前記閾値未満であって、前記制御部が前記駆動部に前記第1ベルトを回転駆動させる指示を出しても前記回転検知部が前記第1ベルトの回転停止を検知した場合に、前記通電状態から前記遮断状態に切り替わり、
前記第2切替部は、前記第2温度検知部により検知された温度が前記閾値以上となった場合に、前記通電状態から前記遮断状態に切り替わる請求項1に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクにより形成された画像をシートに定着させる定着装置を備えた画像形成装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
シート及び画像を加熱して画像をシートに定着させる定着装置として、定着ローラの表面温度を検知する第1サーミスタと、定着ローラを加熱するヒータの温度を検知する第2サーミスタとを備えたものが従来から知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、第1サーミスタにより検知した温度に基づいて定着ローラの温度を目標温度に制御すると共に、第2サーミスタにより検知温度が閾値以上となった場合にヒータへの電力供給を停止する構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-53310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、一対のベルトによりシートを挟持搬送しつつ、このシートをヒータにより加熱する定着装置において、片側のベルトをハロゲンヒータなどの放射熱で非接触に加熱する構成がある。この構成において、制御部がベルトを回転駆動させる指示を出しているにも拘らずベルトが停止する異常が発生した場合、ベルトはヒータにより直接加熱されているため、ベルトのヒータにより加熱されている部分の温度が急激に上がってしまう。すると、ベルトが変形する虞がある。
【0005】
このため、ベルトが異常により停止した場合にはヒータへの電力供給を直ちに停止することが求められる。この場合、ヒータにより加熱されるベルトの領域の温度を検知する温度検知部を配置することが考えられる。しかしながら、この場合には温度検知部の数が増えてしまう。特に、ベルトを非接触に加熱するヒータを複数配置した場合、ヒータ毎に温度検知部を配置する必要があり、装置のコストが高くなってしまう。
【0006】
本発明は、低コストで、ベルトが異常により停止した場合でもヒータへの電力供給を停止できる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の画像形成装置は、インクを吐出してシートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により画像が形成されたシートを加熱して、該シートに画像を定着させる定着装置と、制御部と、を備え、前記定着装置は、回転する無端状の第1ベルトと、前記第1ベルトとの間でシートを挟持搬送するためのニップ部を形成し、回転する無端状の第2ベルトと、前記第1ベルトを回転駆動する駆動部と、前記第1ベルトの回転を検知する回転検知部と、前記第1ベルトの内側に前記第1ベルトに対し非接触に、且つ、前記第1ベルトの回転方向に交差する前記第1ベルトの幅方向に沿って配置され、熱を放射することで前記第1ベルトを加熱するヒータと、前記ヒータに電力を供給するための電源と、前記第1ベルトの温度を検知する第1温度検知部であって、検知した温度が目標温度となるように前記制御部が前記ヒータへの電力供給を制御するための第1温度検知部と、前記第1ベルトの温度を検知する第2温度検知部であって、検知した温度が閾値以上となった場合に前記ヒータへの電力供給を停止するための第2温度検知部と、を有し、前記第2温度検知部により検知された温度が前記閾値未満であって、前記制御部が前記駆動部に前記第1ベルトを回転駆動させる指示を出しても前記回転検知部が前記第1ベルトの回転停止を検知した場合には、前記ヒータへの電力供給が停止されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、低コストで、ベルトが異常により停止した場合でもヒータへの電力供給を停止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態の画像形成システムの概略構成断面図。
実施形態に係る定着ベルトユニットの概略構成断面図。
実施形態に係る上ベルトユニットのヒータ制御に関するブロック図。
上ベルトのヒータにより加熱される領域の表面温度の推移を示すグラフ。
実施形態に係る定着ベルトユニットにおいて、温度センサの配置を説明するための模式図。
実施形態に係る上ベルトユニットの異常検知に関する制御のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態について、図1ないし図6を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成システムの概略構成について、図1を用いて説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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