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公開番号
2024165634
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2023081994
出願日
2023-05-18
発明の名称
クレーン
出願人
株式会社タダノ
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B66C
23/88 20060101AFI20241121BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約
【課題】クレーン作業終了時にブームヘッドまたはフックブロックの内部へ風の進入を抑制することができる軽量な巻過検出ウエイトが設けられたクレーンを提供する。
【解決手段】ダビットクレーン1Aは、開口23が設けられた下面部を有し、開口23からワイヤロープ40が垂下するブームヘッド21Aと、開口33が設けられた上端部およびフック31が設けられた下端部を有し、ワイヤロープ40が開口33に通され、ワイヤロープ40に吊り下げられたフックブロック30Aと、開口23および開口33よりも大きい板面並びに、その板面に開けられたパイプ部511を有する平板部512を備え、ブームヘッド21Aとフックブロック30Aの間でパイプ部511にワイヤロープ40が挿通されたウエイト51と、開口23の下かつ平板部512の上に位置するシール部材24と、平板部512の下かつ開口33の上に位置するシール部材34と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
第1開口が設けられた下面部を有し、前記第1開口からワイヤロープが垂下するブームヘッドと、
第2開口が設けられた上端部と、フックが設けられた下端部とを有し、前記ワイヤロープが前記第2開口に通され、前記ワイヤロープに吊り下げられたフックブロックと、
前記第1開口および前記第2開口よりも大きい板面と、該板面に開けられた貫通孔とを有する板状部を備え、前記ブームヘッドと前記フックブロックの間で前記貫通孔に前記ワイヤロープが挿通された巻過検出用ウエイトと、
前記第1開口の下かつ前記板状部の上に位置し、前記ワイヤロープが通された環の形状を有する第1シール部材と、
前記板状部の下かつ前記第2開口の上に位置し、前記ワイヤロープが通された環の形状を有する第2シール部材と、
を備える、
クレーン。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記第1シール部材は、前記ブームヘッドの前記下面部に設けられ、
前記第2シール部材は、前記フックブロックの前記上端部に設けられている、
請求項1に記載のクレーン。
【請求項3】
前記板状部は、前記貫通孔と内部空間が連続し、前記板面と直交する方向へ延びるパイプ部を備える、
請求項1に記載のクレーン。
【請求項4】
前記パイプ部は、前記板状部から上へ延びる上側部分と前記板状部から下へ延びる下側部分の少なくとも1つを備え、
前記パイプ部の外径は、前記上側部分を備える場合に前記第1開口の内径よりも小さく、前記下側部分を備える場合に前記第2開口の内径よりも小さい、
請求項3に記載のクレーン。
【請求項5】
前記パイプ部は、前記貫通孔に挿通され、前記板状部の重心を通っている、
請求項3または請求項4に記載のクレーン。
【請求項6】
前記ブームヘッドは、前記巻過検出用ウエイトを吊り下げる索状部材を備え、
前記巻過検出用ウエイトは、前記板状部の周縁に設けられ、前記索状部材が接続された少なくとも3つの接続部を有し、前記少なくとも3つの接続部は、上面視で前記少なくとも3つの接続部それぞれよりも外側にある前記ブームヘッドの少なくとも3箇所のそれぞれから前記索状部材により吊り下げられている、
請求項1に記載のクレーン。
【請求項7】
前記ブームヘッドの少なくとも3箇所のうちの1つには、巻過スイッチが設けられ、
前記少なくとも3つの接続部の1つは、前記索状部材によって前記巻過スイッチに吊り下げられ、
前記巻過スイッチは、前記巻過検出用ウエイトが前記フックブロックにより持ち上げられて前記索状部材が弛むことによりオンされる、
請求項6に記載のクレーン。
【請求項8】
前記フックブロックは、前記上端部の前記第2開口から離れた位置に、前記第2開口を通された前記ワイヤロープが通される第3開口を有し、
前記ブームヘッドは、前記下面部の前記第1開口から離れた位置に、前記第3開口を通った前記ワイヤロープが通される第4開口を有し、
前記第3開口と前記第4開口のいずれか一方は、第3シール部材により囲まれ、
前記フックブロックは、前記上端部の前記第2開口が形成された第1部分と前記第3開口が形成された第2部分との間に段差が形成され、前記第2部分は、前記第1部分よりも高い、
請求項1に記載のクレーン。
【請求項9】
前記フックブロックは、前記上端部の前記第2開口から離れた位置に、前記第2開口を通された前記ワイヤロープが通される第3開口を有し、
前記ブームヘッドは、前記下面部の前記第1開口から離れた位置に、前記第3開口を通った前記ワイヤロープが通される第4開口を有し、
前記第3開口と前記第4開口のいずれか一方は、第3シール部材により囲まれ、
前記第3シール部材の厚みの値は、前記第1シール部材の厚みと前記第2シール部材の厚みと前記板状部の厚みの合計値と一致する、
請求項1に記載のクレーン。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はクレーンに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
クレーンには、ワイヤロープを巻き過ぎてフックブロックがブーム、ジブ等に衝突することを防ぐため、巻過防止装置を装備することが求められている。その巻過防止装置には、ブームヘッドとフックブロックの間にワイヤロープに沿って巻過検出用ウエイト(以下、単にウエイトともいう)を吊り、そのウエイトが吊荷の吊り上げによって持ち上げられたときにワイヤロープを巻過したと判定するものがある。このような巻過防止装置では、ウエイトが回転したりワイヤロープをこすったりすることを抑制するため、様々な形状のウエイトが開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、いわゆる2本掛けで吊られたフックブロックを備える天井クレーンにおいて、ブームヘッドとフックブロックの間で2本掛けにされたワイヤロープの間に入る円柱状または直方体状のウエイトを備える巻過防止装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、リング状のウエイトを備える巻過防止装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
実開昭57-196087号公報
実開昭63-197294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようなクレーンでは、ブーム格納時のクレーン作業をしないときに、ワイヤロープを巻き上げてフックブロックとブームヘッドの間にウエイトを挟み込むことにより、ブームヘッドにウエイトを固定することが行われている。
【0007】
一方、クレーンには、海岸、洋上等の海風が吹く環境に設置されるものがある。その場合、特許文献1と2に記載のウエイトを上述した方法で固定すると、ウエイトとブームヘッドの間から海風がブームヘッド内に入り込み、海風の塩分によりワイヤロープが腐食してしまうことがある。または、ウエイトとフックブロックの間から海風がフックブロック内に入り込んでワイヤロープ、ロープソケットおよびシーブ等が腐食してしまうことがある。
【0008】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、クレーン作業終了時にブームヘッドまたはフックブロックの内部へ風の進入を抑制することができる軽量な巻過検出ウエイトが設けられたクレーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明に係るクレーンは、
第1開口が設けられた下面部を有し、前記第1開口からワイヤロープが垂下するブームヘッドと、
第2開口が設けられた上端部と、フックが設けられた下端部とを有し、前記ワイヤロープが前記第2開口に通され、前記ワイヤロープに吊り下げられたフックブロックと、
前記第1開口および前記第2開口よりも大きい板面と、該板面に開けられた貫通孔とを有する板状部を備え、前記ブームヘッドと前記フックブロックの間で前記貫通孔に前記ワイヤロープが挿通された巻過検出用ウエイトと、
前記第1開口の下かつ前記板状部の上に位置し、前記ワイヤロープが通された環の形状を有する第1シール部材と、
前記板状部の下かつ前記第2開口の上に位置し、前記ワイヤロープが通された環の形状を有する第2シール部材と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
前記第1シール部材は、前記ブームヘッドの前記下面部に設けられ、
前記第2シール部材は、前記フックブロックの前記上端部に設けられていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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